梓「……」

純「……行き止まり…だね」

梓「そうみたい…」

純「……実は薄々気づいてたんだよね。こんなオチじゃないかって…」

梓「……私も。だってここ…おかしいもん」

純「だね」

梓「……」

純「多分どこもこうなってると思う。ここは現実世界じゃないんだよ…多分。あの地震か…」

梓「サイレンのせい?」

純「梓も聴いたんだ」

梓「うん。地震の最中に…ね」
純「そっか…」
梓「降りてみない?」
純「ん」

純「な~んにも見えないね」

梓「そうだね…」

純「これ海? 何で真っ赤なのさ」

梓「知らないよ」

純「だよね…」

立ち上がって眺めていた純も飽きたのか私の隣に座り込む。

純「どっこらしょっと」

梓「ぷぷ。おばさんくさいよ純」

純「なんだとー!? 花の女子高生捕まえてその言い種はなんだー!」

梓「あはは、ごめんごめん。純は可愛らしいよ」

純「わかればよろしい」
梓「……純、ありがとね」
純「ん」
梓「純だけは生きて」
純「何言ってんの梓。生きるのも死ぬのも一緒だよ。ここまで来たら」

梓「うん……そうだね」


「ウアアアアアアアアア」「ウヒャアッヒャアッハァ」「クヒョアアアア」「コッチニオイデエエエエエ」「タノシイヨオオオオ」「キッキャッキャッ」


純「さて、やりますか」

梓「武器は?」

純「ほら、車に積んであった角材」

梓「はねた方が早くない?」

純「あの数じゃ車が止まっちゃうでしょ」

梓「そっか」

純「ここで死んだら私達…どこに行くんだろうね」

梓「わかんない。普通に天国とか地獄とか?」

純「じゃあ梓とは会えないか~私殺しまくっちゃったし」ニヒッ

梓「私もこれからそうなるから一緒だよ。純」

神様、どうかいるのであれば……彼女だけは助けてあげてください。

私は一生ここに閉じ込められてもいいから…

純「桜ヶ丘軽音部~~~」
梓「ファイトッーーー!」

純は軽音部じゃないでしょってツッコミは、次に会った時にしよう。

終了条件未達成



桜ヶ丘高校
PM19:45:00


終了条件1 憂をみつける
──────────
唯「はあ…はあ…商店街も通りながら来たけどすれ違わなかった…」

もしかしたらまだ私が寝てると思って学校に来てるかもしれない。そう思い私は学校の前にいる。

唯「視界……」ピシッ

唯「ジャック!!!」

まるで正義のヒーローの変身の様な動作をつけながら目を瞑る。

唯「……保健の先生は……と」

──【ゴルフ~……】──

唯「これは校長先生だ!」

唯「もうちょっとあっちかな?」

──【唯ちゃん手術シマショウネー】──

唯「まだやってる…。人形に私の名前までつけるなんて…。好かれてるのかな…」ブルブル

唯「憂はいないみたい…もしかしたら部室かな?」

唯「体育の先生がいない……忍び込むならイマノウチ」

辺りを見回しながら学校の中へ。

唯「そう言えば学校のみんなはどこに行ったのかな? あの時私と保健の先生と校長先生と体育の先生だけしか学校いなかったのかな~」

唯「それで巻き込まれちゃったんだね…きっと」

唯「?? 巻き込まれる?? 何に?」

わかんない。

唯「それより憂だよ! 先生達に見つかってないといいけど…」

唯「え~と…見つからないように部室に行くにはと」

保健室と職員室には先生達がいるから通りたくないんだけど……あそこ通らないと部室に行けないから…。

唯「バレないように行かなきゃ!」

「オーイ……遅刻はダメヨー」

唯「えっ……あっ」

しまった…!
まさか体育の先生が学校の中に居たなんて!
見つかった…。早く逃げないと!!!

