梓の自室
朝5時。
帰宅してからずっと眠り続けていた梓が目を覚ました。
梓「……やっぱりついてる」
ソレは消えていなかった。
梓(一端整理しよう)
梓(唯先輩は……たぶん私のことが好きなのかもしれない)
梓(女の子同士の恋愛……アリかな?)
起き上がり、カーテンを開けて窓の外を見た。
まだ日が昇っておらず、深い闇空が広がっている。
梓(そもそも。そもそも私は先輩のこと、どう思ってるんだろう?)
またベッドに寝転がり、枕に顔をうずめた。
梓(唯先輩……。マイペースで、馴れ馴れしくて、ちょっと抜けてる人)
梓(ギターの練習はあまりしようとしない。そう思ってたけど、実は一生懸命練習してる)
寝返りを打って、天井を見つめた。
梓(唯先輩。優しくて、あったかくて、笑顔が素敵。まるで太陽みたい)
そっと目を閉じた。
梓(先輩につい辛くあたっちゃうのは、素直になれないから。本当は嬉しいのに)
胸に手をあてた。
梓(一緒にお茶したり、一緒に演奏したり。そう、一緒に居るだけで、凄く楽しい)
そして、目を見開いた。
梓(……ああ、そっか。私、先輩のことが好きなんだ)
ようやく得心の行った梓は晴々した気持ちだった。
窓の外では、いつの間にかさんさんと輝く朝日が昇っている。
梓「うん?」
気が付くと、携帯電話に1件のメールが送られていた。
送り主は、唯だ。
梓「唯先輩? 何だろう?」
『あずにゃん、話したいことがあるの。もし聞いてくれるなら、明日のお昼休みに屋上に来てね 唯』
梓「先輩……」
唯が何を話したいのかは分からない。
しかし、その場で自分の気持ちを伝えよう。
そう決心する梓だった。
昼休み、屋上
梓は屋上に居た。
真っ青な空、つがいの雀が自由自在に羽ばたいている。
そして、一陣の風。
梓の瞳は、唯の後姿を真っ直ぐに捉えていた。
気配に気づいた唯は、振り返らずに語り始める。
唯「よかった。あずにゃん、来てくれたんだ」
梓「先輩……」
唯「あのね、聞いてほしいことがあるの」
梓「はい……」
唯「このままで話させて。途中で聞くの嫌になったら、黙って帰ってもいいから……」
梓は、今唯はどのような表情を浮かべているのか想像した。
いつものようにニコニコしているのか、それとも憂いを帯びた表情か。
唯「最初に謝っておくね。いきなりあんなことしてごめんね。驚いちゃったよね」
梓「そんなことっ、そんなことないです! 私だって!」
唯「えへへ、あずにゃんはほんとに優しくて、いい子だなー。だから好きになっちゃったのかな」
梓「!」
唯「あは、言っちゃた」
梓「……」
唯「あずにゃんはちょっぴり頑固だけど、優しい子。私にギターを教えてくれる時もそう、真剣に、丁寧に、優しく教えてくれる」
梓「……」
唯「この4月からあずにゃんと一緒に部活していくうちに、どんどん惹かれていった」
唯「今ではね、あずにゃんの側にいるとドキドキが止まらないの」
梓(先輩……)
唯「それが恋なんだって気づいたのは、最近になってようやく」
唯は一息ついて、少しだけ腹に力を入れて言った。
唯「もう1回言うね。私はあずにゃんのことが好き! 大好き!」
唯「それでね、もしあずにゃんがよかったら、恋人として付き合って下さい!」
唯の透き通った声が真っ青な空へとけていく。
梓はただただ嬉しかった。
唯も自分を好いてくれていることが、自分が唯を好いているのと同じように。
もう答えはとっくに決まっている、だけどどんな言葉で答えよう?
