ゆっくりいじめ系1586 プレゼント

まだ夜が明けたばかりの森。朝日が山々を美しく照らしていた。
そして森には珍しい生き物がいた。
いや正確に言えばその生き物自体は珍しくもない。問題はその生き物がこの時間帯に行動している事だ。
生き物の名前はゆっくりれいむとゆっくりまりさ。大小合わせて6匹。
正確な数は子供のれいむとまりさがそれぞれ2匹ずつ。後は赤ちゃんれいむが2匹。
6匹は歌いながら朝日が眩しい森の中を跳ねていた。といっても赤ん坊のれいむ2匹は長女のれいむの口の中に入っているのだが。
「ゆっゆっゆっゆ~♪」
「ゆ~ゆ~ゆゆゆ~♪」
「ゆっくり~♪」
ゆっくり独特の音程の歌が森に響き渡る。朝の陽ざしを受けながらぴょこんぴょこんと生首が動き回る姿は
かなりシュールである。

「ここでわかれようね! おひさまがしずむまえにゆっくりここにもどろうね!」
長女のれいむがそう言って立ち止まった。そこは近所のゆっくり達が集まるスポットだった。
いつからあるかわからない空き小屋である。元は人が住んでいたであろうそこは、今ではもっぱら子ゆっくり達の遊び場である。
「ゆゆ! そうだね! それじゃまりさたちはおがわにいってくるよ! おねーちゃんはあっちにいってね!」
「ゆっくりがんばってね!」
「ゆっくりがんばるよ!」
そう言うと次女のまりさと三女のまりさは川の方へ向かって言った。残ったれいむ達も森の奥へと向かい出した。
「ゆっくり"ぷれぜんと"をさがすよ! いもうとたちはゆっくりおくちにはいっててね!」
「「ゆっきゅりりかいちちゃよ!」」
「ゆっくりしないでいこうねおねーちゃん! はやくはやく!」
四女のれいむは待ちきれないのか駆け足で跳ねていく。


このれいむ達が朝早くから活動してるのはもちろん理由がある。彼女らは母親達のために"プレゼント"を探しにいったのだ。
彼女らと母親達は実の親子ではない。もっと言うと上の四匹と赤ゆっくり達も餡子は繋がっていない。
両親を事故で失い路頭に迷っていた彼女たちを拾ったのが、今の育ての親である
ちぇんとありすの夫婦だった。この夫婦はかなりの高齢であり、今までにたくさんの子供を育ててきた。
しかし現実は厳しく、その中で未だに生きているのは一割にも満たなかった。
老齢のためにんっしんっする体力もなく、余生をゆっくりと過ごそうとした二匹の前に現れたのが彼女たちである。
種族は違えど同じゆっくり。夫婦は快く受け入れた。
それからは幸せな毎日だった。年老いている分、豊富な知識を持つ親は、何が危険で何がゆっくりできるのかをキチンと教えてくれた。
近所のゆっくり達とは仲良くなれた。痩せほそり、髪も飾りもボロボロだったが今では近所で一番の美ゆっくりになった。
姉妹達は心の底から夫婦を愛し、感謝した。そして何とか自分たちで二人を喜ばせないか。考えに考えた結果がプレゼントである。
何かゆっくりできるものをプレゼントしよう。そう考えた姉妹たちは朝早くこっそりとおうちを出た。
二人には事前に朝から遊びに行ってくると言ってある。そして二手に分かれることにした。れいむ側がありすへのプレゼント
まりさ側がちぇんへのプレゼントを探す事に決めた。



こちらは川にへ向かったまりさ達。二匹は、さっそく小川に来た。
朝の陽ざしが水面で反射して辺りを照らしてた。その美しい光景に二匹はしばしゆっくりとしてしまった。
「ゆっくりできるね・・・」
「ゆぅ・・・そうだね。」
ぼぉーっとしていた二匹だが、やっと自分たちの目的を思い出したのか、ビクンと跳ねた。
「ゆゆ! ゆっくりしてるばあいじゃないよ! おさかなさんをゆっくりとるよ!」
「ゆっくりわかったよまりさおねーちゃん! おさかなさんをゆっくりさがすね!」
彼女らの目的は魚である。ちぇん種は甘いものの他に魚も好きだ。しかし水への耐性がほとんど無いゆっくりにとって
魚は夢のまた夢である。ちぇん自身、ずっと昔に知り合いのまりさに取ってもらった一匹だけしか食べたことがないという。
その話を聞いた二匹は魚を取ってきてゆっくりしてもらおうと思ったのだ。