「ウフフー」

唯「あれ?」

「体育ハタノシイヨー」

唯「襲ってこない?」

何で?

顔は相変わらず怖いままだけど…あっ! そっか!

唯「体育タノシイヨネー」オメメツリアゲ

仲間だと思われてるんだ!

唯「ジャア私ハコレデー」トッタッタ


唯「何だかよくわかんないけど良かった!」

多分保健の先生も校長先生もこれで行けば私のことを仲間だと思って何もしてこないはず!

唯「フンスッ!」オメメツリアゲ

唯「憂~!!! 待っててねーーーー!!!」

とうとう部室までやって来ました。

唯「いるかな…憂。いなかったらどうしよう…。まあその時はその時だよね」

書き置きもしてるしいなかったら一回家に帰ればいいか。

ガチャン

いつものように軽くノブを捻る。

唯「憂~いる~?」











憂「……お姉ちゃん?」


唯「憂っ!!!!」

憂「お姉ちゃん……どうしてここに?」

唯「どうしてじゃないよ! 憂を探しに来たんだよ! 心配したんだからね!」

憂「うん……書き置き見たよ。ありがとうお姉ちゃん」

唯「見たのにここにいるなんて、も~憂ったら! 世話がかかる妹なんだから」

憂「妹……」

唯「無事で良かったよぉ……憂」

優しく抱きしめる、

憂「お姉ちゃん……血が」

唯「えっ? ああこれはちょっと擦りむいちゃって」エヘヘ

とても擦りむいたと云うレベルの血の量じゃないが……それでも唯は笑みを絶やさなかった。

憂「……」
唯「憂~……よしよし」
抱き締めながらよしよしと撫でる。憂はこれが大好きなのだ。
憂「お姉ちゃん……ごめんね」
唯「いいんだよ。謝らなくて」
憂「ううん…違うの。私は…わたしは…!」
唯「憂……?」

憂「……ゴメンナサイ……オネェチャン……」

グサッ─────

唯「えっ……」

お腹が熱い。
まるでインフルエンザにかかった時のおでこ……みたい……。
ああ……刺されたんだ……わたし。

唯「憂……」

それでも……

憂「ごめんね……ごめんね……」

唯「……私は憂を信じてるから」

大丈夫だよ、憂。

終了条件達成?



??? ???
PM$%?`_=^);<<=_<


終了条件????????
──────────
憂「…………」

憂が家にいないので外に探しにいっています。
20:30までには私も帰ります。
もしも20:30までに私が帰ってこなかったらあずにゃん達と一緒に隠れてて!

憂「お姉ちゃん……」

唯「憂っ!!!!」

憂「お姉ちゃん……どうしてここに?」

来ると思ってた…多分お姉ちゃんが一番大事に思ってる場所がここだから。

唯「どうしてじゃないよ! 憂を探しに来たんだよ! 心配したんだからね!」

憂「うん……書き置き見たよ。ありがとうお姉ちゃん」

唯「見たのにここにいるなんて、も~憂ったら! 世話がかかる妹なんだから」

憂「妹……」

妹……。お姉ちゃんはいつだって私に優しかった……。

唯「無事で良かったよぉ……憂」

優しく抱きしめる、

憂「お姉ちゃん……血が」

唯「えっ? ああこれはちょっと擦りむいちゃって」エヘヘ

やっぱり……手遅れなんだね……お姉ちゃん。

憂「……」

唯「憂~……よしよし」

だから……私も…。

憂「お姉ちゃん……ごめんね」

唯「いいんだよ。謝らなくて」

嫌われてもいいから…。

憂「ううん…違うの。私は…わたしは…!」
唯「憂……?」

こうするしかないんだ。大好きなお姉ちゃんを守るために。

憂「……ゴメンナサイ……オネェチャン……」


1 お姉ちゃんを刺す
2 お姉ちゃんを刺す
3 お姉ちゃんを刺す
4 お姉ちゃんを刺す
5 お姉ちゃんを刺す
6 お姉ちゃんを刺す
7 お姉ちゃんを刺す
8 お姉ちゃんを刺す
9 お姉ちゃんを刺す

