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あるところに純ちゃんひつじさんがいました

純ちゃんひつじさんはひつじなのでモフモフです

純ちゃんひつじさんはモフモフなので、冬でもあったかあったかです

ですが、純ちゃんひつじさんには不満がありました

純「あー、なんで私の毛はモフモフしてんのよー!」

憂「純ちゃん、どうしたの?」

彼女は純ちゃんひつじさんの一番のお友達の、おさかな憂ちゃんです

おさかな憂ちゃんはおさかななのでいつも水の中にいます

純ちゃんひつじさんはよくこの池に行っておさかな憂ちゃんと遊びます

純「私もう天パーやだー!」

憂「純ちゃんは全然天パーじゃないよ!」アセアセ

純「その憂の優しさで心が痛いよ……見ただけでわかるでしょ?」

憂「うん……まぁ、天パーって言われれば……天パーかもしれないぐらいだよ!」

おさかな憂ちゃんはできた子です

困った人を放っておけず、いつも他人のフォローを欠かしません

憂「どうして純ちゃんはそんなに自分の毛を気にするの?」

純「そろそろ梅雨じゃない、梅雨が来ると上手にセットできないのよ」

憂「でも純ちゃんのモフモフ、可愛いよ?」

純「そんな表面上の可愛いじゃあ日常生活の不満を解消するには至りません!」

憂「うーん、どうやって説得すればいいのかなぁ……?」

梓「何やってんの二人とも」

憂「あ、梓ちゃん!」

彼女はあずさそり、純ちゃんひつじさんとおさかな憂ちゃんの大の友達です

憂「実はかくかくしかじかで……」

梓「ふん、なるほど純は自分が天パーだってことを気にしてんのね」

梓「純、ちょっとこっち来て」

純「?」

梓「うしろ向いてー」

純「うん……?」

梓「えい」プス

純「!? ……意識が……」

憂「梓ちゃん!?」

梓「大丈夫、みねうちだから」

憂「そうじゃなくて!」

梓「まぁ見てなって」

純「」

梓「うんしょ、うんしょ」ズリズリ

憂「梓ちゃん、純ちゃんをどうするの!?」

梓「そぉい!」バシャーン

純「……はっ! 私は一体!?」ビシャビシャ

梓「純、今アンタの毛はベッタリしてるよね」

純「……? ……うん」

梓「中途半端に湿気が多いから天パーが目立つのよ」

梓「いっそ湿気を増やしてしまえばむしろ天パーが目立たない!」ビシッ

憂純「……」

純「すっごー! 梓って天才じゃん!」

憂「!?」

あずさそりは策士です

特に純ちゃんひつじさんの扱いは人一倍です

夏になって、純ちゃんひつじさんは困っていました

純「あーづーいー……」

純ちゃんひつじさんはモフモフなので、夏は暑いのです

紬「しゃらんら~♪」チョキチョキ

そこに、ムギかにさんが偶然通りかかりました

純「紬先輩! 毛を刈ってもらえないですか!」

紬「!? ……なぁんだ、純ちゃんね」

純「いやー、夏は暑くって……」

紬「そうよねー、暑そうだものねー」

紬「わかったわ、王宮で使われてたと言われているこのハサミで刈ってあげるわ♪」

純「わーい、ありがとうございます!」

ムギかにさんはお母さんみたいにやさしいひとです

紬「ちょきちょき」

純「あー、そこですそこです!」

紬「ちょきちょき……」

純「スースーして気持ちいいー」

紬「……」

純「どうしたんですか紬先輩?」

紬「なんだか背徳感が///」

純「?」

そしてちょっと不思議な時があります

純「ありがとうございましたー」スッキリ

紬「毛を刈る時は、またいつでも言ってね♪」

純「はい、よろしくお願いします、ではー」

紬「……」

紬「もしかして、純ちゃん……今裸?」

紬「斎藤、撮影の準備を」

斎藤「はっ」

権力は恐ろしいですね

純「あースッキリしたー」

律「お! 獲物発見!」キラリーン

純「ん? 何か向こうから走ってきてるような……」

律「確保だぜ! がおー!」

純「ぎゃー! 食われる―!」

おやおや、浮かれていたらりっちゃんライオンに見つかってしまったようです

純「やめてー、死にたくなーい!」

律「待て待て、食べるつもりじゃないよ」

純「え?」

律「話し相手が欲しかったんだよねー」

純「はぁ」

りっちゃんライオンは見かけによらず寂しがり屋です

律「澪のやつ、勉強しろ練習しろってうるさくてさー、ついつい喧嘩しちゃって……」

純「澪先輩……」