二人はさっそく、川岸から水の中を覗いた。ちょうど川の中流に位置する場所なので、多少なりとは小魚も居た。
ただし流石にゆっくりが川岸から覗ける範囲には居なかった。
「ゆゆ・・・いないねまりさおねーちゃん。」
「ゆ~ん。もっとおくのほうにいるんだねきっと! まりさがさきにさがすから、いもうとはゆっくりまっててね!」
「ゆっくりりかいしたよ! がんばってねまりさおねーちゃん!」
応援のつもりなのだろう。すりすりと次女まりさのほっぺに自分のほっぺをすりつける三女まりさ。
それを嬉しそうに受け入れた次女まりさは、水面に自分の帽子を浮かべると、帽子の中に入れていた木の棒を口で掴み
ピョンと帽子の中へ飛び乗った。それから木の棒を水の中へ入れると、器用に動かして川の真ん中へ進みだした。
「ゆっこらせ! ゆっこらせ!」
ゆっくりにしてみれば川渡りは重労働である。時には川の流れに逆らい、時には激流に身を任せながら進まなければならないのだ。
それでもまりさは一生懸命漕いでいた。さらに水の中を覗く事も忘れない。
「ゆゆ~おさかなさんいないよ・・・こっちにいるのかな?」
そういって大きく右へ動きだす次女まりさ。

結局、10分ほど探しても小魚一匹見つからなった。陸へ戻ったまりさは、
用意されていた葉っぱの上に帽子を置くと、「ふぅー! ふぅー! ゆっくりかわいてね!」
と言いながら息を吹きかけていた。
「つぎはまりさがさがすよ! ちょっとむこうのほうをさがすね!」
そういって三女まりさは上流の方へ少し向かった。
「ゆっくりここでみてるよ! おねーちゃんのみえないところにいかないでね!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
三女まりさはやる気満々といった感じだった。その後ろ姿に次女まりさは頼もしさを覚えた。


三女まりさが魚を探している時だった。不意に後ろから誰かがやってきたのに気づいた。
ガサゴソと草むらから何かが出てきた。
ピョコンと出てきたそれは・・・話だけは聞いたことがある"天敵"だった。

「れ・・・れみりゃだあああああああああ!!!!!!」
幼女体系の不思議なゆっくり。れみりゃだった。同時にれみりゃは他のゆっくりを主食にする
所謂『捕食種』と言われる種類のゆっくりだった。しかしまりさにとっては予想外の登場だった。
そもそもれみりゃはこんな朝早くに動かない。それにこの辺りにはれみりゃは住み着いていなかった。
この辺りは最近何故かゆっくりの数が減っていた。れみりゃも例外ではない。
もうこの辺りでは見かけないと思っていた。

「うっう~♪ あまあまをみつけだどぉ~♪ れみりゃはこううんなおぜうさまだどぉ~♪」
ぷりぷりとお尻を振り、奇妙な腰の動きをしながら喜ぶれみりゃ。
まりさはこの状況を一体どうやって乗り切ろうか考えていた。
川に逃げ込むか・・・いやれみりゃはゆっくりとだが空を飛べる。
ならば正面突破で逃げるか・・・それも難しいだろう。
いっそ戦うか・・・一匹でれみりゃに勝てるとは思えない。

