ゆっくり加工場系18 ゆっくり連環腿

ゆっくり加工場。
ここでは日夜、ゆっくり産業発展のため、新たな商品開発が行われている。
今日も、また。



適当に自然を模した小さい部屋の中に、ゆっくりれいむが一匹いた。
もうお母さんといっていいい大きさのそれは、相変わらずの饅頭ボディで飛び跳ねている。
「ゆ~っくり!れいむおなかすいたー!!」
このれいむは三日前、子ども達十数匹と一緒に里の畑を散々荒らしていたところを捕獲された。
ここに連れてこられた当初は「れ”い”ぶのあがじゃんがえ”じで~」と不細工顔で泣き叫んでいたものだが、快適な住環境を
提示されてからは子どものことなどどこ吹く風といったゆっくり脳っぷりを発揮した。
ちなみに、子ども達はもう加工され、半分は踊り食い用に出荷、もう半分は一口揚げゆっくりになった。
と、部屋に職員が入ってくる。その手にはシュークリームの載った皿が。
もう一方の手にはドアからのびたホースの先を持っている。
「ゆ!!ゆっくりれいむにたべさせてね!!」
シュークリームにひかれてれいむが跳ねてくる。
「はいはいいまあげるよ、っと!」
皿にれいむが飛びつく寸前で手を高々と上げる。
「ゆべっ!!!」
無様に顔から地面に激突するれいむ。
「もう!!はやくたべさせてね!!」
「ごめんごめん、わかった、よっ!!」
「ぶっ!!」
しゃがんで皿を置いた職員だが、次の瞬間には後ろに下げる。
土を食うれいむ。
「うう~!」
怒りだす饅頭。
近づけては引っ込める、高く上げる、隠すを繰り返す。
泥だらけになったれいむはとうとう、涙を流しながらぷーっ、と膨れる。
その大きさ、通常時の2倍ほど。
すかさず職員はれいむの口にホースを突っ込む。
「ゆゆっ”!!やべ・・・ゆ?ゆっくりあま”いよ!!」
そのホースからはあんこが注入されているのである。
部屋の外ではにとり印のあんこ注入機が鎮座し、唸りながらあんこを送り出している。
「ゆー♪あまい♪あまいよー♪」
最初は喜んでいたれいむだが、
「ゆ”!!もういいよおじさん!!れいむおなかいっぱいだよ!!!」
それもそのはず。ホースからは消防車(外の世界のものをにとりが複製した)からの水流と変わらない勢いであんこが流れている。
膨らんでいたれいむが縮む間を与えないためだ。
「ゆぎゅう・・・ぐるじいい”・・・」
今やれいむは2倍の大きさに足るだけのあんこを押し込められた。
「はい、おつかれさーん。」
職員はホースを抜くと、注入したあんこを吐き出さないように口をテープで止める。
「う”ー!!う”ー!!!!」
職員は部屋を後にする。2倍れいむはあんこの重さで身動きが取れず、呻き声で部屋を満たした。



数日後、れいむは元気に飛び跳ねていた。
注入されたあんこが体の一部として定着し、2倍の大きさー直径1、5m程ーのまま以前のように動けるようになったのである。
職員が部屋に入ってくる。
「ゆ!!れいむおおきくなったよ!!えっへん!!!」
れいむは顔のパーツが中央に寄った顔ー急激に大きくなったためーで誇らしげに体を反らす。あんこ注入時の苦しさはもう忘れてしまったのであろうか。
「そりゃあよかった。ごはんの時間だぞ。」
そう言ってシュークリームの載った皿を置く。
数日前の三倍程の量がある。
「ゆ!いただきまーす!!!」
今度はすんなりとありつけるれいむ。
「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー♪」
(・・・殺してえ・・・)
お決まりの台詞に職員は内心毒づく。
「もっと!もっとちょうだいね!!はやくもってきてね!!」
大きくなった分食べる量も増加しているのか、おかわりを要求し飛び跳ねるれいむ。
だが、その動きも長続きしない。
「ゆ?なんかへんなかんじだよおじさん。おなかが・・・・ゆぎぃいいいいいいい”!!」
(お腹ってどこだよ・・・)
そう思いながら職員はれいむの絶叫を聞いていた。
れいむは目からは涙、体からは汗、口からはあんこを漏らしながらのたうち、叫んでいる。
「いだい!!おながいだい!!だずげでおじざん!!だずげでええええ!!!」
れいむの懇願をよそに職員は手元のメモをチェックしていた。
「えーと、服用後と比較するために一度思いっきり・・・オラあ!!」
「ゆげえ!!」
職員は思いっきりれいむを蹴りとばす。
「痛がってるか。まだ効いてこないみたいだなー。」
先ほどのシュークリームには永遠亭の頭脳、八意永琳謹製の薬が混ぜてあった。
今回の新商品開発のきっかけともなった薬だ。
「明日には効くかな・・・。」
そう言って、職員は部屋を後にする。
「ゆぶううう・・・。ゆっぐりざぜでえ”えええ・・・。」
れいむはあまりの苦しさに意識を放り投げた。



