敵「ふはははは!ケイオンジャー!もはやなす術がないようだな!」

唯「ケ、ケイオンジャーロボの必殺技『ふわふわ時間』がきかないなんて!」

澪「う、うそだろ!?」

律「くそ!こんなことははじめてだ!」

紬「こ、このままじゃ・・・」

ナレーション「『ふわふわ時間』が敗れた!はたしてケイオンジャーの運命はいかに!?」

つづく




女子高戦隊ケイオンジャー

金曜日五時三十分から放送のスーパー戦隊シリーズ最新作

軽音部の女子高生が変身して戦う特撮

幼稚園児と女子高生と中年の間で絶大な人気を誇っている


憂「うわーん!ケイオンジャーが負けちゃったー!」

純「ちょっとまだ負けたわけじゃないじゃん」

憂「え?そうなの?」

純「そうだよ!いままでもこれぐらいのピンチなら乗り越えてきたじゃん。ケイオンジャーは」

憂「うん!そうだね!」

純「それにしても『ふわふわ時間』が効かないなんて・・・どうやって勝つんだろう?」

憂「うわーん!ケイオンジャーが負けちゃうよー!」

純「た、たぶん新しい武器とか必殺技とか出てくるよ!」

憂「そうだよね!あ、CMだ!」


―――――

CM

ナレーション「超万能変身携帯ケイオンセルフォン!」

唯「番号入力!8811!変身!」

ピカーン!

