ゆっくりいじめ小ネタ190 紙芝居


 森の中を、一人の男が歩いていた。
「~~~♪」
 上機嫌で鼻唄を歌う男の前に、小さな生き物が立ちふさがった。
「「ゆっくりしていってね!」」
「ゆっきゅりしていってね!」
 ゆっくりれいむとまりさ、そして子れいむだった。
「おお、ゆっくりか」
「おじさんはゆっくりできるひと?」
「できないならゆっくりでていくんだぜ!
 ここはまりさのゆっくりぷれいすだぜ!」
「ゆっきゅちー!」
 男は答える。
「もちろん、ゆっくりできるよ」
 男は紙芝居屋だと言った。
「かみしばい?」
「まりさはそんなのしらないぜ!ほんとうにゆっくりできるのかだぜ!」
「本当さ。
 そうそう、ゆっくり用の紙芝居もあってだね……」
 男は背負ったつづらを地面に降ろし、懐紙に包んだお菓子をゆっくりの前に放ってやった。




 紙芝居屋とゆっくり




「ゆゆ!おかしをくれるなんてよくできたにんげんだね!」
「うっめ!これめっちゃうっめ!」
「ゆっきゅりおいちいよ!」
 男はつづらから大きな画板を取り出し、それをゆっくり達に見せた。
「これが紙芝居でね……って聞いてねえ」
 ゆっくり家族がお菓子を食べ終わるまで待たねばならなかった。

 まりさを筆頭に、家族はお菓子を食べ終わる。
「まあまあのかみしばいだったぜ!」
「れいみゅ、かみちばいだいちゅきだよ!!」
「いや、それは紙芝居でもなんでもなくて紙芝居の前に配るただのお菓子なんだけど……」
「なんでもいいぜ!もっとおかしをよこすんだぜ!」
「そうだよ!もっとおかしをちょうだいね!」
「ゆっきゅりー!」
「…この紙芝居が終わったら、お菓子のいっぱいあるところへ連れて行ってあげるよ?」
「ゆゆ!それならいいぜ!」
「ゆっくりかみしばいしてね!」
 それでは、はじまりはじまり。

 最初の一枚には、ゆっくり家族の絵。奇しくもこの家族と同じ構成だった。
「ゆゆ!かみのなかにれいむがいるよ!」
「まりさもだぜ!あかちゃんもいるぜ!」
 男は朗々と物語を読み上げる。
「あるところに、ゆっくりの家族がいました。
 一家はゆっくりとご飯を食べたり…」
 物語はゆっくりの生態を追って進行する。
「草原でゆっくりしたり」
「すっごくゆっくりしてるよぉぉぉぉ!!」
「川で水浴びをしたり」
「おみじゅでちゅっきりだにぇー!!」
「ご飯をたべたりします」
「まりさのほどじゃないけど、りっぱなごはんだぜ!」
「おや!れみりゃに見つかってしまいました!」
「ゆびいいいいい!!!!」
「やめてね!!ゆっくりあかちゃんをはなしてね!!」
「(…かみしばいのまりさはばかだぜ!まりさだったらかぞくなんかみすててにげるぜ!)」
 男はさらにめくる。必死な表情でれみりゃから逃げる家族が、画板何枚にもわたって描写される。
「ゆゆーん!!がんばっちぇーーー!!」
「れいむをゆっくりさせてあげてよぉぉぉぉ!!!!」
「あぶないんだぜ!つかまるぜ!!」
 すっかり感情移入し、ぴょんぴょんと跳ねながら紙芝居に見入るゆっくり達だ。
「……家族は一生懸命に逃げました。
 飛び跳ねて、飛び跳ねて……
 そしてとうとう、一家はれみりゃから逃げ延びたのでした!」
「ゆっくりたすかったよ!ゆっくりしていってね!」
「れみりゃがばかでたすかったぜ……」
「れみりゃ、こわかったよぉぉぉ……」
 ほっと息をつくゆっくり。

「れみりゃから逃げ延びた一家は、次に人間と出会いました」
「ゆゆ!かみしばいのおにいさんが、かみしばいのなかにもいるよ!!」
 描かれている人間は、確かに紙芝居屋の男とそっくりだ。
 男は次の一枚をめくる。
「え……なにこれ……?」
 れいむはわが目を疑った。
 画板には、男が透明な箱に泣き叫ぶゆっくりを詰め、道を歩いて行く絵が描かれている。
「人間は虐待お兄さんでした。お兄さんは家族を加工所に持って行き、おいしいお菓子にしてもらいました。
 めでたしめでたし」
「なんでぇぇぇ!!!???どぼじてそうなるのぉぉぉぉぉ!!!!????」
「ゆっきゅりできないぃぃぃ!!!」
 急転直下の展開に、のたうちまわるれいむと子れいむ。
「ほ…ほんもののおにいさんは、こんなひどいことをしたりしないんだぜ…?」
 まりさだけが危険を察知し、後ずさりを始める。だが、男はまりさを難なく掴みあげた。
「いだいぜ!ゆっくりはなすんだぜ!?」
 続いてれいむと子れいむを捕らえる。つづらから透明の板を取り出し、手早く箱に組み立てる。
 三匹は狭い箱に閉じ込められてしまった。
「お前達がさっき食べたお菓子は、加工所で作ってもらったものさ。
 次はお前達がお菓子になるんだよ」
「じょうだんなんだぜ!?おにいさんはじょーくがじょうずなんだぜ!?」
「冗談であるものか。お兄さんは嘘なんかつかないよ。
 さあ、紙芝居は終わりだ。
 最初に約束したとおり、お菓子のいっぱいあるところへ行こうね」
「やべろおおおお!!!!ぞんなごとじたらゆるざないぜ!!まりさだけでもゆっくりみのがすんだぜ!!!」
「かごうじょはいやだよ!!ゆっぐりでぎないよ!!!ゆっぐりざぜてよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「かこうじょこわいぃぃぃぃ!!!!おそとにだちてよぉぉぉぉ!!おねがいぃぃぃぃぃ!!!!」
 男はつづらの蓋を閉めた。それで、何も聞こえなくなった。










 おしまい。


 □ ■ □ ■ 


 書いた人:ゆっくり用品店”ゆ虐の友”従業員

 過去の作品:
 豚小屋とぷっでぃーん 豚小屋とぷっでぃーん2
 エターナル冷やし饅頭 れみりゃ拘束虐待
 無尽庭園 ゆっくりできない夜 
 ゆっくりぴこぴこ 何かがいる ぽんぽんいたいよ!ゆっくりできないよ!
 踊り師とれみりゃ 小ネタ-瓶ゆっくり
 ゆっくりゆうぎ ゆっくりだんじょん
 りぇいみゅのりぇみょんに!
 れみ☆りゃ☆ぎゅー☆


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最終更新:2008年11月08日 11:43
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