【情報屋まりさ】
「あ~あ~、どうしよっかね~」
森の中に入り、男はため息を吐いた。
虐待するゆっくりを探すために森に入ったのが問題はゆっくりを捕まえた後だ。
どう虐待するか。それが男を悩ませていた。
今年で虐待歴半年になるこの虐待お兄さん。
最初は泣き叫ぶゆっくり達が面白くって、ただ虐待するだけで満足だったが
様々な虐待を重ね、もはやマンネリ感を感じずにはいられなかった。
気分的には本当に仲の良いゆっくり家族を虐待したい気分だったが
そんな家族を探すのは骨が折れる。
基本的にゆっくりの家族は表面上は仲良しだがちょっと煽ってやればすぐに家庭崩壊を起こす奴らばっかりだ。
森の中を必死で探して今更そんな家族を虐待したところで面白くない。
しかし日課である虐待しなければそれはそれで気分良く今日を終わることは出来ないだろう。
二つのジレンマの間で男は悩んでいた。
その時だった。
「ゆっくりしていってね!」
声をかけられた。
男が振り向くと、そこには一匹のゆっくりまりさがいた。
なんだ、まりさか。男はそう思ってまりさを無視した。
珍しいものではないし、まりさ一匹を捕まえて虐待する気分ではない。
俺の望みは本当に仲の良いゆっくり家族なんだ。
一匹で行動してるこいつに本当に仲の良い家族なんているわけもないしな。
運が良かったな。見逃してやるよ。
男はそう思い、森の奥に進もうと思った。
「おかし、ちょうだいね。おやさいでもいいよ」
はいはい、駆け出し虐待お兄さんなら今ので虐待してくれたろうね。
でも俺は今更その程度でキミに食指は動かないの。
男はゆっくりの催促も無視してなおも進み続ける。
だが次の一言で男は足を止めることとなった。
「おにいさんがさがしてるのはどんなゆっくり?
とてもなかのいいかぞく?げすゆっくりかぞく?ちょうしにのってるゆっくり?
おかしかおやさいくれたらゆっくりおしえるよ。」
足を止めた男は振り返った。
「お~い、まりさ~、いるか~?おかしもってきたぞ~」
「ゆ!まってたよ。おにいさん。きょうはどんなのがいいの?」
男が森の中でそう叫ぶ。
「そうだなぁ、今日はとくにこれといったものはないな。
まりさの話聞いてから決めるよ。オススメは?」
「ゆ。まずはさいしょにげすなゆっくりいっかがあるよ。
ぱちゅりーとまりさのふうふなんだけど─────」
まりさが話始める。
三ヶ月前に初めて会ったときから、男は森で虐待するゆっくりを探すときにこのまりさからゆっくりに関する情報を買っていた。
このまりさのおかげで男のゆっくり虐待生活はとても充実したものになった。
「情報屋まりさ」
自分から正式にそう名乗ったわけではないが、ゆっくり虐待お兄さんの間でこのまりさはそう呼ばれている。
ゆっくりだからこそ得られた様々なゆっくりの情報とその住処を教えることで対価をもらって生きている。
早い話が食べ物の代わりに同種を売るゲスまりさである。
ゲスまりさとしては同種のゆっくりを売ることで食料を確保出来、
虐待お兄さんとしては理想的なゆっくり確保のための労力を節約出来る。
持ちつ持たれつの関係であった。
「───で、ひどいんだよ。のこったこどものちぇんとれいむを
じぶんのこどもたちのかりのれんしゅうだいにしたり、どくそうのじっけんだいにしたり、
ありすの────。」
「ストップ!」
「ゆ?」
「ハハハハハ、ストレスがマッハだな。そこから先の情報はいらない。
もし買うことにしたら、本人から直接聞くよ。やったこと全てじっくりとね・・・・・・。
で、相場は?」
「おかしさんこ」
「おお、サービス価格だね。」
「ゆふん!」
「次は?」
「とってもかぞくおもいなゆっくりいっかだよ。
おやはまりさとありすなんだけど、このまりさは
れみりゃにくわれても、いっかのみがわりになってしのうとしたんだよ。」
「傷物に興味は無いな、パス。次。」
「ゆ!おにいさん、はやとちりはだめだよ。おやのまりさはいきてるよ。かぞくぜんいんいきてるよ。」
「れみりゃに襲われたんだろ?普通死ぬだろ。」
「まりさがたすけたよ。れみりゃにたいあたりして、ちょうはつしたあと
そのままそのかぞくからはなれたばしょにゆうどうしてあげたよ。
にげるときにみたけどそこまでひどいけがじゃなかったから、まだいきてるとおもうよ。」
