ゆっくりいじめ系2425 ゆっくり地球防衛軍 後編 その1

ゆっくり虐めSS   ~YDF~ ゆっくり地球防衛軍2017   後編 その1


【前書き】
中編その2からの続きになります
序盤は全然虐待しません。
今更ですがこの作品のゆっくりはティガれみりゃ以外すべて胴なしです。
よってきめぇ丸も胴なしです。
今回で完結します。




 ・決戦前日 午後11時 =東京都都庁付近= [決戦時刻まであと7時間]・
とうとう決戦を明日に控えた。
明朝午前6時、都庁真上に陣取ったドスまりさに攻撃を加える計画である。
ドスまりさは午後7時頃にその巨体をゆっくりと移動させ、太平洋沖から日本へと移動してきた。
そして東京都庁の上空に到着すると声を張り上げ、


「ゆっくりしていってね!!」

「あれがドスまりさか・・・大きいねぇ!」
「馬鹿な人間さんたち!ドスのお話をゆっくり聞いてね!」
「なんて大きいんだ・・・心臓が破れそうだ・・・」
「ドスは明日この国の反乱勢力を全て殲滅するよ!」
「なんだと!」
「・・・・・」
「でもドスは優しいから時間をあげるね、ドス達は明朝6時に一斉攻撃を開始するからせいぜい最後の晩餐を楽しんでね!」
「あの野郎、ふざけやがって・・・」
「それじゃあ最後にみんなで言うよ!・・・」
「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!(うー!)(しね!)」」」」」」」」」」

勝利の余裕の表れだろうか、ドスまりさは都庁の真上から動こうとしない。
そしてあろう事かそのまま眠り始めたのである、完全にもう勝ったつもりでいるのだろう。

「すーや、すーや、しあわせー・・・ゆっふっふ・・・もう食べられないよ・・・」

のんきに寝言を言いながら眠っている、他のゆっくり達もドスまりさの帽子の中のようだ。
だが、倒すべき目標がわざわざこちらに出向いてくれたのだ、こんなチャンスを逃すほど我々は馬鹿ではない。




 ・決戦当日 午前3時 =YDF東京本部司令室= [決戦時刻まであと3時間]
急遽作戦を変更し、本来の作戦であった海岸でのドスまりさ迎撃をとりやめ、市街での戦いに切り替えた。
新しい作戦は東京中に配置したYDF隊員達による、総力を挙げての攻撃によるドスまりさの撃破。
そのためにはドスが目を覚まさないうちに大勢の隊員達を東京各所にトラック、あるいは徒歩で移動させなくてはならない。
3時間前、15分おきに数隊ずつ移動を始めさせた。
数分前から、移動完了の連絡が次々に入ってきている。
あと、連絡が無いのは・・・ストーム1、2の隊のみだけのようだ。

今までドスまりさは世界各地を動き回り、手下のゆっくりを撒き散らし、ドススパークを放ち、各地のYDFを壊滅させてきた。
ゆっくり達も決戦が近づいていることを知っているのだろうか。
隊員にはまだ告げていないが、1時間ほど前にYDF北米・アジア・アフリカ支部が壊滅したとの連絡が立て続けに入った。
これは彼らには告げないほうがいい、どっちにしろ明日ですべてが決まるのだ、伝えた所で彼らのモチベーションを下げるだけだからな。


ピーピーピーピー

「こちら本部」
「こちらストーム2・1、配置に付きました」
「了解、作戦開始時刻まで休んでいろ。」
「了解!」
「そうだ、ストーム1に言付けがある。『期待している』とな」
「わかりました指令、奴に伝えておきます」


移動も全て完了した。


今起きているのは技術部の連中と私だけだろう。
他の人間はもう此処にはいない。
彼らは緊急時の為に各所に設置した予備の司令部にいる。
緊急時とは此処が、すなわち私がオペレーションできなくなった場合だ。
たとえ私が死んでも彼らが代役を努めてくれる、まったく問題はない。

地下2階の技術部はギリギリまで新型武器を研究しているそうだ。
私がすべき事は終わったので私も仮眠をとる事にした。
YDF東京本部の周りには半径300mの範囲にレーダーを張り巡らせてあるので、もし敵が来ても分かるようになっている。
あいにく自動攻撃システムは先の戦いで壊れているが・・・まぁ大丈夫だろう。
今更此処を襲ったところでさほどの戦力減退は望めないしな。
それにいざとなれば・・・、私は壁に掛けてある旧型のアサルトライフルに目を向けた。