色とりどりの言葉が頭をよぎっては消え、よぎっては消えていった。
そして、結局思い至ったのはごくシンプルな一つの行動――
ぎゅっ
唯「あずにゃん……」
唯を黙って背中から抱きしめることだった。
梓「私もあの後色々なこと考えていたんです。先輩は私のことどう思ってるのかな、そして私は先輩のことどう思ってるのかなって」
唯「うん……」
梓「ちょっと時間はかかりましたけど、結論は出ました。それを伝えようと思って、私はここに来たんです」
梓「単刀直入に言います。私は、いえ、私も唯先輩のことが好きです。こんな私でよければ、先輩の恋人にしてください」
唯「あず……にゃん……」
梓「だから、できたらこれからもずっと一緒に居てください」
そう言うやいなや、梓は唯を正面に振り向かせた。
唯の目は少し潤んでいる。
梓は背伸びをして、無言で唯にキスをした。
唯「んっ……」
実時間にすれば数十秒程度だろう。
しかし、2人にはそれが永遠に続くかと思われた。
梓「……んっ。先輩……」
唯「あずにゃん! あずにゃん大好き!」
唯は梓を強く抱きしめ、頬と頬を擦り合わせる。
梓「もう先輩ったら……。でも、恋人だから許してあげます」
唯「あずにゃん!」
梓「は、はい!」
唯「先輩じゃなくて、唯。二人っきりの時は唯って呼んで欲しいなー」
梓「……唯」
唯「もう1回!」
梓「唯!」
唯「もう1回!」
梓「唯!」
唯「もう1回!」
梓「いい加減にしてください!」
2人の笑い声が空へ消えていった。
放課後、音楽室
唯「りっちゃん、澪ちゃん! 昨日は相談に乗ってくれてありがとう!」
律「あ、ああ。お安い御用だよ」
澪「お前は何もしてないだろ……。で、どうなったんだ?」
唯「うん、大成功! 付き合ってくれるって!」
ガシャンと軽快な音が音楽室に響いた。
紬が自分のティーカップを床に落とした音だ。
紬は小刻みにプルプルと震えている。
紬「唯ちゃん。相手はどんな殿方なの?」
唯「ほえ、とのがた?」
紬「ああ、こんなあどけない唯ちゃんを毒牙にかけるなんて。どんな野郎なのかしら」
唯「やろう? 男じゃないよ、あずにゃんだよー」
梓「えへへ」
梓はもじもじしている。
音楽室に一瞬の静寂が訪れた。
そして――
律「なにぃぃぃぃ!」
澪「梓だって!」
紬「えっ、あずさ……ちゃんと? なんて素晴らしいの……」 バタリ
澪「またムギが倒れたぞ!」
律「ムギぃぃッ! でもなんか幸せそうな顔してるな」
数十分後
律と澪は協力して、倒れた紬を保健室に運んだ。
今部室には、唯、梓、律、澪の4人である。
律「唯の好きな人って梓だったのか……」
唯「えへへ、うん」
澪「で、付き合い始めたのか?」
梓「はいっ」
律「そっか、お幸せにな」
澪「ラブラブなのはいいけど、部活を疎かにしないように」
梓「大丈夫です! 私が引っ張っていきますから!」
唯「お、お手柔らかにね」
部活終了後
唯「じゃあみんな、またね!」
梓「お疲れ様でした」
唯「あずにゃん、手つないで帰ろー」
梓「はい! 先輩の手あったかいなぁ」
唯「あずにゃん?」
梓「あっ。……唯の手あったかい」
唯「よくできましたー」
梓「ねえ、ゆ、唯。今度の土曜日に2人でどこか遊びに行きませんか?」
唯「それってデート?」
梓「そうとも言います」
唯「行く行く、楽しみだなー」
一組のバカップルが帰っていた。
後に残されたのは律と澪。
2人は無表情でその姿を見つめている。
律「なんかおいてけぼりだな」
澪「……」
律「なぁ、澪」
澪「……なんだ?」
律「キス、しよっか?」
澪「寝言は寝てから言え!」
土曜日の午後
人の賑わうアーケード商店街の南口、梓は待ちぼうけをくらっていた。
梓「……遅い」
人ごみの中で一人。
待ち合わせの時間はとうに過ぎている。
更に待つこと数分、ようやく唯が現れた。
唯「ごめーん、あずにゃーん」
梓「もう! 遅いです!」
梓はジト目で唯を見つめる。
唯「ごめんごめん、道が渋滞でバスが遅れたんだ」
梓「むぅ、それじゃ仕方ないですね。許してあげます。さ、行きましょう」
商店街を数分歩くと、少し開けた場所に出た。
梓はそこでクレープを2つ買い、1つ唯に手渡した。
梓のはバナナ、唯のはイチゴである。
唯「ありがとー、あずにゃん。はい、あーん」
梓「こんな人の多いところではちょっと……」
唯「気にしなーい気にしなーい」
梓は顔を赤らめながらも、口を小さく開けて唯のクレープにかじりついた。
梓「はむはむ、……おいひい」
唯「うんうん。あーん」
唯がおもむろに口を開けて、梓にアピールをし出した。
それを見た梓はやれやれと肩をすくめ、自分のクレープを唯の口へ持っていった。
パクッ!
