Episode.2
《アララギ研究所》
アララギ「それで、どんなポケモンを捕まえてきたのかしら?」
律「名前は分からないけど…」ボム!
「グリュー!!」
アララギ「…モグリューね!」
律「モグリュー…。へえ! モグリューっていうのか!」
モグリュー「グリュー!」
律「……うん! ニックネームは“モール”がいいな!!」
モール「グリュー?」
アララギ「ニックネームを付けるのもポケモンの楽しみの一つよね!」
唯「私はこの子!」ボム!
「チー!」
アララギ「あらら。チラーミィ?」
唯「そっか。チラーミィっていうんだね、なら…」
唯「“チー太”だね! よろしくね、チー太!」
チー太「チー!」ニコッ
チラーミィ「チラー!」タタッ
唯「!」
アララギ「あらら…」
チラーミィ「チラー!」スリスリ
チー太「チー!」スリスリ
唯「仲良しさんだね~」
アララギ「ポケモンは仲良くなるのが早いわね」
アララギ「…どちらも良いポケモンじゃない! 最高のスタートね!!」
アララギ「あとは図鑑を渡して……、あ!」
唯律「??」
アララギ「今日、特番で最高のポケモンバトルが放送されるんだけど…もうすぐやるわ。一緒に観る?」
……………
…………
………
……
…
《ライモンシティ》
「……」
カイリュー「リュウウ!!」バサバサッ
タッ!
「戻れ、カイリュー」シュウウ…
「遅いわよ! ワタル君!」
ワタル「ん? ああ、シロナさん」
シロナ「もうみんな来ているわよ」
ワタル「申し訳ない。いくらカイリューでもイッシュまでは時間が掛かってしまいましてね」
シロナ「まあいいわ…それじゃあ行きましょう」
………
……
…
《スタジアム》
「ふふ、まさかチャンピオン全員がこうして集まるとはね…。
大誤算ですよ、」
ダイゴ「…ダイゴだけに」クスッ
「ハッハッハ。わしが死ぬ前にまたこうして会えるとは嬉しいのう! なーんてな!」
ダイゴ「また縁起でもないことを…。やめてくださいよ、アデクさん」
アデク「ハッハッハ! すまんすまん! つい興奮してしまってな」
ダイゴ「まあ無理もないですよ。僕達リーグチャンピオンに挑もうというチャレンジャーが現れたんですからね」
アデク「すごいのう。普通は集まらないものを…そのチャレンジャーは運が良いな! 直に全員揃う!」
ガチャッ
シロナ「お待たせしました」
アデク「おっ」
ダイゴ「ワタルは来ましたか?」
シロナ「ええ」
ワタル「久しぶりだな、ダイゴ。お久しぶりです、アデクさん」
ダイゴ「久しぶりだね」
アデク「元気にしていたか!」
ワタル「ええ。まあそれなりに」
シロナ「しかし…、私達に挑戦しようというトレーナーってどんな人なんでしょうか?」
ダイゴ「噂だと、たった十数歳の子供だとか」
アデク「…子供?
ハッハッハ! 生まれてからさほど経っていない子供にわし達を負かすことなどできようか!!」
ワタル「いや…子供だからといって舐めてかかるものじゃないですよ」
アデク「!」
ワタル「俺の知り合いで、しかも子供で、とてもバトルセンスがあるトレーナーを知っています」
シロナ「あら、奇遇ね。私も四人ほど、そんな子供達を知っているわ」
ダイゴ「クスッ、なんたる偶然だ。僕も一人、巨悪を制したトレーナーを知っているよ」
アデク「ほう…」
アデク「ハッハッハ! 時代は新しくなっていくな!
今やじじいの意見など偏見にすぎないものか!」
シロナ「そんなことは…」
アデク「いや、しかし!
…わしは今回は遠慮しておこう」
ワタル「えっ?」
アデク「主催者にはなんとか話を付けておいてくれ。では、さらばだ」ガチャ
シロナ「あっ…」
ダイゴ「どうしたんだろうね?」
ワタル「分からん…」
シロナ「とにかくもうすぐ始まるわ! 二人ともスタジアムに出て!
主催者には私が言ってくるわ!」
…………
………
……
…
《???・・・梓の研究所》
ポチッ
梓「いよいよ始まりますね!」ワクワク
紬「各地方のチャンピオンのポケモンバトルだっけ?」
梓「はい! シロナさんもきっと出ますよ!」
紬「シロナさんかあ~。シロナさんのバトル観てみたいわね」
梓「前から楽しみにしていました!
…でも、研究が疎かになりますけど……」ボソボソ
紬「梓ちゃんらしくない~♪」
梓「うう…」
TV『』ウィン
梓「あっ! 始まりますよ!」アセアセ
…………
………
……
…
司会『さあ、始まりましたあ!!』
『ライモンシティからお送りします!
チャンピオンとの壮絶バトル!! スポンサーはイッシュ四天王のカトレア様!!』
司会『…ではご紹介いたしましょう!
チャンピオン側!!』
司会『我こそは竜の申し子! “はかいこうせん”で倒してきた相手は数知れず!
ジョウト地方リーグチャンピオン!! ドラゴンポケモン使い、ワタルー!!!』
ワタル「…」バッ!
ワアアアアアアアアアアアア!!
司会『続いてッ!
“けっきょく ぼくが いちばん つよくて すごいんだよね”!! ストーンゲッターであり、デボンコーポレーション社長令息!! まさに大誤算!!
ホウエン地方リーグチャンピオン! ツワブキ・ダイゴー!!』
ワアアアアアアアアアアアア!!
