ピトー「う~…ニャンだここ…人間がいっぱいいるニャ」
(実際のピトーは毎回こんな喋り方しないけど…ちょっとここでは雰囲気を出す為に許して)
ーーーー数時間前ーーーーー
ピトー「はっ!」
プフ「はっ!」
ユピー「はっ!」
プフ「いかがなさいましたか?」
王「………」
王「コムギが休んでる間ヒマだ。何か面白い人間を連れて来い」
――――
プフ「これは私が開発した時間とか空間とか次元とか何かそういう感じのアレを越える念能力です」
ピトー「どゆこと?」
ユピー「?」
プフ「分かりやすく言うと、今私達がいる世界とは違う世界にワープするってことです」
ピトー「へー!凄い!」
ユピー「ちょっとそれ凄過ぎねーか」
プフ「ふっ…ドラえもんを読んでいたら閃いた…それだけのこと」
ピトー「ああ確かにプフがいつも読んでるあの漫画に出てくるタイムマシンに似てるもんね」
ユピー「似てるっていうかそのまんまじゃねーか」
プフ「まぁとにかく…誰が行きます?」
ピトー「ボク!ボクが行ってくるよ!」
プフ「ユピーは?」
ユピー「ああ。俺は遠慮しとく」
プフ「決定ですね」
ピトー「ニャ」
プフ「ではいくつか注意事項をーーーーーーー」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
[けいおん世界]
ピトー「う~ん…それにしても」テクテク
『ママー?なんか猫みたいな人が歩いてるよ?」
『まあ!なにかしらねえ?』
(仮装かしら…?)
ピトー「この世界の人間はなんか不思議ニャ。凄い無防備なのに…いざ殺そうとするとなぜか手が出せないニャ」
テクテク
ピトー「それに…なんていうか全く嫌な感じがしないニャ。食べる気にもなら」
「きゃー!見てみてー!なにあれー!?」
ピトー「ニャ?」
唯「ほらあれ!なんか猫みたいな人がいる!」
律「うおっ!なんだあれ!?」
唯「ちょっと近くで見てみよう!」ダダッ
澪「あっ!おい走るなよ!」
紬「まぁ…仮装かしらね?」
梓「な、なんか尻尾もありますよ…」
ダダダダッ
ピトー「ニャ?」(なんか人間共がこっちに来るニャ)
唯「わぁー!可愛いぃー!」
律「すっげー!よく出来てんなぁー!特殊メイクってやつですか?」
ピトー「ニャ?」
律「なんかの映画の撮影とか?」
澪(す…凄いリアルだ…)
紬(可愛い…)
梓「な、なんか尻尾動いてますよ」
ピトー「メイク?メイクってなんのことニャ?」
律「?」
澪「?」
紬「?」
梓「?」
ピトー「?」
唯「メイクじゃないの?」
ピトー「ニャ」
律「え…じゃあ…素でその顔なの…?」
ピトー「ニャ」
唯「きっと猫の妖精だよ!」だきっ
ピトー「うわっ!なにするニャ!」
ピトー「くっ!」
(ちょっと馴れ馴れし過ぎるニャ!この世界の人間にもボクの怖さを知ってもらう必要があるニャ!」
ジャキィン!
ピトー(ここは軽く首を跳ねて…)
唯「ん~猫さん可愛い~!もふもふ~!」スリスリ
ピトー「…ッ!」
(こ、これニャ!なぜニャ!なぜか手が出せないニャ!傷ひとつつけることが出来ないニャ!」
唯「ん~!」スリスリ
律「お、おい唯!そろそろ離してやれよ、なんか困ってるっぽいぞ!」
ピトー「…」
(…に…にゃんだこの人間…凄く暖かいというか…全然不快じゃないニャ)
唯「ところで猫さんなんでこんな所にいるの?」
ピトー「はっ!」
(そ、そうだったニャ!)
ピトー「キミたち、なんか得意技みたいの持ってないかニャ?」
唯「得意技?」
ピトー「ニャ」
唯「私達の得意技って言ったら…」
律「やっぱりあれしかないよな」
唯「軽音かな!」
ピトー「けいおん?」
ーーーーーーーーーーーーー
[音楽室]
唯「今日学校は休みなんだけど、私達は部活なんだ~!猫さんちょっとそこで座って見ててよ」
ピトー「ニャ」
唯「ところで猫さん名前はなんていうの?」
ピトー「ネフェルピトーニャ。みんなからはピトーって呼ばれてるニャ」
唯「へー!ピトにゃんの他にも妖精がいるの?」
ピトー「まぁそんな感じニャ」
(ピトにゃん…)
律「おーい唯準備できたぞー」
唯「はいは~い!」
唯「じゃあ、ピトにゃん見ててね?」
ピトー「ニャ」
律「1、2!」
ジャージャジャジャッッじゃッジャージャー♪
唯「キミを見てるといつもハートDOKIDOKI♪」
ピトー「…!!!」
唯「揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ♪」
ピトー「!!!」
(ニャ…ニャンだ…これ…)
唯「あーあカミサマお願い♪」
ピトー「…!」キラキラ
(ニャンだ…この気持ち…)
唯「ふわふわタイム♪」
ピトー(もっと…!)キラキラ
唯「ふわふわタイム♪」
澪「ふわふわタイム♪」
(すっげー目ぇキラキラしてる…)
ピトー(もっと聞きたい!見ていたい!)
ジャジャッ!ジャジャッ!ジャーん!
