唯「大体撒いたみたいだけど……」
──【ひっひっひ……マテェ……】──
唯「一人ついて来てる……、銃を持ったやつが」
そして行き止まり……、隠れられそうな場所は一つだけ……。武器はカッターナイフ……。
どうしよっか。
1 真っ向勝負! 倒してやる!
2 嫌だけどゴミ箱に隠れよう
※2
「ひっひっひ……どこだぁぁぁぁ?」
裏路地の行き止まりの場所で銃を持った屍人がウロウロ何かを探している。
「ひ~ひっひっ……どこだぁ~」
律「こっちだよ」
ガンッ
「ごお…………」
バットで殴られ昏倒する屍人。
律「ふぅ、これで大体片付いたな」
片目を閉じ視界ジャック。
律「(ふふ)」
青いポリバケツの蓋をゆっくり開く。
律「わぁっ! 屍人だぞ~~~!!!」
唯「きゃ~やめて~た~すけ~て~」
律「ってもっと驚けよつまんな~い」
唯「りっちゃんがわたしの視界をジャックしてるみたいに私も見てたんだよぉ」
律「/// 唯のえっち!」
唯「ほえ?」
唯に胸を隠すようにして照れて見せる律。
律「わたしのちっちゃい~とか思ってたんだろ! わ~視界にさえ映らないや~って!」
唯「思ってないよぉ~っと」
ポリバケツから出てニコりと律に笑いかける唯。
律「ほんとにぃ!?」
唯「ほんとほんと。りっちゃんこそポリバケツに入って震えてるわたしを見て笑ってたんじゃないの!?」
律「なわけないだろ! …………すっごい心配だった。変わってやりたいぐらい」
唯「えっ……あ、ありがと///」
律「さて、話したいことはお互いにいっぱいあるだろ」
唯「うん、何から話そうか……」
終了条件達成
桜ヶ丘 喫茶店SDK
第二日
AM10:10:10
──────────
あれから場所を一目のつかない喫茶店に移し、唯が買ってくれた缶コーヒーをゆっくりと飲みながら話し合った。
あの後保健室で寝ていたら巻き込まれていたこと。
多分……一度死んだこと。
そしてそれをやったのは憂ちゃんで……でも唯はそれを何か意図があってだと、要するに信じてるってわけだ。妹を。
わたしも話した。
撃たれたこと。
その先で澪達に会ったこと。
そしたらまた元居た場所に戻っていたことなんかを……。
律「ってことは唯が生きてる人に会ったのは憂ちゃんとわたしだけってことか」
唯「うん。りっちゃんはみんなと会ったんだよね?」
律「……どうだろうな」
薄暗い喫茶店のカウンターに目を遣る。
・・
律「少なくともここじゃなかったよ。何て言うか……幻想的な世界だった。凄い田舎で田んぼとかがあったっけ」
唯「……そっか」
律「……他のみんなどうしてるかな?」
唯「わかんない…。視界ジャックは範囲が限られてるから…」
律「ああ、知ってる…」
そう言うと律は残り僅かになったコーヒーを一気に煽り、体に流し込んだ。
律「これからの話をしようぜ。唯はどうしたい?」
唯「わたしは……憂を助けたい」
律「憂ちゃんか……、今どこにいるのかわかるのか?」
唯「わかんない…」
律「……いそうなとことかは?」
律「はあ…。じゃあとりあえずみんなを探すついでに憂ちゃんを探すってことでどうだ? 澪やムギや梓なら家に行けばいるかもしれないしさ」
唯「……封印を解かないと」
律「封印……?」
唯「うん。この世界を……抜け出す為に」
律「……唯、何か知ってるのか? この世界のこと」
唯「多分……わたしは知らない。けど…知ってる」
律「なぞなぞなんてしてる場合じゃないだろ?」
唯「りっちゃんだって思い当たる節があるんじゃない? その証拠にあいつらのことを屍人って呼んでた。何で知ってたの? そんなこと」
律「それは……ピューピュー」
唯「りっちゃん、多分わたしのやってることは憂やみんなを助けることになると思うんだ。ここで助けても多分結果は変わらない…」
律「……どういうことだよ」
唯「…見た方が早いかな。ついてきて」
律「お、おい!」
