唯「あ~い~す~」

憂「え?」

唯「…自分でとるもん」のそっ

憂「え?なに?」

唯「憂のいけず」

憂「え?え?」

唯「うい?」

憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん」

唯「??」

憂「あ、あ、い、い」

唯「どうしたの?うい?」

憂「う、う、え、え、お、お」

唯「うい~どうしたの~」

憂「あれ?」

唯「さっきからどうしたの~」

憂「え?」

唯「…」

憂「お姉ちゃんなんか喋ってる?」

唯「だからさっきから」憂「聞こえないの」

唯「…え?」

憂「なにも聞こえない……なにこれ、あ、あ」

唯「ほんとに!?」

憂「??」

唯「あ、聞こえないんだよね」

憂「ごめんね、お姉ちゃん、なにも聞こえなくて……」

唯「ういのばーか!!」

憂「お姉ちゃん、ごめん、お姉ちゃんが何か言ってるのは分かるんだけど」

唯「ういしね!!」

憂「お姉ちゃん?」

唯「ういのおたんこなす!」

憂「う、い、の、お…?」

唯「口の動きを見るとはやるなうい……」

唯「じゃなくて!!病院行かないと!」

憂「あ、あ、う、え……」

唯「えっとね」かきかき

『びょーいん行こうよ』

憂「うん」


───病院

医者「ストレスからくる突発性難聴でしょうな」

唯「突発性難聴……」

憂「?」おどおど

唯『あとで教えるね』かきかき

憂「…」こくり

医者「お薬だしておきますね」

唯「これって、どれくらいで治るんですか?」

医者「遅くても二週間以内には……」

唯「そっかぁ」

憂「……」

唯「大丈夫だよ」なでなで

憂「…」にこ


───外

唯『危ないから手つないで帰ろう』かきかき

憂「うん♪」にこ

唯「…」にこ

憂「~♪」

唯「ういの耳が早く治りますように」

憂「?」きょとん

唯『ういの耳が早く治りますように!』かきかき

憂「えへへ…」

唯「うい~」にこ

憂「ありがとうお姉ちゃん」


───平沢家

唯憂「ただいま」

唯「今日のお夕飯はわたしが作るよ」

憂「?」

唯『夜ご飯、わたしが作るよ』かきかき

憂「!」ぶんぶん

唯『任せてよ』かきかき

憂「耳が聞こえなくて、も、あいじょうぶだよ」にこっ

唯「…」

唯『そう?』

憂「うんっ」

唯『じゃあ、、お願いします!!』えへへ

憂「じゃあ用意しよっと…」

唯「わたしはギー太と練習~」

憂「おほうゆ…」がさごそ

唯「…」

憂「あったぁ」

唯「…ギー太~」~♪

憂「…」てきぱき

唯「ふんふーん♪」~♪

憂「…」てきぱき

唯「…うい~」

憂「…」てきぱき

唯「聞こえないの?ほんとにぃ?」

憂「…?」きょとん

唯「あっ、ごめんね」ぺこり

憂「どうしたの?お姉ちゃん」

唯「いちいち書くの面倒臭いなぁ…」

唯『なんでもないよ~』

憂「うん」にこ

憂「…」てきぱき

唯「…はぁ~」


───ごはん

唯「おいし~!」にこ

憂「ありがと♪」

唯「え?分かるの!?」

憂「ん?」

唯「…」

唯『なんでもない、これ、おいしい!』

憂『良かった~!』かきかき

唯「うい…」

憂「お姉ちゃん」

憂『ちゃんと話せてるか、ちょっと不安』かきかき

唯「…全然おっけーだよ!」(のジェスチャー!)

憂「よかったぁ」にこ

唯『ういは口で話していいよ』

憂「うん!」

憂「おあわりしてね?」

唯「…」

唯「おかわり!」

憂「もお?ふふ」にこっ


───夜

唯「うい~、おやすみー」

憂「うん、おやすみ~お姉ちゃん」

がちゃん

唯「…寝よ」

唯「…」

唯(ういの耳が聞こえなくなるなんてねぇ…)

唯(お医者さんストレスって言ってたけど……ういがストレスかぁ)

唯(う~む、原因はなんだろう)

唯(…二週間で治るみたいだし、いっか)

唯「目覚ましセットして」

唯「おやすみ~」


───翌朝

憂「おえーちゃん!!」

唯「ん…?」ぬくっ

憂「おきて!!時間!!」

唯「……は、8時!?」

憂「急いで!!」

唯「なんでもっと早く起こして」憂「おえーちゃん!早く着替えて!」

唯「…」じーっ

憂「おえーちゃん?」

唯「待って」(のジェスチャー)

憂「?」

唯『目の下、くまがすごいよ』かきかき

憂「…」

唯『寝れなかったの?』かきかき

憂「じ……ち………で」

唯『もすこし大きい声で』かきかき

憂「大丈夫!!!」唯「!?」

憂「ごめんあさい……声おおきすきたかなぁ…」

唯『okok、大丈夫だよ』

唯(なんか滑舌がおかしいような…)

