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If you were here - (2013/03/28 (木) 10:04:57) のソース

*If you were here  ◆i7XcZU0oTM

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 大きな木の下。
 どこかの敷地の中に堂々と茂っている、大きな木。
 その根元に、誰かが横たわっている。
 いや、かつて、その"誰か"であった抜け殻が、横たえられている。
 それは、殺し合いが始まってからそれほど経たずに、殺されてしまったMSKKの遺体だった。

(今のボクには……こうすることしかできない……ごめんなさい、MSKKさん)

 できれば、きちんと埋葬してあげたかった。
 こんなところに寝かせるだけじゃなく、ちゃんと弔いたかった。
 でも、穴を掘る道具なんて、何も持ってなかった。




 ――――ごめんなさい。




 もう届かない謝罪の言葉が、口から零れる。
 ここに来るまで、何度も呟いたはずの言葉。
 ……今更、謝った所で何にもならない。
 そんなことは、分かりきっていた。

(…………)

 だからこそ、クラウドさんは諦めない。
 いや、諦めてなるものか、と言うある種の執念でもあった。
 ……しかし、未だにレベル男との合流は果たせていない。
 それもそのはず、クラウドさんが向かった方向と、レベル男の向かった方向は反対だったのだから。
 残念ながら、交戦中にレベル男が何処に向かったかを確認する余裕はなかった。
 そのせいで、このような事態に陥ってしまったのかもしれない。 

「…………少し、休もう」

 本当は、今すぐにでも探しに行きたい。
 でも、体が言う事を聞いてくれない。
 遺体を背負い、1時間以上歩き通しだったのだ、疲れない訳が無い。
 人並み以上の体力はあるつもりだが、疲労に関してはどうしようもなかった。

「……」

 今気づいたが……喉がカラカラに乾いている。
 デイパックから水を取り出し、一口。
 喉が乾いている時の水程、ありがたい物はない。
 喉を通って、そのまま全身に染み渡るかのような感覚が、全身を包む。
 …………気がつけば、ペットボトルの中の水は半分に減っていた。
 無意識の内に、半分も飲んでしまったのだろうか。
 ……まあ、そんなことは些細な事だけど。
 それより気になる事が、他にある。

「……ここはどこなんだろう」

 地図を確認しながら歩いた訳じゃなかったせいで、ここがどこだか分からなくなっていた。
 仕方無く、バッグからPDAと地図を取り出し、現在位置を確認する。
 ……そして、調べた位置情報によれば、ここは"A-4"のようだ。

「うーん……」

 ……何処に行けば、合流できるのか。
 皆目、見当も付かない。
 それでも、じっとなんかしてられない……。
 この間にも、もしかしたら、レベル男の身に危険が迫っているのかもしれないのだから。

「行かなきゃ……ベルジャネーゾさんを探しに」

 当てはない。けれど、じっとしてられない。
 まだ疲れは残っているが、動けない程ではない。
 疲れた体にムチ打って、再度歩き出した。
 ……これ以上、誰も死なせないように。 




【A-4/1日目・黎明】
【クラウドさん@ゲームハード】 
[状態]:健康、疲労(小)、不安
[装備]:バールのような物@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、エルメスのティーカップ@電車男、大盛りねぎだくギョク@吉野家コピペ 
[思考・状況]
基本:みんなと協力して、殺し合いから脱出する
1:レベル男を探して、合流する
2:もう誰も殺させない
3:猫(モララー)を警戒


40話時点 現在位置地図
#image(40話.png)


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