「なんか静かですねぇ。スレの中には書き手もいないし他ロワとはえらい違いだ」


「ああ……書き手の戦力は軒並み向こうに回してんのかもな」


「まっ……そんなのもう関係ないですけどね!」


「上機嫌だな」


「そりゃそうですよ! みんな助かるし、タカキも頑張ってたし、俺も頑張らないと!」


「ああ……」









(そうだ。俺たちが今まで積み上げてきたもんは全部無駄じゃなかった。これからも俺たちが立ち止まらないかぎり道は続く)







キィィッ……!!(書き込みが止まる音)




ダン……!!(去っていく書き手)




「ぐわっ!」




ダダダダダダダダン……!!




「団長? ……何やってんだよ!? 団長!!」




「ぐっ! ウゥァォォォォォォォォオオオオァッ!!!!!!」




ダン……! ダン……!




「ぐっ! キュィィィン」


走り去る黒塗りの高級車









「はぁ……はぁ……」


「なんだよ、結構当たんじゃねぇか。ふっ……」


「だ……団長……あっ……あぁ……」


「なんて声、出してやがる……Ride on!」


「だって……だって……」


「俺は金田一ロワ応援団団長オルガ・イツカだぞ。こんくれぇなんてこたぁねぇ」


「そんな……このロワなんかのために……」


「団員を守んのは俺の仕事だ」


「でも!」


「いいから行くぞ! 皆(みな)が……待ってんだ」










(それにミカ……やっと分かったんだ。


金田一ロワにはまともな話なんていらねぇ。


ただ進み続けるだけでいい。


止まんねぇかぎり、道は続く)











回想


「謝ったら許さない」


「ああ……分かってる」












「俺は止まんねぇからよ……」






「お前らが止まんねぇかぎり」







「その先に完結はいるぞ!」

























「だからよ……」

















































「止まるんじゃねぇぞ……」




























「オルガ?」







 ぽんやり東大美女・斧寺空美は、放送を聞いていた。
 先ほどまで彼女は、鯖木が刀丸猛人に追いかけられているのを確認していたが、正直鯖木はやはりどうでもよかった。
 というのも、彼女にとって必要なのは刀丸が持っているロープだった。
 考えてみると、あの状況で人を襲っている狂人からロープを取るというのはリスキーだった。
 そもそもロープなんてその辺のホームセンターで売っているわけで、たかがロープ欲しさに命を左右する選択など馬鹿らしい事この上ない。
 たとえば、貴方なら「金田一少年の事件簿27巻セット2000円が売られているが殺人犯が立てこもっているブックオフ」に金田一を買いに行くだろうか。

 否だ。
 金田一少年の事件簿は大概どのブックオフにでも売っている。わざわざ殺人鬼が立てこもっているブックオフに金田一を買いにはいかない。
 それを考えると、彼女がまったりと放送を聞いているのも当たり前の事だった。
 鯖木の尊い犠牲を助けないのも、まあ別に悪人ではないにせよ、ひときわ優しいわけでもないそらみちゃんの性格を考えれば致し方ない。
 か弱い女性の力で何が出来るというのだろう。



ちなみに放送からわかった情報は次の通りだ。

  • いっぱい死んだ。

  • 美国礼奈は高校時代マジメだった。

  • 放送は一回に一時間ほどかかる。

  • 放送の最中に人が一人殺されている(推理すればわかる)。

  • 見捨てた鯖木は別に死んでない。



 そして、ここから導き出される結論は、早く脱出した方が良いという事だった。

 何故早く脱出した方が良いのかというと、普通に人が結構死んでいるからだ。
 先ほど鯖木が頑張って殺人鬼から逃げていた事からわかる通り、殺し合いに乗っている人間は膨大にいる。
 誰かが殺し合いに乗っているから十五人も死んでいるわけで、全員が体育館のように事故死で死んだとは思えない。
 それは流石にやべえ話である。ありえん。


(まあ、そうだとしたら呪いだったりして……なーんてね♪)