比較的頭の回転が早いまりさは既に結論を出していた。自分はこのまま食べられるだろうと。
なら次に何をするかも分かっていた。れみりゃが妹に気付かないように自分が囮になるのだと。
ちらりと妹の方を見た。ちょうど陸に下りたところらしく、こちらを見てガクガクと震えていた。
まりさはすぐさま下流の方へと逃げだそうとした。しかしここでまた思いも寄らない事態が起こった。
「うー! こっちにもあまあまがいたー! おねーさまはとろいー!」
なんとふらんが居たのだ。しかもよりにもよって妹が居る方から出てきた。
れみりゃ以上のパワーと残虐性を持つふらんだ。勿論妹を逃すはずもなく、がっしりと掴んでいた。
「いじゃいよ! ゆっくじやべでね! ばりざをはなじでね!」
「や゛べ゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」
強力な力で握られ、今にも潰れそうな妹を見たまりさは無意識のうちにふらんの元へ駈け出して行った。
しかし妹の元へは辿りつけなかった。
「ゆべぇ!」
上から何かの力で押しつぶされたまりさ。それは確認するまでもなく、れみりゃの手であった。
「にげちゃだめなんだぉ~♪ あまあまはまぁんまぁへの"ぷれぜんと"なんだどぉ~♪」
ぎゅっぎゅとリズミカルに握った手に力を込めるれみりゃ。それはまりさにとっては死にそうなほどに辛いものだった。
「ゆぎゃあ! いぎゃい! やべでね! ばりざはいいがらいぼうどはだづげぎゃ! ば・・・ばりざはぶれぜんゆぎぃ!」
「うっうー♪」というれみりゃの楽しそうな声とまりさの悲痛な叫び。相反する声が交互に響いた。

「ばりざお゛ね゛ーじゃああああああああんん!!! ゆっぐじやべであげでええええええええ!!!!」
妹は耐えきれず叫び出す。妹を掴んでいるふらんはそれが気に食わなかった。
「うー! うるさい! しずかにー!」
妹を持っている手とは逆に左手で、人間でいうならばこめかみの部分を万力の様に押しつぶした。
「いぎぃいいいいいいいい!!!!! あじゃまがつぶれじゃうううううう!!!!」
押しつぶさないように力を加減しながらも、ゆっくりと力を込めるふらん。徐々に力を失っていくまりさに興奮していたが
「う~♪ こらふらん! ゆっくりしないではやくかえるんだどぉ~♪」
今の今まで遊んでいたれみりゃがそんな事を言ってきた。手の中のまりさの様子を見るに
大方まりさが気絶したからだろう。
「うー! あそんでたのはおねーさま! ふらんまじめだった!」
文句を言いつつ二匹は帰路に付く事にした。
手には気絶したまりさ達を掴み、小さな羽を動かして空へと飛んで行った。



一方、森の方へと向かったれいむ達一向。
野生の動物に注意しつつ、れいむ達が向かったのは秘密のスポットだった。
「ゆゆ! ついたよ! すごくゆっくりできるおはなさんたちだね!」
「「ゆっくりできりゅね!」」
「ゆゆ~♪ ここのおはなさんなら、とかいはなかんむりができるね!」
れいむ達の前に広がるのは一面真っ白の花畑だった。れいむ達は知らなかったがそれはシロツメクサと呼ばれる花だった。
そしてこの場所はれいむ達以外誰も知らない秘密のゆっくりプレイスなのだ。
「ゆっくりおはなさんをあつめるよ! しろいおはなさんをあつめてねね!」
「「「ゆっゆっゆー!」」」
早速、花を集める事にしたれいむ達。
「おはなさんごめんね! とかいはなかんむりにするからね!」
そういってブチっと花を抜いていく切り落とすれいむ達。
れいむ達が作ろうとしているのは花の冠だ。ありすが『とかいは』を重視しているのはれいむ達も知っていた。
親のありすは老齢のためかもう気にしてないようだったが、もう一度『とかいは』になってほしいと思ったのだ。
ある程度花を集めたれいむ達は、次にそれらを束ねて結ぶ作業に入ろうとしたその時だった。


「やあ、ゆっくりしてるかい?」
誰かの声が聞こえた。ゆっくりの本能により、声のする方を向いて返事を返した。
「「ゆっくりしていってね!!!」」
「「ゆっきゅりちていっちぇね!」」
そこに立っていたのは自分たちよりも何倍も大きい生き物。人間だった。
長女れいむは一瞬戸惑った。親たちからはできる限り、人間に関わらないように言われていたからだ。
良い人間も悪い人間も居るが、悪い人間に捕まったらゆっくりできなくなってしまう。
良い人間に捕まってもどうなるかわからなからだと。