      • れいむは目を覚ました。
さっきまでの激痛はもうない。
と、いつものように職員が入ってきた。
「ゆ!!おじさんれいむにへんなことしたでしょ!!そんなおじさんはゆっくりしねぶっ!!!」
助走付きの全力でれいむの顎を蹴り上げる職員。
れいむは泣き叫・・・ばなかった。
「・・ゆ?いたくない、れいむいたくないよ!!!」
「・・痛ってえ~。予想以上だなこりゃ。」
けろりとしているれいむと、反対に足をおさえ痛がっている職員。
これこそ薬の効果であった。
薬の効果はゆっくりの外皮を丁度革製品のように硬化させ、痛覚を鈍らせるものだった。
これによりれいむはちょっとやそっと殴られてもびくともしない体を手に入れたのである。
ゆっくりゃなどの補食種がこれに噛み付こうものなら、牙が折れる痛みに号泣しながら去っていくだろう。
れいむは思い至るはずもないが、もちろん副作用はある。
それは運動能力の極端な低下である。
ゆっくりは元来その柔らかい体を利用して飛び跳ねているのであるから、外皮が固くなってしまうと満足に移動することすら出来なくなる。
自然に放したが最後、補食こそ防げても餌がとれず数日で餓死するだろう。
つまり、この薬の投与は自然に生きるゆっくりにとって死を意味するものであった。
だが、このれいむは自然に帰ることはない。
これからが本番なのだ。



「ゆっゆゆ~♪れいむつよくなったよ~♪おじさんいまあやまったらゆるしてあげるよ!!」
デメリットを知る由もなく、自分が丈夫になったことをいいことに、今までより更に傲慢な態度をとるれいむ。
(・・・・・100万回殺す)
今までで最大級の苛立ちを笑顔で押し込む職員。このくらいのスキルが無ければここで働けない。
「うん、俺が悪かったよ、ごめん」
「ゆ♪れいむやさしいからとくべつにゆるしてあげるよ!!!」
「お詫びと言っちゃなんだけど、ここよりもっとゆっくり出来る場所に行こうか。」
「れいむいきたい!!れいむゆっくりいくよ!!」
どんどん上機嫌になるゆっくり。
「じゃ、行こうか。」
「ゆ~♪」
もう抱えて持てる大きさではないため、荷車に乗せられて運ばれていくれいむ。




「・・・・で、私に協力してほしいって?」
「はい、是非。」
時刻は夜、職員とれいむは紅魔館にいた。


紅魔館といえば、普通の人間ならば中に入るどころか近づくことすら憚られる悪魔の居城。
      • しかし、加工場と紅魔館との繋がりは、ここ最近どんどん親密になってきている。
紅魔館はゆっくりゃの生息地として知られており、それが加工場に出荷されているのだ。
以前はメイド長である十六夜咲夜がゆっくりゃ達を全面的に保護していたため、取引などは行われていなかったのだが、
どういう心境の変化か、ある子飼いの一匹を除いて加工場に送るようになったのである。
そのある一匹は職員も見たことがあるが・・・・そこらのゆっくりゃの馬鹿面とは一線を画した不敵で静かな笑みを浮かべていた。
      • 流石は紅魔館、ゆっくりゃの教育も行き届いている!と言いたいところだが、正直気味が悪い、と感じる職員であった。


