ゼロ

「オレの名はゼロ。呪われたウイルス・・・」

【名前】 ゼロ
【読み方】 ぜろ
【分類】 出自はウイルス、扱いはネットナビ
【オペレーター】 なし
【属性】 無属性
【登場作品】 『トランスミッション』
【ナビチップ】 ゼロ(チップ)
【関連チップ】 ゼットセイバー
【CV】 トランスミッション:宇垣 秀成
アニメ:渋谷 茂

【詳細】

ゼロウイルスの大元を追ってやってきたゼロアカウントの、最奥に居た存在。

一見するとネットナビに見えるが、実はゼロウイルスから偶発的に生み出された「心のあるウイルスである。
元ネタは『ロックマンX』シリーズ及び『ロックマンゼロ』シリーズに登場する同名レプリロイド(ロボット)で、Dr.ワイリーが開発した最後のワイリーナンバーズである。
さらに言うとゼロウイルスも『X5』に登場している(しかも、何の因果かそちらもコンピュータウイルスである)。
元ネタとは違い、カーネルアイリスとの絡みはない。

元は(元ネタ同様)Dr.ワイリーが開発したが凍結され、後に教授が再び呼び覚ました存在。

当初はマザーウイルスとして、存在するだけで常にゼロウイルスを生み出し続ける存在だった。
しかし、ゼロウイルスから送られてくるさまざまな情報を蓄積していった結果、いつしか「心」が生まれ、自我を持つに至った。
心が生まれたことによって、ゼロウイルスを生み出し続ける自身の存在に苦悩しており、「呪われたウイルス」「害悪を撒き散らす存在」と自身を皮肉っていた。

産み出された場所であるゼロアカウントにおり、やってきたロックマン熱斗に遭遇。
二人を「電脳世界を平和にするため戦ってきた戦士」と評するも、自分もまだ消え去る気はない、と彼らを迎え撃つ意思を見せる。

ロックマンに敗北後は、2人の絆、友情の力に興味を示しつつも潔く負けを認める。
「望んでウイルスに生まれたわけではない」、「自分が生まれ出た世界とそこにいる人々のことを知りたかった」と語るも、ウイルスはデリートされるのは当然のこと、として自分をデリートするよう促す。

この時、「なぞのソース」を入手しているかどうかで展開が変化する。
入手していなければ、そのままゼロはデリートされてしまう。
その場合、ゼロのチップが手に入らなくなってしまうので、永遠にコンプリートが出来なくなってしまう。

そして入手していれば、そのソースデータを解析した光祐一朗によって、ソースデータがゼロの設計図だと判明。
それを元にゼロウイルスを生み出す能力のみを封印し、正式にネットナビへと生まれ変わった。
このイベントの直後に、ゼロから彼のナビチップが添付されたメールが送られてくる。

その後はロックマンたちに協力。ゼロウイルスを認識する能力はまだ残っており、その力で教授の逮捕の為、居場所を突き止めている。

エンディングでは、監視付きではありつつも「広大な電脳世界を見て回りたい」という思いを許可してもらえ、「トモダチ」である熱斗とロックマンに再会の約束を交わし、旅立っていった。

『トランスミッション』は時系列では『1』と『2』の間の設定なので、前述の経緯からゲーム版では『2』以降は吟遊詩人の類いみたく電脳世界を放浪探検していると思われるが、その後は一切ストーリーには関わらない。(発売日は『3』と『4』の間というのもあるかもしれない。)
そしてゼロウイルスを通り越し、『4』からは条件を満たすとZセイバーが手に入る。その際はチップグラフィックにもロックマンゼロが描かれていたため、『トランスミッション』未プレイヤーはともかく、『トランスミッション』攻略済み側には「ゼロウイルス版はないのか」と違和感を感じたかもしれない。

戦闘では、本家『ロックマンX』でも使用していた技を使用。
接近し間合いに入ると切るという行動を取ってくる。
移動中は常にシールドが張られており下手に攻撃するとカウンター攻撃を食らうので気を付けたい。

使用技は、まずロックマンゼロおなじみ3段切りの「ゼットセイバー」。セイハットウ!
他は、電気を纏って切り上げる「デンジンセイバー」、デンジンセイバー後に回転しながらゼットセイバーを振り回す「ミカヅキセイバー」。それぞれ原作の技「電刃」、「三日月斬」が元。