長女れいむが悩んでいると、男はさらに話を続けた。
「君たちは何をしているんだい?」
「おきゃーしゃんたちにぷれじぇんちょをちゅくっちぇるんだよ!」
「プレゼント?」
「そうだよ! おはなさんのかんむりをつくっておかーさんにあげるんだよ!」
「ふーんそうなのか。そのお花で冠を作るんだね? なかなか綺麗な冠になりそうだね。」
「ほめてもいいのよ!」
「ゆっへん!」
男が妹たちと他愛もない話をしているのを見て、長女れいむは安心した。
「僕はここでちょっとゆっくりしにきたんだ。ゆっくりやすんでもいいかな? じゃまはしないから。」
「「ゆっくちやちゅんでねおにーしゃん!」」

言った通りにゴロゴロと男は寝っ転がった。その様子を気にせず、四匹は冠の作成に取り掛かった。
花を束ねて結ぶ作業は難航していた。ゆっくりが細かい作業で使える部分は如何せん口だけなのだ。
「ゆぐっし! ゆっくりむすんだよ!」
「だめだよ! ほどけてるよ!」
そんな会話が何回か続いたころ。男はまた話しかけてきた。

「結ぶの手伝ってあげようか?」
「ゆ? でもおにーさんゆっくりしてるんでしょ?」
「れいむたちがゆっくりできないのは困るからね。」
そう言って立ち上がると、周りから適当に何かを摘み取った男は、花の束を結び始めた。
「束ねるのには、このクローバーの茎がいいんだよ。はい。」
男はあっという間に冠を完成させた。れいむ達はドスでも見たかなのように冠を崇めていた。
「とてもきれいでゆっくりしてるかんむりだよ!」
「とっちぇもきれいだねおねーしゃん!」
「きっとしゅっぎょくときゃいはだよ!」
長女れいむもこの出来栄えには感動していた。そして男の方を向くと
「みんな! おにーさんにゆっくりおれいをいってね。いっせーので!」

「「「「ありがとうおにーさん(しゃん)!!!」」」」
心からのお礼であった。男はお礼の言葉を受け取ると、ぶつぶつと何かを言い始めた。口元はニヤリと笑っていた。
「いや、お礼なんていらないしな・・・だってねえ。いやホント・・・ふっふはは・・・いやだってこれからさあ・・・」
「ゆゆ? どうしたのおにーさん? ぽんぽんがいたいの?」
心配そうに男の顔を覗きこんだ四女れいむ。男はそれに気付くと独り言をやめた。
「ああ大丈夫さ。それより頼みがあるんだ。僕もその冠を受け取ったお母さんの笑顔が見たくてね。ちょっとお家まで付いて行っていいかな?」
「ゆゆ・・・わかったよおにーさん! ゆっくりついてきてね!」
「ゆっくちついちぇきちぇね!」

ゆっくりのゆっくりとした速度に合わせて男は動きだした。二匹の赤ん坊は四女れいむいの口の中に収まっていた。
そしてちょうど空き小屋の前で立ち止まるれいむ達。
「ここでいもうとのまりさたちとまちあわせしてるんだよ! わるいけどゆっくりまってねおにーさん!」
長女れいむがそう言うと、男は少し悩んでいるような表情を見せた。
「んー待つのか・・・でもまりさはそんなすきじゃないしな・・・」
そしてブツクサと何か喋っていたが、ふと思い出したかのように長女れいむに質問した。
「おうちはここから遠いのかい?」
「ゆゆ! あのおおきなきのしただよ!」
四女れいむが顔で差した方向を見ると、200m程先に、一際大きな木が一本そびえ立っていた。
木の根元にはやたら土や石が置いてある。どうやら木の下に巣を作っているらしい。
「ああ、あの木の下か。わかったよ。んじゃもういいや。」

