両手が自由の身であれば
私の耳と澪の唇の間に持ってきた事だろう

私に許された抵抗なんか些細なものでしかない
せめて澪の唇から逃れるべく
頭ごと右へ傾ける事くらいしか許されない

澪「だーめ…」

律「…」

澪「じっとしてて…ちゅう…」

律「…ん…」

両手に置かれたコップを考えると
逃げれる範囲なんて限られてしまう

あっけなく私の耳は追いかけてきた澪の唇に捕まってしまう
それにしてもこんなに汚いところ
澪は何が楽しくて舐めているのだろうか
必死に私の耳たぶに吸いつく澪が理解できない

澪「はぁ…はあ…ぴちゃ」

律「…ん…」

澪「ちゅる…はぁ!」

律「はぁ…あっ…」

澪の息遣いが荒い
それにつられ私の息遣いも荒くなってしまう
押し殺そうとしても漏れてしまう情けない声

澪「…きもちい?」

律「…」

澪「顔真っ赤だよ?はむ…ちゅる…」

律「やっ…」

澪の柔らかな唇が私の耳たぶを包み込む
それに伴って耳の奥まで突き刺さる様な、
澪の吐息とぴちゃぴちゃとこぼれるいやらしい音

ぴくんとした体の反応を澪に見せるのが
恥ずかしくて悔しくてたまらない

澪「かわいいね…律」

律「…」

澪「きもちくなっちゃった?ぴくんて反応したよ?」

律「してない」

澪「…ふふ」

律「澪…今日はもう…いいだろ」

澪「…」

律「澪…みおっ!」

私の耳がやっと澪の唇から解放される
もちろんこれで全てが終わる訳もないのだが

後ろに座る澪が今以上私に接近する
柔らかな感触が私の背中に押し当る
唐突に私の脇を通った澪の両手が
私の胸を目がけて襲いかかってくる

澪「律…律の体柔らかい」

律「馬鹿な事言ってないで、もうやめてよ」

澪「少し胸大きくなった?」

律「…知らないよ」

澪「大きくなった気がする」

律「そうですか」

澪「確かめてあげるね?」

背中から制服の裾を通って、澪の手が侵入する
私の背中を通り上へと昇っていく澪の手は
ぷちんと私の胸を覆うものを素早く取り払う
完全に取り払った訳じゃない
肩にかけた紐はそのままに澪の手は私の脇を通り先を急ぐ

律「澪…!やだ!やだぁ!」

澪「確かめるだけだよ」

脇を進む澪の手と、私の素肌が擦れて
ぞくぞくと背筋に冷たい何かが走る
その反応を自身の両手に伝えない様に必死になる
手の甲に置かれたコップの水面は辛うじて波打つ程度に留まっている

律「ダメ!絶対だめぇ!」

澪「あんまり暴れると水こぼしちゃうぞ」

律「…」

澪「ちょっとだけだから」

律「…」

澪「…」

律「…」

律「…きゃっ!」

ゆっくりと下着の間に入り込んだ澪の指
澪の人差し指は敏感な私の突起物に指の腹をひっかけた
思いのほか澪の指が冷たくて……

最悪だ
なんで…
なんで私があんな…

澪「…」

律「う…うぅ」

あんな恥ずかしい声…
思い出しても嫌になるんだろうな

澪は背後で満足した顔をしているに違いない
見なくても解る
こうやって私の反応を見てからかってるんだ
私の事をおもちゃとしか思ってないんだ
本当に悪趣味

澪「律…」

律「…なんだよ」

澪「律のそういう女の子らしいところ」

律「…」

澪「すっごくかわいい」

律「…」

澪「…」

律「…ん…」

澪「…やっぱり大きくなってる」

律「ふぁ…」

澪「私のおかげかな?」

律「やぁ…あぁ…」

澪「…キュッ」

律「ひぃっ…!」

両手で私の胸を揉みしだく澪の指が
私の突起物をきゅっとつまみあげる

胸に電気が走るような感覚に襲われ
またもやぴくんと体を跳ね上げてしまう

律「澪…やめて…コップ取って…」

澪「律…律を見てるとね」

律「…?」

澪「いっつもいじめたくなっちゃう」

律「そ…そんな…」

澪「ごめんね律」コリコリ

律「やっ…!やあぁぁ…!」

胸が切なくなる様な感覚に襲われる
全身の力が抜けて後ろに座る澪に体を預けてしまう
澪の指がしつこく私の突起物を撫で
澪の手のひらが先ほど拒否をされた鬱憤を晴らすかの様に
私の胸を揉みしだく

