第三部「そして伝説へ・・・」
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[アレフガルド]
律「しっかし・・この世界は・・なんかこう暗いな」
澪「ああ・・空もどんよりしてる」
唯「・・・・」(憂・・・・)
律「ん!?なんか町があるぞ」
梓「人はいるみたいですね」
澪「入ってみよう。まずは情報収集しないと」
唯「・・・・」
ムギ「唯ちゃん・・・大丈夫・・?」
唯「・・ん?・・う、うん!大丈夫・・!」
律「・・・・」
(唯・・・・)
[ラダトーム]
律「一応、街としての機能は果たしてるみたいだな」
???「あら?この街にお客さんなんて・・珍しいわね」
唯「・・・?」
???「格好を見る限り・・旅の人?」
律「ああ・・・あんたは?」
曽我部「私はこの国の王の曽我部よ。良いわ。城に上がっていきなさい」
[城内]
曽我部「そうね・・この世界がゾーマに支配されてから・・もう随分たつわ。太陽だってもう何年見てないかしら・・・本当にゾーマを倒しに行くつもりなの?」
唯「はい。だからゾーマ城の場所を教えてください」
曽我部「・・・」(この子の目・・何か只ならぬ決意と覚悟が宿ってる)
曽我部「いいわ。けど、今日はここで休んで行きなさい。あなた達・・みんな疲れた顔してるわよ」
律「そういえば・・信代との戦いからもうずっと休んでないな・・」
唯(そんな・・!休んでる暇なんて・・!)
「私は大丈夫です!すぐn」
曽我部「ダメよ!あなたが一番やつれてるわよ?しっかり休んで行きなさい!」
唯「・・でも・・!」
(みんなも・・疲れてる・・)
唯「・・・わかった」
曽我部「じゃあ今日は休んで・・明日ゾーマ城を教えるわ}
[翌日]
曽我部「いい?やばくなったら逃げなさい。あなた達はみんな若いんだから・・必ず生きて帰って着なさい」
唯「・・うん・・」
曽我部「・・・」(なぜだろう・・? この唯って子が・・時折・・今にも消え入りそうに・・儚く見えるのは・・)
唯「曽我部さんありがとう!じゃ、私たち行くね」
曽我部「生きて・・帰ってくるのよ」
ーーーーこうして唯たちはラダトームを出発し
そして
決戦の地
ゾーマ城へ
辿り着いた
[ゾーマ城]
重い扉を開けて入ってすぐにある大階段の踊り場に・・・彼女はいた
唯「憂!!!!」ダダッ 唯は階段を駆け上がった!
憂「・・・・・」
唯「憂ーーーーーっ!!!」
律「・・・・」(何か・・憂ちゃんの様子が・・・)
律「!!!」
このとき! 唯が憂に抱きつく瞬間! 律は確かに見た!
憂「・・・・」ニヤ
憂が微かに笑うのを!!!そしてその笑みが!!!ドス黒い悪意に満ちていたのを!!!
律「唯ッ!!!駄目だッ!!すぐに離れ」
ドスっ・・・
唯「・・・ッ」
律澪梓ムギ「!?」
憂「ごきげんよう、お姉さま」にこっ
唯「・・・ッ・・・・ッ・・・」
唯「・・う・・・い・・・?」
憂の右手が!!!唯のみぞおちを!!!貫いていた!!!!
ズボッ
憂が朱に染まった右手を引き抜いた!!
唯「・・・ッ」ごふっ 唯の口から血が溢れた!
唯「う・・・い・・」 唯は自分にベホイミをかけた!だが傷は深すぎる!ベホイミでは到底治らない!
律「唯ッ!!」ダダッ
律たちが唯の元へ駆けつけようとした瞬間!
シュタッ
律「!?」
突如三人の人影が!!律たちの行く手を阻んだ!
クリスティーナ「おいおい、せっかくの姉妹の再会を邪魔する気か?」
デラ「妹が姉を殺そうとした・・それだけのこと」
ジャネ「2人っきりにさせてあげましょーよ」
律「なんだてめーら!!」
さわ子「紹介するわ」
階段の上からさわ子がやってきた!
さわ子「デスでビルの三人よ」
律「さわ子ぉ・・!!!」ギリッ
憂「さわ子様、私はこのままお姉さまと戦えば良いですのよね?」
唯「・・?・・」ガフッ・・はぁ・・・はぁ・・・
さわ子「ええ!なるべく激しくね!憂ちゃん」
憂「了解しました」
憂「というわけでお姉さま、私と戦ってください」
唯「・・!」ゲホッ
律「さわ子てめええええ憂ちゃんになにをした!!!」
さわ子「あーらちょっと洗脳しただけよ!今では私のと~っても優秀な部下よ!それよりいいの?あなたたちの相手は・・・」
クリスティーナ「あたしらだろ?」ひゅっ
クリスティーナの回し蹴り!
律「ちいいいい!」
律はスレスレで避けた!
律(早くしないと・・唯が!!)
憂「さあお姉さま、私達も戦いましょう」
唯「・・憂・・」はぁ・・はぁ・・・
憂「もう私は先ほど攻撃しましたから、次はお姉さまの番ですよ」
唯「・・・憂」はぁ・・はぁ・・・がふっ
唯の口から血が零れ落ちた!
