唯「ほえ?ああ、あずにゃん銀行変えたの?もしかして、へそくり用かな~?」

梓「違います!それはUFJでしょう…。都銀で口座作ってもこの辺りじゃあまり役に立たないですよ」

唯「冗談だよ!テーマパークのことでしょ!?私も行ってみたかったんだよねえ!!楽しみだなあ~!」

梓「う…USJ…!?唯先輩とテーマパークかあ…うへへ。って、それも違います!!テーマパークはい、一緒に行きたいですけど、それはGWじゃなくてもいつでも行けます!!だから、USJにはまた今度行きましょう」

唯「ええ~?テーマパークじゃないの~?じゃあなんだろ…、ああ、わかった!あずにゃんはチキンが食べたいんだね!!」

梓「それはKFCです。毎年クリスマスに食べてるじゃないですか」

唯「じゃあ、じゃあ…、昔のアメリカの大統領!?」

梓「もしかしてジョン・F・ケネディですか?だんだん遠のいて来ましたけど…」

唯「う~ん、ギブアップ…」

梓「やっぱり知らないんですね…。茶番はこの辺にして、LFJはクラシック音楽の祭典。クラシック界のお祭りです」



LFJ = ラ・フォル・ジュルネ

フランスの港町ナント発祥のクラシック音楽の祭典
「一流の演奏を低料金で提供することによって、明日のクラシック音楽を支える新しい聴衆を開拓したい」をモットーに、
毎年音楽祭のテーマやジャンルが指定され、世界中から一流のアーティストを迎えて行われる。
それぞれのコンサート1回の入場料が低めの設定されており、クラシック初心者でも気軽に音楽祭を楽しめるよう になっていることが最大の特長。

日本ではゴールデンウィークに開催され、2011年現在東京、金沢、新潟、大津、鳥栖の都市で行われている。


ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」2011公式サイト:
http://www.lfj.jp/lfj_2011/

ラ・フォル・ジュルネ-wikipedia:


今回は唯梓と行くLFJの旅をどうぞ



唯「く、クラシック音楽のお祭り~!?私、クラシックなんて聴かないけど…」

梓「ふふっ、たまには違うジャンルの音楽に触れるのも良いですよ。勉強になります。」

唯「そうかな~。じゃあ、あずにゃんはクラシックも詳しいの?」

梓「たまに聴く程度ですけどね。両親がクラシックも集めているので、普通の人よりは詳しいと思います」

唯「おお~!さすがあずにゃん!なんて高スペックな子!!」

梓「そ、そんなにほめられても困りますけど…。それで、どうします?興味あります?」

唯「うん、ちょっと面白そう!でも、いろんなところでやってるんだよね?どこに行くつもりなの?」

梓「はい、私たちは東京へ行こうと思っています」

唯「東京かあ~って、『私たちは』ってことは他にも誰か行く予定なの?」

梓「はい。他の先輩たちも行くつもりだって行ってましたよ。みなさんいろいろなところへ行くみたいです」

唯「へえ~!!みんなはどこに行くの!?」

梓「律先輩と澪先輩は新潟ですね。今年新潟ではベートーヴェンの曲がメインだそうです。律先輩と澪先輩らしいチョイスですよね!」

唯「そ、そうなんだ」

梓「それで、ムギ先輩は金沢に行くそうです。金沢では歌曲王シューベルトを取り上げていて、もともと声楽にも興味があるムギ先輩はすごく楽しみにしているようでした!」

唯「ふ~ん。ムギちゃんはひとりで行くのかな?」

梓「…金沢はラ・フォル・ジュルネが開催される駅前や片町香林坊の辺りは交通網が発達していて行き来に不便はないですが、そこを離れると車がないと少々不便なところです。今回は車があるから、って言っていましたから…」

唯「ムッ!?ということはさわちゃんと一緒か…!」

梓「間違いないかと…」

唯「それじゃあ、私たちもみんなと同じところに行く必要はないね!東京では何をやっているの?」

梓「良くぞ聞いてくださいました!今年の東京では、『タイタンたち』と称しまして、ブラームスやリスト、マーラーやシェーンベルク、R.シュトラウスの5人の後期ロマン派の作曲家たちをメインに開催されます!やっぱりクラシックは後期ロマン派ですよね!?」

唯「あ、ああ…そうだね…(ごめんねあずにゃん、みんな知らない人だよ…)。あっ!でも、地震の影響は大丈夫なのかな?関東の方では震災の影響でライブとかスポーツの試合とかが中止になったりしてるって聞いたけど…」

