「これは…アラバスタですな」

突然、わけの分からないことを言い出す一人の男がいた。
彼の名は、中津川嘘風(なかつがわうそっぷ)。
頭ワンピースの、狂人である。

「クロコダイル(神子柴)め…この一帯にダンスパウダーで雨を降らせることで周辺の雨を奪い、アラバスタの国民たちに王家への不信を植え付ける気か…!」

嘘風の(頭ワンピースな)考察は続く。
ナミ(陽菜)とサンジ(帆高)を会わせないようにしろというのは、我ら麦わらの一味を合流させて、自分に歯向かうことを恐れてのことだろう。
奴の好きにさせるわけにはいかない。
彼らと合流し、クロコダイル(神子柴)の野望を止める。
そして、アラバスタに雨を取り戻すのだ。

…ちなみに陽菜がナミなのは天気繋がり、そして彼女に恋をしているから帆高がサンジである。
「ナミとサンジはもういるだろ!」という恋ピ読者のツッコミが飛んできそうだが、問題ない。
この嘘風は、山本や菜美と出会う前から連れてこられたので、ナミもサンジも枠が空いているのである。

「こうしてはいられません!ナミさんとサンジさんを見つけ、クロコダイルの野望を止めましょう!船長(キャプテン)!」
「おう!」

嘘風の言葉に対し、船長と呼ばれた人物は威勢の良い声で応える
その人物は、麦わら帽子をかぶった少年だった。
そう、モンキー・D・ルフィその人である。
偽ルフィとか、麦わら帽子かぶった山本君とか、麦わら帽子かぶった全然関係ない別キャラとか、そんなオチはなく。
正真正銘、マジモンのルフィがそこにいた。

「よく分かんねえけど…ようするに、ナミとサンジもここに連れてこられてて、あいつらと合流してあの神子柴ってばあちゃんを倒そうってことか?」

ルフィは、帆高や陽菜の物語の上映中、グースカ眠っていた。
映像が終わって神子柴が現れたころになって目を覚ましたため、神子柴という老婆が悪い奴という認識だけはあったが、それ以外のことはさっぱりだった。
故に、嘘風が語るナミとサンジのことも、自分の仲間のナミやサンジと勘違いしていた。

「ええ、その通りです。船長」

その通りじゃねえよ。ちゃんと説明しろ。

「分かった。そんじゃ行くとするか!…にしても「ウソップ」、お前2年前に比べて随分でっかくなったなあ。鼻は短くなってるけど」

彼が勘違いしていることは、もう一つあった。
それは、目の前の嘘風を、ウソップだと思っていること。
彼は、2年の修行を終えてシャボンディ諸島に戻ってきた直後にこの場所に呼ばれた。
そして、本来の時系列で偽ゾロと偽サンジに騙されたように、この偽ウソップを本物と勘違いしていた。
さすがに別人すぎるが、「2年も経てば人相が変わることもあるだろう」と納得してしまっていた。
それにこの中津川嘘風という男、何度も言うように頭ワンピースであり、自分のことをウソップだと思い込んだ狂人である。
そんな狂人から東の海や偉大なる航路での冒険の日々を語られるものだから、ルフィもつい彼がウソップだと信じてしまった。(ちなみに変なところで勘が鋭いのか、ルフィとの会話で彼の参戦時期を察した嘘風は、2年後編の内容については彼の前で触れなかった。レイリーからワンピースの正体を聞くことを拒絶したルフィに未来のことを教えるのは解釈違いだと考えたため)

こうして、奇妙な共演…いや、狂演をしてしまった両者は、歩み始めた。
仲間(と思い込んでる他人)と合流するため。
そして…アラバスタに雨を取り戻すために。

【モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:神子柴をぶっ飛ばす
1:ナミとサンジと合流する
[備考]
※参戦時期は2年後、シャボンディ諸島に上陸した直後です。
※嘘風の語るナミ(陽菜)とサンジ(帆高)を自分の仲間のナミとサンジだと勘違いしています。
※嘘風のことを本物のウソップだと勘違いしています


【中津川嘘風@恋するワンピース】 
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:ナミ(陽菜)とサンジ(帆高)と合流し、クロコダイル(神子柴)を倒してアラバスタに雨を取り戻す
1:ルフィと共にナミ(陽菜)とサンジ(帆高)を探す
[備考]
※参戦時期は山本や菜美と出会う前です。
最終更新:2021年02月09日 20:55