唯「どうだった?これが軽音が」
がたっ
ピトー「す、凄いニャ!感動したニャ!もっと!もっと聞きたいニャ!」
ーーー結局唯たちは持ち歌全曲演奏した
[ティータイム中]
ピトー「…という感じで、ボクたちキメラアントは世界を統一するために頑張っているのニャ」ズズ…
(美味しいお茶だニャ)
律「へ~…なんか大変そうだなぁそっちは」
ピトー「まぁボクは戦うの好きだから……って!あっ!こんなゆっくりお茶飲んでる場合じゃないニャ!」
唯「どうしたの?」
ピトー「キミたち!ボクの世界に来てくれないかニャ!?」
唯「えっ!ピトにゃんの世界に!?」
ピトー「そうニャ!一週間ぐらい!」
唯「一週間!?そ、そんなの無理だよ!」
ピトー「大丈夫だニャ!時間とか空間とかそういう感じのアレを超えるから例えボクたちの世界で
一週間過ごしてもこっちの世界では3、4時間ぐらいしか経ってないてプフが言ってたニャ!」
唯「で、でも…行ってどうするの?」
ピトー「王の前で演奏して貰いたいんだニャ!」
唯「う~ん…みんなどうする?」
律「そうだな…ちょっと面白そうだよな」
澪「私はちょっと怖い…かも」
紬「なんだかファンタジックな話ですね」
梓「ちょっと…行ってみたいかも…です」
ピトー「決まりだニャ!」
ピトー「プフマシン!」ボンッ
律「うわっ!いきなりなんか出たぞ!」
ピトー「これに乗って向こうに行くニャ!みんなそれぞれの機材を持つニャ!」
律「いや、でもこれ明らかにドラムセットは無理だろ」
ピトー「大丈夫だニャ!持ってけるニャ!」
律「どうやって?」
ピトー「細かいことは気にしなくて良いニャ!とにかく持ってけるもんは持ってけるんだニャ!」
律「ていうかこのマシン、お前と私たち5人でギュウギュウだぜ?とても楽器やアンプなんて」
ピトー「ニャ~ッ!とにかく都合が良いように出来てるんだニャ!いいからボクを信じるニャ!」
律「そ、そう…」
ピトー「よしっ!みんな乗ったかニャ?」
唯「うん!」
ピトー「出発するニャ!」
ブォン!
[宮殿]
ブォン!
ピトー「ついたニャ!」
律「うおっ!すげっ!一瞬だったな!」
プフ「!」
ユピー「!」
唯「あっ!見て!なんかピトにゃんの仲間みたいな人がいるよ?」
律「うわっ!なにアイツでっけ~!」
プフ「…」
(なんだ…この人間たち…)
ユピー「…」
(なんだこいつら…?)
ピトー「連れて来たニャ!唯ちゃん、りっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃん、あずにゃんの放課後ティータイムのみんなだニャ!」
プフ「……」
プフ「…そ、そうですか…こ、この者たちは…どういった特技を…?」
ピトー「けいおんニャ!」
プフ「けいおん…?」
ピトー「そうだニャ!ちょっと王の前で演奏して貰うニャ!」
プフ「だ、大丈夫なのですかこのような得体の知れない者たちを王に合わせても!」
ピトー「大丈夫だニャ!ていうか得体の知れないって何だニャ!違う世界の人間連れて来いって言ったのはプフニャ!」
プフ「それはそうですが…」
ユピー「まぁ…大丈夫じゃねーか?とても王に危害を加えられるようには見えねぇ」
プフ「そうですね…私たちがしっかりと見張っていれば…」
[玉座の間]
王「む?」
唯「わぁ!あなたが王様?」
王「-ッ!」
(無礼者!一瞬で肉塊にしてくれる!)
王「…!」ピタッ
王「…!!!」
(な…なんだこの人間は…!)
唯「?」
王「…!」
(な…なぜだ…?たった今…余はこいつを殺そうとしたはず!しかしなぜだ…!なぜか手が出ぬ!)
唯「どうしたの?」
王「……!!!」
(くっ…!ダメだ…!なぜか殺せん!何者なのだ…こいつは…!)
唯「?」
王(くっ…!)
王「貴様の特技はなんだ?」
唯「ギターかな!今用意してるから待ってて!」
王「ギター…?」
(くっ…余に対してこの口の聞き方…本来なら心身湯立つ程受け入れ難い屈辱!)
ピトー「唯ちゃん、準備出来たニャ!」
唯「あ、うん!じゃあ今から演奏するから見ててね!王様!」ドタドタ
王「…」
(しかしなぜだ…奴に対する怒りや殺意が全く湧いて来ぬ…なんだ…この気持ちは…)
ピトー「それでは王様…これよりあの者たちが軽音楽の演奏をします」
王「…軽音楽?」
ガー
ステージのカーテンがゆっくりと開かれた!
ジャージャジャじゃっじゃっジャージャー♪
唯「君を見てるといつもハートDOKIDOKI♪」
王「!」
プフ「!」
ユピー「!」
ピトー「♪」ニコニコ
唯「あーあカミサマお願い2人だけの♪」
王「……ほう」
プフ「……ふむ」
ユピー「……へぇ」
唯「ふわふわ時間♪」
ピトー「ふわふわ時間♪」ニコニコ
ジャジャッジャジャっじゃーん
ピトー「にゃあ~♪」パチパチパチパチ
唯「どうだった?王様!」
王「…ふむ」
プフ「…」
(これが…軽音楽というものですか…)
ユピー「…」
(なんだ…なんか身体が熱いぜ…)
王「…他にも曲があるのか?」
唯「うん!あるよ!」
結局唯たちはまた持ち歌全曲演奏した!
最終更新:2011年05月02日 23:58