ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ─────
桜ヶ丘高校 地下室
AM00:00:01
???
終了条件1 宇理炎の入手
──────────
相変わらずうるさい音。
八尾の血筋をようやく見つけて生け贄にあげたもののさすがに遠すぎたかしら。
おかげでこの街はめちゃくちゃ……けどまあ仕方ないわね。
目的を達成する為には手段を選ばない…。
そう決めた…あの日から。
「急ぎましょう……時間がないわ」
宇理炎を使って……堕辰子を殺す。
それが私のただ一つの目標……。
───
「あるとすれば……ここ以外あり得ないわよね」
封印の四つに面した丁度真ん中に当たるこの祭壇……。
「あちら側と繋がってるとすれば……」
カチャリ
「!」
斎藤「そう、そう言うことだよなぁやっぱり」
「あなたは…?」
斎藤「おっと手は上げたまま、お話しようぜお嬢さん」
「あら、嬉しいわね。そんな若く見えるかしら」
相手は猟銃持ちだ、敵うわけがない。ここは大人しく従うことにする。
斎藤「ああ、十分にな。で? 宇理炎をどうするつもりだ?」
「……あなた本当に何者?」
斎藤「俺は斎藤。琴吹家の執事だ」
「ああ、ムギちゃんの」
斎藤「知ってるのか?」
「ええ。担任だから」
斎藤「担任…? あ、あ~……どっかで見たことあるような」
「口説いてるつもり?」
斎藤「ははっ、残念。先約があるもんで」
「そう、それは残念ね」
斎藤「さあて答えな。宇理炎をどうするつもりだ?」
「ええ、答えるわ……その前にそっちを向いていいかしら? 」
斎藤「ああ、ゆっくりな」
「ふふ、ありがとっ!!!」
シューーーー
斎藤「ぐえっくそっなんだこりゃっ」
「乙女のたしなみよ。じゃあね、ボーヤ」
斎藤「待てよ!!! まだ聞きたいことが山ほど……」
斎藤「クソッ! あの女……」
何か知ってやがるな……。
斎藤「あ……?」
祭壇の奥にキラキラと青白く光っている。
土足のまま上がり込むとその光の正体と対面した。
斎藤「宇理炎……。あの女持っていかなかったのか? しかしまあ……俺が持ってても仕方ないけどな」
とりあえずそれをしまいこみ、さて、と一息つく。
斎藤「お嬢を探さねーと。しっかしここどこだよ全くよー……」
うんざりする気持ちを抑えつつ、猟銃を肩に掛けながら歩き始めた。
「行ったみたいね」
一つはあっちに持たせといた方が都合がいいかもしれないわね。
「さて、もう一つを探すとしましょうか」
さわ子「舞台が整う前にね……」
終了条件未達成
桜ヶ丘高校/保健室
第二日
AM6:00:05
終了条件1 学校からの脱出
終了条件2 校長像の破壊
──────────
唯「ん…ここは?」
気づくと見慣れないベッドに横たわっていた。消毒液の香りが鼻を少し刺激する。
白いカーテンで仕切られているのを見て、最初は病院かと思ったけど…次第と頭にある思いが蘇る。
唯「憂……!」
そうだ…私は憂に刺されて…。
唯「あれ? 何ともない」
お腹や胸の辺りを確認してもナイフで刺されたような後はなかった。
唯「それにしても……成長してない…」ガーン
唯「憂は……」
──【ギャッギャッギャ】──
──【ッラハギッ】──
──【ビュルルルルルルルル】──
──【バササササササ】──
唯「何か増えてる……というか進化してるよ! 空飛んでるのいたよ!?」
と言ったところで誰も突っ込んではくれないので私はやるべきことをやるべく立ち上がる。
唯「知ってる……私。何をしたらいいのか」
何で? それはまたまたわかんない。けど…。
多分それは間違ってない。それは憂やみんなを助けることに繋がる…!
武器がないと。もう逃げてばっかりじゃいられない。
机の上にあるので武器になりそうなものは……
1 ハサミ
2 カッターナイフ
3 ロケット鉛筆
※2
唯「カッターナイフが一番威力ありそうだよね」ムンズッ
カリ、カリ、と刃を出すと……右腕の傷が痛みだす……って。
唯「あれ? このハンカチ……憂の」
右腕に巻かれてたのは見間違おうものがない憂のお気に入りの白いハンカチだった。
唯「憂……。待っててね。お姉ちゃんがきっと助けてあげるから!」
カッターナイフを握りしめ、保健室を後にする。
遠慮はしない。だってあれはもう人間じゃないんだから。
唯「でも何でカッターナイフ持たなくなったんだろう…」
「…………」
唯「ん?」
何だろう、これ。
「キョッキョッ…………」
四つん這いになった何かがいきなり飛び掛かってきた!!!
