【11月27日 23:52 平沢家1階リビング】
唯「みんな帰っちゃったね」
憂「うん。お片づけもしちゃったし、ちょっと寂しいね」
唯「……ういー」
憂「ん?」
唯「私ももう、18歳なんだね」
憂「そうだね。もう大人だよ」
唯「大人かぁ……。ね、憂」
憂「……なあに?」
唯「おいで。誕生日が終わるまで、ぎゅってしてたい」
憂「うん。……よいしょっと」ゴロン
唯「えへへ。ういー」ギュ
唯「……」
憂「……」
唯「うい、あったかいね」
憂「すっかり冬だもんね。お姉ちゃん寒くない?」
唯「大丈夫だよ。憂がいるから」
憂「冷えちゃうよ?」
唯「平気だもーん」ギュウ
憂「……もう」
憂「……」
憂「お姉ちゃん。えっとね」
唯「なんですかな?」
憂「実は、もう一個だけプレゼントがあるの」
唯「えっ? でもさっきも……」
憂「ほんとは、渡すつもりなかったんだけど……」
憂「お姉ちゃんはもう大人なんだもんね?」
唯「うん、18だもん!」
憂「……じゃあ、これ」モゾ
唯「ん?」
憂「あ、ちょっと離れてくれないと取り出せない……」
唯「おっと、ごめんごめん」
憂「ありがと。……ほっ、これこれ」ゴソッ
唯「どうもー……って、これ。この高級感ある紫の小さな箱は」
憂「……」
唯「うい……」
憂「……」
唯「指輪だね! すっごく嬉しいよ!!」ダキッ
憂「た、ただの誕生日プレゼントだから……」
唯「ありがとね、憂」
憂「……うん、どういたしまして」
唯「……けどね、憂。私がこれを受け取るわけにはいかないよ」
憂「そ、そっか。だよね、ごめんね!」サッ
唯「引っ込めてもだめ!」
憂「ひえっ! ご、ごめんなさい、ごめんなさい!」
唯「……うーい」ギュ
憂「……」
唯「よしよし、憂。ふるえないの」
憂「ふ、う、う……」グスッ
唯「ね、憂。時計見てくれる?」
憂「時計……?」
唯「いま、何時何分何秒?」
憂「11時59分……あと10秒で、お姉ちゃんの誕生日終わっちゃうね」
唯「……きゅー、はち、なな」
憂「?」
唯「ろく、ごー、よん、さん」
唯「に、いち、ぜろ」
憂「……お姉ちゃん?」
唯「さぁ、憂。箱開けちゃうね」
憂「え、でも……」
唯「わぁ、かわいい指輪だ。高くなかった?」パカ
憂「高かったけど……お姉ちゃんへのプレゼントだし」
唯「ういー? ……ふふふ、まだまだ子供だねぇ」
憂「そうかも。16だもん」
唯「でもね、憂。憂ももう子供はやめて、素直にならないとね?」
憂「……え?」
唯「うい、これはもうプレゼントにはならないよ。もう私の誕生日は終わったんだから」
唯「憂もそのつもりなんでしょ? プレゼントじゃなくて……結婚指輪」
憂「あ……」
唯「えへへ。安心して、憂。私がお姉ちゃんとして……大人としてがんばるから」
唯「だから……この指輪をはめてくれる?」
憂「……うんっ、わかった!」
ス…
唯「いつの間にサイズ測ったんだね」
憂「あ、うん。寝てる間に……」
唯「……ぴったりだ。ありがとう、うい」
憂「……えっと」
唯「ずっと大事にするね。この指輪も、憂も」
唯「うい」ギュ
憂「ん……」
唯「憂、大好きだよ。愛してるよ」
憂「うん、お姉ちゃん……私も」
唯「私もって?」
憂「え……だから」
唯「ちゃんと言ってよぉ。憂も、どうなの?」
