憂「お姉ちゃん。私買い物いくけど」

唯「雨なのにごめんねー」

憂「うん。何かかってくる?」

唯「ミルクかな。あと……」

梓「おねいちゃん!」

唯「?」

梓「おねいちゃん!」

唯「んーん。私は唯だよ。唯」

梓「?」

唯「ゆ い。ほら言ってごらん」

梓「?」

唯「口の形真似して。 ゆ い 。」

梓「ゆ い。ゆい。ゆいゆい」

唯「うん! そうそう。あ、ごめん憂。あとアイスかってきて~~」

憂「うん」

唯「雨しつこいよねー。じめじめしてくるよ」

憂「でもやんだら約束どおり」

唯「うっ……雨雨ふれふれもっとふれー」

梓「?」

唯「はーいあずにゃんは遊ぼうねー」

梓「はい!」

唯「えへ。お膝の上おいで」

梓「にゃひ」

唯「あったかー」

梓「にゃう」

唯(あずにゃんよく懐いてる……うれしいな)

唯(憂! 心配しなくても私にもできるよ! ちゃんとあずにゃんのお世話できるもん!)

唯(雨がやむまでにもっとなついてもらえるよう頑張ろっと!)



あずにゃん日記その4

 あずにゃんが私の名前を覚えたよ。

 それと、音楽にも興味をもつようになった。

 嬉しそうにずっとコンポをみつめてた。

 相変わらず成長もしてる。

 そろそろ抱っこするのが重たい。

 雨は週末には止んじゃうみたい。

 私、憂を説得できるかなぁ。



唯「よし、これでオッケー」

梓「なに?」

唯「あずにゃん日記だよ」

梓「?」

唯「きにしなくていーの! さぁ寝よ?」


……


梓「んしょ、んしょ」

憂「わぁ」

唯「えっ……」

梓「んしょ、んしょ。んにゃ」

憂「すごい! 上手にあんよできたね」

唯「あずにゃんが足だけで歩いてる……」

憂「何いってるの? そりゃ成長したら二本足で歩くよ」

唯「そうだっけ……」

憂「それにしてもおっきくなったね」

唯「もう幼稚園児くらいある?」

憂「まだそんなにおっきくないけど、よいしょ」ダキッ

梓「にゃ」

憂「おもーい。はいお姉ちゃんパス」

唯「んしょ。おお、おっきいねぇあずにゃん」

梓「にゃう~」

憂「お姉ちゃんにだっこされたら嬉しそう」

唯「えへへ」

梓「♪」

憂「…………」



あずにゃん日記その5


 日々あずにゃんは成長している。

 ついに二本足で立って歩いた!!

 てちてち歩くすがたはとっても可愛いです!

 これからどうなるんだろー

 言葉もじゅんちょうにおぼえています!


……


唯「ほらあずにゃんこっちだよ~♪」

梓「まって……あう」

唯「ゆっくりでいいからおいでー」

梓「ゆい……ゆいい……」ヒョコヒョコ

唯「えへへへへへ、可愛い可愛い」

唯「もうっ、なんて愛らしい子なんでしょ」ナデナデナデナデ

梓「にゃうー」

唯「頑張ったからおやつをあげよう」

梓「おやつ! もぐもぐ」

唯「食べたらちゃんと歯は磨かないとだめだよー」

梓「もぐもぐもぐもぐ」

唯「あずにゃんは食べるのが好きだねぇ。そりゃ大きくなるよ」

梓「もぐもぐもぐもぐんむ」

憂「お姉ちゃん……」

唯「ほえ?」

憂「あんまり甘やかすと」

唯「あ……う、うん……」

憂「週末、晴れるんだってね」

唯「……あ、あのね憂。私さ、しっかりあずにゃんのお世話するから……その」

憂「だめだよ。だめ。最初に約束したでしょ?」

唯「ひどいよ! あずにゃんが可哀想!」

梓「?」

唯「おっきくなったとはいえ、まだこんなに小さい子なんだよ?」

憂「ひどいのお姉ちゃんのほうだよ。野生にかえさなきゃならないのにそんなに甘やかして」

唯「だめだもん! あずにゃんは私といるのが楽しいんだから!」

憂「それはわがままだよお姉ちゃん。別れるなら、なるべく早いほうがいいと思う」

唯「でも……」

憂「どんな子にも帰る場所があるよ」

唯「じゃあここがあずにゃんの帰る場所になればいいじゃん!」

唯「だいたい捨てあずにゃんだったんだから……さ……」

憂「……いまは、可愛い盛りかもしれないけど」

唯「えっ」

憂「その子はまだまだおっきくなると思うよ?」

唯「それでも大丈夫。私ちゃんと責任とってそだてる!」

憂「……」

唯「ご飯もお風呂もトイレもしつけも! 私がちゃんとするから!」

憂「……ほんとに、ほんとに後悔しない?」

唯「うん! 絶対!」

憂「わかった……そこまでお姉ちゃんが言うなら」

唯「わあ! ありがと憂!」

憂「…………ううん」



あずにゃん日記その6


 やりました! 憂の説得に成功!

 これからあずにゃんと一緒だよ!

 よーし晴れたらあずにゃんと外に行こう。

 まだまだいろいろ教えてあげるんだ!

