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過去問/2011年度夏学期 - (2013/08/20 (火) 11:07:05) の編集履歴(バックアップ)


問題Ⅰ

(a)

 1+\sqrt{2} を連分数展開する問題。

 1+\sqrt{2} は白銀数δSとか呼ばれるらしいです。
連分数展開するときれいになります。親切設計です。

<解法1>
覚えていた。

<解法2>
とりあえず計算した。
1+√2=2.41...なので、整数部分は2。
小数部分の逆数は、 \frac{1}{(1+\sqrt{2})-2}=\frac{1}{\sqrt{2}-1}=1+\sqrt{2}
早くも循環したのであとはずっと2。

ということで答えは、
 1+\sqrt{2} = 2+\cfrac{1}{2+\cfrac{1}{2+\cfrac{1}{2+\cfrac{1}{\ddots}}}} (終)

(b)

 e^{\pi i/3} を計算する問題。
オイラーの公式を覚えているかのチェック。

<解法1>
過程を書かない場合。
複素平面に単位円を書いて、座標が1の点から反時計回りにπ/3だけ進むと1/2+i√3/2。

<解法2>
過程を書く場合。
 e^{\pi i/3} = \cos {\pi/3} + i\sin{\pi/3} = \frac{1}{2} + i\frac{\sqrt{3}}{2} (終)

問題Ⅱ

(a)

 \sum_{n=1}^\infty \frac{n}{2^n} の収束性を調べ、その値を計算する問題。
大学入試で良く見るやつ。今年(2013)の東大前期の数学(理科)第3問にも登場しました。

<収束判定1>
ぱっと見で判定する。
2^n は n^3 より強く発散するので、n/2^n は n/n^3 = 1/n^2 よりも速く零に近づく。
ここで、1/n^2 は収束するので n/2^n も収束する。

<収束判定2>
コーシーの判定法は使えますが、ダランベールの判定法を使うのが楽です。
ということで、lim(an+1/an)を計算します。
 a_{n+1}/a_n = \frac{n+1}{2^{n+1}} \Big / \frac{n}{2^n} = \frac{n+1}{2n} \xrightarrow{n\to\infty} \frac{1}{2} &lt; 1
収束値が1より小さいので級数は収束。

<解法1>
とりあえず足した。
足し算の順番を入れ替えていますが、絶対収束することが前提です。
つまり、あらかじめ収束を確認する必要があります。
1/2が1個、1/4が2個、1/8が3個、1/16が4個、1/32が5個…を足せば良い。
まず1個目は、1/2,1/4,1/8,1/16,1/32...なので足すと1。
2個目は1/2は無くて、1/4,1/8,1/16,1/32...なので足すと1/2。
同様に3個目は、1/8,1/16,1/32...なので足すと1/4。
4個目は足すと1/8。以下同様。
したがって、全部足すと1+1/2+1/4+1/8+1/16+...=2

<解法2>
部分和を計算します。
この解法の場合、収束を確認する必要がありません。
\begin{align}
\sum_{n=1}^N \frac{n}{2^n} & = \sum_{n=1}^N \left( \frac{n}{2^{n-1}}-\frac{n}{2^n} \right) \\
& = \sum_{n=1}^N \left( \frac{n-1}{2^{n-1}}-\frac{n}{2^n}+\frac{1}{2^{n-1}} \right) \\
& = \sum_{n=1}^N \left( \frac{n-1}{2^{n-1}}-\frac{n}{2^n} \right)+\sum_{n=1}^N \left( \frac{1}{2^{n-1}} \right) \\
& = \frac{0}{2^0}-\frac{N}{2^N}+\left( 2-\frac{1}{2^{N-1}} \right) \\
& \xrightarrow{N\to\infty} 2
\end{align}

(b)

 \lim_{x \to 0} \frac{x-\tan x}{x-\sin x} を計算する問題。
<解法1>
ロピタルの定理。講義では扱わなかったはずだが、受験で使った人もいるらしい。
分子は微分すると、1-1/(cosx)^2
分母は微分すると、1-cosx
ロピタルの定理より(最初の変形)、
 \lim_{x \to 0} \frac{x-\tan x}{x-\sin x} = \lim _{x \to 0} \frac{1-\frac{1}{\cos^2x}}{1-\cos x} = \lim _{x \to 0} \frac{\cos^2x-1}{\cos^2x(1-\cos x)} = \lim _{x \to 0} -\frac{1+\cos x}{\cos^2x} = -2

<解法2>
分子、分母を係数が0でなくなるまでテイラー展開。
分母は、 0+0x+0x^2+x^3/6+\cdots
分子は、tanの展開を覚えていればそれでよい。
覚えてなくても地道に、
 (x-\tan x)&#039; = 1-(1+\tan^2x) = -\tan^2x \overset{x=0}{=} 0
 (-\tan^2x)&#039; = -2\tan x(1+\tan^2 x) = -2(\tan x+\tan^3x) \overset{x=0}{=} 0
 (-2(\tan x+\tan^3x))&#039; = -2( (1+\tan^2x)+3\tan^2x(1+\tan^2x) ) = -2(1+3\tan^2x)(1+\tan^2x) \overset{x=0}{=} -2
と計算すれば、 x-\tan x = 0+0x+0x^2+(-2)x^3/6+\cdots とわかるので、
 \lim_{x \to 0} \frac{x-\tan x}{x-\sin x} = \lim _{x \to 0} \frac{(-2)x^3/6+\cdots}{x^3/6+\cdots} = -2

(c)

 \frac{d^2}{{dx}^2} \sqrt{1+x^2} を計算する問題。
(うまい解法があったら教えてください)
<解法>
 \left(\sqrt{1+x^2}\right)&#039; = \frac{2x}{2\sqrt{1+x^2}} = \frac{x}{\sqrt{1+x^2}}
 \left(\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)&#039; = \frac{1 \cdot \sqrt{1+x^2} - x\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}}{1+x^2} = \frac{(1+x^2) - x \cdot x}{(1+x^2)\sqrt{1+x^2}} = \frac{1}{(1+x^2)^\frac{3}{2}}

問題Ⅲ

(a)

(b)


問題Ⅳ


問題Ⅴ

(a)

(b)

(c)