クレープが口元に着た瞬間、唯は一層大きく口を開けた。
そして、ガブリとクレープにかぶりつく。
梓「ちょっ! 食べすぎです!」
唯「おいしいねー」
唯は能天気な笑顔で梓のクレープを味わっている。
それを見た梓は、わなわなと震えだし、ある一つの行動に出た。
梓「もう! 仕返しです!」
唯「ほえっ。ああっ!」
梓は口を全開まで開き、唯のクレープを噛みちぎった。
幸せそうにもぐもぐしている。
唯「あ、あずにゃんもやるようになったね……」
その後、2人はウィンドウショッピングを楽しみ、喫茶店でお茶をした。
それから更に歩くこと10分程度、2人は街を縦に流れる川のほとりに来ていた。
夕暮れの陽が空を赤く染める。
周辺には、同じようなカップルが数組見受けられる。
唯「楽しかったねー」
梓「すっごく楽しかったです。でもデートってこんな感じでよかったんでしょうか?」
唯「細かいことは気にしない! 楽しかったからそれでOKだよ」
梓「そっか。そうですよね」
唯「でね、あずにゃん。今日は憂も用事で帰ってこなくて、私1人なんだ」
梓「それって……」
唯「もしよかったら……」
唯も梓も、夕日に負けないほどに顔が真っ赤になっていた。
唯の部屋
唯は今シャワーを浴びている。
先にシャワーを浴びた梓はバスタオル一枚で唯の部屋のベットに腰かけていた。
梓(またあんなことしちゃうんだ……)
そう思うと、ドキドキが止まらない。
待つこと10分、唯がバスタオル一枚で現れた。
お風呂上りの唯はとても色っぽい。
唯「お待たせー」
唯は梓の横に腰かけた。
唯「えへへ、じゃあしよっか?」
梓「はい……」
梓は唯に口づけをした。
唯の唇の柔らかい感触が広がる。
すると、唇を割って唯の舌が口内に侵入してきた。
梓「んあっ」
唯の舌は梓のと絡みつき、口内を舐め回して吸いついてくる。
そして、股間に唯の手が伸びた。
ギンギンに反り勃ったソレを、唯が優しく撫でまわす。
唯「んふぅっ……あんっ」
梓は負けじと唯の胸を愛撫しだした。
唯の胸のサイズは小さめだが、揉みごたえがある。
そして、胸の頂点にあるピンク色の突起。
それをピンと弾くと、
唯「んあっ」
唯の口から甘い喘ぎ声が漏れた。
梓は唇を離し、おねだりをした。
梓「あの……。またフェラを……」
唯「して欲しいの? うーん、そうだ。一緒に気持ちよくなろうよー」
梓「一緒に……?」
唯「うん、こうやるの」
唯は梓を仰向けに寝かし、いわゆるシックスナインの体勢になるよう覆いかぶさった。
そして、唯は梓のソレを口に含んだ。
目の前には唯のアソコ、そして自分のソレが温かくて、柔らかいものに包まれている。
これだけで梓は射精しそうだった。
梓「はうっ……」
唯の舌が亀頭に絡み、チロチロと舐めてくる。
梓はあまりの快感に、淫らな声を上げる。
そして、裏筋を舐められた瞬間、ピクッっと体を震わせた。
唯「どう、あずにゃん。気持ちいい?」
梓「すっごく、気持ちい、あんっ……」
唯「でも、あずにゃんばっかり気持ちよくなってズルい私のも舐めて」
梓が指でアソコを広げて舐め始めると、唯は甘い嬌声を上げ始めた。
梓「ろうれふか?」
唯「うん、いいよ……」
しばらくの間、お互いの性器を愛撫し続ける。
唯の秘部からは愛液がじゅぶじゅぶと溢れ出し、梓の顔を濡らしていった。
唯はソレを強く吸い上げた。
そして、唯の頭が上下に動き、強烈な刺激が与えられる。
梓は遂に限界を迎えた。
梓「あっ、ああっ……」
ドピュッ、ドピュッ!
濃い白濁色のスペルマが唯の口に放出された。
射精が終わるまで、梓は快感に酔いしれていた。
唯「んっ、んっ、んんっ……。ふぅ、今度は全部飲めたよ」
梓「唯……」
唯「でも私まだイってないから、舐めて」
唯はM字に股を開き、梓にそう促した。
梓はバター犬のようにペロペロと舐め出す。
クリトリスを重点的に、秘部全体に満遍なく刺激を与える。
唯「はあっ、んあっ……いいよ、そう……」
梓はジュウッと一気に吸い出す。
唯「あんっ、あっ、ダメ……イっちゃうぅうっ!」
唯の膣がひくひく痙攣を起こした。
梓の顔は愛液でびしょびしょである。
唯「えへへ、イっちゃった」
梓「イクとき可愛かったです」
唯「もう、あずにゃんったら……」
そして、唯は思い出したかのように告げた。
唯「そうだ、良いものがあるんだけど」
梓「いいもの?」
唯「うん、これ!」
それはペニスバンドだった。
サイズは少し小さめ、梓のソレが勃起した際のサイズとほぼ同じである。
梓「ど、どうしたんですかそれ……」
唯「さわちゃん先生に借りたんだー」
梓「あの人は本当に教師ですか……」
唯「それでね、私、あずにゃんのこっちの初めて欲しいな」
唯は梓の女性器をさすった。
梓はピクンと体を震わせる。
唯「ダメ……かな?」
梓「ダメじゃないです! 私、唯にもらって欲しい……」
唯「あずにゃん……。できるだけ優しくするからね」
梓「はい……」
唯はペニスバンドを装着し、梓の秘所にズブズブと埋めていった。
梓のアソコはやはり小さい。
なかなか入りきらず、梓の顔に苦悶の色が浮かぶ。
梓「痛い……っ」
唯「だ、大丈夫?」
梓「だ、大丈夫。私、頑張ります」
痛いけれど、唯が自分に始めてをくれたように、自分も唯に初めてをあげたい。
その一心であった。
唯「……分かった。いくね」
最終更新:2010年01月18日 02:59