唯「わぁッー!!」
尻餅回避で難を逃れるもその四つん這いの生き物は素早く方向転換し、またこっちに狙いを定めてくる。
唯「なに……これ」
澪ちゃんが見たら魂が飛んで行きそうな程の造型だった。
頭に触覚の様なものが二本生えており、それが益々不気味さを醸し出している。
「ッラハギッ!!!」
唯「このっ!!!」
負けじと反撃! カッターナイフを相手の眉間辺りに突き立てる!というか勝手に突き刺さりに来た!
「ギイイイイイイイ」
唯「やった…?」
「フクラハギッ!」
そう言った後、体をダンゴムシの様に丸めて大人しくなった。
唯「何か面白い鳴き声…」
急がないと、復活したら厄介だ。
唯「復活…」
そう、私は知っている。
屍人は死なない。
今はこの感覚に身を委ねることにする。
「ギャッギャッギャ……」
唯「ひいいいいいいいいいいいいいい」
エクソシストの様にブリッジしたままカサカサとこっちに走ってくる。澪ちゃんがとても心配です……。
唯「上手く巻けたみたい……」
高さは十分、多分これぐらいから落とせば壊れる筈…。
窓を開け、校長先生の銅像の位置を確認する。
唯「う~んこれぐらいかな」
風は無風、天気は曇り空。
唯「角度よーし、んじゃ投下」
パンッ───
パンッ──
唯「わっ、わわっ。何!?」
慌ててしゃがむと視界ジャックを開始。
一つだけ真っ赤な画面の映像が浮かび上がる。
唯「これ…私がいるところ……」
さっきのは飛んでる奴が撃って来たんだ。
油断してた……。
唯「どうにかして倒さないと……けどあっちは銃持ってるし…」
1 弾切れまで粘って近づいて来たところをほうきで叩き落としてやるぅ!
2 黒板消しとか投げれそうなものをポイポイ投げたら追い返せるかも!?
3 隙を見て、机を校長先生の銅像に落とす
4 ブレインを倒しに行く
※4
パンッ──
唯「飛べるからって好き勝手やってさ!」
視界ジャックで相手の位置をこまめに確認する。
──【ビュルルルルルルルル】──
唯「あれ…? この屍人だけ全く動いてない……」
何でだろ。
もしかしたらもしかするかもしれない。
言わばボス的のようなもの…!
唯「動かざること山の如しだね!」
大将は動かないのが常。
わたしは静かに教室を出て、ボス(ブレイン)を倒しに向かった。
それはすぐに見つかった。
一階の調理室の片隅で何かが蠢いている。
何でこんな簡単に見つかったかと言うと視界ジャックをした時、その人に赤い十字の様な光がしばらくつくのだ。
これにより大体の位置を特定出来る。
唯「それにしても……」
「ビュルルルルルルルル」
唯「まさか……あれに入ってるのかな?」
鍋の蓋が小刻みに上下しているのを見る限り、間違いないだろう……。
唯「何か気持ち悪いのばっかりになったよね…」
誰に言うでもなくそんなことを呟いてしまう。
唯「……よしっ」
意を決して近づく。
唯「クッキング開始だよ!!!」
「!?」
蛙の卵のような緑色のうねうねの集合体が入った鍋の下にあるガスコンロを一気に強火で点火。
「!!???」
唯「吹きこぼさないように上から強く蓋をしめましょう…!」
鍋の中はどんどん高温になって行き────
「ビュルアアアアアアアアアアアアア」
断末魔かもわからない声が調理室に木霊する。
グツグツグツグツ
唯「美味しくなーれ。美味しくなーれ」
「ピュガ……ガ……」
「」チーン
グツグツグツグツ……
──【「グギャアアアアアア」】──
──【「フクラハギッ」】──
──【「ウオウエエエアアアアアアアアア」】ドサッ──
唯「はっ!」
唯「やっぱりそうだったんだ。多分だけどこの気持ち悪いのがあの気持ち悪いやつの親玉でこいつを倒すと他のやつも倒れる……!」
そう、つまり頭脳屍人!
唯「それにしても……酷い臭い」
グツグツグツグツ……
火を止めてさっさとあの教室に戻ろう。鍋の中身は…見たら気絶しそうだからやめとこう。
──
唯「よーしあの羽根もいないぞ!」
唯「改めて! 角度よーし! 風よーし! 投下!!!」
三階から銅像目掛けて机を放り投げる。
ガツーーーーン
ボロ……
机は見事に校長先生の銅像にヒットし、その首をもぎ取った。
校長先生ごめんなさい!