唯「ケイオンレッド!参上!」

ナレーション「君もケイオンジャーに変身せよ!」

ナレーション「DXケイオンジャー変身セット!」

ナレーション「DXギー太、エリザベスも揃えば向かうところ敵なし!」

バンダイ

―――――


純「わたし変身セットもってるよ!」

憂「いいな・・・でもわたしも今度のお遊戯会でがんばったらギー太買ってもらえるんだよ!」

純「ふーん・・・でも『がんばったら』だからもしかしたら買ってもらえないかもよ?」

憂「そ、そんなの嫌だよ~!」

純「じょうだんじょうだん」

憂「あ」

純「どうしたの?」


―――――

CM

ナレーション「この春後○園遊園地にケイオンジャーがやってくる!」

ナレーション「ケイオンレッド唯!ブルー澪!イエロー律!そしてピンク紬!」

ナレーション「ケイオンジャーの活躍を目に焼き付けろ!」

澪「みんな!後○園で私たちと握手しよう!」


※4月3日、10日、24日にショーと俳優の握手会を行います。
 それ以外の日は通常のショーを行います。
 天候などの都合により中止になる場合があります。


―――――


憂「け、ケイオンジャーが!」

純「こ、後○園遊園地に!」

憂純「来る!」

憂「す、すごい!」

純「デ、デパートのショーみたいなパチモンじゃなくて本物に会えるんだよね!」

憂「うん!そうだよ!」

純「行きたいなぁ・・・」

憂「お母さんに頼んでみる!お母さん!お母さん!」

純「・・・」

平沢母「どうしたの?そんなに騒いで」

憂「ケイオンジャーだよ!後○園遊園地に来るんだよ!日曜日に!」

平沢母「そうなの・・・あなたどうしましょうか?」

平沢父「そうだな・・・最近仕事ばっかりだったからたまには遊園地もいいな」

平沢母「いいって」

憂「やったー!」


純「いいなー憂は」

憂「・・・お父さん純ちゃんも連れて行ってあげて!」

純「え!?」

平沢父「うーん・・・どうしようか?」

平沢母「純ちゃんのお母さんに電話してみるわ」

平沢母「もしもし・・・実は・・・」

純「・・・」ドキドキ

憂「・・・」ドキドキ

平沢母「うん、いいって」

憂「わーい!」

純「やったー!」



次の日

純「憂!遊ぼう!」

憂「今日は何するの?」

純「今日は公園でケイオンジャーごっこをしよう!」

憂「うん!」


公園

純「ジャーン!」

憂「あ、ケイオンジャー変身セットだ!」

純「番号入力!7711111!ケイオンブルー参上!」

憂「かして!かして!」

純「いいよ」

憂「番号入力!8811!ケイオンレッド参上!」

純「憂は本当にレッドが好きなんだね」

憂「うん!一番かっこいいし、それにケイオンジャーのリーダーだし」

和「それは少し違うわね、憂」

憂「あ、和お姉ちゃん」

純「姉ちゃん、それどういうこと?」

和「実はね、作中ではまだ言及されていないけどケイオンジャーの所属している軽音部の部長は唯じゃなくて律なの」

憂「え、そうなんだ」

純「え、なんでりっちゃんが部長なの?」

和「唯たちが高校に入学したときに廃部寸前の軽音部を再建したのが律らしいわ」

和「ちなみに部活の顧問でケイオンジャーの司令官でもある山中さわ子は初代ケイオンジャーで軽音部のOGでもあるのよ。本気で戦えばあの中で最も強いらしいわ」

純「じゃあなんで山中司令官は戦いに参加しないの?」

和「現在のケイオンジャーの成長のためにあえてたたかわないのよ」

憂「すごーい!よく知ってるねお姉ちゃん!」

純「まありっちゃんがリーダーでも一番かっこいいのは澪だけどね」

憂「えー!!唯ちゃんが一番かっこいいしかわいいよ!!」

純「だったら澪はかっこいいしかわいいいし美人だもん!」

和「ちょっとよしなさい!」

憂純「和お姉ちゃんはどっちがかっこいいと思う!?」

和「私は唯も澪も好きだけどね」

憂「え~」

純「そんなのずるいよ~」

和「だって本当のことなんだもん」

憂「あ、ねえねえ!私たち明日後○園遊園地にケイオンジャーショー見に行くんだよ!」

純「握手会もあるんだよ!」

憂「いいでしょ?」

和「握手会!?・・・いいわね」

憂「和お姉ちゃんも一緒に行く?」

和「残念だけど明日模試があるから・・・」

憂「残念だなあ・・・」

純「よーし!明日の決戦に備えて特訓だ!」

憂「うん!」

純「必殺!『ふわふわ時間』」

憂「な、なに!?周りがゆっくりになって・・・」

純「いまだ!ケイオンソード!」

憂「ぐああ!!」

和(私もいきたかったなあ・・・)


翌日 4月17日 日曜日 後○園遊園地

職員「ですから俳優の握手会は今日はないんですよ」

憂「・・・」

純「・・・」

職員「で、でも通常のショーは予定通り行いますので・・・」

憂「・・・」

純「・・・」

平沢父「日にち、間違えちゃったなあ・・・」

憂「う・・・」

純「うう・・・」

平沢父(まずい!泣きそうだ!)

平沢母(なんとかフォローしなきゃ!)

平沢父「な、なあ憂!ソフトクリーム売ってるぞ!食べないか?純ちゃんも」

平沢母「あ、あそこに観覧車があるわ!みんなで乗りましょう?」

憂純「・・・」

―――

職員「握手会は今日は・・・」

若王子父「・・・」

いちご「・・・」

平沢父(あ、あそこの親子も・・・)

平沢母(私たちと同じ状況・・・)

若王子父「今日は握手会ないって・・・」

いちご「・・・」

若王子父「まあしかたないか・・・」

いちご「うん・・・」

平沢父母(な・・・)

いちご「わたし、泣かないよ」

若王子父「えらいないちごは」

いちご」「わたし、大きくなったらケイオンジャーになるんだもん」

若王子父「そうか」

いちご「泣いてたらケイオンジャーになれないから、わたし泣かない」

憂「・・・私泣かない!大きくなったらケイオンジャーになりたいもん」

純「・・・私も泣かない!」


平沢父「よくできたお子さんですね」

若王子父「そんなことありませんよ」

平沢父「うちの子たちあのままだと絶対泣いてましたから・・・ありがとうございます」

若王子父「あの子もあんな風にふるまってますけど内心すごくがっかりしてると思うんです・・・」

平沢父「日にち間違えるなんて・・・かわいそうなことをしました」

斉藤「まったくです・・・」

そのあとみんなで楽しく普通のショーを見ました


―――――

唯「あずにゃん!待って!」

梓「・・・私がここにとどまる理由はない」

律「仲間になってくれたんじゃないのか?」

梓「あなたたちにはかりがあった・・・それをかえしただけ」

紬「そんな・・・」

梓「ケイオンジャー・・・次会う時は覚悟しておきなさい」

唯「なんで・・・あずにゃーん!!」

―――――


平沢家

憂「あずにゃーん!!」

純「熱い・・・なんて熱い展開なんだ!」

憂「梓ちゃん仲間になってくれるかな?」

純「いや、このまま味方にならずにすぐ死ぬという展開かも」

憂「えー!!」

和「いや、DXケイオンブラック変身セットとかの関連商品がでてるのを見る限りではすぐに死んじゃう一発キャラではないことは確かだし、死ぬとしても終盤・・・でもそれは全国のファンを敵に回すことになるから普通に改心して仲間になるというのが無難かな」

純「い、いつの間に」

憂「い、いつから居たの!?」

和「ケイオンジャーのオープニングの時から居たけど気づかなかった?」

純「忍者かこの人は」

憂「あ、CM」

ナレーション「夏の後○園遊園地にケイオンジャーがやってくる!」

和「ああこれこのまえ行ってきたヤツでしょ」

憂「はぁ・・・」

純「はぁ・・・」

和「どうしたの?」

憂「実はこの間は日にち間違えちゃって・・・」

純「握手会・・・なかったんだ・・・」

和「ざんねんだったわね」

憂「ねえ和お姉ちゃん!後○園につれてって!」

純「わたしも~」

和「わ、私は高校生だからショーなんて・・・」

ナレーション「そして!第五の戦士、ケイオンブラック梓も最後の決戦に登場!」

和「行くしかないみたいね」


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最終更新:2011年04月30日 21:45