- 404. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/12(木) 01:54:24.82 ID:DPfNULZ20
-
なんやかんやで朝練が終わり、皆で教室に戻っていく。
突然、腕を引っ張られたかと思うと、律が廊下の端まで唯を引っ張っていった。
唯「り、りっちゃん? なに、突然……」
律「いやー別に……」
唯「ええ、何さ?」
律「んー。じゃあ、一つだけ」
唯「?」
律「唯、私は一応、部長だからな?」
唯「え、なあに、急に」
律「……なんかほら、悩んでいることとか、不安なことがあったら、私って割りと頼りになるしさ、だからまあ、相談していいんだぞ?」
唯「……りっちゃん、熱でもあるの?」
唯が律の額に手を当てようとすると、代わりに額を小突かれた。
唯「いった〜。りっちゃん、本当になに?」
律「いや、だって、お前あんまり私にはそういうこと言わないみたいだし?」
唯「なんの話? それに、私悩んでいることとかないよ?」
律「……あるだろ、ばか」
唯「ないよ! ほんとうにないよ!?」
律「あっそ、私には言わないんだな、あっそうですか、ふーん」
言うと、律は唯を置いて、早々と教室に戻った。
唯「ど、どうしたんだろう……?」
※律との空気が少し固くなってしまいました。
- 405. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/12(木) 01:54:56.79 ID:DPfNULZ20
-
時間が過ぎ、いよいよ新入生歓迎会の準備が始まった。
唯は、音楽室にいたが、周りの慌ただしい様子にそわそわする。
唯「(どんな一年生がいるのかな〜、楽しみ)」
唯「まだ少し時間があるけど、どうしようかな?」
*選択肢*
A:「まだ音楽室にいようかなー」
やっぱりここが一番安心するね。
B:「ちょっと舞台の方に行ってみよう! どんな感じなのかな?」
しばし体育館へれっつごー!
C:「気晴らしに、そこら辺を散歩していようかな」
学校の周りをぐるり。リラックスできるね。
D:「いろんな人たちがごったがえしているなあ」
廊下で人ごみに混じろうか?
- 407. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/12(木) 01:58:27.86 ID:6jDC1XIFo
- A
- 425. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/16(月) 00:05:21.17 ID:XzeZl8PT0
- ちなみに、またもや攻略ヒント的なつぶやきを。
疲れがたまると寝坊していまいます。
基本的に寝坊してしまった場合は、よい展開は発生しにくいです。
もちろん、寝坊してしまったからこその展開もありますが……
基本的には疲れをしっかり取って、寝坊しないことがよいかと思われます。
疲れを取るためには、「寝る」ことか、休日選択肢の「グダグダする」が効果的です。
- 426. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/16(月) 00:06:22.32 ID:XzeZl8PT0
- A:「まだ音楽室にいようかなー」
やっぱりここが一番安心するね。
唯「ライブ前にうろうろするのもなんだしね」
唯「うん、音楽室にいようっと」
紬が持ち前の怪力を発揮して機材を運びに廊下に出たり、梓がそわそわしながら音楽室を出て行ったのを見送ると、唯は、音楽室の真ん中でふうと一つ息をついた。
呼吸を整えたにもかかわらず、唯の周りにはおかしな空気が漂っていた。
澪「…………」
律「…………」
さわ子「…………」
唯「(き、きまずっ!!)」
澪は緊張はしていないようだが、なんだがテンションが低いまま。
律は、一文字に口を結び、沈黙を貫いている。
さわ子は、自分の衣装が先ほど却下されたことで、大人げなく拗ねていた。
唯「(ど、どうしよう?)」
*選択肢*
A:「澪ちゃん、大丈夫? あのね、ちょっとお話ししたくて……」
澪のところにそっと近寄る。
B:「りっちゃーん、りっちゃーん」
律の横に来て、顔の前で手を振る。大丈夫かな?