気が高ぶっており眠くはないが休んでおかないと明日の戦いに響いてしまうだろう。
アラームをセットする、午前5時、決戦の1時間前だ。
背もたれに寄りかかり、目を閉じる。
そして・・・少しずつ・・・意識が・・・




 ・午前4時 =東京都某所= [決戦時刻まであと2時間]・
東の空が朱色に染まり出した。
こっそりとドスまりさの帽子を押し上げ、中から静かに一匹のゆっくりがビルの屋上に向かって飛び降りる。
ドスまりさも他のゆっくりも誰も気づかず、高いびきをかいている。
そいつは器用にビルからビルへ飛び移り、最後に地面にポトンと降りた。
そして何か呟いたかと思うと、体を左右にヒュンヒュンと揺さぶった。


市民が避難し、仮眠からYDF隊員が目覚め始めた東京に動く影が1つ
その体からは想像も出来ない速さで薄暗いビル街を駆け抜ける。
オリンピック選手だろうが人間では絶対に到達できない、運動の得意なまりさ種でもとうてい追いつけない速度でアスファルトの上を疾走する。

「おぉ、いそげいそげ」ヒュンヒュン
「ん?誰かいるのか?」
「!!おぉ・・・」ヒュンヒュン
「誰もいない・・・気のせいか?」

「おぉ・・・あぶないあぶない」ヒュンヒュン

YDFに一切の情報を知られていない超稀少種、きめぇ丸である。
彼女が確認されたのは世界各国でもたった数回、ドスまりさによるおうち宣言の時のみである。

-きめぇ丸-
  • 詳細不明
  • 身体能力は全てのゆっくりの中でもトップクラスに高い
  • 知能も同様にトップレベルである
  • 他の種と比べ性格は温厚で非好戦的である
  • 中身は不明

きめぇ丸は立ち止まると、歩道に立てられている交通案内地図を睨む。

「おぉ、いちばんえらいひとのところは・・・あっちですね・・・」ヒュンヒュン

彼女はYDF本部にまっしぐらに向かっていった。




 ・午前5時 =YDF東京本部司令室= [決戦時刻まであと1時間]・
ピリリリリリリリリリリリリリ

「敵かっ!」

私はアラームではなく警告音によって眠りから叩き起こされた、急いで無人カメラのスイッチを入れる。
そこには烏帽子のようなものを被り、人を小馬鹿にしたような顔をした黒髪のゆっくりが映っていた。
このカメラは・・・YDF本部正門前じゃないか!
しかも今まで見たこともないゆっくりだ!

「くそっ!!新種か!」

私は最も近くに待機している、レンジャー12に連絡しようと無線機に手を伸ばし・・・、手を止めた。
おかしい、そのゆっくりは何もしようとしない。
いや・・・よく見るとカメラに向かって何かを喋っている。
奇妙に思い、マイクのスイッチを入れた。

『・・・さい。おぉ、しれいかんさん、へんじをしてください。しれいかんさん、いるならへんじをしてください』ヒュンヒュン

一体こいつは何をしているんだ?
私はつい、マイクに向かって喋りかけていた。

「おい・・・お前は一体なんなんだ!」

言ってからしまったと思った、あのまま部隊に連絡をとっておけば不意打ちで倒せただろうに。
だが、今までにもゆっくりがこちらに対して話しかけてくることは少なくなかった。
ただ、その殆どが

「ありすをころしていいからまりさはたすけてね!」
「ほかのゆっくりのいばしょをおしえるから、れいむはたすけてね!」
「むきゅ!かしこいぱちゅりーをたすけてくれるならきっとつよい『せんりょく』になるはずよ!だからみのがしてね!」

だのと、血迷ったゆっくりの戯言はいくつも無線や書類を通して聞いてきたのだ。
無論、そういうゆっくり達は容赦なく弾丸の餌食にされたが。

「どぼじぶぇ!どぼじでばりざをうづのぉぉ!ありずだげごろぜばいいでじょおおおおおおお!!」
「やめてね、やめてね!こうげきしないでね!でいぶはおにいさんたちのみかただから・・・ゆぶぶっぶううううううううう!!」
「むぎゅぶうううう!!『ほりょ』をうっちゃいげないのよ!『ぐんぽう』もしらないじじいはじね・・・うだないでえええ!!」

奴等は皆こういう目にあっているのだ。しかし、このゆっくりは・・・?