先ほどの質問の主は、職員の答えに赤い髪をかきあげた。
紅魔館の門番、紅美鈴である。
訪問者とのファーストコンタクトは常に彼女がする訳であるから、出入りの加工場の職員にも顔見知りは多い。
そして、その気さくさーその実、すらりとのびた脚や豊かな胸ーにファンも多い。
昼間の仕事が終わり、食事をすませたところに咲夜からのお呼出だ。
「新商品開発中なんですって。手伝ってあげて。」
そう言われた美鈴は彼らを自室に招き入れた訳である。
「どうすんの?」
「簡単です。と、天井のフックをお借りしていいですか?」
「?いいけど・・。」
職員は鎖をフックに取り付け、もう一方を革製のバンドにつなぎ、そのバンドにれいむをつなぐ。
これで、れいむは天井からつり下げられる形となった。丁度顔のあたりが美鈴の胸くらいの高さだ。
「ゆゆっ?なにするのおじさん!!ゆっくりさせてね!!!」
「・・・おじさんだってよ。いいの?」
「これくらいで目くじら立ててたらやってけませんよ。」
「そう?じゃ、はじめる?」
「はい。よろしくお願いします。」
と、おもむろに美鈴はれいむの前に出る。
「おねえさんでいいや!!れいむをおろしてね!!れいむはつよ・・」
パァン!!
美鈴はれいむの頬を張った。
「・・・ゆー!!!!れいむおこったよ!!!いたくないけどおこったよ!!!あやまってね!!!!」
「・・・ほほう、これは・・。」
どうやら普通のゆっくりとは本当に違うらしい。
「お兄さん、こいつ、面白いね。」
「でしょ?僕も試したんですが・・・。」
えいやっ!とれいむに正拳突きをする職員。
「ゆー♪いたくないもーん♪おじさんのばーか♪」
「こんな具合でして。」
と、にわかに不敵な表情になる美鈴。
「ダメダメお兄さん、拳打って言うのは・・・」
裂帛の震脚。
ずぅん・・・・!!!
重い音とともに、美鈴の掌底がれいむの顔面にめり込む。
「こうやるんだよ。」
唖然とするれいむ。
凹んだ顔面が、徐々に歪んでいく。
「・・・ゆ・・・い”だい”!!い”だい”いいいいいい!!!!!!!」
「すごい・・・一撃で泣かすなんて・・・。」
「楽勝♪」
「では引き続きお願いします。あ!くれぐれも気功の方は・・」
「使わないってば。そらっ!!!」

連撃開始。
低く踏み込んでからの掬い上げるような飛び蹴りがれいむの顎にヒットする。
「べびゅっ!!!!」
天井に叩きつけられ、鎖がじゃらりと鳴る。
「まだまだあ!!」
落ちてきたところを左の裏拳で拾う。
「やべでぶっ!!!」
「でやっ!!!」
気合いとともに叩き付けるような回し蹴りを二発。
「ぶひゅぶっ!!!」
鎖を限界まで伸ばし、今度は床に張り付くれいむ。
その顔は打撃の後でぼこぼこにひしゃげ、白目を剥いて泣き叫んでいる。
「む”り”!!む”り!!!”む”り”い”い”いいいいい!!!!!」
だが、まだコンボ中だ。
「焚ッ!!!」

天を穿つように右足がれいむの顎を射抜く。
「あ”ひ”る”っ!!!!!!」
「哈ッ!!!!」

左足が更に高くとれいむの顔面に刺さる。
「ゆ”ううううう”ぶびっ!!!」
「こ、これが、連環太もも・・・・」
「連環腿だってば。」
白い脚を下げる美鈴。
背後のれいむが千切れた鎖とともに落ちる音が響く。




替えの鎖でふたたびれいむは吊るされていた。
「これ、いいと思うよ。」
笑顔で言う美鈴。
「ありがとうございます。協力していただいたおかげですよ。」
(ああ・・・もう俺死んでもいい・・・)
憧れのセクシー門番に笑顔を向けられる幸せ。
れいむは白目で泡を吹きながら、時たま思い出したように「ゆ”っ、ゆ”っ!」と痙攣している。
「こいつもう意識ないですよ。」
「あ。まかせてー。えいっ!」
とれいむの体に抜き手をかます美鈴。指から気を流してやる。
「・・ゆっ!?」
「復ッ活ッ!!れいむ、復活ッ!!れいむ、復活ッッ!!!」
「何回も言わなくてもいいですよ。」
にわかに顔がごつくなった美鈴につっこむ職員。
「い、い”や”あああああああ!!!やべで!!!も”うれ”いぶにひどいごどじないでええええええ!!!!」
「はいはい、わかったから」
「い”や”あああああ”!!!い”や”や”や”や”あ”!!!!」
職員のなだめにも全く落ち着かないれいむ。
壊れている。
「・・あー。もうダメですねこいつは。」
「やりすぎちゃったかな。」
「ゆるじでおねえざあああん!!!」
「うるせえよ!」
思わずれいむの頬を殴る職員。
「あーもうダメだってお兄さん。だから腰が入ってないとね・・」
「あっ」
美鈴が職員の後ろについて手を取り、打撃の指導をする。
背後に柔らかい感触が。
(・・・ヘブン状態!!)
その日、職員は加工場一パンチの鋭い男になった。





