ゆっくりいじめ小ネタ543 駄目駄目駄目

自滅に分類されると思う


人の生活圏からそれほど離れていない所にゆっくりが仲良く暮らす平原がありました。
仲良しゆっくり達は、毎日楽しくむーしゃむーしゃしたりすーりすーりしたり、ときにはすっきりーもしていました。
そんなゆっくり達は日に日に数を増やし、草原だけではその食糧をまかなえないようになってしまいました。
そして食うに困ったゆっくり達が行動範囲を広げると、自然と人間達と触れ合う事が多くなります。
そうなるとどうしても摩擦が生じ、お互いがゆっくりするために色々な決まりごとを作らなければなりません。
はじめに作られた大事な約束は、野菜を食べてはいけないというものでした。
野菜はゆっくりの大好物。
しかしそれを作る事などゆっくりには出来ません(一部を除く)
そうなると盗むか見つけるか、という事になりますが、野菜が自生するなんてまず有りえません。
なので野菜は絶対に食べてはいけないという掟を作ることで、ゆっくりと人間が仲良くやって行こうと決めたのでした。
が。

「おなかすいたからごはんをさがすよ!」
「でもおうちのまわりにはもうたべられるものがないんだぜ…」
「にんげんさんのおうちのちかくでごはんをさがすよ!」
「それがいいのだぜ。おやさいさんさえたべなければ、ゆっくりしてくれるんだぜ」
れいむとまりさのゆっくり夫婦。
食べ物を捜して人間の里まで行く事にしたようです。
「ゆゆ~ん♪おはなさんがいっぱいはえているよ~♪」
「ちっちゃなおはなさんだね。でもおはなさんならゆっくりできるよ」
お目当ての花を見つけたまりさとれいむは、幸せそうな声を上げます。
「むーしゃむーしゃしあわせー」
一つ二つと花を啄ばみ、むしゃむしゃと食べている時でした。
「ごるぁああああああ!何食ってやがる!」
突如現れた人間が、拳を振り上げながらゆっくり夫婦へ向かってきたのです。
「おやさいさんはたべてないよおおおお!?」
人間が怒るのは、野菜を食べたりお家を乗っ取ったりした時だと教えられたゆっくり夫婦。
勿論野菜がどんな物かも知っているので、今食べたものが野菜じゃないのは自信をもって言えるのですが、
「手前の食った花が野菜になるんじゃあああああ!」
このゆっくり夫婦をはじめ、群れのゆっくり達はどうやって野菜が育つかは分かっていなかったようです。
底部をひりひりと腫らして帰ってきたゆっくり夫婦は長に新しい掟の提案をします。

『あたらしいおきて:おやさいさんのおはなはたべちゃだめ!』

それから暫く後のこと、一匹のゆっくりありすが人里に姿を現しました。
「あら?とってもとかいはなおはなさんね!」
食べられそうな物を探していたありすは美味しそうな花を見つけます。
「でも…このおはながおやさいさんになったらゆっくりできないわ…」
ありすの言う通り、もしこの花が野菜になる花ならば食即DIE。
悩みながら花を見つめていると、そこに人間の子供が通りすがりました。
「にんげんさん。このおはなさんは、おやさいさんになるかしら?」
ありすはこの花が野菜かどうか、人間に聞けば大丈夫と思ったようです。
「ん~…野菜ではないね。おはなさんだよ」
人間の子供はそれを花だと断言します。
「おしえてくれてありがとうね!とかいはなにんげんさん!」
去っていく子供に礼を言うと、ありすは早速花に喰らい付きました。
「むーしゃむーしゃ…しあわせ~!!!」
花を食べたありすは極上の喜びを体で表します。
まるで野菜を食べたかのような。
ま、それには当然訳があるのですが。
「こんにゃろおおおお!」
そうこうしている内に、ありす目掛けて人間が駆けつけてきます。
それも鬼のような形相で。
「これはおやさいさんのおはなじゃないでしょおお!?」
ありすは怒っている人間に対し、自分が怒られるいわれは無いと主張します。
「これは食用菊じゃあああ!」
ありすがその味に舌鼓を打った花は、人間が食べる食用菊。
人が食べておいしいと思うものならゆっくりが喜ぶのも当然です。

まさか人間も花を食べると思わなかったありす。
その時のショックを歯の無い口で長に伝えました。

『あたらしいおきて:おはなさんはたべちゃだめ!』

人の里の花を何一つ食べることが出来なくなったゆっくり達は、川沿いの土手へ集まっていました。
ゆっくり達は、土手に生えた美味しくない草を我慢して食べています。
「むーしゃむーしゃ…まじゅ…それなりー」
「にがいよぉ…」
そこらの雑草では満足出来なくても仕方がありません。
しかし人間たちに怒られないで生きていくにはこれしかないのです。
と思いきや。
「おんどれなにしとんじゃあああ!?」
湿気た面して雑草を食んでいるゆっくり達に、人間の怒号が鳴り響きます。
「ゆううう!?まりさたちはくささんをたべているだけなんだぜえええ!?」
まりさの主張は人間さんの物なんか何一つ食べてはいないというのですが。
「お前らが草を根こそぎ食ったらここに生えているノビルの場所が分からなくなるだろうがああ!」
ノビル
丈の低い草が生えている所に自生しているネギ属の植物。
一般には流通してはいないが、その根を味噌漬けにして食べるなどそれなりに愛好する人の居る野草。
根を食用にするので茎が採取する時の目印になる。

群れに帰った禿饅頭、もといゆっくり達は最後の掟を作ります。

『あたらしいおきて:にんげんさんにちかづいたらだめ!』

結局八方塞になったゆっくり達は、食糧不足による餓死で数を減らすしか道が残されませんでした。




おわり

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最終更新:2011年07月28日 03:56
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