C:「もう、さーわーちゃん!」
さわ子の腕を引っ張り、構ってあげる。
- 435. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/16(月) 00:29:20.44 ID:ZgpesMjLo
- せっかく選択肢があるんだからたまにはさわちゃんとかとも絡みたい
というわけでC
- 437. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/16(月) 00:55:06.57 ID:XzeZl8PT0
- →C:「もう、さーわーちゃん!」
さわ子の腕を引っ張り、構ってあげる。
さわ子「な、なによぉ……放っといてえ……」
唯「そんな構ってほしそうにいわれても〜」
さわ子「ふん! ふん! なによ、別の衣装でも何でも着とけばいいじゃない! なによ、唯ちゃんだっていつもはノリノリだったくせに」
先ほどのことをまだ根にもっているらしい。
さわ子が作る衣装は得てして趣味が偏っており(そこが唯には面白いのだが)、なんだかんだ文句を言いながらも最終的には軽音部皆が身に付けるので、さわ子は毎度毎度嬉々としながら衣装を持ってくる。
唯「ごめんね……大事な新入生歓迎会だし、あんまりふざけない方がいいかなー、って感じに皆で決めたんだぁ……」
さわ子「私はふざけていないわよ! いつも真剣!」
唯「わ、分かったからあ……」
唯が困ったようにいうと、突然音がした。
見ると、律が席を立って、なんとなく怒ったように、そのまま廊下へと向かっていった。
それを見た澪は、さわ子とかけあいを続けていた唯の方を向いた。
澪「……唯、時間に遅れるなよ」
言うと、澪も音楽室を出て行った。
さわ子と二人だけになり、何とも言えない空気だけが残った。
- 438. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/16(月) 00:55:48.57 ID:XzeZl8PT0
-
さわ子「……これだから衣装を着るように言ったのにねえ」
唯「……え?」
さわ子「このく・う・き。私嫌なのよねー。だから、衣装を着せて少しでも和らげてあげようと思ったのに……」
唯「……さわちゃん」
さわ子がしょうがないわねえ、とでもいいたげに肩をすくめた。
さわ子「さー、私もそろそろ体育館に行こうかしらね、唯ちゃんも遅れないようにね」
唯「……あ、うん」
さわ子「……それとも、私に何か用でもあるの〜? あるんでしょ〜?」
さわ子が顔を覗き込むようにして小さく笑った。
*選択肢*
A:「……いや、いいよ大丈夫! ちゃんと遅れないように行くから、聴いていてね!」
うん、今はライブのことだけ考えよう。さわちゃんに迷惑かけられないし。
B:「……分かった! 私、衣装着るよ、さわちゃん!」
せめてもの罪滅ぼし! まあ、いいか。
C:「……ちょっとでも腕を磨いておきたい! お願いさわちゃん、ギター見て行ってくれる?」
最終確認は、ギターの大先輩のさわちゃんに。これで安心だね。
D:「……えーっと、さわちゃん、その、少し相談したいというか、分からないことがあって……」
なんだかんだいってさわちゃん大人だし。頼っちゃおう。
- 440. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/16(月) 00:58:35.35 ID:cGTLy9/jo
- D
さわちゃんなら何とかしてくれそう
- 443. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/16(月) 01:27:08.91 ID:XzeZl8PT0
- →D:「……えーっと、さわちゃん、その、少し相談したいというか、分からないことがあって……」
なんだかんだいってさわちゃん大人だし。頼っちゃおう。
さわ子「相談〜?」
唯「うん……だめかな」
さわ子「(お、しおらしくて可愛いじゃない)……唯ちゃんが悩み事なんて珍しいわね、ひょっとして人間関係?」
唯「うー、さわちゃん、分かっていたでしょ?」
さわ子「さぁーねぇー?」
唯「ほら、やっぱり!!」
にやにやするさわ子にかみつく唯。
軽くじゃれあってから、さわ子の瞳が少し、真剣実を帯びた。
さわ子「……で? 誰との関係で悩んでいるの? 時間もあんまりないから、一つくらいしか聞けないわよ?」
唯「……ありがとさわちゃん、えっと……」
*選択肢*
A:「りっちゃんのことが分からないよ……」
B:「澪ちゃんに申し訳なくて……」
C:「最近、ムギちゃんと距離が縮まってきたんだけど……」
D:「あずにゃん、やっぱりいろいろ不安みたいで……」
E:「純ちゃんにちょっと悪いことしちゃって……」
- 444. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/16(月) 01:29:26.32 ID:cGTLy9/jo
- りっちゃんの様子が気になるからAで
- 449. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/16(月) 01:50:09.94 ID:XzeZl8PT0
- お詫びがてら攻略ヒントを。
休日選択肢の「部屋の御掃除をする」、「グダグダする」は意味があまりないように見えて、意外な伏兵だったりします。
部屋の大掃除をすれば、人を部屋に呼びやすいですし、呼んだときに幻滅されることも少なくなります。何より、大掃除をしているときに、思わぬアイテムが見つかるなんてことも。
グダグダすれば疲れが取れますが、それだけではありません。休日選択肢は、「メールをする」、「遊びに行く」など、基本的に唯から攻めるものが多いですが、「グダグダする」は、その逆です。つまり……「受け」の体制ということですね。詳しくは追々説明します。
それでは、遅くまでお付き合い下さり、ありがとうございました!