「お前・・・よく無事だったな。つーか普通そこまでするか?」
「ゆっ!まりさがいきてないとおにいさんにうれないからね。
れみりゃなんかにはもったいないよ。
それにれみりゃみたいなのろまにはつかまらないよ」
男は呆れながらも感心した。
「───で、ありすのかみかざりをうばってどれいどうぜんにあつかってるんだよ。
じぶんたちがうけたひがいのうさを、むかんけいなゆっくりではらしてるげすのむれだよ。
ゆ~、これでこんしゅうのゆっくりはぜんぶだよ。」
まりさの商品説明が終了した。
「う~む、どれにすっかなぁ・・・・・・」
「さいごのは、きをつけたほうがいいよ。むれのありすがはんげきするきかいをうかがっているよ。
ゆっくりしてるとおにいさんのえものなくなっちゃうよ。」
「へぇ・・・反撃中か。そこに割り込むのは野暮ってもんだなぁ。そいつは後回しだ。
もし反撃が失敗したら教えてくれ。
速攻で乗り込んで行って制裁を加えてやるからよ。」
「ゆっ!ゆっくりわかったよ。」
「良し、決めた。最初のゲスぱちゅりーとゲスまりさの家族にするわ。
ちぇんとれいむの無念を晴らしてやるぜ。」
「まいどゆっくり~」
「じゃ、案内してくれ。」
「ゆっくりついてきてね。」
「ゆっくりついたよ。」
「ここか。ああ、あれが例のゲス一家ね。くくく、いかにもって悪そうな面してやがる。
お、どれいになってるれいむもいた。・・・おーおー好き勝手やってやがる。
うわさ以上・・・ムチャクチャだ。」
男はそういって持っていたお菓子をまりさに与える。
「まいどゆっくり~」
「ああ、そうだ。ちょっと待て。」
「ゆ?なに?」
「俺のダチの虐待お兄さんから伝言預かってるんだけどさ、見つけてほしいゆっくりがいるのよ。」
「ゆ?どんなゆっくり?」
「ああ・・・ええと・・・正確に言えば、場所を教えるので、そのゆっくりを監視してほしいってことだな。」
「ゆゆ~、どうゆうこと?」
「以前、あるゆっくり一家を虐待したんだってよ。
どちらの子供を残すかとか殺すかとかの二択を延々と続けるようなのって言ってた。
最後は全部殺さずに比較的善良なゆっくりだけ残したらしい。
で、お前にはそのゆっくり一家のその後を追い続けて
家族を失った時のように家庭を持ってゆっくりしだしたら教えてほしいとのことだ。」
「ゆ、そんなかわいそうなかぞくをいためつけるなんて
そんなひどいことまりさはきょうりょくできな────」
「じゃがいも20個、きゅうり20本、クッキー一箱、
大変な重労働だから総額でそれくらいは出すって言ってるぞ。」
「ゆっくりしないでそのゆっくりたちのばしょをおしえてね」
「ホント・・・・・・良い性格してるよなぁ、お前。
OK。了解が取れたと伝えておく。了解が取れたら明日の真昼間にお前のところいくってさ。」
「ゆっくりわかったよ。じゃ、おにいさん、きょうはありがとね。さようなら。」
「ああ、こちらこそな。」
そういって男とゆっくりは別れた。
「さてと・・・・・・」
男は虐待対象となるゆっくりの一家が全て巣の中で入ったのを見たのを見計らって茂みから出た。
そして巣へと近づいていく。
「どうしようかなぁ・・・あれがいいなぁ・・・これがいいなぁ・・・・・・。
親は底火炙りの刑で、子は目潰して、ガラス破片ばっかりの箱の中に入れて
苦しみ続ける子供の姿を餓死するまで延々と眺め続けさせる・・・いや、駄目だ。いまいち。これではスッキリできん。
ゲス虐待は久々なんだからもっと練ったものにしないと。
そういやこの一家は同じゆっくりを奴隷同然にしてるらしいな。
設定を上手く活用できないと一流の虐待お兄さんとは言えない。よしれいむ達を利用しよう。
れいむ達だけはゆっくりsあせて今までと逆の境遇にしてやるってのどうだろうか。よし、悪くないかも。
まぁ、考えるのはこれくらいにしてとりあえず捕獲するか。う~ん、色々とみなぎってきたぜぇ。」
男は加工場製のゆっくり捕獲用ふくろを取り出した。
そして巣の中をのぞきこみそう言った。
「じゃじゃじゃーん、虐待お兄さんですよー♪」
巣の中のゆっくりが全て男の方を振り向いた。
終
書いた人 アマギン
最終更新:2022年05月18日 21:09