ダイゴ「大好評だね、ダイゴだけに」クスッ
司会『最後にッ!!
一に賢く、二にクール! 三四で強く、五に美しい!! 歴j…考古学にも通じるパーフェクトウーマン!!
紅一点!!
シンオウ地方リーグチャンピオン! シロナー!!!』
ワアアアアアアアアアアアア!!
シロナ「なんなの、この紹介…」
司会『…ってあれ? 最後!?
肝心のイッシュ地方のチャンピオンがいませんが…』
「そのお方なら参加しないわ」
司会『! カトレアさん!!』
カトレア「まったく…あのお方にも困ったものね」
司会『……。で、では…チャレンジャーの方をご紹介致します!』
司会『謎ッ!!
経歴もバトルの実力もすべて謎!!
謎に包まれたトレーナー! N!!』
N「……」
ダイゴ「!」
ワタル「あれが…チャレンジャー…!」
シロナ「噂どおり、子供みたいね」
司会『早速戦ってもらいましょう!!
では、チャンピオン・ワタル! チャレンジャー・N! 競技場へ!!』
シロナ「がんばってね、ワタル君」
ワタル「はい! 相手が子供であろうとも、全力で行くだけです」
タッ!
N「……」スタスタ…
司会『勝負は3対3のバトルです!
では、試合開始!!』
ワタル「カイリュー!」ボム!
カイリュー「リュー!!」
司会『出ましたあー! カントー最強のドラゴンポケモン!! カイリュー!!
…一方、N選手の最初のポケモンは!?』
N「…ふふ、出番だよ」サッ…
N「…チョロネコ!」ボム!
………………
……………
…………
………
……
N「……」
フラッ……
ガブリアス「」バタッ!
シロナ「!!」
司会『ガブリアス、ダウンー!! ここで試合終了です!!
勝者はなんと! チャンピオン相手に三連勝!!
Nー!!!』
ワアアアアアアアアアアアアアアア!!!
司会『伝説を残しましたー!!』
司会『…お時間も少なくなりました!
これでお開きにしたいと思います!!
司会はこのギーマがお送り致しました!!』
シロナ「うっ…」
ダイゴ「大丈夫ですか? シロナさん」
シロナ「ええ…、ちょっと疲れただけよ」
ワタル「それにしてもなんて子供なんだ、……N!!」
ダイゴ「まさか三試合、同じポケモン三体を使い僕達に勝つなんて…。
大誤算だよ、本当に…」
シロナ「…でも、きっとアデクさんなら勝っていたわ。私達もまだまだ未熟ってことね」
………
……
…
ピッ…
「ふう…」
「お疲れ様です、ギーマさん」
ギーマ「やあ、カトレアさん」
カトレア「四天王のあなたに司会など務めてもらって申し訳ないです」
ギーマ「いえいえ。こういうのは好きですし
それにレンブは似合いませんし、シキミは新作に行き詰まっているようですしね」
カトレア「…いい司会でしたよ」
ギーマ「ふふ、ありがとうございます。
しかし…アデクさんが参加しないとはね」
カトレア「はい。これでは意味がありませんね」
ギーマ「まったく…どこでなにをしているやら…」
カトレア「いつものようにイッシュをフラフラしているでしょうね」
ギーマ「はあ…やれやれ」
…………
………
……
…
アララギ「どう? 面白かったかしら?」
唯「すごーい! 白熱したバトルだった!」
律「すげえな…。あんなバトルをしたい」
アララギ「ん~、ならイッシュの各地のジムを回ってみたらどうかしら?」
律「ジムを?」
アララギ「そう! イッシュのジムリーダーは手強い人ばかり! 全部のジムバッジを手に入れる頃にはきっと今より強くなってるはずよ!!」
律「へえ…」
律(今はランスやヒートがいないし…。モールと強くなる、いい機会かもしれない)
唯「でも、澪ちゃんとシルバー君を探さないと…」
律「あ…そうか」
アララギ「大丈夫よ! もしお友達がイッシュにいるなら、各街を巡っていけばいつかは会うはずよ!
ジムはそのついでよ、つ・い・で!」
唯「それなら…いいかもね」
律「よぉーし! イッシュジム制覇だー!!」
唯「おーっ!!」
アララギ「うふ。頑張りなさい」
アララギ「…そうだ! 図鑑を返さないとね!」タタッ
アララギ「はい」スッ…
唯律「ありがとうございます!!」
唯「わあ~! 新しい図鑑だ~!」
律「新鮮でいいな!」
アララギ「喜んでもらえて良かったわ!
ではいってらっしゃい! イッシュの旅に!!」
唯律「はい!!」
……………
…………
………
……
梓「す、すごかったです! あのトレーナー!!」
紬「ええ…、チャンピオンに勝つなんてね」
紬「でも、澪ちゃんも負けてないわね! ホウエンで殿堂入りしたんだから!」
梓「すごいですよね…。
…っと、私達は研究を頑張らなくっちゃ!」
紬「そうね、頑張りましょう♪」
梓「はい!」
紬「……」
紬(唯ちゃんには前に会ったけど…
澪ちゃん…、今はなにをしてるんだろう…?)
……
………
…………
………
……
…
《イッシュ地方のどこか》
「う…ん……」
澪「あれ…? ここは…?」
ザッザッ…
澪「!」
「おや…こんなところにお客さんとは…」
澪「…誰……?」
「どうぞ、中へ。
…歓迎いたしますよ」
Episode.2 fin
最終更新:2011年04月04日 03:02