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純「何あの思わせ振り態度ムキィーッ!」

憂「4月1日はエイプリルフールだから……ね」

純「ああ……なるほど」

梓「4月1日は自分から誕生日になりには来ないよ」

純「知ってるなら先に言ってよ!!!」


それからも私達は誕生日を追いかけながら塔を登りました。

──

4月1日はにげだした

純「ぬわーっ! またかァっー!」

梓「もう4月1日は諦めなよ」

──


憂「純ちゃん4月3日はね~……」

純「憂は博識だね~」

──

純「宝箱発見!」

4月20日を手に入れた!

純「もうこれでいいや!」

誕生日にしますか?

→はい
 いいえ

純「はいっと」

ドゥンドゥンドゥンドゥンドゥドゥン

純は呪われてしまった! この誕生日では祝われない!

純「ちょ」

憂「4月20日はフランス革命が」

純「それより早くなんとかしてー!」


そして……

純「いよいよ最上階か……」

憂「うわ~真っ暗だね~」

梓「下からじゃ見えなかったけどここだけ空が黒く曇ってる……」

純「最上階だから凄いレアな誕生日期待したんだけどな~」

『誕生日……だと?』

純「うわっ! なんか声がした!」

梓「空から……?」

『誕生日など探して何になる? 所詮はただの平日に過ぎない……』

純「そんなことない! とっても大事な日なんだ!」

梓憂「そうだそうだー!」

『……ぬううううううううううううううう』

純「な、なにっ!?」

『許さん……許さんんんんんんんんんんんん』

『誕生日を持たずして死ぬがよい!!!
捨て子よ!!!』

純「捨て子言うな!」

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィスが現れた!

純「なんかボスっぽいの来たんですけど!」

梓「多分これは……」

憂「うん。きっと誕生日を持たずして死んでいった人達や、ずっと一人で祝われなかった人の残留思念の集合体……!」

純「ど、ど、どうすんのさ!?」

梓「倒すしかないよ」

憂「だね」

純「もう! 何この展開!」

憂「梓ちゃん、ちょっと時間稼いでくれる?」

梓「オッケー。憂のあれは時間かかるからね」

純「何そのカッコいいやりとり! 私も混じりたいんですけど!」

梓「はあああっ!」

テレテレテレ♪

梓はタイタニックを唱えた

ゴスッ

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィスに880のダメージ!

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『ほう……11月11日生まれか』

梓「くっ……効いてない?!」

憂「……」シュウウウウ……

純「(私誕生日(仮)だからああいうの使えないのかな……?)」


オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『次はこちらから行くぞ!』

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィスは一人きりの誕生会を唱えた!

ハッピーバースデートゥーミー……
ハッピーバースデートゥーミー……

梓に360の精神ダメージ!
憂は耳を塞いでいる!
純は捨て子だ!

純「ちょっと!」

梓「ぐっ……一人きり……一人きりの誕生日……」

梓「誰にも祝ってもらえず……認められず……ただ一人で……」

純「梓!」

梓「純……?」

純「梓が誕生日の時は絶対私が祝ってあげるから! 何があっても! この先ずっと!」

梓「純……」

純「憂もだよ! 絶対絶対……祝ってあげるから!
二十歳になっても……三十路になっても……おばあちゃんになっても!」

憂「ありがとう、純ちゃん!」

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『うおおおおおおおやめろおおおおおおおおおおお』

梓「もしかして弱ってる?!」

純「憂! チャンスだよ!」

憂「うんっ!」

憂の手のひらに魔力が集中する!

憂「いっけええええ!!!」

憂は初代アメリカ合衆国大統領、ジョージ・ワシントンを呼び寄せた!

激しい演説が始まる!!!


30分後──

ジョージ・ワシントン『Good bye』

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『ぐほおおおおああっ』

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィスにありがたい言葉が刻み込まれた!

梓「やった!?」

憂「はあ……はあ……ま、まだみたい」

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『誕生日など消滅してしまええええええええええええ』

梓「くっ……もうTP(誕生日ポイント)が残ってないよ!」

憂「私も……ここまでなの?」

諦めるのはまだ早いよ!

純「どぅりゃああああああああああああ!!!!!」

疾走する──

梓「純!?」
憂「純ちゃん!?」

梓「無茶だよ純!!! 誕生日(仮)であいつに敵うわけないよ!」

ただがむしゃらに、前へ──

憂「純ちゃん戻って!」

純「私さ、わかったんだよね……!」

梓「なにが!」

純「誕生日ってさ……当たり前に祝ってもらって……それが普通だって思ってた。
けどこうしてそうじゃない人もいて……誰かに祝ってもらえるってとっても幸せなんだってことが!」

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『故に我らは貴様らを憎む!!!』

純『だからって祝ってもらえる権利のある誕生日を憎むなんて間違ってる!!!』

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス『ぐっ……!』

純「あんた達は祝ってもらえないからって拗ねてるだけだ!
本当に祝って欲しかったのなら……!」

更に加速する──

純の右腕が真っ赤に燃え上がり、その炎は牡羊を描いている

純「自分が誰かを祝う人になればよかったんだ!!!
そうしたらみんな一人にならずに済んだのに!!!」

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス「なっ……!」

純「確かに私には誕生日はないけど……さァ!」

純は情熱的な牡羊座を唱えた!