 ……そして、そんな環境下で三日も待つとか無理に決まっていた。
 常識である。
 殺し合いに何人巻き込まれているのかは正確には知らないが、体育館にいたのはだいたい六十人前後。
 僅か六時間で四分の一が死んだ事から考えて、殺し合いを積極的に行おうというちょっとやばい人が一定数集められているらしく、このままいけばいつ死んでもおかしくないのだった。
 そこから考えれば、彼女が「脱出」という手段を志している事は先見性のある行為だったと言えよう。
 具体的な脱出プランもめどがついているし、後は仲間さえいれば良いのだが……。






 そして、鯖木は、刀丸猛人から逃げていた。
 奇跡的にも、三時間逃げきっていた。
 ちなみに鯖木は次回登場時に死にます。




【一日目/朝/背氷村@雪夜叉伝説殺人事件】

【斧寺空美@雪鬼伝説殺人事件】
[状態]健康
[装備]萩元殺害時に使われた銃剣@墓場島殺人事件
[所持品]基本支給品一式、身代金2950万円(元は3000万円)@白銀に消えた身代金
[思考・行動]
基本:殺し合いから脱出する。
1:頃詩哀島から二百メートル先に島を発見。
主催があの島にいると思われるので、そちらに渡る。
2:脱出プランを練り、より多くの人間を脱出プランに参加させる。
3:首輪を解除する。
4:ファントムの持っているロープが欲しい。
[備考]
※参戦時期は、「なーんてね♪」って言った後。
※脱出には、全長200mの形状記憶合金製ワイヤーのようなものや、サーカスの軽業師、氷橋が必要だと考えています。
※このロワには首輪がないので、エア首輪解除をする予定です。
※ある程度参戦時期にばらつきがあることを思い付きました。
※鯖木のこれまでの動向、支給品をある程度把握しています。
※「それって売ってすぐお金に換えることできるかなー」という発言があるので案外お金にドライなところがあります。
※現在40万円赤字(斧寺目線)しているのでいずれ黒字にまで持っていくつもりです。



【一日目/朝/ロス】

【鯖木海人@雪鬼伝説殺人事件】
[状態]怒り、恐怖
[装備] なし
[所持品]基本支給品一式、双子姉妹探偵@蝋人形城殺人事件、S・Kのイニシャルキーホルダー@悲恋湖伝説殺人事件、身代金50万円
[思考・行動]
基本:『災厄の皇帝(エンペラー)』及び観月旅行者及び小説家多岐川かほるの炎上。
0:炎上させこのロワイアルを終わらせる。
1:ネット環境のある場所へ行く。
2:『災厄の皇帝(エンペラー)』は参加者に紛れ込んでいると疑っている為人は信用しない。
3:誰か助けて……。
[備考]
※参戦時期は、雪鬼伝説殺人事件に巻き込まれる前。
※外部連絡が通じないということが頭から漏れています。
※金田一世界の事件をある程度一般人が調べられる範囲で知識があります。
※リーダーシップの持った人間及び動機のない殺人をする者に『災厄の皇帝(エンペラー)』が紛れ込んでいると推理しています。
※刀丸猛人に襲われています。
※次回死にます。


【刀丸猛人@悲恋湖伝説殺人事件】
[状態]ファントム
[装備] オペラ座の怪人『ファントム』の仮面@オペラ座館殺人事件、コンビニチェーン店でしか売られていない特殊なロープ@首吊り学園殺人時間
[所持品]基本支給品一式
[思考・行動]
基本:ファントムになりきる。
0:この手で参加者を消していく。
1:順番は違うがジョゼフ・ビュッケを消す。
[備考]
※参戦時期は、逮捕された後。
※クリスティーン役(ヒロイン)がいれば浄化するかもしれません。
※妄想と現実の境目がありません。
※ファントムになりきっているので自分の名前が刀丸猛人という名前だということも役になりきっている間は理解していません。
※そもそも人と接することが出来ない人間らしい。
※鯖木を襲っています。


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最終更新:2018年04月11日 15:45