ゆっくりいじめ系1064 ゆっくり潰し

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※使い古されたテンプレを用いています。  「ゆっくりしていってね!」  家に帰ると下膨れの生首がいた。黒い帽子をかぶり、金色の髪をした全長が三十センチほどのそれは跳ねながら私の方 へと寄ってきた。生首が跳ねながら寄ってくるのは出来の悪いホラー映画のようで、滑稽でもあり恐ろしくもあった。  「おにいさんはゆっくりできるひと?まりさはおなかがすいたよ。ゆっくりごはんをよういしてね!」  生首が何かを言っていたが、私はドアを閉めてその場を立ち去った。  「そりゃゆっくりだな。間違いない。」  友人は私が持参した安い酒を注ぎながら自信ありげに言った。あの後私は謎の生命体がいる部屋に入る気になれず に友人宅を訪れた。  「知っているのかい。」  「今の時代にまだ知らない奴がいる方が驚きだ。新聞でもゆっくりの被害について散々取り上げている。ほら。」  渡された新聞には確かに生首らしき生き物の写真が載っていた。悪夢は現実だということに戸惑う私をあざ笑うかのよう に彼は続けた。  「ゆっくりというのはなぜか生きている饅頭だ。見た目は人の生首だが中身は餡子が詰まっていて、   人間の言葉を話す。時々食料や住処を求めて人里に出没するそうだ。新聞も読んでいないようだし、   お前もゆっくり対策をしていないんだろう。」  「どうすればいいと思う。」  「普通の人なら踏み潰して黙らせてからゴミに出すな。」  あっけらかんと友人は言った。確かにセイブツではなくナマモノであるならばそれは正しい判断だろう。説明が本当である ならば外から入ってきたそれらは落ちた饅頭に等しい。食べようと思えば食べれるだろうが、無理して食べるほどのものでも ない。でもあれを踏み潰すとなると気が引ける。口をふさいでもゴミ捨て場で暴れられては困る。殺すのは別にかまわない が衛生的で安全なゴミへの出し方はないだろうか。  私の考えがゆっくりの殺害方法へシフトしていったとき、再び友人が喋り出した。  「そういえばゆっくり処理機でもう使わないのがあったな。お前にやるよ。」  友人は手にしたお猪口に酒を注いだ。口元が邪悪に歪んでいる。おそらく、笑っているのだろう。正直、彼の こんな表情を見たのは初めてだった。  「………サンキュ。持つべきものは友達だな。」  友人からゆっくり処理機を受け取った後、家路をたどりながら思った。あれはお猪口ではなく口を針金で固定された ゆっくりだったと。今頃あれはアルコールで混濁した意識の中彼に何をされているのだろうか。  家の戸を開ける。  「ここはまりさのおうちだよ!しらないおにいさんはゆっくりでていってね!」  やはり夢ではなかった。部屋の中には生首の饅頭がいた。最初は不気味に思えた生首も今となっては処分に手間の かかるゴミとしか思えない。  「ここでゆっくりするならたべるものをもってきてね!まりさはかんだいだけどゆっくりしてたらおこるよ!」  無視して部屋の中を調べる。本棚から本がこぼれていたりゴミ箱が倒されたりしていたので、片づけておく。  「おそうじしてくれているんだね。でもはやくたべるものをもってきてね!そうしたらまりさのめしつかいにしてあげるよ!   こうえいにおもってね!」  元々物が少ないせいかゆっくりの被害はあまりなかった。ゆっくりの届くところには缶詰しかなかったため、食料も 無事だった。窓から逃がしてもよかったが、他の人に迷惑をかけたらいい気分はしないのでここで処分することにする。  友人からもらったゆっくり処理機は透明な箱だった。ただし、上の面だけは鉄でできており、ハンドルの付いたネジが 飛び出している。使い方は一目見て理解した。  ゆっくりを捕まえて箱の中に入れる。  「ゆ?せまいよ!ここじゃゆっくりできないよ!はやくだしてね!」  ゆっくりがわめく。五月蠅い。私はハンドルを回していく。天板がゆっくりと降りてくる。  「はやくだしてっていってるでしょ?わかんないの?ばかなの?」  まだ自分の立場が分かっていない。はやる気持ちを抑えながらゆっくりとハンドルを回す。  「ゆっ?おかしいよ?てんじょうがおちてくるよ!ゆっくりさせてね!ここからだしてね!」  やっと気づいたようだ。大丈夫、すぐに殺したりはしないよ。そこで好きなだけゆっくりさせてあげるよ。死ぬまで。  心臓の鼓動が高ぶり、熱い血が体中を巡っていることが分かる。  「ゆぐーっ!ゆぐーっ!」  体を膨らませて必死で抵抗している。どれだけ膨らんでも押し返せるわけないのに。ああ、なんて可愛いんだ。  「うううぅぅぐるじいいいいぃぃだずげでぇぇ」  だんだんとゆっくりの形が歪んでいく。箱を倒して表情を見る。ゆっくりは涙を流しながら助けを求めるような眼をしていた。  ところどころ皮が裂けて、中身の餡子が見えている。そんな眼で見るなよ。もっと苦しめたくなっちゃうだろ。  「いばならゆぐじであげるよ………ゆっぐじだずげでね………」  この状況で助かると思っているんだ。あっけなくちゃつまらないからね。ゆっくり、ゆっくりといじめてあげるよ。  私はゆっくりを放置して戸棚へ向かうと、マッチを手に戻ってきた。  「ぐひゅー………ぐひゅー………」  もはや息も絶え絶えといったところだ。私は火をつけたマッチをゆっくりを潰している鉄板の上に落した。  「ぐぎいいいぃぃぃぃぃぃ」  ゆっくりの絶叫が響く。まだまだ元気いっぱいだね。ゆっくりしていってね。  「ぐぐぐ………げぶっ………ごぼっ…どぼじで…ごんな………」  餡子を吐き尽してゆっくりは動かなくなった。そろそろ夜が明けようとしていた。当初の目的を忘れ一晩中ゆっくりの相手 をしていたようだ。  「どうしてこんなことするかって?」  私はゴミになったゆっくりに向かって言った。  「予想以上に君が可愛らしすぎたんだ。」  朝の陽射しの中、私は友人の笑みの意味が分かった気がした。           終 後書き  「万能お兄さん」の人に憧れて書いてみた。  SS書くのって難しいと痛感した。  お目汚し失礼いたしました。 [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]

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