四女れいむの頭がぐにゃりと潰れた。
「ゆぎぃ!」
四女れいむは何が起こったかわからなかった。ただ頭に酷い痛みを感じた。
その後、自分の口の中が何故か甘い事に気づいた。何故だろう。何か食べた訳でもないし、口の中には何も入れて・・・・・

「でいぶのいぼうどがああああああああああああ!!!!!」
長女れいむの叫びと、四女れいむが口の中の物を吐き出すのは同時だった。長女は既に気づいていたのだ。
自分の妹が潰れていることに。
四女れいむは自分の口から出た"それ"から思わず目を逸らそうとした。しかしできるはずがなかった。
たとえ餡子が全て出て、皮だけになった姿になっていたとしても、それは自分が殺した妹なのだから。
「あがじゃ・・・あがじゃん・・・ご、ごべんね。ごべんね。ごご、ごべんなざああああああいいいいい!!!!」
ゆっくりとは思えぬほどの苦痛に満ちた顔で泣き叫ぶ四女れいむ。男はそれを上から見下ろしていた。
そしてそのまま四女れいむをひっくりかえした。
「ゆゆ! はなじでね! ゆっぐりでぎないおにーざんはゆるざないよ!」
「れいむにいもうとにふれないでね! おにーさんはここでゆっくりさせなくするよ!」
長女の渾身の体当たりも当たらなければ意味がなかった。男は勢いあまって転んだ長女を四女の隣に置くと
同じようにひっくり返した。
「ゆゆ! あんよがういてるよ! あたまがいだくでゆっぐりでぎないいいいい!!!!」
野生の中では滅多にならない体勢に戸惑う二匹。その二匹の底部、ゆっくり曰く『あんよ』との事だが
その部分を男は思いっきり踏みつけた。
「いぎゃああああああああ!!!!!」
「ゆっぐじざぜでええええ!!!!」
気にせずグリグリと力を込める男。そのたびに叫び出す二匹。その声を聞くたびに男は品のない笑い声をあげた。
「ひ・・・ひひひひゃ!ひゃひゃっひひひひひひ!!!ひゃひひいいひいっひひひひ!!!」
ゆっくりの目から見てもこの男の笑い方は異常だった。何かを堪えながらかのような笑い方。しかし男は既に何も堪えてはないので
これが素の笑い方だった。
足の力はどんどん強くなっていく。グリグリとすり潰すかのような動き。それにより二匹の底の皮はボロボロになっていた。
「あんよが! いじゃい! やべでね!」
「どうじでごんなひどいごどずるのおおお!!!」


「物は相談なのだが、ここいらでちょいと我慢大会しようぜ。」
「ゆ゛、ゆ゛ぐう゛?」
二匹は男へ憎悪の視線を送りつつ、話の続きを待った。
「これでどっちかが死んだら、残りは助けるという事にしようかなと。」
二匹は顔を見合わせる。それはつまりどちらかに死ねということだ。
長女れいむは考えた。生涯においてこれ以上はないと思えるほどに。
そして四女の怯えた目を見て決意した。


「くそじじい! ゆっくりれいむをはなしてね! そしてたくさんおかしをもってきてゆっくりしないでしんでね!!!
なにぼけっとしてるの? ばかなの? しぬの? このかわいいれいむのためにはたらけるなんてありがたいとおもってね!!!」
四女は耳を疑った。自分の姉はこんな酷い事を平気で言う姉ではなかったのに何故なのかと?

しかし男には長女の意図がわかったようだ。
ニヤリとまた嫌な笑みを口に浮かべると、"四女"れいむの足の力を強めた。
「あんよがやぶけでるうううううううう!!!!! やべでええええええ!!!」
「どうじでぞっぜなのおおおおおおおお!!!! いだいごどはでいぶにじでえええええええええ!!!!
くぞじじいはゆっぐじじねえええええええええええええええええ!!!!! でいぶにざわっだんだからいちばんえんばらえええええ!!!!」