※3

グサッ─────

唯「えっ……」

ごめんね……ごめんね……

唯「憂……」

痛いよね……痛いよね……

憂「ごめんね……ごめんね……」

きっと憎んでるよね……私のこと……

唯「……私は憂を信じてるから」

えっ……

そのまま目を瞑るように息を引き取る。

憂「こんなことになっても……信じてる……?」

何で……何で……

憂「わからないよ……お姉ちゃん。わからないおおおっ」

終了条件1 お姉ちゃん刺す

終了条件達成



??? ???
PM──:──:──

???

──────────
律「どこだろ…ここ」

桜ヶ丘…じゃないよな?
こんな田舎じゃないし。

律「それにしても……綺麗だな……ここ」

空は赤くて夕焼けみたいで、周りには蛍のような光が舞っている。

わたしはここがどこかわからないままとりあえず歩き始めた。


―――――

??? ???
PM──:──:──

???

──────────
澪「どこだろ…ここ」

気づけば川原の様な所で素足を水に晒していた。

澪「でも……綺麗なとこ」

こんな世界があったんだ……知らなかった。


律「お~い、澪」

澪「律。律も来てたんだな」

律「ああ、いつの間にかな」

澪「私も。綺麗だよな…ここ」

律「ああ。凄い綺麗だ」

澪「他のみんなも来てるのかな?」

律「かもな」

「りっちゃん~澪ちゃ~ん」


―――――

??? ???
PM──:──:──

???

──────────
紬「ここは……」

気づいたら田んぼの真ん中で大の字になって眠っていたようだ。

紬「いい風……」

まるで撫でるような……。

ゆっくりと体を起き上げると、そこには何だか懐かしい顔が見えた。

紬「りっちゃん~澪ちゃ~ん」


―――――

??? ???
PM──:──:──

???

──────────
うーん…。

梓「純……」

ゴツ。

梓「あいたっ」

梓「なんでこんな所に岩が……って……ここどこ?」

梓「純~? どこ~?」

何だか頭がモヤモヤする。私何でここにいるんだっけ……。

梓「忘れちゃった」

胸がいっぱいになるくらい大きく息を吸い込んでみる。

梓「気持ちいい……」

今までこんな気持ち、感じたことなかった。

「お~い梓~」


―――――

??? ???
PM──:──:──

???

──────────
律「他のやつらは…いないみたいだな」

紬「そうね~。来るのが遅れてるのかも」

澪「待ってたらきっと来るさ」

梓「ですね」

律「綺麗だよな…ここ」

澪「ああ……」
紬「ええ…」
梓「はい…」

梓「まだ覚えてる内に謝っときます。律先輩」

律「いいよ。気にしてないから」
澪「大人げないよな律は」
紬「ね~」
律「ほっとけいっ!」

梓「もう一回、聞いてもいいですか? 澪先輩もムギ先輩も答えてください」

律「ん?」澪「ああ」紬「どうしたの? 梓ちゃん」

梓「本当に大切なもの同士どうしても比べなきゃならない時……皆さんならどうしますか?」

律「そんなもん決まってるだろ。なあ?」

澪「ああ」

紬「ええ」


全員一緒に、答えた。

律「どっちも助ける」
澪「どっちも助けてみせるよ」
紬「どっちも助けなきゃね」
梓「どっちも助けます!」

そう、例えそれで自分の命がなくなったとしても。

次に……そんな機会があれば。

私達は必ずそうするだろう。


―――――

??? ???
PM──:──:──


???

──────────

犬屍人「……アガア……」

犬屍人「ウギャウ……」

頭脳屍人「ブルウウウウ……」

羽根屍人「ウキャキャキャ……」




屍人END



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最終更新:2011年03月19日 03:03