憂「来ないなら・・また私から!!」ばきっ!
唯「・・・ぐっ」
憂の攻撃! だが唯はただひたすら耐えている!
さわ子「ああ!」ずきゅううううん
(これよこれ!強い絆で結ばれた姉妹が殺しあう!なんて素晴らしい光景かしら!!」
憂「さぁお姉さまも攻撃してきて?」ドゴッ
憂の攻撃!
唯「・・うっ!」ゲホッ
しかし唯はただひたすら耐えている!
憂「何か企んでるの?」バきっ
憂の攻撃!
唯「ぐう・・ッ・・憂・・・」よろっ
しかし唯はただひたすら耐えている!
憂「攻撃してこい!」どか!
唯「・・っ・・憂・・」よろっ・・ぐぐぐ
唯は倒れそうになるのを必死で踏ん張った!
憂「攻撃してこいって言ってんだろ!」ズキン・・・ズキン・・
(くっ・・・なんだ・・胸の奥が痛む!)
憂の攻撃!
唯「・・ッ・・憂」
憂「・・!」ズキン・・
唯「・・・・」よろ・・
憂「・・・・」ズキン・・
唯「攻撃なんて・・・出来ないよ・・」
憂「!」
唯「だって・・・」
憂「」ズキン・・・
唯「憂は・・・」
憂「」ズキン
唯「私の・・・」
憂「」ズキン・・!!
唯「たった1人の・・・」
憂「」ズキン!
唯「大切な・・・」
憂「----」ズキン!!
憂「----」ズキン!!!
唯「可愛い妹だもん!」ニコッ
憂「------ッ!!!!」ズキンッ!!!!
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『ういもお願いしといた方がいいよー?』
『ほわいとくりすます?』
『うーいー・・・アイ・・ス・・』
『アイス・・食べたい・・』
『んー!憂の料理おいしい!』
『マフラーないの?ならこうしよう!』
『あったかあったか!』
『起きて?ねぇ憂起きて?』
『見て!』
『ほわいとくりすますだよ!』
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憂「・・お・・・姉・・・ちゃん・・?」
唯「憂・・!」ニコッ
さわ子「!?」
憂は正気を取り戻した!!
唯「----」フラッ
だが・・!!!
憂「っ!!!!」
唯「------」ドサッ
憂「お姉ちゃん!!」
唯はその場に倒れこんだ!
憂「お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!」ゆさゆさ
唯のHPは・・・・!!!!
憂「お姉ちゃん!!しっかりして!!」
唯のHPはもうとっくに0であった!!!!
律「唯ッ!」(あれは・・・憂ちゃんが正気に戻ってる!?」
憂「お姉ちゃん!!ベホマ!ザオリク!ザオリク!」
憂は必死で蘇生呪文を唱える! だがなぜか呪文が使えない!!
憂(そんな・・!どうして呪文が使えないの・・!?)
憂「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!目を開けてよ!お姉ちゃん!!!うっ!うっ!」ポタッポタッ
憂の涙が唯の頬に落ちた!・・・だが・・
唯が目を開けることはなかった・・!!!
憂「お姉ちゃん!!嫌だよ・・!!お姉ちゃん!!!お姉・・・!!」ドクン!!
憂「・・・っ・・」ふらっ
さわ子「ごめんね憂ちゃんあなたが・・・」
憂「・・・?」
憂はさわ子を見上げた!
さわっ子「あなたが正気を取り戻したら、あなたの心臓が止まる呪いをかけておいたの」
憂「・・・」どさっ 憂が倒れた!唯の横に!
さわ子「ついでに言うと・・あなたの呪文も使えなくしといたわ」
憂「・・・・・」スウ
憂の目が!!ゆっくりと閉じられていく!
憂(ごめん・・ね・・おねえ・・ちゃ・・)
憂「・・・・・」
唯「・・・・・」
そこには!!!寄り添うように眠る!!姉と妹の姿だけがあった!!
律「唯っ!!」
律たちがかけよってきた!!
さわ子「あら、もう倒したの」
律「ザオリク!」 澪「ザオリク!」
しかし唯と憂は生き返らない!
律「!?」
律「ザオリク!ザオリク!」
しかし生き返らない・・!!
律「そんな・・・」
さわ子「無駄よ・・・」
さわ子「2人は・・虚無へ落ちたわ」
律「!!!」
梓「虚無・・?」
さわ子「蘇生呪文は・・死んだ者の魂が虚無へ落ちる前に唱えないと意味がないのよ」
律「----」
さわ子「死んだ者の魂は・・一度虚無へ落ちて・・そこで天国に行く者と地獄に行く者に別れる」
律「---」
さわ子「大抵は天国行きだけど・・悪人や・・この世に強い未練や後悔のある者は地獄に行き魔物となって地上に産まれるのよ」
律「----」
さわ子「あの2人は・・・どうかしらね」
もう戦う気力は残っていなかた!
さわ子「あらあら・・なんだか拍子抜けね」
さわ子「ま・・いいわ。最後ぐらい美しく散らせてあげる」
さわ子の魔力が膨れ上がった!
さわ子「じゃあねみんな・・いろいろたのしかったわ」
そして・・・
さわ子「マダンテ!」
さわ子は全ての魔力を解き放ったーーーーー
最終更新:2011年05月09日 22:57