予想外の事に驚きを隠せないのか、必死にこちらを挑発してくる長女れいむ。
簡単な話だ。長女は男を怒らせて自分を殺すように仕向けたのだ。妹を助けるために。
四女はここにきてようやくそれを理解した。すると
「でいぶがごんなのぜんじぇんいじゃぐないよおおおおおおお!!! ばかなじじいのごうげきなんででびりゃいがだよおおおおおお!!!!」
今度は四女が挑発し始めた。男はそれを聞くと今度は長女れいむの方の足の力を強める。
「どうじでなのおおおおおおおお!!! ばがなのおおおおおおお!!!!」

男はこの光景にちょっぴり感動した。
「いや美しいね。まさに姉妹愛。感動ものだなこれは。」
男に踏まれている二匹の挑発はどんどんとエスカレートしていった。そして最終的にはお互いを罵倒しあっていた。

「どうじでべいぎなふり゛じでるのお゛お゛お゛お゛!!!! ばぎゃなおねーじゃんは゛どっどどじゃべるのやばでねえ゛え゛え゛!!!」
「いぼうどのぐぜに゛なばいぎいわ゛な゛い゛でえ゛え゛え゛!!! ゆっぐじでぎないいぼうどはどっどどどっがいっでねえ゛え゛え!!!」
「うるざいんだよおおおおおおお!!!! どうじでじゃべっじゃうのおおおおおおお!!!!」
「いいがら゛だばっでねええええ!!!! だばら゛ないどじんじゃうんだよおおおおお!!!!」
お互い相手を助けるための罵倒。涙も枯れ果ててるのにまだやってる。
「ん~素晴らしい姉妹に敬礼!」
そういって男は両足の力を緩めた。

「「ゆ?」」

助かったのかな?そんな表情を一瞬見せた二匹。
そして次の言葉も同時だった。


「「ゆぎィい゛い゛い゛い゛!!」」


同時に体を潰された二匹。男はそれらには興味を示さず、キョロキョロと辺りを見回す。
そして花の冠が無事な事を確認すると。4匹の遺体を手元に集めた。



「こんにちはー。だれかいますかー?」
木の下の穴に向かってそう叫ぶ男。すると中からちぇんが顔半分だけ出してきた。
「にんげんさんなんだねー。わからないよー。なんのようなのー?」
明らかにこちらを警戒していた。ちぇんは非常に素早い。この位置では手を伸ばす前に奥に逃げられるのは確実だ。
って待てよ?確か兄弟はれいむとまりさのはず。なんでちぇんが親なんだ?さらに耳を澄ますと、穴の奥から
「どうしたのちぇん? だれかきたのかしら?」といった声が聞こえる。おそらくありすだろう。
一応確かめてみるか。
「お二人のお子さんからプレゼントの配達を頼まれたのですが、え・・・れいむとまりさの親御さんで間違いないですかね?」
「そうだよー! れいむとまりさはちぇんとありすのこどもなんだよー!」
どうやら本当らしい。拾った子なのだろう。なら問題あるまい。

「そうですか、ではまずこの花飾りを貴方に。」
そういってちぇんの頭に花飾りを被せてあげた。
「わかるよー! とてもゆっくりできるかざりなんだよー! うれしいんだよー!」
尻尾をぶるんぶるん振り回して喜ぶちぇん。巣穴から出てきたありすもそれを見て嬉しそうだ。
「とってもとかいはなかんむりね! ありすもうれしいわ!」
「実はもうひとつあるのですが。こちらですありすさん。」

そういって俺は後ろに置いてあった物をありすの顔に被せてあげた。
「都会では有名な顔パックですよ。」
潰れた子供たちの皮で出来た文字通りの顔パック。きちんと眼と口があった部分が残っているので付けたまま喋れます。
道具もなしで作った割には中々の出来栄えである。
ありすはと言うと。
「え? え?どうじでこどもだぢのがおが・・・がおが? がおが? がっががおおおおがおがああああああ!!!!!!!!
どうじでじんでののおおおおおおおおおおおお!!!!」
クリームを口から滝のように噴出して倒れていった。長くはないだろう。
「わがらないよおおおおおおおおおお!!!!! わがらないよおおおおおおおおお!!!!」
オロオロとするちぇんがどこかへ走り去っていくのを見届けて、俺は家に帰ることにした。
本当の目的である、とあるゆっくりの巣を探す事をすっかり忘れて。





