次の日

澪「ん、んー……もう、朝?」

小梓s「おはようございます。澪先輩!」ドッ

澪「ひいぃっ」

澪「何だよこの数は!? 夢じゃなかったの!?」

小梓25「澪先輩ってば中々寝相が悪いんですね。私、潰されまくっちゃって」

小梓s「こんなに増えちゃいましたー」

澪「あわわわわ……」

澪「これは夢だっ、これは夢これは夢これは夢これは夢……」

小梓25「澪先輩」

澪「これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢ぇっ!!」

小梓25「もぐら叩きの時間ですよ」

澪「うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

小梓68「仲間がいっぱいで嬉しいです」

小梓52「ほんとだよね」

澪「……」ゲソ…

小梓「澪先輩、朝食ができています。どうぞお召し上がりください」ニコニコ

澪「……全部、目玉焼きじゃないか」

小梓11「私たちこれぐらいしか作れませんから」

小梓4「でも愛情込めて一生懸命作りました」

小梓77「食べて、食べて~」

澪「……いただきます」

澪「あ、お醤油取って来て……」

小梓s「わーわー」

澪(こいつら、どうしたらウチから追い出せるかな)

澪(これ以上関わっていたら壊れる自信があるよ……)

小梓41「澪先輩、なにか私にできることありませんか?」

小梓41「澪先輩のためなら私、なんでもしてあげたいんです!」

澪「お前……」

小梓27「私も! 私もです!」

小梓s「私たちもー!」

澪「え……」

小梓「みんな、澪先輩が大好きなんですよ。あなたは私たちのご主人様」

小梓2「だから私たちをどうか見捨てないで……澪先輩」

澪(うっ、そんなこと言われたら……どうにもできないじゃないか)


次の日

澪「みんなおいで」

小梓s「はーい!」

澪「3日でこの数……よく増えたな」

小梓135「お陰様で」

小梓58「みんな合わせて305匹もいますよ」

ゾロゾロ…

澪「これだけ集まると壮観だな、あはは……」

澪(床が一面黒一色だ……)

小梓「それで、澪先輩。なにかご用ですか?」

澪「ああ、今日は友達の律が来るんだ。一応教えておこうかと思って」

小梓「……」

律「おいーすっ! 澪ー」

シーン…

律「あれ、澪? いないのか?」

律(でも玄関に鍵かかってなかったし……心配だなぁ)

バゴンッ、バゴンッ、バゴンッ…

律「音がする……リビングか?」

ガチャリ

律「み――――!?」

澪「……」バゴンッ

小梓689「きゃー」

小梓「叩けッ! もっと叩いて増やせッ!」

律「なに、これ……」

澪「あ、律。来てたんだ……」

小梓「ほらほら、手を休めないで!」

澪「ああ……」バゴンッ

律「お、おい! これ、一体どういう事なんだよ!?」

澪「どうって、見ればわかるだろ……」バゴンッ

律「わかんないよ! なんだよ!?」

小梓217「澪先輩の邪魔をしてはダメですよ。しっしっ」

律「小さい梓……?」

澪「ふふ、可愛いだろ……みんな私の梓たちなんだ……」バゴンッ

律(なんかやばいよ、意味わかんない! と、とにかく澪……)

律「なぁ……一度外に出よう? 澪」ス

小梓183「澪先輩に触らないで!」ガブッ

律「痛っ! こ、こいつ……!!」

律「このやろー!」バシッ

小梓183「ギャッ」

律「お、お前が……悪いんだからな」

小梓183「」ムニー……プツッ

律「え!?」

小梓3「あ、また増えた」

律(私が叩いた梓が……分裂した……)

小梓s「澪先輩の邪魔をしないで! 連れて行かないで!」ワーワー!

律「う、わっ!? く、くっついてくるな!! 集まるな!!」ブンブンッ

ボトッ、ムニー…プツッ

小梓s「わーわー! 澪先輩は私たちだけの物だー!」

律(だ、ダメだ! 少し叩いたり踏んづけたりするだけで……!)

小梓s「「「「「「「「「「「わー!」」」」」」」」」」」」

律「ふ、増えるっ!! う、うわああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ―――――」

澪「……あれ、律?」

澪「律は? どこへ行ったの……?」

小梓24「あの人は帰りましたよ」

澪「そんな、帰るなら声をかけていってくれればいいのに……」バゴンッ

小梓「今日は一杯遊んでくれますね。澪先輩!」

澪「うん……小梓たちのためだからね……」バゴンッ

ガチャリ

澪母「ただいま、澪ちゃ……きゃああああああ!!」

澪父「ど、どうしたんだい? ……!?」

澪「パパ、ママ……おかえりなさい」ニコ

澪母「り、律ちゃん!? あなたっ、律ちゃんが!!」

澪父「そ、それよりなんなんだ……この大量の黒いやつらは……」

小梓「増えるあずにゃんと申します」

澪「律? ママ、律がどうしたの?」

澪母「み、澪ちゃん……あなた……っ」

澪父「お前たちっ! うちの娘から離れろ!」

小梓5「なにを言っているんですか」

小梓804「離れるのはお前たちです! 来るな、来るな!」

小梓526「澪先輩は私たちだけのものですよ!」

澪父「ふざけるなっ、この、このっ!」ブチッ、ブチッ

小梓「無駄ですよ」

澪父「ふ、増えた……ああああああああああぁぁぁぁ!?」

澪母「ぱ、パパ! 澪ちゃんっ、澪ちゃあんっ!!」

澪「パパ、ママ……見て、私一人でも寂しくなかったんだよ。ちゃんとお留守番してたんだよ」

澪父「がっぎfどgふぁkfがsfbんhjm……ぎ、ぐうぇ……」

澪「偉いでしょ……えへへ……」



バゴンッ

澪「……」バゴンッ、バゴンッ

小梓s「きゃっきゃっ」

小梓「澪先輩、なにかしてほしいことはありませんか?」

澪「そうだなぁ……みんなにずっと私の傍にいてもらいたい、かな……」

小梓「ふふ、お安いご用です」

小梓「私たちは永遠に澪先輩の私たちです。そして……」

澪「えへへ……」

・・・

「゛増えるあずにゃん゛はとても人気な品でしてな」

「購買者からもよく絶賛されますし、お礼も言われる」

「ただし、そのお客様方のその後は一切謎となっていましてなぁ。ほっほっ」



増えるあずにゃん編 おわり




梓「――――は」

梓「……ここは」

梓「私の部屋……? てことはさっきのは……」

梓「なんだかいろんな夢を見てた気がする」

梓「楽しかったり、悲しかったり、怖かったり、不思議だったり」

梓「あれは全部夢だったっていうの……?」

梓「……疲れてたのかな、変なの」


梓母「ちょっと御使い頼まれてくれない?」

梓「いいよー」

・・・

梓「お醤油、お醤油」

「そこのお嬢さん」

梓「え、私ですか?」

「なにか見ていきませんかね。様々な品が揃っておりますよ」

梓(わぁ、変てこなのばっかり)

「なにか、お気に召すものはありましたか?」

梓「え……あ、これなんかいいかな」

「それは゛覚めるあずにゃん゛でございます」

梓「覚めるあずにゃん……?」


覚めるあずにゃん編 続く




5  ※律編(カオス系)
最終更新:2011年03月30日 23:54