唯『少しは良くなった?』かき

憂「ううん…」しゅん

唯『お薬飲んでればどんどん良くなるよ、大丈夫』かきかき

憂「えへへ…」

唯『やっぱり、しばらく学校休も?』

憂「え……」

唯『学校はうるさいし、ういの耳に何かあったらいやだから』

憂「…」

唯「ね?」にこっ

憂「……」ぐす

唯「うい…」

憂「おえーちゃんは、学校行っていよ」

唯「…」

憂「…あ、あ」だっ

唯「うい!?待って!」

唯「…」

唯(ういが自分の部屋に閉じこもっちゃった…)

「おえーちゃん、おえー?うぇー……あ、い、う、え、」

唯「…」

「あー?あー!!あー!!」

唯「うい……」

「おえーちゃん」

唯「なぁに、うい」

「お、お、えー……えー?」

唯「…聞こえてないよね」

「うあああん……」

唯(泣いてるの?うい…)

唯「『うい、何があったのか教えて』」

「……あー、いー、」

唯「『ういのお姉ちゃんだからね、ういを絶対助けてあげるよ』」

「うー、うー、」

唯「……メール送信っと」

「…うぅ……」

がちゃ

憂「おえーちゃん……」ぎゅ

唯「どうしたのうい……泣かないで」ふき

憂「…」ぐす

唯「辛かったんだねぇ…」なでなで

憂「うっ……うぅ……」ぽろぽろ

唯『どしたの』かきかき

憂「なにも聞こえあくて……」ぽろぽろ

唯「そっか…」ふき

憂「でも、つー って鳴ってて……怖くて…」ぐす

唯「大丈夫だよぉ」ぎゅう

唯「…」ぎゅう

憂「うぅ……」

唯「…」ぎゅ

憂「…」

唯「…ういのところにいるからね」ぎゅっ

憂「…おえーちゃん、携帯が」

唯「あっ」ぱかっ

───
from りっちゃん
憂ちゃんも来てないから驚いたよ
どした?何かあった?寝坊?
───

唯「…もう遅刻だぁ」

憂「…」おどおど

唯「今日は休んじゃお」

憂「…?」

唯「放っておけないよぉ」

憂「…」

唯『わたしも学校休む』

憂「え!!」

唯「…」にこ

憂「でも…」

唯『いいのいいの』

憂「ごめんなさい…」

唯「気にしない気にしない」ぶんぶん

憂「…えへへ」

唯『わたしご飯作ってくる』

憂「え……風邪引いてるわけじゃ」

唯『任せて!』にこっ


───キッチン

唯(憂が早く治りますように)

唯(確か耳にはブルーベリーがいいんだよね)

唯(ブルーベリーヨーグルト持っていこう)

唯(毒味しよ)ぱくっ

唯「ん~♪うま」

ぶー ぶー ぶー

唯「りっちゃんからメール」

唯「あ、そうだ!さわちゃんに電話しないと」ぴっぴっ

prrr

唯「もしもし、3年2組の平沢唯です、さわちゃん先生いますか?」

先生「山中先生ね、今代わるわ」

唯「ありがとうございます」

さわ子「平沢さん?」

唯「さわちゃん!」

さわ子「元気そうね……そろそろ電話しようと思ってたところだったのよ、今日はどうしたの?」

唯「えっとね、ういの耳がおかしくなっちゃって」

さわ子「ああ、憂ちゃんも休んでるんだってね」

唯「そうそう。で、ういの看病してるの」

さわ子「そうだったの……。それで憂ちゃんの耳って?」

唯「なんかね、突発性難聴、っていう病気なんだけど」

さわ子「あら」

唯「でもでも、二週間で治るってお医者さん言ってた」

さわ子「憂ちゃん全く聞こえないの?」

唯「うん……そうみたい」

さわ子「それなら無理して学校来るわけにはいかないわね…」

唯「ねね、さわちゃん、ういが治るまで学校休んでいい?」

さわ子「なっ!?」

唯「ういひとりにするのかわいそうだから」

さわ子「う~ん……」

唯「お願い!さわちゃん!」

さわ子「そ、そうねぇ……欠席理由はなんて書けば」ぼそっ

唯「妹の看病じゃだめ?」

さわ子「看病で二週間欠席なんて前代未聞よ」

唯「え~…」

さわ子「んー、まぁそれはなんとかするわ」

唯「さすがさわちゃん!ありがとお!よっ、日本一!」

さわ子「…」

憂「おえーちゃん…?」

唯「あ!うい」

さわ子「憂ちゃん?代われる……って無理か」

唯『さわちゃんに電話してる』かきかき

憂「あ、ごめんね」

さわ子「平沢さん?」

唯「ごめんごめん、さわちゃん」

さわ子「何かあったの?」

唯「ういね、耳聞こえないからわたしは紙に書いて会話してるの」

さわ子「なるほどね」

唯「じゃ、さわちゃん、よろしくね」

さわ子「はいはい、お大事にね」

唯「ほーい」


2
最終更新:2011年03月18日 23:00