【おまけ】

れみりゃとふらんは仲良く手をつないで空を飛んでいた。
空いてる手にはそれぞれまりさを一匹ずつ乗せていた。
今日は初めて狩りに出かけた記念すべき日だ。それと同時にこの森にいる最後の日でもある。
最近何故か森のあまあまが減ったために、他の森に行こうとみゃみゃは言った。
生まれ育った森を去るのは寂しいが、まぁんまぁと一緒ならどこにでもいける。
最後の記念にと二匹は初めて狩りに出かけることにした。そして幸運にもまりさを捕まえたのだ。
これをまぁんまぁに"ぷれぜんと"して喜んで貰おう。今からまぁんまぁに褒められるのが楽しみで仕方ない二匹だった。
「うっう~♪ みゃんみゃはきっとれみりゃたちのかり☆すまにおどろくどぉ~♪」
「うー! うー!」

そして我が家に帰宅した二匹
素早くお家である洞窟に入ると
「「まぁんまぁー!」」
ドタドタとおうちの奥へ入っていった。そこで何か大きな物が動いていることに気づいた。
「むーしゃ! むーしゃ! しあわせー!」
「はじめてのかりなのにまりさはすごいんだぜ!」
「これはおかーさんたちの分にするね!」
「ゆっくりわかったよ! ドスのお帽子にいれておくね!」
その大きな後ろ姿には身に覚えがあった。今自分たちが持っているあまあま。まりさだ。
しかし知っているものよりそれは遥かに大きかった。

「う~♪ おおきなあまあまがいるどぉ~♪ たーべちゃうぞー!」
自分たちよりも大きいそれを見ても、れみりゃはまるで危機感を抱かなかった。
あまつさえそのままガブリと噛みつく。噛みつかれたまりさは、ピクリと反応して後ろを振り向いた。
「もう~なんなのー? 今ゆっくり食事中なんだよ~」
「うー! いいかられみりゃたちにたべら・・・う~?」
それはドスまりさと呼ばれる個体だった。そして今ドスの口から出ている足。
それに二匹は見覚えがあった。そしておそるおそるドスの後ろを見る。



手があった。足があった。首があった。胴体があった。全部バラバラだった。何故か胴体をむしゃくしゃとあまあまが食べていた。
苦しそうな顔の首があった。こちらを見ていた。視線があった。

「「まぁ・・・ばぁんばぁああああああ!!!!」
手に持っていた饅頭を地面に落して、ドコドコと全速力で母親の元へ駆け寄ろうとする二匹。
しかしそれをドスは許さなかった。ドスはぴょんと少しだけ跳ねながら二匹にぶつかった。

「いぎゃいどぉー!!! ざぐやああああ!!!! びゃんびゃああああああああ!!!!」
「うううううう!!! ゆっぐじじんで! ゆっぐじじんでぇ!」
壁にぶつかり涙目になっている二匹を見たドスまりさは。
「ゆゆ! ちょうどいいね! ゆっくり育てるよ! かこうじょいきだね!」
後ろのゆっくり達も賛同する。
「ゆっくりそだててにくまんとあんまんをそだててもらうんだね!」
「たのしみだね!」
「むきゅん! ようしょくっていうのよ!」
「それじゃあ、おくちのなかにゆっくりはいってね!!!」
そういうと、パクリと二匹を口の中に入れたドスまりさ。二匹は唾液と肉の匂いが充満する口の中に押し込められた。
「ぐじゃいいいいいいいいい!!!! ぜばいいいいいい!!!!」
「ごべんなざああああいいいいい!!!! でびりゃだぢがわるがっだでずうううううう!!!」

「ドス! ゆっくりかえろうね!」
ドスは頷くと、のそのそと洞窟の外へ出て行った。
その際に下に居たまりさ達には気づかなかったらしい。ぶちゅりと言う音は誰にも聞こえなかった。




【あとがき】
ドスがオチ担当・・・誰かHENTAIしてくれる紳士はいませんかー!

by バスケの人

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最終更新:2008年11月24日 17:59
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