咲夜がある日市場に行くと、ある露点で人だかりが出来ていた。
その中心を除いてみると、一抱えほどある様々なゆっくりたちが吊るされていた。
「うー♪れみりゃつよいんだどぅ~♪」
「わかるよ!!つよいよわかるよ!!」
「よいぞー♪なぐってよいぞー♪」
「つるされてるみんながわいいよおおお”っ!!!」
「ちーんぽ!!」

その横には注意書きがある。
「新発売!ゆっくりサンドバック
本商品は格闘家志望の方におすすめです。特殊な加工により、このゆっくり達は
多少の衝撃ではびくともしません。ゆっくり達を絶叫させた時、それは
あなたが真のファイターになった瞬間!!
なお、ストレス溜めがちな方、ただのゆっくりには興味ありませんという
虐待マニアの方もどうぞ」
「要は泣き声で熟練度を測ろうということね。」
加工場もイロモノに手を出すものだ。
咲夜はその場を後にする。




れいむはいまだ美鈴の部屋で吊るされていた。
邪魔だろうからと持ち帰ろうとした職員だったが、記念にということで美鈴が引き取ったのである。
「あー・・・うー・・・」
涎を垂らし、死んだ犬のような目で虚空を見つめるだけの存在。
「ふぅ、疲れた疲れた。」
仕事上がりの美鈴が帰ってきた。
「・・・・。」
もはや反応しないれいむ。
「そういや、やってみたいことあったんだっけ。」
と、れいむに手を触れる美鈴。
緩やかに気を流していく。
「・・・・ゅ・・・」
徐々に血色がよくなっていくれいむ。
でこぼこだった肌にも張りが戻り、心なしか膨らんでくる。
目に光がもどる。
「・・・・ゆ、ゆっくりしていってね!!!」
「はいはい、よかったねー。」
美鈴の気功によりれいむは正気を取り戻したのである。
「ゆ!!おねいさんゆっくりおろしてね!!ごはんももってきてね!!!」
さすがゆっくり脳。自分をあれだけ殴打したのは誰だったのか。
「・・・・♪」
対する美鈴は笑顔で気を送り続ける。
「ゆゆ?れいむあったかくなってきたよ!!」
頬が紅潮してくるれいむ。
「あったかい!!あったかいよー♪・・・ちょっとあつくなってきたよおねえさん!!」
「・・・・・・♪」
熱さに舌を出して息を荒げだすれいむ。
「はー、はー、もういいよ、もういいよおねえさん・・・。」
と、にわかに力を込める美鈴。
「ゆ”!!!あづい!あづいよぉ”!!」
すでにれいむは白目だ。
「ぜー、ぜー、やべで!!!やべでえええ!!!」
でろんとした舌の表面が泡立ち、膨らんでいく全身から湯気が出る。
ぼこぼこという音がれいむの体内から。
「ああああああああ”あ”っ”!!!」
れいむは美鈴の気によって、中からあんこを沸騰させられていた。
普通のゆっくりならばとっくに爆散して絶命している。
しかし、このれいむは「つよい」れいむだ。
破裂寸前のところで耐えてしまう外皮が、れいむの地獄を長引かせる。
「かひぃ・・・かひぃ・・・。」
「そろそろか、なっ!!」
気合い一発。
一瞬れいむは二倍ほどに膨れ上がり・・・
ぼん!!
そのまましぼんで動かなくなった。

加熱され白濁した目、口から湯気を出しているれいむの亡骸。
「ていっ!!」
手刀が閃き、れいむの髪の生え際に切れ目が入る。
ぼどっ!!と頭皮を残して床に落ちる。
ぱっくりとあいた中からは、湯気と甘い香りが。
れんげであんこを掬い、口へ運ぶ。
「うーん、おいしいっ♪」
美鈴の予想は的中した。




ゆっくり加工場。
ここでは日夜、ゆっくり産業発展のため、新たな商品開発が行われている。
明日も、また。
                               〈fin〉






あとがき

どうも、以前「ゆっくりゃバーガー」という駄文を書かせていただいたものです。
途中から美鈴大好き話になってしまった・・・。
そもそもが美鈴に連環腿をやらせたいがために書いた次第です。

機会があったらまたお目にかかりたいです。

                   ゆっくりゃバーガーの人

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最終更新:2008年09月14日 10:11
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