ゆっくりいじめ系2150 とかいの、じけん

※ドスまりさ注意


『第一の事件』
ボテ腹れみりゃ。輪踊りれみりゃ。十字架れみりゃ。
作品が飾られていたのは美術館ではなくタダの公園だった。
ボテ腹れみりゃはおなかポッコリ膨らませた胴付きのれみりゃで顔がなかった。
顔は腹の中に入れられていた。その顔には落書きがされており“かわいいあかちゃん”と書いてあった。
輪踊りれみりゃは腕と足を縫い付けられ輪にされ、回転式の遊具に飾られていた。
遊具を回すとまるでれみりゃたちが輪になって踊っているようだ。
十字架れみりゃはその名の通り、木に磔刑にされたれみりゃだ、それが何体も。
それぞれがまるで美術作品のように、厚紙に作品名が印刷され、傍に飾ってあった。

『チャットログ1』
KISUKAさんが入室しました。ゆっくりしていってね!!
KISUKA:見た見た?あの事件
黒潮:おはよ。もう掲示板もその事件で持ちきりだね
Yuka:俺がやったって言う人多すぎw
黒潮:いつもの事だよ。結局誰もやってないのさ
Yuka:現場写真とか流失してない?
黒潮:あー、地元連中が言うには早朝にさっさと片付けられたって
KISUKA:俺、もう少し他の掲示板見回ってくるわ
黒潮:なんか収穫あったら教えてね
KISUKA:おう、お土産、楽しみにしとけ
KISUKAさんが退室しました。またゆっくりきてね!!


『第二の事件』
ある大きな匿名掲示板に大量に書き込まれた犯行予告の中の一つ。
よもや、これがイタズラでないと誰が予見できただろうか。

ゆっくりしていってね!!
まりさだよ。こわいれみりゃはまりさがやっつけたよ!
つぎはむのーなれいむをやっつけるよ。ゆっくりしんでね!!

その20秒後に付いたレスは通報がどうのこうのでもない。
「ゴミクズ乙」という短い言葉だけだった。
この書き込みの翌日、第二の事件が起こる。
被害にあったのはれいむ種。だが、れいむ種をどうにかするという犯行予告なら他に幾千とあった。
これが重要な書き込みだと分かるのはもっとずっと後の事だ。

お花畑がれいむ、次の作品名は一見すると日本語を間違っているように見えたが、
空き地一面に頭頂部のないゆっくりれいむが並べられ、中身は全て土に入れ替えられ、
れいむで作られた鉢植えの中には色とりどりの花が咲き誇っていた。
まさに、れいむがお花畑だった。
異様な事件ではあったが、あまり大きくはならない。
ニュースで少し報道された程度で、すぐに人気俳優の不倫と政治家の不祥事によってかき消された。
テレビから消えたが、ネット上では火が燻っていた。
第一の事件、第二の事件の異様さはそれまで食用の500円程度のゆっくりまりさを潰し喜んでいた輩をより過激に押し上げる。
無論、それらは第一の事件、第二の事件に比べれば簡素なものだったが、
路上で首をへし折られたふらん。目のない大量のゆっくりありす。尻尾のないゆっくりちぇん。
街どころか、世界中、匿名のゆっくり専門の殺戮者で溢れた。
みな、結果を競い合うように。動画共有サイトはゆっくりの虐待、虐殺動画で溢れ、
掲示板にはそこの書き込みに従って、ゆっくりまりさを解体していくスレッドまであった。


『チャットログ2』
KISUKAさんが入室しました。ゆっくりしていってね!!
KISUKA:ニュースニュース、第三の事件発生
黒潮:どうせ模倣だろー
KISUKA:あれ、今日もYukaいない?
黒潮:そうだねー。珍しい
KISUKA:虐待して捕まったとか?
黒潮:あるかもw
KISUKA:まあまあ、まずはこの動画を見てくれよ