- 452. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/16(月) 02:02:18.26 ID:cGTLy9/jo
- 今日も乙
これって展開も即興じゃなくてあらかじめある程度考えてるのかな?
なんにせよ細かいとこまで色々と練ってあって面白いな
>>452
うーん、質問の答えになっているかどうかは分かりませんが……
一応、選択肢を投下する際には、「もし安価でAが選ばれたらこういう展開になって、またこういう選択肢が出てきて……」とか、「Aはステータスが上がる選択肢、Bは反対に下がる」というような、簡単な展開は決めてあります。また、取扱説明書にあるようなシミュレーション設定はほとんど固まっています。あと、月ごとに起こる特有のイベントもあらかた決めています。
あ、選択肢は、ちゃんと各キャラに均等に、公平性を保っているのでご安心を。
なんか分かりにくい説明でごめんなさい!
- 453. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/16(月) 03:08:08.80 ID:JAO1rXTOo
- ガチ展開はありますか?
>>453
ありますよ
ある特定の条件を満たすと、うふんばかんなイベントが発生します
- 456. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/20(金) 01:17:44.12 ID:Q1XJx/Z80
- →A:「りっちゃんのことが分からないよ……」
さわ子「……分からないの?」
少し咎めるようなさわ子の表情が、唯には驚きだった。
「りっちゃん? え? どうして? いつも仲いいじゃない」と不思議そうに問い返されるとばかり思っていたからだ。
唯「え、さわちゃんは分かるの?」
聞くと、さわ子はまた肩をすくめた。
さわ子「んー、そうねー、分かるような分からないような……ああでもなんとなく分かるかしらねー」
唯「ええ? どうして分かるの?」
さわ子「年とってくるとねー、色んなものが見えてくるの! あ、でも私は若いからね!? あなたたちよりは長く生きてるっていうだけの意味だからね?」
唯「(ね、念押しすごいなあ)」
さわ子「で、りっちゃんのことだけど」
そこでいったん言葉を切るさわ子に、唯はごくりと唾を飲み込む。
さわ子「うーん、やっぱり本人に聞いたら?」
唯「ええぇ!? ここまで期待させといて、そんなのってないよお!」
さわ子「私が言うのもなんだし……って思って。推測でしかないしー」
唯「ええ、お願いだよぉさわちゃん! 私、朝練のあとからずっとりっちゃんと気まずいんだもん……なんか急によく分かんないこと言われて」
さわ子「よく分かんないこと?」
- 457. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/05/20(金) 01:18:22.44 ID:Q1XJx/Z80
-
唯は、朝練のあとの律との会話について、一言一句漏らさぬよう思い出しながら懸命に話した。
話し終わると、さわ子がなにかを分かったかのように頷いていた。
さわ子「なるほどね、私の推測もあながち間違いじゃなかったと」
唯「わけわかんないよ〜」
さわ子「唯ちゃん、昨日澪ちゃんといろいろ話したりした?」
唯「ふえ?」
さわ子「最近、ムギちゃんと何かして疲れたりした?」
唯「うん?」
さわ子「梓ちゃんと何か相談していたの?」
唯「ええ?」
さわ子「どうなのよー?」
唯「ええと、それは……」
さわ子「そうなのね」
唯「……はい」
さわ子の迫力に押され、思わず唯は頷いてしまった。
それからさわ子に促され、三人とのいきさつをかいつまんで話した。
最終更新:2011年06月21日 05:00