澪やぎさんは純ちゃんひつじさんの憧れのひとです

純「澪先輩とはどういったご関係で!?」

律「あー、澪とは幼馴染だよ」

純「幼馴染!? すごい!」

律「?」

律「でさー、アルファがベータをカッパらって……」

純「あははー、面白いですねー!」

どうやら純ちゃんひつじさんとりっちゃんライオンは気があったみたいですね

律「おっともう夕飯の時間だ、聡に飯作ってやんないと!」

純「弟さんですか?」

律「うん、またこれが手間のかかる弟でねー」

純「律先輩が料理できるのは意外です!」

律「くっ、いつも言われるんだよなソレ!」

純「律先輩は男っぽくてカッコいいからですよー」

律「えぇー!? そ、そうかなー? 確かにそんな感じがしなくもないけど!」

りっちゃんライオンは面白いひとです

純「それで、今日は何を作るんですか?」

律「ああ、ハンバ―グだよ」

純「!?」

律「私ハンバーグ得意なんだ! 良かったら今度食べにこない?」

純「は、はい……その時は……是非」

草食動物である純ちゃんひつじさんは、ちょっとだけ生命の危機を感じました


秋もすぐに過ぎていって、冬も近づいたころ

唯「あずにゃーん!」ギュー

梓「恥ずかしいです離してください、刺しますよ!?」

唯「あずにゃんのいけずー」

唯タウルスとあずさそりがいちゃいちゃしています

純「あ、おはよー梓、と……誰?」

梓「この人は唯先輩、私がよくギター教えてあげてるひと」

純「先輩なのに教えてるの?」

唯「面目ありません」

純「あ、そういう意味じゃ……」

唯「それでね、私はあずにゃんにギターを教わってるんだけど」

純「あの、さっきから気になってたんですけど……あずにゃんって何ですか?」

唯「純ちゃんお目が高い! あずにゃんとはあずにゃんが猫っぽいから私がつけたあだ名である!」

梓「意味が分かりません……」

さすがのあずさそりも、唯タウルスの前ではタジタジのようです

唯「話の続きだけどー、冬が来るからその前に一曲歌を作ろうかと思って!」

純「お、なんだかカッコいい!」

唯「秋の終わりに演奏会するから、是非来てね!」

純「はい、わかりました」

秋のおわり、予定通り唯タウルスの演奏会は開かれました

唯「本日はお集まりいただきありがとうございまーす!」

「イエーイ!」

唯「この子はギー太って言います! 理由は可愛いからです!」

「ナンジャソリャー!」

唯「では1曲目行きまーす!」

純「どきどき……」

チャラリ~~ララ~~♪

純「何このお腹の減る音楽……」グゥー

その日は屋台が儲かったそうです


寒い寒い冬の日、澪やぎさんと和やぎさんが何やら話しています

澪「律が全部食べちゃったって本当か!?」

和「ええ、唯と二人で全部食べちゃったって……」

純「何話してるんですか?」

澪「実は私達が冬を越すために残しておいたケーキを、律と唯が食べてしまったんだ」

和「それでどうしようか、って相談していたのよ」

純「あの二人が……なんだか容易に想像できますね」

澪「そもそも私が律をちゃんと見てなかったのがいけないんだ……」

和「いえ、唯を野放しにした私にも責任はあるわ……」

澪やぎさんと和やぎさんは、とっても責任感が強いです

澪「いや、私が……」

和「いいえ、私が……」

純「……この加害妄想のデフレスパイラルをどうにかしないと」

純「そうだ! ……私がケーキを持ってきます!」

和「でもあれはムギの特製ケーキなのよ?」

純「紬先輩には結構お世話になってますから大丈夫ですよ」

澪「で、でも……今ムギは山奥の別荘にいるんだぞ?」

純「……やると言った手前、それでもやるしかない、澪先輩の評価も上がるし……」

純「やります! 私行ってきます!」

純「……と、言ってはみたものの」

純「寒いここどこもういやだ……」

結局純ちゃんひつじさんは雪山で迷っていました

純「ん? あれは……?」

唯「りっちゃん、私もう眠いよ……」

律「もう少しだ―! オアシスが見えてきたぞー!」

唯「もうお腹いっぱいだよ……」

律「ラクダだ―! ラクダの大群だ―! 私達は助かったんだ―!」

純「なんだか朦朧としてて近づきがたい二人組が……」


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最終更新:2011年04月24日 01:56