唯の部屋!

唯「ムギちゃん、今ごろ何してるのかな………」

唯(今日は2人きりになれなかったから、キスしてないや……)

唯(って、駄目駄目。何でエッチなことばかり考えちゃうかなー)

唯(ムギちゃんとキスしたいとか、抱きしめたいとか、髪をずっと撫でてたいとか………ムギちゃんが可愛過ぎるから悪いんだよ)

唯「ふぅ……」

唯(もっとしっかりしなくちゃ)

 ~♪

唯「あっ! ムギちゃんからメールだ!」

唯「何だろう?」ワクワク




件名 日曜日空いてますか?

唯ちゃん、こんばんは。何をしていましたか?
私は何をしててもついつい唯ちゃんのことを考えてしまいます。
まだ唯ちゃんと恋人になれたなんて信じられません。
早く唯ちゃんに会いたいです。

ところで今度の日曜日、空いてますか?
もしよかったらお出かけしたいです。
お返事待ってます。

P.S.唯ちゃん、大好き



唯「ムギちゃ~~~~ん///」ゴロゴロ

唯「えへへ~、もちろんOKだよ~。私もムギちゃん、大好き!」

唯{送信、と」ピッ


唯「はっ!」

唯「お小遣い……大丈夫かな?」

唯(…………そっか、これからムギちゃんといっぱいデートしたいけど、お小遣いが大ピンチになっちゃうよね……)

唯(ムギちゃんに借りたギー太のお金、まだ全然貯まってないし……お母さんにも全然返してないし……)

唯(どうしよう……)

唯「そうだっ、アルバイト!」

唯(冬休みとかアルバイトしようかな)

唯(でもムギちゃんと会う時間が減るのはヤダな…)

唯(……………)

唯(ムギちゃんと一緒にアルバイトしたいけど…………ムギちゃんお嬢様だもん、アルバイトなんてしないよね……)

唯(……………)

唯(でも、交通量調査のとき、楽しそうだったし……)

唯(言うだけ言ってみよう!)



ぶかつご!

