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   純『サプライズ誕生日』




――チュンチュン


 ガラッ


純「んんー、いい朝だ!」

純「……」

純「んふっ、ふふふ……」

純(いよいよ今日は、待ちに待った……)



純「4月8日(仮)、今日はわたしの誕生日!」ワーイ



純(どのくらいもてはやされちゃうかなぁ)

純(楽しみだなぁうふふ)


――
――――


  午後10時。


「……」

梓「じゅんー?」ドンドン

憂「純ちゃーん」

「……」

梓「出てきてよー」


 ガチャ

純「……」

梓「あ」

憂「誕生日忘れちゃってごめんね純ちゃん……」

純「……」プイ


憂「これプレゼント、純ちゃんに……」

純「プレゼントなんていらないし」ブツブツ

梓「そんなこといわずに、ほら」

純「いらないし」ブツブツ

梓「もー、いつまでいじけてるの!ごめんねって言ってるじゃん!」

憂「あ、梓ちゃん……」


純「……」

憂「ほんとにごめんね純ちゃん、……その、誕生日が曖昧で……」

梓「純のことはわたしも憂も大事に思ってるよ!」

純「……」

憂「う、うん!そうだよ、純ちゃんは大切な友達だよ!」

梓「今度なにかおごるから、だからもう怒らないでよ、ね?」

純「……」

憂「……」ドキドキ


純「……なか、入ってもいいし」ボソ

憂「!あ、ありがとう純ちゃん!」

梓(その口調は抜けないんだ)

純「……」

憂「お、おじゃましまーす」



 テクテク

純「……」

梓憂「……」

純「……ドーナツ」ボソッ

梓「わ、わかった!ドーナツね!」

憂「あ、はは、ドーナツ買うの楽しみー」

純「……」


 …バタン

梓憂純「」ワイワイ




             ――おしまい。






「……あっ、忘れてた。誕生日おめでとう純」

「あ、そうだったね。おめでとー」

「……」グスン

「……うわあぁぁん!」ビエー





             ――おしまい!




純「誕生日なのに雨」




純「誕生日なのに朝から雨って凄く気が滅入るのよ」

梓「へぇ」

純「髪も爆発するしさ」

憂「うん」

純「おまけに雷まで鳴ってる」

梓「雷の季節っていつだったっけ」

憂「夏のイメージだよね」

純「気圧が下がるから弦の張りも悪くなる」

梓「カビるしね」

憂「食材も腐るよね」

純「というかそもそも」

梓「うん」

純「去年も一昨年もその前も私の誕生日には雨が降ったの」

梓「呪われてるね」

憂「その髪質とともに呪われてるね」

純「ああストレートになりたい」

梓「いっそ爆発ヘアーを開き直ってみたらどうかな?」

純「というと?」

梓「ペガサス昇天盛り」

純「却下」


憂「4月8日豆知識ー」

純「何何?」

憂「本日は降誕会だよ」

純「何それ」

憂「釈迦の誕生日とされている日だよ」

純「へぇ」

憂「日本では花御堂の中の仏像に甘茶をかけてそれを祝ってるんだ」

純「へぇ」

梓「それで?」

憂「今日は甘茶を淹れてみました」

純「これを頭からかぶるの?」

梓「私の部屋が汚れるからやめて」


[>お昼


純「今日のお昼はズバリ!」

梓「宅配寿司だね」

憂「宅配ピザだね」

純「そして宅配ラーメンだね!」

純「何この出前まみれ」

憂「昼ごはん作る気力が無かった」

梓「仕方ないよね」

純「それは仕方ないね」



[>午後


純「この漫画の八巻は?」

梓「今読んでる」

純「じゃあこれの十八巻は?」

憂「今読んでる」

純「あ、じゃあこれの三巻は?」

梓「売った」

純「三巻だけ!?」

梓「三巻から面白くなるから布教するために」

純「私に布教する気はないのかあ」

梓「残念ながら御縁が無かったということで」


憂「まだ雨だね」

梓「爆発具合の調子はどう?」

純「いい具合に成長中」

梓「爆発って成長するの?」

憂「さあ」

梓「じゃあ純ちゃんの頭は成長する爆発なのか」

憂「爆発する成長?」

梓「爆発的成長」

憂「成長的爆発」

梓「生長的暴発」

憂「生長摘発」

梓「生長発」

憂「超発生」

梓「調髪せい」

憂「剃髪せい」

純「まさかの出家」



[>晩


純「今日の晩御飯は!?」

梓「晩御飯までずっと私の家にいたね」

憂「正直帰る気配が無くてびっくりした」

純「図々しいと思われてましたか私!?」

梓「まぁ、正直」

憂「正直、まぁ」

純「割と心が傷ついた」

憂「はい、アロンアルファ」

純「その強引な療法はどうだろう」



[>夕食後


純「ごちそう様でした」

梓「なんだかんだで豪勢な料理だったね憂」

憂「だって今日は誕生日だし」

梓「釈迦の?」

憂「うん」

純「誕生日おめでとうって言っていいのかなこれ」

憂「うーん」

梓「とりあえず般若心経唱えれば問題ないんじゃない?」

憂「そうだね」

純「ケーキを前にして般若心経とは」

純「ろうそくは何本?」

憂「余裕で死後1000年以上経ってるしね」

梓「末法だね」

憂「とりあえず17本」

純「すごく若くなった」

憂「それでは」

憂・梓「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」

純「なんだろうこれ」


[>しばらくして


憂・梓「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶。般若心経」

純「この空気に耐えられなかった」

憂「誕生日おめでとう、純ちゃん」

純「えっ」

梓「おめでとう、純」

純「えっ」

憂「実はずっと私達が純の誕生日についてあえて言わないことにしてたの」

梓「ごめんね」

純「待って、隠すにしてもシチュエーションのせいで感動さえできない」

憂「そんなわけで改めておめでとう、純ちゃん」

梓「ハッピーバースデイ」

純「えへへ、ありがとう」

純「じゃあ火を消すよ」

梓「それはいけない」

純「なんでよ」

憂「ここに第二の不滅の法灯を誕生させるの」

純「なんてこったい」


[>完



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最終更新:2011年04月24日 02:01