――12分後

澪「これがふく……」

唯「にんげんとおなじかっこー!」ぴょんぴょん

梓(二人を引きはがせないから着せるのも一苦労……)

憂「一口に服って言ってもね、色々あるよ」

憂「これはパジャマって言うの」

澪「ぱじゃま…」


澪っ 手ぷらぷ~ら

澪っ 足ぱたぱ~た

澪「♪」

澪「ゆーい♪」だきっ

唯「みおちゃんごきげんだー」なでなで

憂「わたしたちのお古とっといて良かったね、小3の頃の」梓(小5……)ズーーン


――3時間後、寝床


※2枚の布団の入り方 → 梓憂 唯澪


唯--澪「Zzz…」

梓「ぐっすり寝てる」仰向け

憂「遊びつかれちゃったんだよ」仰向け

憂「フフン、唯ちゃんたちとたくさんお話できてよかったー♪」

梓「わたしも」

梓「ただ澪がねえ…私たちと話す時ぎこちないというか…」

憂「まあまあ、澪ちゃんは内気な娘なんだよ。まだ人と話すことに慣れてないんだと思う」

梓「んー……そういうものかぁ…」

憂「梓ちゃんだって、初めて会う人とちゃんと話せたことないよ?」

梓「ええ? そう?」

憂「『えっと…』とか『あのー…』って止まってるの何度も見てるよ。その度にフォローしてたのに……」

梓「面目ない…」

憂「ほんと猫みたいだよあずにゃんw」

梓「それで呼ばないでってばぁ…」

憂「懐かないとこう自然に触れ合えないところとかw」なでなで

梓「バカにしてるでしょ……」イラッ

憂「あずにゃーんごろごろごろー♪」喉クスグリ

梓 カッチーン

梓「…クスクスッ」

憂「えっなに」

梓「……憂だってネコのくせに」

憂「へ? 猫? 私が??」

梓「昔は積極的だったのに、昔は喜んでくれたのに…あんなに求めてくれて嬉しかった……」

憂「なんの話してるの…?」

梓「 な の に 」

梓「誰だったっけなー? 結婚直後に、二人で一つの布団使うのが恥ずかしいからって勝手に布団買ってきたの?」

憂「!!」

梓「今更恥ずかしいとかないないw」

梓「結局その布団はしまわせたね。そしたら代わりにいちゃいちゃ禁止なんて言うしw 淫乱ネコがさww」

憂「あ、」

憂「あれは梓ちゃんの体が心配だからだよ! 毎晩毎晩襲ってきて!! 仕事で疲れてるんじゃないの!? このサカり猫!!///」

梓「仕事なんかで憂との時間を捨てるわけないでしょ!!」

憂「そ、それでもぉ!///」

梓「それに新婚だよ!? 夜に軽いノリでじゃれて知らないうちに熱くなって朝までファイッ!! これが常識!!!」

憂「知らないよそんなの! どこの常識!?///」

梓「わが家」

憂「勝手に決めないで!!///」

唯「けんかだめー」

梓憂「あっ」

澪「…うぃ…あずしゃ…グシュン……」ビクビクビクビク

梓「ごめん起こしちゃったね」

憂 ぷんぷん

澪「…なにか…ヒック…あったの……?」ビクビク

梓「ううんなにもないよ」

憂「…ごめんね二人とも」

澪「……ぅん」ピクッピクッ
唯「…………」

梓「みんな寝よう」

澪「ん…グジュッ…」
唯「………」なでなで

憂 ぷんすか

梓「………(こっち向いてよ憂…)」

憂 ふーん

梓「……」

梓(…こんなはずじゃなかったのに…勢いで思ってもないこと言っちゃった………)

梓(ただいちゃいちゃしてた昔が懐かしくて……もっと二人だけの時間を色濃くしたくて…それで気持ちが抑えられなかった…)

梓(どうしよう…三食のご飯がまた鯛焼きだけになる……)

唯「なかなおりしないの?」

梓憂「!!」

梓憂「……」

憂「…っ…」

梓「…」

梓 ぎゅぅっ ※背を向ける憂に寝転んだまま抱きしめ

憂「!……」

梓「…ごめん」

憂「………」

唯「うい」

梓「…」

憂「…私こそごめん、言いすぎたよ…」

梓(ホッ)

