作品名夢、所詮妄想
作者:.へなちょこ様 作者ページ

  • かみつき
  • 主人公が中二病と書いてあるので、ネタ派生と思いきや…
  • 2011年4月18日をもって完成宣言されました




考察


以下エンディング含めネタバレありですので注意。



かみつき


主人公。職業欄に「中二病」と書かれている。
部屋のドアの前に棚を置いて、自らの意思で出入りできない情況を作っている模様。
ノートを開くと、夢と現実を混ぜたような世界にいける→ノートは日記兼妄想記録ノートとして使っていた。
+ ※ゲームファイルによるネタバレ
mukasiと言うキャラセット→過去に母親を亡くしている
giri otouと言うファイルと、涙世界の「どうして この子は できるのに あんたなんか いらない」の描写→義理にあたる弟がいた模様

mukasiファイルに出てくる女性が泣き虫部屋で、かみつきをなでてくれる。
現在の両親は連れ子ありの再婚?

-性別

手に入るエフェクトの形状や部屋の雰囲気、世界観から推測するに男性と思われる。
が、一部のエフェクトと世界から、女の子への憧れを抱いていた、もしくは性同一性障害であった可能性を示唆させる。

逆に男性ではなく女性が男性になりたいという説も考えられるが・・・
+ ファイル名利用の考察
もし過去に義理の弟をなくした、親に見捨てられたという環境ならば弟になりきろうとしていたのではないか?
弟になってしまえば親に認めてもらえると思っていたから?

しかし親と意地でも会いたくないようだったので(タンスによってドアは塞がれている)関連性は不明である

-名前

名前についても考察をしてみる。

かみつき
  • 過去のことにかみついている
(過去にとらわれている?惑わされている?)
  • かみつくという男性らしい名前
(女性ではないというミスリード?)
  • 親の脛をかじると言った物?
(実は甘えん坊という設定?)

エフェクトについて


ゲームき、つるぎ、ポセイドン、まおう など、男の子を連想させるものが多い。

一方、メイクどうぐ、あおいゴム、はそうではない。
また、手に入れる「ページ」エフェクト4つのうち、「きいろいページ」のみ女の子の姿に変身するものとなっている。(それ以外は年齢がバラバラだが男性表記)
基本は男の子らしい世界観の中で、これらが明らかに異色である。

+ ※ゲームファイルによるネタバレ2
カレー部屋のファイル名が「大好物」なので、カレーが好きなようだ。

女の子ネタ以外にも二面性が強いことが強調されている→ちゃいろいページのファイル名がジキル&ハイド、しろいページでのエフェクト効果の変身



世界観について


おもちゃの部屋、カレーの部屋、動物の部屋、学校…など
基本はかみつきの思い出の世界や、事実に基づいた世界を歩いている模様。
一部エフェクト(まおう、ページ・・・)から、中二病っぽい思考は世界よりもエフェクトに具現化していた模様。

エンディングについて


青い鳥がキーになっている。
エンディングの条件を満たして青い鳥に触ると、職業が「中二病」から「うつ病」に変化する。本来の病名か。
かみつきの世界の青い鳥はバラバラに引き裂かれて死んでいる。→絶望感の象徴
最後の部屋の直前→惨殺された両親と思わしき死体と、立ち尽くしている血まみれの小さい男の子(これが弟?)
最後につるぎできりかかる相手→おそらく色違いの自分(かみつき)
自ら部屋を閉ざしてのリストカット自殺→明確な死への意志(助かったかどうかとか、そのあとどうなったかとか想像する余地が無い)
※個人的には、派生作品のエンディングのなかで、もっともはっきりと死の描写がなされていると思う。

考察案


リスナーmadoによる考察
+  
かみつきは男の子。幼少期に母親を病気で亡くしている。
現在は、父親と再婚相手と、再婚相手の連れ子(弟にあたる)とともに生活していた。

ノートには、日々の日記のほか、自分が思いついた妄想や、好きなゲームのメモなど、何でも帳として使っていた。
実際にあったことや、自分の考えたキャラクター、剣、魔王など…かなりごちゃごちゃしたノートになっていた。

現在の両親は、できる弟ばかり褒めて、自分を貶すような日々だった。
学校も面白くない。クラスの女子に嫌われて苛められていた。ある時は倉庫に閉じ込められるような目にもあった。
そんな事情もあり、かみつきは自分を嫌い、変身願望や二面性を持つようになった。
女の子のようにメイク道具を使って見た目を変えるところから始まり、性格も、我慢して大人しい表の顔と凶暴性をもった裏の顔を持つように変化していった。

ある日、電車を待っていると、ホームにいた女性が転落して轢かれるという事故を目撃する。人体がバラバラになり目玉が飛び出てしまったその姿は、かみつきに強い印象を与えた。
それ以降、凄惨な事故や事件について興味を持ち、そういったものばかりを調べるようになった。

どんどん暗く内向的になっていくかみつきは、病院に連れて行かれ「うつ病」と診断された。彼はますます孤独になっていった。

その日がやってきた。彼は、鋭利な刃物を持ち出してジェイソン宜しく、顔を隠して行動に出た。
記憶にあるのは、真っ赤な血の中で見下すように笑ってこっちを見ていた弟の顔。血まみれで笑うなんておかしな奴だ。…苦痛にゆがんだ顔が、かみつきには笑ったように見えたのかもしれないが、ただ神経を逆なでるだけに過ぎなかった。

気がついたときは、真っ赤に染まった刃物と自分の両手、押しつぶされそうな罪悪感だけが目の前に残った。
彼は、逃げることもせず、ただ部屋を固く閉ざして、ノートを読みふけるだけの生活を始めた。

幸せの青い鳥は死んでしまった。いや、自分が殺してしまった。もう逃げ道もない。この世界には希望もないし、大好きなお母さんも居ない。
ノートに没頭している間も、自分をどんどん追い詰める良心(それは真っ白で純粋で、血に濡れていない自分自身だ)
全てを思い出して受け入れたかみつきは、ゲームでよく使っていたつるぎで綺麗な自分と決別した。

現実でも、間違いなく実行できる手段で、自分自身と決別することを選んだのだった。

数日後、その事件は「うつ病で絶望した少年が引き起こした悲しい一家心中」として世間に知られることとなった。


編集可ですーbyリスナーmado
最終更新:2011年08月24日 17:21