『おぉ、よかったよかった。やっとつながりました、わたしはきよくただしいきめぇまるです』ヒュンヒュン

清く正しいきめぇ丸だと?何を言っているんだこいつは

「そういうことを聞いているんじゃない、お前は何を言っているんだ?答えによらなくても生きて返すことはできないぞ」
『おぉ、ひどいひどい。でもかまいません。わたしをころしてもけっこうです』ヒュンヒュン
「ふざけるな!ならお前は何のために来たんだ!?わざわざ殺されに来たのか!?」
『おぉ、ちがうちがう。でも、きいてほしいおはなしがあります。』ヒュンヒュン
「なんだ?仲間の情報を売るから自分だけは助けてくれとでも言うのか?」
『おぉ、いいえいいえ。でもはんぶんあたっています、おはなしとはどすまりさをたおすほうほうです』ヒュンヒュン
「馬鹿なことを言うな!敵に自分達の大将の弱点を教えに来る奴が何処にいる!」
『おぉ、ここにここに』ヒュンヒュン
「大体何故お前はそんなことを伝えに来たんだ?ドスまりさが負ければお前だって殺されるんだぞ」
『おぉ、わけをはなせばながくなります。でもわたしは、どうしてもあなたたちにかってほしいのです』ヒュンヒュン
「・・・」

まったくわけが分からない、これは奴の罠なのだろうか、隙を見て本部を襲おうとしているのだろうか。
しかし、たった一匹ではたとえだまし討ちに成功したとしてもすぐに殺される。
レーダーには奴以外、何も映っていない。
ならば本当に我々に情報を話しに来たのか・・・?
しかし何のために・・・?

『おぉ、どうかどうか。しんじてください』

しかし普段とはあまりにも違うゆっくり・・・きめぇ丸に対し、私は少し奴を試してみたくなった。
後で思うと敵とは言え、かなり意地の悪いことをしていたようだ。

「そんな嘘かどうかも分からない話を信じる訳にはいかないな」
『おぉ、おねがいします。しんじてください』ヒュンヒュン
「もし信じろというのなら、それ相応の覚悟を見せてもらおう」
『おぉ、なんですかなんですか』ヒュンヒュン
「何、君の後ろにある民家の柵で君の足を潰してくれということだけさ。そうしたら信じてあげようじゃないか」
『・・・・・』

ゆっくりの弱点は複数ある。
思い込み・飾り・目の他には底部がそれに分類される。
ゆっくりにとっての足、すなわち底部を傷つけると跳ねての移動が不可能となる。
跳ねての移動が不可能になると、なめくじのように這いずっての移動しか出来なくなる。
すなわち、ほぼ戦闘不能になってしまうのだ。
そこまで大切な足を自分自身で潰せとのことだ、出来るわけがない、すぐに化けの皮が剥がれるだろう。

「どうした・・・できないのか?」
『・・・おぉ、・・・でも・・・でも・・・』

やっぱり口から出まかせだったのだろう、きめぇ丸は何も言わなくなった。

「やはり嘘だったんだな。生憎だが、そんなくだらない嘘で人間を騙せるだなんて思ったら大間違・・・」
『・・・おぉ、わかりましたわかりました。それでしんじてくれるなら』

言うやいなや後ろを振り向き、飛び上がった。
そして奴は鋭く尖った柵に、



































 ・午前6時 =東京都 ドスまりさ直下= [決戦時刻まであと0時間]・

「ドスまりさの攻撃が始まろうとしている。敵の力は凄まじく、世界が滅びるのも時間の問題だ」
「希望は1つしかない、今この場でドスまりさを撃墜する。それだけが、人類が生き残る道である」
「だがYDFに残された力は少なく、ドスまりさの力は強大だ。それでも我々は戦わなければならない」
「なぜなら、YDFは敵に後ろを見せないからだ。残された戦力を結集してドスまりさに最後の攻撃を仕掛ける」
「総員、攻撃を開始せよ!!」



後編その2に続く

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最終更新:2011年07月28日 03:38
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