永琳×ゆっくり系19 紅茶と放射線


1、fuku2367「耐久実験」の中にあった紫と永琳のお茶会です。
2、流れとしては「七転び八起き」→「耐久実験」→「紅茶と放射線」です

「で、何を企んでいたの?」
紫は一口紅茶を飲むと早速本題に入った。
「集落を被爆させ人間を弱体化。その上で、この前、あなたに殺されたゆっくりまりさに変わる個体で組織したゆっくりで集落を占拠」
あきれたと紫は笑う。
「そうね。このやり方ではあまりに私がゆっくりに肩入れしてるわ」
「ゆっくりにそこまでさせる意味はどこにあるの?」
「意味?考えた事もないわね。思いついた仮説を検証しているだけよ。理由がないと行動してはいけないかしら?」
「人間たちが聞いたらゾッとするわね」
永琳は楽しそうに紅茶を自分のコップに注ぐ。
「けど、永遠亭はあくまで人間には友好的よ。月にいた頃より多くの患者に触れ合えるわ」
「患者が多くて喜ぶ医者も不謹慎よね」
「そうだわ。意味はこういう事でどうかしら、人間がゆっくりに滅ぼされないように永遠亭はゆっくりが人間を滅ぼす可能性を検証する」
「・・・それなら問題ないわ。ただし」
「ええ、もし可能性のある選択肢があれば、あなたや博麗の巫女、上白沢に知らせて対策を練る。それに対する助力を永遠亭は一切惜しまないわ」
紫はニコッと少女のように笑うと、それまで全く手をつけていなかったクッキーに手を付け始めた。
「実験は失敗したのよね?」
「ええ、ゆっくりれいむや他の種でも試してみたけれど、どれも同じだったわ」
「映像とかないの?」
「見る?」


映し出されたのはゆっくりまりさとゆっくりパチュリーだった。
「左の数字は何?」
「ああ、簡単に言えば放射線の量よ」
「どれぐらいで人が死ぬの?」
「7000以上になれば死ぬわ」
映像がスタートする。
「声は無いの?」
「映像のみよ」



ゆっくりパチュリーとゆっくりまりさは仲睦まじくしている様子が映像で分かる。
頬をすり合わせたり、追いかけっこしたり、
疲れたのだろうか、部屋の隅でゆっくりしているゆっくりパチュリーをゆっくりまりさが労わったりしている。
「・・・さっさとその数字600000ぐらいに上がらないかしら?」
「上げないわよ!少しずつ上がっていくから見てなさい」
数字が少し大きくなっていく。
200を過ぎた頃から少し変化が見られるようになる。
ゆっくりパチュリーの動きが鈍い。
ゆっくりまりさもそれを心配している。
「餌とかに細工は?」
「配給を簡略化するために練り餌を使ってるけど、栄養には全く問題ないわ。同じく水にも何の細工もしてない」
「じゃあ、このゆっくりパチュリーの元気の無さは」
「放射線の影響ね」
数字は500まで上昇する。完全にゆっくりパチュリーの動きが止まる。
わずかに口が動いているため、生きていることは確認できる。ゆっくりまりさに何か言っているのだろうか。
「パチュリーはもう長くないかもしれないけど、まりははゆっくり生き残ってね。パチュリーが死んだらパチュリーを食べてね」
「わかるの?!」
紫はゆっくりパチュリーの口元をじっと見ていた永琳が急にそう言ったのに驚いた。
「だいたいだけどね。もっと大きく口を開けて喋る子ならもっと分かるんだけど」
そう言って今度はゆっくりまりさの口の動きを凝視する。
「そんな事言うなよ。パチュリーはこれからもずっとまりさと一緒だよ」
「ふーん」
紫はつまらなさそうだ。
「もっとまりさ種なんだから醜い事でも言えば良いのに」
「知らないわよ」

そうこうしている内に数字は700を超える。
永琳がゆっくりパチュリーを凝視する。
「死んでるわね。このパチュリー」
「あら、結構静かに逝ったのね」
「でも、この映像の面白い所はここからよ。このゆっくりまりさが一番耐えたんですもの」
数値が1000を越えた辺りでゆっくりまりさが嘔吐しだす。
「私、クッキー食べてるのよ」
と紫は深いそうに言うが、クッキーを食べるその口と手は止まらない。
「あ、ちなみに吐きながら何か言ってる?」
「んー、苦しいとか言ってるけど・・・悲鳴みたいなものね。あまり意味は無いわ」
「ふーん」
紫はまたつまらなさそうだ。
数字はジリジリと上がり、2000を突破する
「ん!!」
紫はクッキーを喉に詰まらせ、急いで紅茶で流し込む。
「ちょっとちょっと、何これ」
ゆっくりまりさの髪がごっそり抜けたのだ。
それも帽子の重みで。帽子が落ちると同時にその辺りに生えていた髪もごっそり抜け落ちた。
「あれは人間でも起こり得ることよ」
「へー、でも、ふふふ間抜け・・・」
しばらくするとゆっくりまりさは動かなくなった。
「死んだわね」
「あー、残念なのは髪が抜け落ちた事に気付いていない事ね」
「あの時点で、もうほとんど意識なんて無いんじゃないかしら」

その後も二人は死んでいくゆっくりの映像を紅茶とクッキーで楽しんだ。















~あとがき~
えーりん実験室と同じ世界観だけど、永琳と紫の組み合わせ
by118




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最終更新:2008年09月14日 11:03
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