梓「はい、ラ・フォル・ジュルネ東京でも震災の影響で一部プログラムに変更が出ています。ラ・フォル・ジュルネは海外からたくさんアーティストが出演していますが、震災の影響で来日をキャンセルせざるを得なくなったためです」

梓「それでも、多くのアーティストが参加を表明してくれて、空いたプログラムを変更という形で開催することになりました。被災地の復興を祈ってのことです」

唯「被災地の復興支援のため、か…」

梓「一時は自粛ムードも漂ったんですが、被災地の復興にあたって文化というのも非常に大切なものだと思います」

梓「難しいことはわかりませんが、同じ音楽を愛するものとして、運営陣が開催する、と決めたのなら私たちはそれに乗っかって被災地の復興を願おうじゃありませんか」

唯「そうだね。私たちにできることに何があるのかわからないけど、音楽の力を信じよう。うん、ラ・フォル・ジュルネ、行こう!!」

梓「いいですか?やった!!」

唯「それでそれで、新幹線で行く!?それとも車で行っちゃおうか!?ホ、ホテルも予約しないとだよね!ああ、旅行って楽しみだなあ~!!」

梓「ふっ、ふっ、ふっ…。唯先輩、今回の旅行は私に任せてください!唯先輩との旅行プランはすでに綿密に組んであります!公演プログラムもすべて取り寄せてありますのですべて任せてください!!」

唯「おおっ!!?あずにゃん、出来る子っ…!!」

梓「唯先輩はゴールデンウィークが近づくのを待っていてくれればそれで大丈夫ですから!」

唯「やったあ!!でも、あずにゃん、それだけじゃ駄目だよ!!」

梓「えっ?」

唯「お出かけ用の服を買わないと!クラシックのコンサートってことは全国から紳士や淑女の方が集まるんだよね!?ど、ドレス?ドレスを買わないと!!」

梓「お、落ち着いてください。さっきラ・フォル・ジュルネのコンセプトを説明しましたよね?低価格で行きやすいのが売りなんですから別に軽装で…」

唯「ぶつぶつ行ってないで、早く行くよ!!あずにゃん!!」

梓「にゃあ!?ひ、引っ張らないでください!!!」

バタバタ



5月3日 JR東京駅

梓「着きましたよ、唯先輩」

唯「おお~、やっぱり東京駅は大きいねえ!でも、少し暗いような」

梓「震災の影響で節電しているようですね」

唯「そっか、それなら仕方ないね」

梓「唯先輩、ホテルにチェックアウトできるのは午後からなのでひとます荷物をコインロッカーに預けていきましょう」

唯「うん、荷物があると邪魔だもんね」

梓「あ、ちょうどここが空いてますね。ここに預けましょうか」

唯「そだね、よいしょっと。…うん?」

梓「…」ジー

唯「あずにゃん?どうしたの、私の顔に何かついてる?」

梓「いえ、唯先輩、やっぱりその服似合ってますね」

唯「そう?えへ~、深窓のお嬢様、って感じでしょ!!」

梓「意味わかって言ってます?でも、まさかあの白のワンピースがこんなに似合うなんて…」

唯「これでクラシックもばっちりだね!!あずにゃんも、今日は髪おろしてて、大人っぽいよ!」

梓「そ、そうですか?」

唯「それに、今日は久しぶりのスカートだしね~!うへへへ!」

梓「うっ、何だか身の危険を感じました…」

唯「身の危険を感じるにはまだ早い時間かな~?さあ、あずにゃん、敵の本拠地に乗り込もう!!」

梓「そうですね。まずは丸の内方面へ向かいましょう」

唯「了解!」


同日朝 東京国際フォーラム
http://www.t-i-forum.co.jp/general/index.php

梓「ここがラ・フォル・ジュルネ東京の中心ですね。この東京国際フォーラムにはいくつかのホールがあって、それらと隣の読売会館のホールで有料公演が行われます」

唯「へえ~!朝早くから結構人がいるねえ~!ここにいる人たちみんなラ・フォル・ジュルネに来たのかなあ?」

梓「そうでしょうね。さ、唯先輩、当日券を買いに行きましょう」

唯「うん、行こう!」

ウイイイイイイイイン

唯「このエスカレーターの先でチケットを売ってるの?何かパンフレットを一生懸命見てる人がたくさんいるよ」

梓「そうです。フォーラム内のガラス棟地下1階で当日券と余っているチケットを販売してます」

唯「お、あそこで申し込み用紙を書くみたいだよ!あずにゃん!」

梓「そうみたいですね。行きましょう」

係員「こちらの記載台で申し込み用紙を記載し、カウンターへ持っていってください。記載台に購入可能な公演のリストがあります」

唯「は~い!どれどれ…って、ほとんど売り切れてるんですけど!!ど、どうしよ~あずにゃあん…!」

梓「チケットは以前からインターネットやコンビニなどで購入できますからね。地方ならともかく、東京ではあらかじめ買っておかないと目当ての公演は見られないですよ。心配しなくても、当日券以外はもう買ってありますから」