唯 にこー

梓「私も言いすぎた…」

憂「お互いさま、でいい…?」

梓「うん…」


――15分後

唯--澪「Zzz・・・」

梓「――で日記付けることにしたんだ」

憂「うん」

憂「私ね思うんだ。唯ちゃんと澪ちゃんが本当の家族だったら、毎日がどれぐらい楽しくなるのかな、て」

梓「うん?」

憂「もちろん梓ちゃんと同棲した一年半も充実してたよ。私に足りなくなったものを、梓ちゃんが埋めてくれた」

梓「急にどうしたの」てれてれ

憂「そんな毎日に唯ちゃんと澪ちゃんが加わってくれた」

憂「私たちに子供ができたみたいで楽しかった」

梓「学生で子供産んだ夫婦気分?」

憂「そういうこと言わない」

憂「今日はいろいろあったなー」

憂「唯ちゃんとふざけて、澪ちゃんと打ち解けようとして、二人のお世話して、」

憂「二人に仲裁してもらって」

梓「うん。さっきのケンカで唯たちが間に入ってくれてよかった」

憂「一日がとっても慌ただしかった。でもなにより楽しかった!」

憂「楽しい毎日がこれからはもっと楽しくなるよ! こんなに幸せでいいのかな私?!」

梓「いいに決まってるよ。唯たちの世話してる時の憂、輝いてたよ」

憂 フフッ

憂「ありがとう、梓ちゃん」


憂「だから日記付けようって思ったの。唯ちゃんたちと過ごす一日一日を残したくて」

憂「毎日違った面白さがあるよ、きっと」

梓「唯と澪の育成日記?」

憂「近いけどちがいまーす」

梓「ちがうの?」

憂「これはあくまで私の日記だよ♪」パタン

梓「?」

梓「あっ書き終わった? 見せて」

憂「えーどうしよっかな♪」


梓 ヒョイッ

憂 がーん


梓「どれどれ」パララッ

憂「日記見られるの恥ずかしいよう…」

梓 read

憂「……」

梓 read…

憂「・・・」

梓 read……

梓 パタンっ

憂「かえして///」ヒョイッ

梓「…憂、読んでて気づいたんだけどさ」

憂「日記のわるくちはやめて///」

梓「そっちは十分おもしろかったけど」

梓「私たち唯たちにまだ聞いてないよね? 同棲するかって」

憂「…あっ」

梓「……明日聞いてみよっか」


憂記「――いろんなことがありましたが、こうしてミオちゃんとユイちゃん、そして梓ちゃんと私の4人家族になりました。明日からの生活がとても楽しみです。」


――就寝前

唯--澪「Zzz……」

梓「雨降ってるねえ」

憂「明日には止むらしいよ」

梓「そっか」

梓「じゃおやすみ」


梓「……」

憂「……」

梓「………」スースー

憂「………」スー スー

唯「Zzz…」スー

澪「Zzz…」スー

梓「……」スー

窓「バタバタ バタ」

憂「…」スー

梓「…」スー

梓(寝息と雨の合唱)

唯--澪「Zzz…」スースー

窓「バタバタ バタン」

憂「スー スー」

梓「…」

梓(フンフ フー フフンフー)

梓(フー フン フフー フンフン)

梓(フーフーフウ フーフンフウ フフフ)

憂「ケホッ」

梓「フンッ」

梓「あっ」

憂「?」

梓(声に出しちゃった。リズムだけ取るつもりだったのに)

梓(はぁ…遊んでないで寝よう、今日仕事あるし)

憂「ねむれない?」

梓「…そういうわけじゃないけど…」

憂「…」

梓「…」

 ぎゅっ

梓「!」

梓--憂

梓「うい・・・?」

憂「…こうしたいのかな、て…」

梓(たなボタ)

憂「きのうも手つないできたし」

梓「…気づいてたんだ」

憂「だって朝おきたら手があったかいんだもん」

梓「その……魔がさしたというか…」

憂「ううんいいよ、これくらいなら」ぎゅっ

梓「…ありがとう」

憂「えへへ」

梓「えっひひ♪」

憂「イチャイチャ、だよ?」

梓「うん」

梓「だからさ憂、どこまでならイチャイチャになるの?」

憂「いっきに幻滅したよオヤスミ」パッ

梓「あー放さないでよお」

憂「スピースピー」

梓「調子にのってごめんなさい」

憂「スカースカー」

梓「うぅー……」


――30分後

梓「Zzz……」

唯--澪「Zzz…」

憂 カチカチ カチカチ

憂フォン「TO 純ちゃん CC 律さん CC 紬さん CC 和ちゃん CC さわ子先生

    今日梓ちゃ                        」

憂「…」カチカチ カチカチカチ

憂フォン「TO 純ちゃん CC 律さん CC 紬さん CC 和ちゃん CC さわ子先生

    今日梓ちゃんがミオユインを家に連れてきてくれました。詳しいことはまた後日――」

憂「…」カチカチ カチカチカチ

憂(そうしんっ)カチッ

憂フォン「送信しました」

憂「ふぅ」

窓「バタン バタン」

憂(まだ雨降ってるなあ。天気予報は朝に止むって言ってたけど)

憂「……」

憂「…!」

唯「Zzz…」

澪「Zzz…」

唯--澪「Zzz…」

憂「…」

梓「Zzz……」

憂「・・・」

ぎゅっ ぎゅっ

梓--憂--唯--澪

憂「♪」


6
最終更新:2011年06月01日 20:58