憂「わ……わたしも、お姉ちゃんのこと大好き。……愛してる」
唯「ふふっ。よく言えました」ナデナデ
憂「うぅ……恥ずかしいよ」
唯「恥ずかしい? それなら、目を閉じるといいよ……」
憂「……うん」
唯「……」
ちゅっ
憂「……っ」ピク
憂「……お姉ちゃん」
唯「えへ。キスしちゃった」
唯「でももう大人だし、いいよね!」
憂「いいっていうか……」
憂「もっと、してほしいかな」
唯「……あらら。憂も大人だね」
憂「それ、どういう意味なの?」
唯「おやぁ? またとぼけちゃって」
憂「……お姉ちゃん、目が怖い」
唯「ふっふふ。すぐに素直な子にしてあげるからえ……ん」ペロッ
憂「んっ、おね……むぐ」
唯「んふ……」ペロペロ
唯「憂のくちびる、ちょっとだけケーキの味残ってるね?」
憂「そ、そうかな……けっこう時間経ってるけど」
唯「そうだよ。甘くてふわふわ……ん」
憂「んむぅ……お、お姉ちゃんのべろだって、ケーキの味してるもん」
唯「ん? ……そうかなぁ」
憂「うん。お姉ちゃんがぺろってすると、生クリーム舐めてる感じがしたもん」
唯「それおかしいよ。だって、憂は口開けてないんだよ?」
唯「……ちゃんと、憂の舌で確かめてくれないと」
憂「私の……舌で?」
唯「そうだよ。でないと、私は信じられないよ。あんな前に食べたケーキの味が残ってるなんて」
憂「う、うん。わかったお姉ちゃん……確かめてあげる」
唯「よしよし、いい子だようい。お口開けて、舌いっぱい出して?」
憂「……ん」
唯「もっと大きく」
憂「……あーん」
唯「ふふっ、かわいいなぁ憂。ん、はむ」チュッ
憂「っ……」
唯「べろくっつけるよ……」
憂「うん。……ん」
唯「はぁ、んむっ……」ピチャッ
唯「ろう? うい」
憂「ん……やっぱり甘いよ。んぁ」
唯「ほっかぁ。は、ちゅ……」
ツク… ピチュ
憂「ふ……うぅ」
唯「くるひくない?」
憂「へーきらから……休まないで」
唯「わかった。もうやめないね、憂」
チュクッ ピチピチャ
憂「ん、ふんんぅ……」
憂「んぐっ……くっ、ふう!」
唯「ういー、ほんとに平気?」
憂「だ、だいじょうぶ……だからっ、キスっ」
唯「えへへ……」
ピチャン ピチャ
憂「ん、ふっうう……」
唯「……ここはどう?」ツツッ
憂「んむっ!? んあっ、くっ……!!」ビクッ
唯「……いいみたいだね」グッ
スリッ スリッ…
憂「くんっ、や、ふあぁー!!」
唯「ほら憂、ちゅーだよ」
憂「あっ……んぐっ、ふ、るうっ」
唯「ん、ちゅる……」コスコス
憂「おねっ……はっ、いうっ、ひちゃう!」
唯「! ……はっふ……ん、ううぅ」レロレロ
憂「かっ、は……ふうぅうぅー!!」ビグンッ
唯「ん……」チュッ
憂「ふぁ……んうっ、く……はぁっ、はぁ」
唯「……ういー、平気?」
憂「はっ、はぁ……ふぅ、ふ」コクン
唯「そっか。よかった」ホッ
憂「はぁ、すぅ……はぁ」
唯「……?」
憂「……すぅ、すぅ」
唯「寝ちゃったか」
唯「……」コロン
憂「……くぅ」
唯「……」ナデナデ
キラッ
唯「……きれいな指輪」
唯「私が買ったのより綺麗だなぁ」
憂「ん……」
唯「……うい、おかえしはもうちょっと待ってほしいな」
唯「今度は、憂の誕生日に……」
唯「……」スゥ
唯「よしっ、がんばるぞ」フンス
おわら
最終更新:2011年05月25日 03:12