更に無敵状態で画面端にダッシュしたのち、全画面範囲の斬撃を2つ放つ「ファントムゼロ」も持つ。
無敵、全画面なので中断も回避もできず、それでいて威力は300というまさに必殺技。
対処法はインビジブル系などの防御系のチップでやり過ごすことだが、もしない場合は最悪技直前にゼロ本体に接触して食らい無敵を発生させればダメージを少なく抑えられる。
こちらの元となったのは、『X5』でボスとして出てくるときに使う即死技「幻夢零」。

実はどの技も全て『ロックマンX5』からの出典で、他作品の技が混ざってはいない。*1
発売日がそれぞれ「X5:2000年11月30日、X6:2001年11月29日、トランスミッション:2003年3月6日、X7:2003年7月17日」なので、
この当時にゼロ本人がボスを勤めた作品である『X5』が、印象によく残っていたからだろう。*2


アニメ版

最終シリーズ『BEAST+』で登場。
原作『トランスミッション』で登場した他のボス*3は、『AXESS』から登場していた。

教授に作られた「ゼロウイルス」であるため、実体化も可能。
インビジブルを貫通する斬撃を連続で放つなど、ウイルスでありながら高い戦闘能力を誇る。

第1話「その名はゼロ」から早々に登場。
教授の「超電脳獣グレイザーを復活させる」という計画のため、エネルギーを各地で奪って回っていた。

しかし、第5話「ゼロの正体」で教授のアジト(寿司屋)にCFロックマンとCFブルースが侵入してきた際に、教授から「ウイルスなどただの道具」と告げられると反感を抱き「俺はお前の道具ではない!」と反論し、教授を見捨てて姿を消していった。
この時、熱斗と炎山はゼロがネットナビではなくゼロウイルスであったことを知る。

暫くは行方不明となっていたが、クロスビースト入道六方など原作『6』のキャラクターの話を一通り終えた後の第17話「心あるウイルス」で再び登場。
ウイルスとしてインターネットシティを彷徨っていたのだが、ネット警察に探知され避難勧告が発令される。そこへ居合わせたガッツマンは、ゼロの姿を知らないためにゼロも被害者と思い込み、手を握って共に脱出をしようと声をかけてくるが自らは姿を消す。

ウイルスでありながら、ガッツマンが手にを握ってくれたときの感覚に疑問を持ち始め、やがて「感情」が生まれ始めた。
ガッツマンへの恩返しなどでロックマンとも交友関係が生まれた矢先、再び教授が現れる。

教授は自分を見限ったゼロや計画を邪魔したネット警察への復讐として、感情を一切持たないゼロの強化型「ゼロワン」を差し向けてくる。
感情を持たないために隙すら作らないゼロワンがロックマンを圧倒していく光景を見たガッツマンに、「お前に心があるなら友であるロックマンを救ってほしい」と頼まれ、生まれて初めてゼロは「友人を救う」という行動に出た。
傷ついた自身を心配するロックマンに対し「それは憐れみと言う感情」と述べるなど、完全に感情を持ったウイルスとなった。

ウイルスを友と称し案ずる熱斗達に対し、教授は「所詮ウイルスはウイルス」と切り捨てるが、これが熱斗とロックマンの逆鱗に触れてしまい、ゼロワンは獣化ロックマン(ファルザービースト)にファルザークローで腹部を抉られる。

しかしハッピーエンドとはならず、教授はゼロワンに、実体化を伴ってネット警察への自爆特攻を命じる。
これを見たゼロは、友であるガッツマンやロックマン達を救うため、自身も実体化しゼロワンを抑え込み、教授の戦艦に特攻しゼロワンと共にデリートされていった。


【余談】

ゼロのデザインをしたスタッフの話によると、「ゼロの雰囲気を残しつつもウイルスとしての特徴を持たせ、かつ、同じくゼロの要素を持つブルースとイメージが被らないようにする」という点に苦労したらしい。

実は元ネタである『ロックマンX』の方のゼロも『3』でヒグレヤにあるポスターとして登場している。別世界とはいえDr.ワイリーの心境やいかに・・・


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最終更新:2023年09月09日 22:45

*1 「電刃」と「三日月斬」は、モーションだけならば『X4』にも似たような技がある。

*2 『X6』にボスとして出てくるゼロは、「ナイトメア現象」という悪夢が見せる偽者である。幻夢零はこちらも使用してくるが、即死技ではない。

*3 ニードルマン、ブライトマン、ソードマン、グラビティマン、スターマン