『第三の事件』
起こる事件の全てが全て模倣ではない。
自分の存在を誇示しようと独自性に走る者、ただ流れに乗りたくひっそりとやっている者、
中には捕まったものもいた。自分が全部の事件の犯人だという者も。
人あらざる物を殺し、賞賛を得られるならば、その場がどこの奈落でも構わないと、
賞賛、尊敬、名誉、それらに飢え憧れる者達が振り上げた拳をいとも容易く振り下ろす。
人の倫理など畜生に食わせた。殺した数がそれらに変わる。
普通に生きている。それだけで選らぬ物が、
朝、起き。昼、働き。夜、寝るだけの者に決して与えられない物が手に入る。
自分のやった事の凄さが、掲示板を見れば分かる。
多くの書き込み、暴力的な言葉、そのどれもが自分にとってのプラスと感じられる。

そんな中で一つのキャラクターが生まれる。
恨みまりさ。第二の事件の犯行予告の中にあった。まりさの犯行予告を改変していく中で生まれたキャラクターで、
設定はまりさ種以外のゆっくりが死ぬ事を望んでいる。裏話を妄想する奴もいたが、所詮公式も非公式もないキャラクター、
設定なんていくらでもあって、設定なんて一つもない。
名前と頬のキズ、何かにつけて他の種のゆっくりを殺すというのが最低限の条件だった。

ゆっくりしていってね!!
まりさだよ。むのーなれいむはまりさがやっつけたよ!
つぎはねくらなありすをやっつけるよ。ゆっくりしんでね!!

その文章と一緒に掲示板にはあるアドレスが書き込まれた。
圧縮ファイルを落とし、解凍すると、
そこには『みんなでつくろうありすのわっか』とファイル名の画像が一つ。

さみしがりやでねくらのありすはなかまをつれてゆっくりしんでね。
その文字と一本のロープで数珠繋ぎにされているありすの写真があった。
丁寧にも用意する物、大きめの釘、ロープとまで書いてあるぐらいだ。
みんなにこうやってありすを殺して欲しいという恨みまりさからのメッセージは瞬く間に広がった。
最初の書き込みは日本だったが、すぐに翻訳され、世界へ渡った。

そして、街には異様な光景が広がる。
それまでの事件に比べればずっと人目に付く、数珠繋ぎにされたありすがいくつもゴミ集積所に並べられていたり、
排水溝に捨てられていたり、嫌がらせで家の前においてあったりもした。
無論、何十人と逮捕者が出たが、たいした罪に問われない。
誰かの所有物であるゆっくりを殺したのならば、罰金も増えるが、野良を殺した程度では。たいした罪にならない。
しかし、誰かの所有物を壊すのが好きな者出てくる。反響が大きいからだ。満足できるからだ。
常人は非難したが、彼らにとって重要なのは彼らの中でどう評価されるか、常人の非難はただのノイズだ。



『チャットログ3』
KISUKAさんが入室しました。ゆっくりしていってね!!
黒潮:おはよ
KISUKA:第三の事件の影響がでてきたぜぇー
黒潮:へぇ、なんか変わったことあった?
KISUKA:野良ゆっくり激減かなー、最近のニュースは


『恨みまりさ』
恨みまりさがどこにも存在しないネットのキャラクターだなんて誰が決めたのだろう。
確かに恨みまりさは存在していた。恨みまりさという名前ではないが、
巨大な透明の箱に入れられた大量の餡子、かつてドスまりさと呼ばれたものだ。
今は人間に囚われ、思考を一台のパソコンに接続されている。
一連の犯行予告はここから出されていた。

全ての黒幕はこのドスまりさだった。
自分たちを食うれみりゃを殺し、無能なれいむを殺し、根暗なありすを殺し、
ドスまりさは自分の仲間に活路を与えた。
都会にいる多くのまりさ種にそこから逃げるよう呼びかけたのだ。
邪魔になりそうな種の名を挙げ、人間に殺される。
挑発的な書き込みと殺害方法、死骸の遺棄の仕方を示唆すれば、
模倣を行う者が必ず出てくる。
結局、どの事件の実行犯ではなかったが、このドスまりさが全ての黒幕だった。