すると……ふっと現れた光の塊が一気に天目掛けて飛んで行った。
そこだけ雲は晴れ、光が差し込んでいる。
唯「まず…一つ」
終了条件達成
桜ヶ丘 大手スーパー 内部本屋
第二日
AM6:30:33
律「ここって……」
わたしが一番最初にいたスーパーじゃん。
律「戻って来た…?」
辺りを見渡しても澪達はいなかった。どうやらここにいるのはわたしだけのようだ。
律「夢…か?」
そう思うのが自然だろう。けど…どうせ夢ならここじゃなくて自分のベッドで目覚めたかったな。
律「……」
片目を閉じ、意識を集中する。
──【ブゥリゥ…】──
──【ッハッヒャア】──
律「ちっ…やっぱり夢とはいかないか」
終了条件1 スーパーからの脱出
終了条件2 頭脳屍人を倒す
まずはスポーツコーナーで武器になるものを探そう。
律「夢だとしても……次こそはみんなを守る」
その為の力を。
1 木製バット
2 金属バット
3 テニスラケット
4 卓球のラケット
5 ピン球(卓球の玉)
※2
律「やっぱりこの中で一番威力がありそうなのはこれか…」
金属バットを迷わず引っこ抜き、大きく振りかぶってみる。
ブンッ
律「うん、いけそう」
野球小僧みたいにそれを肩に担いで駆け出す。
片目を閉じる。
律「こいつらを操っている頭を潰す……」
それが早いってわたしが言っている。
わたしって誰だって? さあ……?
律「いた……」
──【サカナァ……】──
律「あいつがブレインだったのか……」
場所を確認しつつわたしはエレベーターのボタンを押した。
それと同時に階段で下に駆け降り、様子を見る。
律「なんじゃありゃ……」
四つん這いになった犬のような化け物がエレベーターの前で何かやっている。
律「……あれが成れの果てってわけか」
もしかしたら……私達も……、いや、考えるのはやめよう。
エレベーターの中に入って行く犬の化け物を見た後、
律「上に参りま~す☆きゃはっ」
扉を閉めてやり上のボタンを連打してやった。
律「なんかデジャブ…」
やっぱり夢じゃなかったのかな…あれ。
律「ってことは……」
──【ブゥリュリュ】──
律「なんか視界が逆さまになってるけど……こいつに見つかったんだっけ」
しゃがみながらその屍人の近くまで行ってみる。
律「うっ」
今度は蜘蛛かよ……。化け物ってレベルじゃないだろこれ。
澪が心配だ……。
律「さてと……」
服がいくつもかかっている銀の掛け棒? みたいなのをしゃがみながら押す。わたしはその服に隠れながら、ゆっくり、ゆっくり、と近づく。
蜘蛛屍人「?」
ピタッ
蜘蛛屍人「……」
ソローリソローリ……
蜘蛛屍人「?」
律「ハァイ」
出っ張ってるメタボ気味なお腹を思いきり金属バットで殴り付けてやった。
律「よし。後はいるのはいるけどブレインまでの道筋にはいないな」
それでも警戒を怠らず鮮魚コーナーを目指す。
お菓子や野菜に目移りしながら鮮魚コーナーへ。
すると魚をもったまま魚の入ってない緑色のドロドロな水槽を眺めている……魚がいた。
というか頭が魚だ。
律「魚が好きすぎて魚になっちゃったのか……」
体は人型だから魚人? とりあえずあれがブレインってことは間違いないらしい。
律「ゆっくり……バレないように……」
頭脳屍人「ギョ!!」
律「あっ」
頭脳屍人「ギョギョギョ!!!!!」
律「おいコラ逃げんな!」
頭脳屍人「ギョギョギョ!!!!!」
律「待てーーー!!!」
魚頭の怪物を追い回すわたしって一体……。
「ウア!」「ッラハギッ!」「フォッフォッ」
追いかけて走り回っている間に他のやつらに見つかりまくりだよ……ったく。
律「どうするか…」
1 あくまでもあの魚頭を叩き潰す
2 みんなまとめてかかってこい!!!
3 ブレインを放置してスーパーを脱出する
※3
律「クソッ! さすがにこれ以上囲まれたらまずい! 迂回してスーパーから出よう!」
陳列棚を縫うように進み何とか出入口から脱出。
律「あの魚め! 覚えとけよ!!!」
終了条件1 達成
最終更新:2011年03月19日 03:05