 たのしみでしにそう~~



唯「えへへ、えへへっ♪」

梓「スゥ、スゥ」

唯「嬉しいねあずにゃん。一緒だよ!」

唯「今日もとっても楽しかったね」

唯「明日はもーっと楽しくなるよね」

唯「ね、あずにゃん♪」


……


唯「晴れだー!!」

梓「はれ!」

唯「おお、お天道様。お久しぶりでございます」

梓「ます!」

唯「よしあずにゃんお散歩いこ!」

梓「?」

唯「外だよ!」

梓「にゃ!」

唯「手つなごうね」ギュ

梓「にゃう!」

憂「あ、外いくの?」

唯「うん!」

梓「!」コクコク

憂「じゃあついでに卵かってきて?」

唯「おっけーおっけー」

梓「おっけー」

憂「えへ、なんだか親子みたいだね」

唯「えー? そうかなー。私まだ20なんだけどこんなおっきい子」

憂「冗談じょうだん」

唯「もー、憂ったら」

憂「気をつけてね」

唯「うん、いってきます!」

梓「いてきます!」

憂「いってらっしゃい」



スーパー


唯「あずにゃんそれ売り物だから勝手に食べちゃだめぇ!」 

梓「がつがつむしゃむしゃバリバリ」

唯「だめだってばぁ!」グイッ

梓「むぐ?」

唯「め! だめ! ここはおうちじゃないから勝手にたべちゃだめなの!」

梓「にゃあ」

店員「あのー……」

唯「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい! 代金は支払います!」

唯「ほら、あずにゃんも謝って」

梓「ごめなさい!」


唯(も~~~、教えることまだまだいっぱいだよ)


ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ


梓「にゃう……」

唯(うわー、すごい見られてる……恥ずかし)

梓「にゃぉ……ごめん…なさい……」

唯「悪いことだってわかった?」

梓「……にゃあ」

唯「はい。でしょ」

梓「はいです」

唯「勝手にうろうろするのもだめだよ! あずにゃんは何も知らないんだから」

梓「はいです……」シュン…

唯「そ、そこまで怒ってないからさ、そんなに落ち込まなくていいよ」

梓「……ごめんなさい」



帰り道


唯「お手~手~、つーないで~」


唯「ほら、まっすぐ前みて歩く」

梓「はいです」

唯「返事だけはいいんだから……ふふ」

梓「?」

唯「んーん、なんでもないよ」

梓「にゃあ」

唯「ほんとあずにゃんはかわいいね。こりゃ甘やかしたくなっちゃうよ」

梓「?」

唯「帰ったらーオムレツたべてーお風呂はいってー♪」

梓「♪」



あずにゃん日記その7


 悪いことはちゃんと悪いと教えないといけない。

 それは飼い主の私の責任。

 あずにゃんはおしえた分だけ賢くなっていくから

 明日のあずにゃんは今日のあずにゃんよりもっともっとお利口なはず。



あずにゃん日記その12


 あずにゃんはだいぶまともにしゃべれるようになった。

 身長はもう小学生の低学年ほどはある。

 でもどれだけ大きくなってもボール遊びは好きなまま。

 最近は私のギターに興味をもっている。



唯「あずにゃんタイヤキたべる?」

梓「たべますたべます!」 ピョンピョン

唯「はい」

梓「もぐもぐ♪」

唯「おいしい?」

梓「おいしいです」

唯「好きだねぇ……ここ毎日たべてるよ」

梓「半分いります?」

唯「いいよ。たべてたべてー」

梓「どもです。あむあむ♪」

唯「あずにゃんがたべてる姿はとっともプリティだね」

梓「えへへ……照れますよ」

唯「にしても綺麗にしゃべれるようになったね」

梓「いろいろ教えてくれるおかげです」

唯「えへっ、あずにゃん♪」

梓「ゆいー♪」

唯「御主人様って呼んでみて!」

梓「ごしゅじんさま? ごしゅじんさま!」

唯「えへ、えへへ。かわいいにゃあ」ナデナデ

梓「んう……なでなでしてもらうの好きです」

唯「うんうん」

梓「もっとしてほしいです」

唯「そうだねー」ナデナデ

梓「えへへ」

唯「すくすく育ちなさいー」

梓「にゃあ!」


あずにゃん日記その15


 すくすく育つのはいいけどいくらなんでもそだちすぎ!

 もう身長は140cmくらいあるのかな。

 こんなに大きくなるとお風呂にいれてあげるのも一苦労!



唯「もー! おとなしくしてー!」

梓「やですやです!!」ジタバタ

唯「脱ぎ脱ぎしなきゃはいれないでしょ!」 

梓「にゃー!! お風呂入りません!!」

唯「だめ! 臭くなっちゃうよ」

梓「べつにいいですし」

唯「め!」

梓「えー……やです……えーん」


あずにゃん日記その18


 今日はあずにゃんをおつかいに行かせてみた。

 500円もたせていつも飲んでる牛乳と食パンと

 お釣りで好きなもの買ってきていいよっていったら

 私の大好きなバニラソフトを買ってきてくれた。

 少し溶けてたけど二人でわけて食べた。

 あずにゃんはとってもやさしい子


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最終更新:2011年05月22日 00:04