律「はぁ…はぁ…」

澪「…はむ…ちゅる…」

律「やぁっ!…だ…だめ…」

澪「ちゅぶ…きもちい?…はむ…」

律「くぅぅ…はぁ…はぁ…」ゾクゾク

胸には澪の両手が襲いかかり
耳には澪の唇と舌が襲いかかる
自分の口からこぼれる情けない声を止められない
澪が私にしてくる全ての行動に対して
私の体は必要以上に反応してしまう

澪「律、ちょっと腰浮かせて?」

律「はぁ…はぁ…」

澪「できる?」

律「はぁ…はぁ…」

澪「…」

律「今日はもう…許して…」

澪「…だーめ」キュッ

律「きゃあ…!」

澪「続きするの」コリコリ

律「やっ…やぁ!!…だめぇ!」

澪「…」コリコリ

律「だめぇ…!!」ビクビク

澪「…浮かせて?」

律「はぁ…はぁ…」

澪「…」

律「…」

澪「よくできました」

何をされるかなんて解ってる
私に抗う術なんてなにも残されてない
耐えるしかない
どす黒くて深い罪悪感の様なものを感じるこの時間に

律「…恥ずかしい」

澪「スカートは脱がさないから安心して」

律「…」

澪「まだそっちの方が恥ずかしくないでしょ?」

好きにすればいい
どうせ澪の思い通りにならなければ怒るんでしょ

律「…」

澪「また…泣いちゃうの?」

律「…」

澪「怖いの律?…大丈夫だよ、私がついてる」

律「…」

するなら早くしてよ
早く終わりたいんだ

律「…ぐす…」

澪「触ってあげるね」

律「…」

澪「…」

ぴちゃ

律「ひぅ…!」ピクッ

澪「すごい…こんなになってる…」

ぬちゃ…ぬちゃ…

律「やっ…!あぁ…っっ」

澪「かわいいよ律、その声…」

澪の中指と薬指が
私の秘部と重なり合い擦れ合う
次第にその動き激しくなる
澪の荒い呼吸を聞きながら思う事は

澪「すっごい濡れてるよ、律」

ぬちゃ!…ぬちゃ…!

律「あっ!!はぁぁ!」

澪「もっと早くするね」

びちゃ…!びちゃあ…!

律「ひゃあ!!…やぁぁ…!」

澪「聞こえる律?この音、律がだしてるんだよ」

律「だっ…めぇ…!」

澪「律の…すっごくあったかい…」

律「くうぅ…」

孤独感
私の知っている澪はもうここにはいない
私が好きだった澪

戻ってきてよ
ねぇ澪

澪「かわいいよ律…すっごくかわいい顔だよ」

びちゃ…!ぐちゃ…!

律「あっ!!…いやぁぁぁ……!!」

ビクッ!ビクビク…


澪「り…つ」

………

澪「り…つ……大丈夫?」

律「…ん」

意識が途切れた
ここは…私の部屋…?

