ここは会場内にある、木々に囲まれた場所……。

そこには、到底人とは思えない何かがいた。

首から上は人間なのだが、その下の身体は無数の動物たちのパーツがまじりあったような姿をした何かが、そこにはいたのだ。

「ああ……私は今、猛烈に感動しています……!」

そんな彼は今、恍惚とした表情でうっとりとしていた。

彼の名は姉畑支遁、いろんな意味で動物が大好きな男である。

彼は一応人間であり、間違ってもこんな化け物じみた存在ではなかった。

ならばなぜ彼はこのような姿となっているのか?

それを説明するためには、少し前までさかのぼる必要がある……。



姉畑支遁は今、とてつもなく興奮していた。

「こ、これは……こんな事が……!」

それは彼に支給されていたある本が原因だった。

「そうですか……世界にはまだまだ、こんなにすばらしい動物たちがいたのですね……!!」

彼に支給されていた物、それは動物の図鑑だった。

そこには彼が知らない、そして彼が生きていた時代にはまだ発見されていないたくさんの動物たちが載っていたのだ。

そしてそれを一通り読み終えた後、彼は何かを決意したかのように立ち上がった。

「……これを知ったからにはもうここにいる必要はありません、一刻も早くこんなところから出て、彼らを探しに行かなければ」

彼は先ほどの図鑑で知った動物たちに会うために、ココから脱出するという決意を固めたのである。

そうして彼が図鑑をしまうために再度バッグを開けたところ、何やら別のものが飛び出してきたのである。

「……これは何でしょう?何やらオオカミに似た形をしていますが……?」

それは腹部に『Z』の印が付いた、黒いオオカミのような機械だった。

またそれの口には、説明書と思われる紙をくわえていたのだ。

「えっと何々……こ、これは!」

彼は驚いた、それは他ならぬ、この機械がどういうものかについてだった。

「これを体に差し込めば、自分の身体を動物のように変化することができるのですか!では早速試してみませんと!!」

これを自分の身体に突き刺すと様々な動物の力を得ることができ、またそれに合わせて自分の身体も変化すると書いてあったのだ。

それを知った支遁はためらうこともなくそれを自分の身体に突き刺したのだった……。


……そしてその結果が、今目の前にいる怪物というわけである。

「……おっといけないいけない、今はこんなところで油を売っているわけにはいかないんでした」

そうしてしばらく恍惚としていた彼だったが、突如として意識を取り戻したのである。

「私には、まだ見ぬ動物たちと触れ合うという目的があるんです!こんなところでぐずぐずしている暇なんて無いのですよ!」

どうやら本来の目的を思い出したようである。

「となれば善は急げです!早速行動に移しましょうか!」

そういうと彼は自分の身体から翼や脚などを生やして移動を始めるのだった……。

……はっきりと言おう、このメモリはコイツに一番渡してはいけない代物であると……。


【姉畑支遁@ゴールデンカムイ】
[状態]:興奮状態、身体の色々な個所が動物化している
[装備]:ズーメモリ@小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~
[道具]:基本支給品、動物図鑑@現実、ランダム支給品×1
[思考・状況]基本行動方針:自分がまだ知らない動物たちと触れ合う(意味深)
1:動物が、大好きなんだ…!!
2:動物が…好きで好きでたまらないんだ!!
[備考]
参戦時期は、オスのヒグマとウコチャヌプコロした結果腹上死した後。
ズーメモリの力を制御できていません。
(具体的にどんな姿になっているかは、後続の書き手に任せます。)

【動物図鑑@現実】
その名の通り動物についてまとめられた図鑑であり、
2021年時点で見つかっている動物たちについて網羅されている。


【ズーメモリ@小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~】
『動物園』の記憶を内包したガイアメモリで、寝転がるパンダとキリン、そしてそれに巻き付く蛇で構成された『Z』がデザインされている。
また普段は黒いオオカミのような姿で行動しているなどかなり特殊なメモリである。

『様々な動物の能力を扱う』という能力を持っており、手や脚をそれらの動物の部位へと自在に変化でき、
やろうと思えば一度に複数の部位を別々の動物のそれに変形するキメラ的な運用もできるなど幅広い運用が可能である。
最終更新:2021年02月13日 05:39