唯「さっすがあずにゃん!!何だか、任せっぱなしで悪いねえ。チケット代、後でちゃんと払うから」

梓「まあ、今回は私に付き合ってるわけですから…。さあ、用紙の記載が終わったのでカウンターにもって行きましょう」

唯「うん!」


梓「当日券も買えましたし、いよいよ公演を聴きに行きましょう!」

唯「行こう!!まずは何の公演から行くの?」

梓「最初はピアニストの公演から行きましょう。フォーラムでは比較的小さいホールで行われます」

唯「ピアノかあ…、ムギちゃんだね!!楽しみ~!」

梓「そうですね!さあ、行きましょう!」


~♪

唯「いやあ~、やっぱりピアノっていいよねえ…。ピアノ弾けたら格好良いなあ~。って、あずにゃん?」

梓「唯先輩、のんびりしている暇はないですよ!次の公演まで10分少ししかないので、もう移動しないと!」

唯「ええええ!?ちょ、ちょっと待ってよ!て、手がちぎれる!!あずにゃあああああん!!!」


唯「はあ、はあ、はあ…。つ、着いたあ」

梓「唯先輩、大丈夫ですか?免許とってから身体なまってるんじゃないですか?」

唯「むっ、そんなことないもん!まだまだこれからだから!さあ、次の公演はなんだい!?」

梓「次は弦楽アンサンブルです。私の大好きな曲で、以前から楽しみにしていた公演のひとつなんですよ」

唯「それは楽しみだねえ。早速席に行こう!!」

梓「はい!」


~♪

唯「いや~、良い曲だったね!」

梓「そうですよね!!唯先輩もそう思いますか!!?」

唯「うん!あずにゃん、身を乗り出して見てたもんね~。本当に好きなんだね!」

梓「ええ、良く勉強の合間に聴くんです。すっごくリラックスできるんですよ!」

唯「あずにゃんらしいなあ。でも、弦楽器も格好良いよね~。でも、私が弾いてるのはちょっと想像できないかな…」

梓「クスッ、あれはもっとお嬢様が弾くものですよ。唯先輩には似合わないです!」

唯「えええ~!そんなのわからないじゃん!意外と似合うかもよ!?」

梓「もしそうなら、そんな唯先輩も見てみたいですね。唯先輩、そろそろお腹すかないですか?もうお昼ですが」

唯「演奏聴きすぎてお腹すいたよ~!あずにゃん、この辺りのお店わかるの?」

梓「もちろん、下調べは完璧です!私がお店を決めても大丈夫ですか?」

唯「お願いします!あずにゃんのエスコート♪あずにゃんのエスコート♪」

梓「もう…。あんまり人前ではしゃがないでくださいね。行きますよ!」

ガヤガヤ

唯「おおっ、ホール出たらすごい人だかりだよっ!!何か出店がたくさん出てる!」

梓「屋台村ですね!ケバブやフランクフルトといった各国料理をはじめ、ハイネケンといった海外のビールなどが売られています。他にも、地上広場では無料コンサートが開催され、外国のお酒や食べ物を楽しみながら、音楽を楽しむことができるんですよ!」

唯「楽しそう!!あっ!?あそこで何か演奏してるよ!」

梓「アコーディオンのトリオですね。この時間だとすでに終わっているはずですが、どうやら盛り上がってまだ演奏を続けているようです」

唯「あこーでぃおん!!音楽の授業で見たことあるよ!!」

梓「有料プログラムが震災の影響で中止になったのですが、こうして来日して無料プログラムに参加してくれているんです。ありがたいですね!」


モーション・トリオ


唯「う~ん!あずにゃん、楽しいね!!お昼はここで食べるの!?」

梓「ふふふっ、ここではありませんが、きっと唯先輩も気に入ってくれますよ!さあ、行きましょう!」

唯「うん!!」



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最終更新:2011年06月17日 20:11