『チャットログ4』
黒潮:へー、やっぱまりさ種は生き残りが多いけど、森とかに逃げたんだ
KISUKA:まあ、そこまではドスまりさの予定だったわけだけど
黒潮:KISUKA、何を言ってるの


『パソコンの前』
「マイクを指せば直接話もできるのか」
そう言って、男はヘッドフォンをパソコンに接続する。
「おはよ、黒潮、KISUKAだ」
男の耳にはドスまりさの言葉が朗読ソフトの音声で再生される。
「どうじて、あのにんげんさんがここにいるの!!」
男はドスまりさを捕獲し、ここに閉じ込めたメンバーの一人だった。
「君にネットを与えたらどうなるか、興味があって、君は賢い。素晴らしい」
ドスまりさを褒め称える。
「ああ、君のような賢いのが僕ら人間の敵だと思うとゾッとするよ。早く君を殺さなくちゃ」
「で、でも、まりさのおかげでほかのまりさたちは」
「黒潮、KISUKAからいろいろ教えてもらったね。ネットも見れたし。でも、それって現実世界での事?」
そういうと男は一枚のDVDを取り出した。
「第一の事件と第二の事件当日のテレビのニュース。再生しようか」
パソコンにディスクを入れ、再生をする。
れみりゃを殺した事件なんて全く報道されていない。
次に第二の事件、これも全く報道されていない。
「君がネットだと思っていた物は僕らの作った仮想空間だったのさ、何もかも嘘っぱち」
「そんな・・・」
それだけ言うとドスまりさは喋らなくなった。
男は満足そうにディスクえお取り出すと、パソコンをシャットダウンする。
ドスまりさは目も口も耳も奪われ、失望の中、思考を停止させる。


『第四の事件』

ゆっくりしていってね!!
まりさだよ。ねくらなありすはまりさがやっつけたよ!
つぎはごーまんなまりさをやっつけるよ。ゆっくりしんでね!!

恨みまりさが設定を無視した事を喋りだした。
ネットでは賛否両論、偽者だ。ついに恨みまりさがまりさ種まで恨み始めた。
それでも暴力の渦はゆっくりをどんどん飲み込んでいく。
いつしか、恨みまりさは廃れ、まりさ種も同じように殺されるようになる。
今まで庇護されていた分、余計に酷い目に合う。
これが世に言う恨みまりさ事件の最後の事件だった。



『黒幕』
「危ない所でした」
「まあ、ドスまりさもカリスマはあるんだな。あれがやった書き込みがここまでやったんだから」
「最近のネットに関わる人のスタンスでもあるんでしょうが、そちらは私は専門外ですから」
「何にしても、ドスまりさのおかげで僕らのスケジュールは早まったわけだ」
二人の男が会議室に入っていく。
野良ゆっくりの全滅と今後虐待を行う可能姓のある者のリストアップ、
二つのプランがゆっくりと進んでいく。
「本当にゆっくりを虐待する人間が人を虐待するようになるんでしょうか」
「ま、その証明の為のデータ回収ですよ。こちらは」
「あなたもわざわざ出張って行ってドスを辱めるような酷い人ですからね」
「そういう人間じゃないと。ゆっくり全滅なんて夢は見ませんから」

『成果』
ドスまりさの行った事は半分成功していた、
KISUKAが最後に見せたニュースの方が仮想現実だった。
ドスまりさの行った事はネットを通じ、途中までは上手く成功していた。
第三の事件発生直後までは。それからドスまりさが接続されていたパソコンはインターネットから切り離され、
全く別の情報の中に隔離されていた。実際はもう都市部に野良のゆっくりなんていない。人がほとんど殺してしまったからだ。







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最終更新:2009年02月14日 03:10
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