なにしてたんだっけ…

澪「よかった…」

律「…み…お?」

少し涙ぐんだ澪の顔が真上から除く
私の頭の下には澪の…ふともも
膝枕されてるんだ

澪「ごめんね律…」

律「…え」

澪に謝られる様な事…
確か勉強してて…
澪と二人きりになって…

あぁ…そゆことね

澪「やりすぎちゃった…本当にごめん…」

律「い…いいよ、謝らなくて」

澪がベッドまで運んでくれたのか
あれ、確か私机に座ってて
両手の上に水があって…

律「…」バッ

澪「わっ!」

律「…」

澪「…」

律「…ごめん」

視界に広がっていたのは
ずぶぬれになった澪のノートとムギの参考書
血の気が引くっていうのはこういう事なんだ

澪「ノートの事?」

律「うん、大切なノートなのに…ごめん」

澪「いいよそんな事、また買えばいい」

律「…でも」

澪「いいの」

律「…」

澪「…」

律「ムギにも謝らないとな…」

澪「なんで?」

律「なんでって…」

澪「律は謝る必要ないだろ」

律「…え」

澪「私がやった事なんだから私がムギに謝らないと」

律「いや…で…でも」

澪「律は悪くないんだよ?…だからもう少し寝て」

律「…」

澪「ほら」

律「…うん」

なにがしたかったんだろう、この人
訳が解らない

けれど…
そんな事はどうでもいいか
澪の膝枕…
気持ちいいな

澪「…りーつ」

律「やめろー」

髪を撫でてくれる澪の手が優しくて
今はなんにも考えられない

もうずっと
このままで

律「みおー、もう寝たい」

澪「だから寝ていいよ」

律「澪といっしょに寝たいの」

澪「もう、甘えるなよ」

律「お布団入る」ムクリ

澪「あっ」

律「はやく」

澪「…」

澪「しょうがないな」

澪は最後の最後では絶対優しくなるんだ
だから好き
澪の優しさに甘える事ができる
これは私だけに許された特権

律「澪」

澪「なーに?」

律「ぎゅってして」

澪「寝るんじゃないのか?」

律「澪にぎゅっとされてから寝るの」

澪「そう」

律「あ、違うよ」

澪「へ?」

律「澪が私の上に乗って…ぎゅってするの…」

澪「…わかった」

温かい澪の温もり
ずっと澪に包まれてたい

澪「これで…いいの?」

律「…よくない」

いっつもそうなんだ
澪の首筋の辺りと、長くて綺麗な髪から漂うこの匂い
私と同じ女の人特有のあまったるいこの匂い
この匂いを嗅ぐといつも

律「…」スン

澪「…」

律「…して」

澪「…」

澪「舌だして?」

おかしくなってしまう
私の理性というものが音をたてて崩れていってしまう

律「…ん」

澪「だーめ、もっとだすの」

律「ん~…」

澪「ふふ…変な顔…」

律「…ん~!(澪がやれって言った癖に!)」

澪「…はは」

律「…」

澪「…」

律「…」

澪「…チュッ」

律「…」

澪「…かぷ…チュププ…」

律「…はぁ…」

澪「チュプ…ピチャ…はぁむ」

律「はぁ…ピチャ…んむ」

精一杯伸ばした私の舌が
澪の軽いキスであいさつをうける
澪は唇で包みこんだ私の舌を一気に私の口内へ招きいれる
ここではじめて唇と唇が合わさりあう
柔らかな澪の唇の感触に触れ、私は目を開けている事すら難しくなってしまう
澪の唇が私の舌に吸いつく為
私は舌を出したまま受け身の姿勢になる

澪「チュプ…チュプ」

律「はぁ…!あっ!」

舌を激しく吸われながら
上下にグラインドさせる深く濃密なキス
舌の先端から、舌の根元まで
澪の唇が私を蹂躙する

澪「ぴちゃ…声…でちゃうの?ちゅぅ…」

律「うん…いい…とろけ…ちゃう…」

澪「ふふ…ジュププ…チュ…ジュル…」

律「あぁ…ピチャ…」




今度は澪の舌が私の口内深くに入り込み
私の舌と交わり合う
澪の温かい舌が時には激しく私の中で暴れまわって
時には優しく私の舌と擦れ合う
澪の味を感じながら、私の全てを澪の身に預ける

至福の時間
澪に征服されつくす事に対しての満足感

律「みおぉ…ちゅ…」

澪「りつぅ…ジュプ…ピチャ…」

私もおかしくなってしまった
澪のキスが私を完全に壊してしまった
もう…この幸せな時間が
永遠であってもいい

澪「ぷはぁ」

律「はぁ…はぁ…」

きっとだらしない顔をしているんだろうな
そんな事に気が回る余裕は無かった
私は澪のキスの虜になってしまう


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最終更新:2011年03月25日 23:37