先に行く唯を焦って追いかける。
唯「あ、そう言えば知ってる? りっちゃん。ここの喫茶店の店長の話」
律「あぇ? え~となんか異界から帰ってきた~とか噂があるんだよな。ムギが言ってたっけ」
唯「うん。その人のハンドルネームを名前にしたんだってさ」
律「SDKねぇ……」
唯「もしかしたらその異界からって話……本当なのかもしれないね」
律「ん?」
カランカラン…
律「あ、待てよ唯~」
──
律「なんだよ……これ」
崖の下に広がる広大な赤い海。
唯「わたしも見たときはびっくりしたよ。多分……桜ヶ丘がそっくりそのままどこかへ行ったんじゃないかな…」
律「…どこかって?」
唯「それはわからないけど…」
律「わからないじゃないだろ!!! 何か知ってんだろ唯!!!」
律が唯の肩を掴み強く揺さぶる。
唯「いたいよりっちゃん…」
律「あっ……ごめん」
唯「何でこんなことになったのかわからない……けど……脱出の仕方はあるよ」
律「本当か!?」
唯「四つの封印を解いて……この世界を作っているやつを倒すんだよ」
律「?? よくわかんないけどそうすれば元の世界に戻れるんだな?!」
唯「多分……だけど」
律「……わかった。その封印とやらがされてる場所はわかるのか?」
唯「うん。これまた何でわかるのかがわからないんだけどね。目を瞑るとその位置がわかる気がするんだぁ」ニコ
律「唯……」
そうだ、不安なのはわたしだけじゃない。唯だってわたしと同じだ。
更に自分の妹に刺されたって言うのにわたしの気を遣ってまでくれてる…。
律「唯…」
唯「りっちゃ…ん?」
わたしは優しく唯を抱きしめた。
律「……こうするとさ、不安が弱まらないか?」
唯「うん……りっちゃんあったかい」
律「唯もあったかい」
人の暖かさが…不安や苦しみや絶望を和らげるんだ。
唯もこんな気持ちになってくれてるといいな。
律「憂ちゃん……助けような」
唯「うん。みんなもね」
律「よし、じゃあ行くか! 封印を解きに!」
唯「うん!」
終わらせるんだ……この絶望を。
唯「りっちゃん胸ちっちゃい」
律「ほっとけっ!」
ペシンッ
終了条件1 3つの封印を解く
律「さて、どこから行こうか」
唯「学校のはもうわたしが解除したよ。後はこの近くと~澪ちゃん家の近くと~ムギちゃん家の近くかな」
律「なるほど。じゃあ近くからの方がいいかな?」
唯「かもね。順番はりっちゃんに任せるよ」
律「そうだな~……」
1 この近くから行くか
2 いや! 澪が心配だ! 澪の家の近くから行こう
3 ムギの家の近くから行こう
4 急ごう…この風が止む前に
※2
律「澪が心配だ……。澪の家の近くやつから行こう」
唯「わかった。ちょっと遠くなるけど……こっち」
律「おいおい、何言ってんだよ唯ちゃん」
唯「へ?」
律「ジジャーン!!!」
唯「そ、それは!?」
律「さっきの喫茶店の表に止まってた車の鍵! こんなこともあろうかとってさ」
唯「りっちゃん……車運転出来るの?!」
律「……」
唯「……」
律「できゅなぃ……」
唯「ですよね~」
律「まあ何とかなるだろ! 戻ろうぜ唯~」
唯「大丈夫かなぁ」
唯「唯と!」
律「律の~!」
唯&律「正しい車の乗り方講座~」
唯「まず車が来てないか左右を確認しよう!」
律「来てないみたい!」
唯「次にドアを開けて乗り込みましょう」
ガチャ、バタン
律「乗り込んだぞ!」
唯「えーと次に座席の調節をしましょう! りっちゃんは小さいから座席をめいいっぱい前に出した方がいいかも」
律「ちっちゃい言うな!」
唯「そしてルームミラー、サイドミラーを調節」
律「ちょちょいっと(わかんないから適当でいいや)」
唯「そしたらいよいよ……」
律「発進スタンバイってわけだな……!」
二人の額に仄かに汗が浮かぶ
唯「田井中君、じゃあエンジンかけてみて」
律「は、はぁい」
鍵穴にキーを差し込んで、回す!
