それは 武器と言うには あまりにもクソすぎた
大きく 不細工、 重く そして クソすぎた
それは 正に クソみてェなシロモノだった

「何だ…コレ?」

佐倉杏子の口から、呆然とした呟きが漏れる。
佐倉杏子に与えられた武器、それは世間一般でいうところの【旗】だった。
旗竿の下部は切り取られたのか、鋭利な斜めの切断面をみせており、このままでも槍として使えそうだった。
しかし、そんな事は今はどうでも良い。肝心なのは旗である。

「ウワーイラネ」

旗にプリントされていたのは笑顔の男。一目見てクソみてェだと思った杏子は、旗を外して捨てようとして、

「外れねえ!?」

外れない旗というクソみてェな事態に悪戦苦闘していた。

「どうなってるんだよ!?チクショウ!!」

ポイっと捨てて行こうかとおもったが、襲われた事を想定すれば、やはり武器になるものは持っていきたい。
変身しておけば備えにはなるが、魔法少女の真実を知った今となっては、緊急時でも無いのに変身し続ける気にならない。
やはり持っていくしかないだろう。気は乗らないが。こんなものを振り回すのは、アラサーになっても魔法少女(?)やるレベルで恥ずかしいが。
杏子は溜息を吐いて、旗をクルクルと巻いて立ち上がると、ガサゴソと名簿を広げる。

「チッ…それにしても何だってんだ?インキュベーターの仕業か?」

奴なら…やるだろう。あの胸糞悪い顔で、「効率よくエネルギーを集める為」とか吐かして。
確かに殺し合いなんてシロモノ、魔法少女を効率良く絶望させるのには最適だ。ましてやあんな餌をぶら下げられれば。

「……….………………私が居て、マミが居て、ほむらが居て、まどかがいて………。さやかが居ないのはそういう事か………」

巴マミ。杏子の知らぬ所で、魔女に────魔法少女の成れの果てに殺された魔法少女。

美樹さやか。杏子の目の前で魔女となり、救おうとして果たせなかった魔法少女。

佐倉杏子。美樹さやかを救おうとして果たせず、諸共に死ぬことを選んだ魔法少女。

うち2人が、生き返って、此処にいる。


杏子は嗤う。獣の様に、奴等の思惑を見破ったと言いたげに。

────さやかを餌にして、私に殺して回らせようってか!!

杏子は足元の石を勢い良く蹴り飛ばした。

「残念だったなぁ…。お前たちの思い通りになんてなるもんかッ!」

「このクソ忌々しい殺し合いを必ず止める。そして奴等にキッチリと落とし前を着けてやる。
私とさやかをこれ以上コケにすることを許してたまるかってんだ!」

しかし、である。決意と覚悟を決めたとはいえ、まず如何するべきか?闇雲に動いても仕方が無い。

「マミかまどかを探すか」

先ずはマミと合流する。ほむらはその後だ。性格的にも、能力的にも、信用できるマミと違って、ほむらは剣呑だ。どういうスタンスか分からない限り、うかつに近づくのは危険だろう。
だが、ほむらはバカでは無い。如何なるスタンスであれ、自分とマミが一緒にいれば、襲ってきたりはしない筈。
まどかは………、戦力にはならないが、ほむらが執着している相手だ。一緒に居れば、ほむらとの交渉に役に立つだろう。

それに、さやかの友達だ。放っては置けない。



杏子はクソみてェな旗を携えて、適当な方角へ歩き出した。



現在地/C−7

【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカシリーズ】
[状態]健康/ソウルジェムの濁り。無し
[装備]クソみてェな旗(初代)@彼岸島シリーズ
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~2
基本方針:殺し合いを止め、黒幕を倒す。
0:巴マミと合流
1:暁美ほむらとは、マミかまどかと合流するまで逢いたくない
2:現在適当な方角へ移動中です
3:必要時以外は変身したくない


※参戦時期はテレビ版で死んだ後です

アイテム紹介:
クソみてェな旗(初代)
吸血鬼達が国会議事堂に立てていた雅様フラッグ。
現在立っている二代目を設置する際邪魔なので、ザンッ→ポイッとされたのをリサイクルしたもの。
なお旗をポールから外すことは絶対に出来ない。



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