純「祝ってくれる友達も祝ってあげられる自分もいるんだっ!!!!!!!!」

その猛々しく燃え上がった炎が闇夜の空へ

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィスに9999のダメージ!

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィス「バカなあああああああああ」

純「あんたもこれぐらい情熱的になりなよ……!」

オルゴ・マラ・エラゴール・ラヴィスは倒れた


──

憂「今度こそ……終わった?」

梓「見てよ……あれだけ曇ってた空が……青空に変わってく……」

純「お~い!」


梓「純! 無事だったんだ!」
憂「純ちゃん! 心配したよ!」


純「そんなことより宝箱発見したよっ!」

梓「」ガクッ
憂「」ガクッ

──

純「開けるよ?」

梓憂「」コクリ

テテテテテン♪

純は金雀枝を手に入れた

純「なにこれ? 花?」

梓「そう……みたいだね」

憂「だねー」

純「はあ……あんだけ苦労して手に入れたのが花って……」

憂「誕生日どうする?」

梓「また戻って4月1日捕まえる?」

純「ん~……あのさ、ずっと思ってたんだけど」

梓「ん?」

純「今日を誕生日に出来ないの?」

梓「……」

純「あ~でもやっぱり捕まえなきゃ駄目なのかな?
というか今日って何日だっけ?」

憂「出来るよ、今日を誕生日に。そしてそれは一番簡単なの」

梓「私と憂が純を祝う、ただそれだけで純の誕生日は今日になる」

純「梓? 憂? なんか変だよ?」

憂「純ちゃん、本当に今日でいいの?」

純「……」

純「今日二人と旅して思ったんだよね」

純「二人に祝ってもらえるなら……いつだっていいかなって」

憂「そっか」ニコッ
梓「純らしいね」ニコッ

梓「じゃあ祝おう! 純の誕生日を!」

梓「うんっ!」

純「えへへ。なんだか照れ臭いな」

青空の下──

二つの笑顔が──

梓「誕生日」
憂「誕生日」

一つの笑顔を──

梓「おめでとう」
憂「おめでとう」

祝福する──

梓「じゅ……」
憂「じゅ……」

あれ……後一言なのに……なんか……真っ暗に……


──

──

純「あれ……ここは」

あなたの誕生日、わかりましたか?

純「あ、最初の人! やっぱり夢だったか~まあ何となくわかってたけどね」

誕生日、わかりましたか?

純「……」
純「……!」

純「……?」

純「何日か聞くの忘れたぁっ!」

……金雀枝ですね、その花

純「ん? あれ? なんでこれがここに?」

金雀枝……4月8日の誕生花です

純「へ~そうなんだ。あっ、ちょうど4月だし4月8日でいいや」

……そうですか。

あなたの誕生日は4月8日なんですね。

純「でもやっぱり(仮)だけどね」

……あなたは知ってたんですか?

純「ううん、何にも。
でもね……もし4月8日が本当の誕生日じゃなくったってみんなが祝ってくれるその日が私にとっては誕生日なんだ」

純「私っていう存在におめでとうって言ってくれてると思うから」

純「生まれて来てくれてありがとうって!」

純「私も他の人を祝う時、そう…思ってるから」

それがあなたの答えですね

純「うん!」

では行きなさい。
4月8日、あなたの誕生日へ……

純「うわまぶしっ」

誕生日がいつだってあなたは祝福されますよ、きっと

──

────

純……

純…

純!

純「ふわっ!!!」

梓「っーくりしたっ!」

純「梓!? あ、学生服! スタイリッシュ鎧じゃない!」

梓「もー何言ってんの純」

憂「ホームルームの時に寝ちゃってたんだよ純ちゃん」

梓「さわ子先生怒ってたよ?」

純「そんなことより今日何月何日っ!?」くわっ

憂「え?」

梓「そんなタイムトラベルしてきた人みたいに聞かないでよ。4月8日だけど」

純「4月8日!?」

純「やった!!! 私の誕生日!!!」

梓「そんな大きい声出さなくても知ってるよ」

憂「ふふっ」

梓「今からその純の誕生日パーティーを憂の家でやるから早く帰る支度しなよ」

憂「純ちゃんの為に美味しいケーキ焼いたげるね!」

純「ケーキ! ケーキ! じゃなくて!」

梓「なに?」

純「祝ってぇっ! 今ここで今すぐ! お願いだからぁ! 寸止めやだよぉ!」

梓「? ……しょうがないなぁ」

憂「誕生日だもんね! いっぱい祝ってあげないと」ニコニコ

梓「誕生日おめでとう、純」
憂「誕生日おめでとう純ちゃん!」
クラスのみんな「誕生日おめでとう純ちゃん!」

純「ありがとうぉ~っ! みんなぁ!」

忘れないよ

祝ってくれる人がいるからこそ、誕生日は輝けるんだ

主役は誕生日の人だけじゃない

だから祝ってもらったら……いっぱい、いっ~~~ぱい!!!

純「ありがとうぉ!!! みんなぁ!!!」

ありがとうって言うよっ!


おしまい



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最終更新:2011年04月24日 02:10