【身近な同類】
梓「ていうか、唯先輩も絶対に知らないですよね」
唯「ふっふっふ、さすがあずにゃん、私のことよくわかってるね!」
梓「…………」
唯「どうしたのあずにゃん?」
梓「いえ、唯先輩はたくましいなって」
唯「えへへ、そんなに褒めたってなにも出ないよ?」
梓「褒めたわけじゃ……いや、もうなんかそれでいいです」
【三度目の逃亡】
澪「ほら、唯、食べたのなら練習するぞー」
唯「えー、でもりっちゃんとムギちゃんがいないよー」
「なんだよー、結局追いかけてきてくれたのはムギだけかよー」
「うふふ、おかげでいいものが見れたわぁ♪」
梓「帰ってきましたね」
――ガチャ
律「へっへーん、お前ら! 別に知らなかったの私だけじゃなかったもんねー」
澪「で、結局何かわかったのか?」
律「え………えっと夏目漱石の……」
澪「タイトルは?」
律「………」
澪「?」
律「ちくしょおおお、今日はもう解散だああああ」
【一夜とか三夜とかは特に】
紬「それにしても澪ちゃん、大丈夫だったの?」
澪「え?なんのこと?」
紬「えっと夢十夜って結構
ホラーチックな話しが……」
澪「………」
紬「澪ちゃん?」
澪「……ムギどうしよう…………」ブルブル
紬「え?」
澪「……内容を思い出しちゃって多分今日眠れない」
紬「えっと、ごめんなさい」
【やった人、やらなかった人】
澪「実は中学の時に夏休みの宿題に読書感想文みたいなのがあって」
紬「あぁ、うちの中学校にもあったわ」
澪「で、その課題が夢十夜で……あぁ、あの時は1週間はまともに寝られなかったなぁ」
紬「それで読んだのね」
澪「うぅ……完全に内容おもいだしちゃった……」
紬「あれっ……?」
澪「ん?」
紬「えっと澪ちゃんとりっちゃんは同じ中学校よね?」
澪「………」
紬「………」
【こなきりっちゃん的な】
澪「うわっと、律! 急に背中に抱きつくなよ」
律「ふふん」
澪「なんだその含み笑いは」
律「なぁ澪、重いか?」
澪「?……いや、そんなに重くはないけど」
律「ふっ、いつか澪のようなおっぱいに成長して重くなるぜ!」
澪「はは、なんだそれ」
律「ほーら澪、GO、進めー」
澪「おい、なんで乗っかったままなんだよ」
律「いいからいいから」
澪「ったく……ってあれ? なにしてたんだっけ?」
律「はは、なんだ澪、ボケたのか? まぁもう少し行くと解るよ」
澪「ん、なにが?」
律「なにがって、知ってるだろ」
澪「え?」
律「ほらここだ。ここだろ澪?」
澪「うん」(え?なんで私返事してるんだろう)
律「澪が私を殺したのは今から丁度100年前だね」
―――
澪「うわあああああああああああああああああああああ、って……夢か」
澪「よかった………本当によかった……」
【無罪】
――通学路
「おーい、澪ー」
澪「!!」ビクッ
律「おはよ、澪。 ってなんでそんな引きつった顔してるんだ?」
澪「律のせいだよっ!!」
律「はっ……?」
澪「律のばか」タッタッタ
律「……私、何かしたっけ」ポツーン
【あと5年もしたら三十路】
さわこ「結婚式かぁ……はぁ……」
唯「ねぇ、さわちゃんが溜息ついてるよ……」ヒソヒソ
律「きっと友達の結婚式見たせいで、焦りみたいなのがうまれたんだろ……」ヒソヒソ
唯「そっか! じゃぁ放っておいてあげたほうがいいかもね」ヒソヒソ
さわこ「そこっ、あなたたち聞こえてるわよ!!」ビシッ
唯「ぶぅー、人がせっかく気を使ったのに~」
律「そうだそうだ!」
さわこ「あなたたちが失礼なこといってるからでしょー!」
律「で、なんで溜息なんか……」
さわこ「………」
唯「さわちゃん?」
さわこ「さてと、仕事しに職員室に戻りますかー」
律「やっぱり図星じゃねぇか」
唯「ていうか、やっぱりさわちゃんここにくつろぎに来てたんだね」