紬「アルバイト? 2人で?」

唯「う、うん…。ムギちゃん、アルバイトに興味ないかなぁ、なんて…」

紬「楽しそう!」

唯「ほっ、ホント?」

紬「私、ファーストフードのお店で『ご一緒にポテトはいかがですか?』って言うの夢だったの!」

唯「そうなんだー(ハンバーガー屋さんの制服着たムギちゃんも可愛いだろうなぁ)」

紬「でもどうして2人で?」

唯「私アルバイトしなくちゃいけないんだけど、ムギちゃんに会う時間が減るのは嫌だから、一緒にできたらなあ、って///」

紬「唯ちゃん……///」

唯「えへへ」

紬「でもどうして? あ、新しいギターが欲しいの?」

唯「えーっとね、実はギー太のお金、全然貯まってないんだぁ(ギー太貯金がまだ1万円も行ってないとはさすがに言えないけど)ごめんね」

紬「そんなのいいのに…」

唯「駄目だよ、恋人だからこそ、そういうのはちゃんとしないと!」キリッ

紬「え、ええ。ごめんなさい(びっくりした)」

唯「私ね、中学までずっとぼーっとして生きてきたけど、軽音部に入って変われたんだ。でもそれだけじゃ足りないの」

紬「そうなの?」

唯「うん! せっかく可愛い彼女ができたんだもん。私、ムギちゃんを幸せにしてあげたいの!」

紬「ゆ、唯ちゃん///」

唯「だから私、もっとしっかりした人になりたいんだぁ」

紬(唯ちゃんが変わろうとしている…………私のために……)フルフル

唯「ムギちゃん?」

紬「うぅ~」ポロポロ

唯「むっ、ムギちゃん!? 何で泣くの!?」

紬「泣かせたの、唯ちゃんなんだから…」

唯「え? え? 私、何か悪いこと言ったかなぁ?」オロオロ

紬「違うわ、嬉しくて泣いてるの!」

唯「え? え? え?」オロオロ

紬「じ、自覚ないのね…(天然って怖い…)」

唯「自覚? 何が?」

紬「私は唯ちゃんが大好きってこと」チュッ

唯「ん…(3回目のキスだぁ)///」

紬(幸せで死んでしまいそう)チュ…

唯「私もムギちゃんが大好きだからね」

紬「うん///」


さわ子「若いっていいわねぇ」


唯紬「きゃああああああっ!?」

紬「先生、いつの間に!?」

唯「さわちゃん、どこからわいたの!?」

さわ子「私は虫かっ!」

唯「さわちゃ~ん、このことは…」

さわ子「別に言いふらしたりしないわよ」

紬「先生…」

さわ子「でも人目のあるところでのいちゃいちゃは禁止よ」


唯「うぅ~/// 音楽室だって、さわちゃんがわいて来るまでは人目がなかったもん」

さわ子「だから私は虫かっつーの!」

紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」

さわ子「とにかく、気をつけなさいよ。学校のみんなにバレたら、大騒ぎになっちゃうからね。みんながみんな、2人を応援してくれるなんてことはないだろうし」

唯紬「はい」

さわ子「ま、私は応援するわよ」

唯「さわちゃん…」

紬「先生…」

さわ子「やったわね、唯ちゃん。玉の輿よ♪」

紬「先生!」

唯「先生、女の子同士は結婚できないんだよ? 玉の輿はおかしいよ~」

さわ子「でもお金持ちの恋人をゲットできたのよ? 唯ちゃんは勝ち組決定じゃない」

唯「勝ち組…」

紬「先生、やめてください!」


さわ子「まぁまぁ、唯ちゃんを試してるのよ」ボソ

紬「でも…!」ボソ

唯「それって、これからずっとムギちゃんのお菓子をたくさん食べれるってこと!?」

紬さわ子「」

唯「でも、お菓子はみんなで食べた方が美味しいもん。恋人の地位を利用して独り占めなんて、私しないよ?」

紬「そ、そうよね」

さわ子「はは…(唯ちゃんの中では玉の輿=お菓子がたくさん食べられる、なのね)」

唯「でもこんな可愛い恋人ができたんだから、勝ち組には違いないけどね。えへへ///」

紬「ゆ、唯ちゃん///」

さわ子「ここでノロケかよ。やってらんないわね~」

紬「それじゃ、私もとっても可愛い恋人ができたから、勝ち組ってことになるわね///」

唯「や、やだなぁ、照れちゃうよ~///」

さわ子「って、私を無視して2人の世界に行かないでよっ!」

唯「あれ? さわちゃん、まだいたんだ」

さわ子「…………ぐれるわよ?」



にちよう!

唯「うい~、ホントにこの格好、おかしくない?」

憂「んもう、お姉ちゃんはただでさえ何着ても可愛いのに、お洒落したら可愛くないわけないでしょ」

唯「うぅ~(何着ても褒めてもらえるのって、参考にならないものだったんだね…)」

憂「ほら、お姉ちゃん。初デートに遅れちゃうよ?」クスクス

唯「わあ、大変! 行ってきます!」

憂「うふふ、いってらっしゃーい(恋するお姉ちゃん、可愛い)」



唯「おーい、ムギちゃ~ん!」

紬「唯ちゃん!」

唯「ごめんね、遅れちゃって!」

紬「ふふふふ。何言ってるの? 私が早く来ただけで、まだ約束の時間じゃないわ」

唯「でも待たせちゃったから。服選びに時間掛かっちゃったんだー」

紬「そうね、とっても可愛いわ(唯ちゃんも今日は色つきリップなのね///)」

唯「えへへへ/// ムギちゃんもすっごく可愛いよ!」

紬「ありがとう///」

唯「それじゃ、行こう?」ギュ

紬「え、ええ(手、つないじゃった///)」

唯「ムギちゃん、お昼は何食べたい?」

紬「あ、私行ってみたいところがあるの。いいかしら?」

唯「うん、もちろんだよ!(うぅ、高いところじゃありませんように…)」



唯「…………ここ?」

紬「ええ、一度牛丼って食べてみたかったの!」

唯(牛丼かー……デートっぽくないけど、安いからいいかな?)

紬「……駄目、かしら?」

唯「ううん、それじゃ私が牛丼屋さんを案内してあげるね!」

紬「楽しみだわ」ワクワク

唯「あ、ムギちゃん、席に座る前にこっちこっち」

紬「ああ、ごめんなさい(………自動販売機?)」

唯「えへへ、Y家なんかはカウンターで注文するんだけどね、ここはこれなんだー」

紬(まさか、この下から出てくるの…?)

唯「(ムギちゃんが考えてること、わかっちゃったよ…)違うよ、ムギちゃん」

紬「えっ!?」

唯「ここで食券を買って、店員さんに渡すの」

紬「食券?」

唯「ムギちゃんって、学食使ったことないの?」

紬「え、ええ。いつもお弁当だから」

唯「じゃあ、私の真似してね」

紬「はい、先生!」

唯「えへへ/// えーっと、カレーもいいけど、私もムギちゃんに付き合って今日は牛丼にしよっと」ピッ

紬「(この牛めしって言うのが牛丼なのね)なんだかドキドキするわね」ピッ

唯「あとは席に座ってこの券を店員さんに渡すだけだよ」


紬「へぇ、面白いのね」

唯「ここはお味噌汁がサービスで付くからお得なんだー」

紬「楽しみ!」



紬「とっても美味しかったわ」

唯「良かったね!」

紬「また来たいわね。メニューも豊富だし」

唯「牛丼だって、つゆだくとか、卵かけたりとか、色んな食べ方あるんだよ」

紬「そうなの? それじゃ、今度試してみましょう」

唯「了解です!」

紬「うふふ」

唯「それじゃ、行こう?」ギュ

紬「え、ええ(唯ちゃんの手……///)」


……………
……………

唯「はー、色々見てまわったねぇ」

紬「うふふ」

唯「ごめんね、お小遣いピンチだから、ちゃんとしたところに連れて行ってあげられなくて」

紬「唯ちゃん……私は、唯ちゃんと一緒にいるだけで楽しいの。だからそんなことは気にしないで」

唯「ムギちゃん……///」

紬「///」

唯「あ、そうだ。お茶買ってあそこのベンチでおしゃべりしよう?」

紬「ええ、そうしましょう」

唯「じゃあ私、ちょっとお茶買ってくる!」タッタッタ

紬「あ…行っちゃった。ふふ」

紬(それじゃ、あのベンチで待ってましょう)


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最終更新:2010年01月13日 01:16