ブゥンブウン……
車は軽快なエンジンを上げながら機動する。
唯「じゃあ次はシフトをDに入れて」
律「シ、シフト? D」
唯「これこれ」
運転席と助手席の間にレバーのようなものがある。
律「ああなるほど。これをDにして……」
ガチャリ
唯「じゃあサイドブレーキ外して発進してみようか」
律「サイド? あ、えっと……」
唯「君はもの覚えが悪いね~田井中君。その後ろにあるやつだよ」
律「すみましぇっん唯教官っ」
律「これを外して……」
スススス……
律「わわっ!!! 勝手に進み出した!!!?」
唯「心霊現象!?」
律「なんばんだぶなんばんだぶ」
唯「と、とにかくブレーキブレーキ!」
律「よっしゃあっ!!!」
ダンッ!
ブォォォッ──
唯「それアクセルだよりっちゃああああんっ!」
律「しまったあああああっ!!!」
唯「その隣のやつ!!! 早くぅっ!!」
律「これかぁっ!」
キキーッ
唯「ふう……」
律「止まった……」
唯「え~とさっきの現象は~……クリームだよりっちゃん!!」
律「美味しそうな現象だな……」
唯「きっと間違ってないよ!」
このままじゃ唯達が教習所で恥をかいてしまう!!!
正しい名称を教えてあげよう!
※タカトラバッタみたいだな
タカトラバッタ……
律「はっ! 唯! それはクリームじゃない! タカトラバッタだ!」
唯「タカトラバッタ……?」
律「ああ! タカトラバッタ現象だ!」
唯「うん……うん! 何だかわたしもそんな気がしてきた!」
律「今までわたし達を導いてくれたって言うかさ、後押ししてくれた何かがそう言うんだよな。タカトラバッタって」
唯「わたしもわたしも」
律「タカトラバッタ現象……恐ろしいな」
唯「サイドブレーキを外す時はブレーキしながらだねりっちゃん!」
律「だな!」
律「唯~発進するぞ~いいか~?」
唯「何か忘れてるような……」
1 シートベルトを忘れてるよりっちゃん!
2 漫画タイムキララの発売日だよりっちゃん!
3 壊れるほど抱き締めて、りっちゃん
※1
唯「シートベルト忘れてるよりっちゃん!」
律「おっといけないいけない」
カチャリ
シートベルトは命のベルト、みんなつけよう命のために!
以上、もしも異界に巻き込まれて車を使うようになった時の為のマニュアル
アーカイブ ダッシュボードに入っていた発進マニュアル
制限速度を守りつつ走行する。
自分達以外に車は走ってないので安全に走りさえすれば事故はなさそうだ。
ただし、突然出てきた屍人はそれに限った話じゃないが。
律「唯…、生き残ろうな……私達は。何があっても」
唯「うん……」
わたしだってバカじゃない。最悪想定はしている……。
でも……それでも……やっぱり無事でいてほしい。
澪……。
ようやく澪の家についた私達は。どちらからでもなく車から降りた。
律「澪……無事でいてくれよ」
唯「澪ちゃん……」
終了条件2 梓、澪を倒す。
最終更新:2011年03月19日 03:09