【黒の世界】
黒と、黒と、黒と、黒。霊界の中でも特に暗く、淀みきった世界。通称『凶界』。この世界には様々な世界の呪い、淀み、恨み、そして恐怖という概念が形を持ってそこに存在している。
そこには恐怖があり、饗宴が開かれ、そしてまた一つ、凶音が鳴り響く。
そんなこの世の〝膿〟が集まった世界を見張り、管理するのもまた『死神』たちの仕事なのである。
死神たちは他者を恐れない。それは自身が死を振りまく者だから。
死神たちは死を恐れない。それは自身の魂は冥府へ送られず、再びこの地に舞い戻るから。
とはいえ、全員が全員、そういうわけでもない。魂が千差万別であれば、死神だって十人十色。ほら、今日もまた一人の死神が愛用する大鎌を手にする。
さて、次に開く門は、この者たちを一体どこへと導くのだろうか。
最終更新:2021年01月05日 22:43