【自己分析】
さわこ「だって、、まだ20代の中盤だっていうのに周りがどんどん結婚していくのよー!?」
さわこ「私だって寿退職を夢みるわよー……!」シクシク
唯「さわちゃん……」
さわこ「自分で言うのもなんだけど私だってね、結婚したらいいお嫁さんになると思うのよ~。
だってこうみえても家事もできるし、一応美人教師で通ってるわけじゃない。それに結構尽くすタイプだと思うの」
律「本当に自分で言うのははばかられることばっかりだな」
唯「で先生、肝心のお相手はー?」
さわ子「」
梓「唯先輩がとどめさしましたね」
紬「無自覚……なのよね?」
澪「……さ、さぁ練習しようか。なっ、なっ?」
【いつか】
紬「でも、さわ子先生はお綺麗ですしお相手がいないのが不思議ですね」
さわ子「ムギちゃん……! そうよね、周りが見る目がないだけよね!」
律「やっぱり猫かぶってるのがいけないんじゃね?」
さわ子「うっ……」
唯「いつかありのままのさわちゃんを受け入れてくれる人がいるといいね」ポンポン
さわ子「やめて、余計に傷がつくから……」
【儚い】
律「さわちゃんの理想が高すぎるとかあるんじゃね?」
さわ子「えぇー、そんなことないわよー」
唯「ふむふむ、ちなみに先生の理想の相手は?」
さわ子「えっと、まずは優しい人のほうがいいわ。次にできればお金に困らない人のほうが、
後は一緒に家事をやってくれたり、あ、でもなにより私を好きでいてくれれば……」
梓「充分理想高いですね……」
律「夢だな夢」
唯「人の夢って書いて儚いってどこかで見たよ、さわちゃん!」
さわ子「あなたたちたまに容赦ないわね……」
【どちらかというと嫁にしたい】
澪「(というか……優しくて……)」チラッ
紬「あ、先生どうぞ。今日はコーヒーセリーにしてみました」
さわ子「あらっ、ありがとう~、ムギちゃん」
梓「(お金に困らなくて……)」チラッ
紬「あ、先生。すいませんスプーン忘れてました」
唯「(家事も出来て……)」チラッ
紬「♪」
唯「ムギちゃん逃げて!」
律「ムギ!いますぐ逃げろ!!」
紬「え?」
さわ子「え?」
【安堵】
タッタッタッタ ガチャ
梓「先輩方!!」バタン
澪「え?」
律「へ?」
紬「?」
唯「どうしたの?あずにゃん、そんなに慌てて」
梓「あ……よかった……」
唯・律・澪・紬「?」
【普段は優等生】
律「は?怖い夢を見た?」
梓「………はい」
律「あっはっはっは! なんだ梓もかわいいところあるなぁ」ガシッ
梓「わぁ、もう頭なでないでください」
澪「わかるぞ梓……そうだよなぁ怖い夢見た後ってとてつもなく不安だよなぁ」
律「くっくっく……それにしても梓が……あははははは」
梓「うぅ……」
唯「もうりっちゃん、わらっちゃかわいそうだよ」ヨシヨシ
梓「あぁん、もう唯先輩もなでないでくださいー」
紬「にしても、梓ちゃんも授業中に居眠りなんてあるのね♪」
梓「あっ……」
律「ぷっくくくく」
唯「……っぷ」
梓「あああああ、もういいですいいです。忘れてくださーい!」
唯「ああん、ごめんね、あずにゃんが居眠りしてるところ想像したら……ぷくくくく」
律「梓が居眠りとは……あはははっは」
梓「(うううう……やっぱり言うんじゃなかったあああ)」
【普段の行いの差】
律「で、どんな夢を見たんだよ?」
梓「うぅ……もういいです」
唯「ほらっ、りっちゃんが笑いすぎたからだよっ!」
律「なっ、唯も笑ってただろ、このー」
唯「えー、りっちゃんが笑いすぎたせいだよー」
澪「ほら、二人ともだ。二人とも反省しろ」
唯・律「……はい」
紬「それで、梓ちゃん、どんな夢を見たの?」
梓「えっとですね……」
律「(ムギには素直だな、おい)」
最終更新:2011年05月18日 22:53