……
………

律「……いっててて」

律「澪…!おい、澪!!」

澪「うーん……」

澪「はっ!みんな!!」

律「ここには私と澪しかいないみたいだよ……
  それよりお前……」

澪「私なら大丈夫だ!さぁ、先を急ごう!」

律「あ、いや……さっきからパンツ丸出しなんだけど……」

澪「え……いやあああああああくぁwせdrftgyふじこlp」


第四章 ~律と澪の場合~

澪「ここ……魔界なんだよな?」

律「多分……」

澪「悪魔とか……いるのかな?」

律「まぁ魔界っていうくらいだからな……」

―――魔界へようこそ―――

律「ま、魔神皇!お前みんなをどこにやったんだよっ!」

澪「パンツ!……私のパンツ!……見たのか?」

―――え?機関車トーマスの下着のことかしら?―――

澪「見られてたああああああああ」

律「……ぼふっっ」

澪「笑うなああああああああああ」

―――この魔界はいくつかの階層に分かれてるわ―――

―――他の者たちには私がふさわしいと思った場所に堕ちてもらった―――

―――みんなに会いたいのなら、奥に進むことね―――

―――せいぜい私を楽しませて頂戴……フフフ―――

律「このぉ~待ってろよ魔神皇!」

澪「パンツ……パンツ……私の……」

律「しっかりしろっ!!」

バシッ!


―――嫉妬界

……
………

澪「なんかここ……視界が悪いな……」

律「あぁ……なんかモヤがかかってるみたいだ」

澪「おい!前が見えなくなってきた!」

澪「あれ?律?律!」

澪(どうしよう……律とはぐれちゃった……)

……
………

澪(あっモヤがだんだん晴れてきたぞ)

澪(律……あっ向こうに人影!律!)

澪「おい律!いなくなったかと思って心配……」

澪「……その隣の男の人……誰?」

律「ああ、澪…さっき出会ってな」

律「なんか澪といるより頼りになるし……安心するっていうか……
  私この人と一緒に行くな!」

澪「一緒に行くって……みんなはどうするんだよ!」

律「あ~……もうどっかでのたれ死んでるんじゃないか?」

澪「お前!ふざけるのもいい加減に……」

律「うっとおしいんだよねそういうの」

澪「!!………律のバカ!!」ダダダダ

律「…………ニヤリ」

……
………

律「あぁ……なんかモヤがかかってるみたいだ」

律「もう!全然前見えなくて歩け……」ゴチッ

律「あいたーー!……ててて…壁だったんかい!」

律「澪~鼻とおでこぶつけたあぁぁ~」

律「……あれ?澪?」

律(まずい、はぐれた)

律(壁に頭ぶつけて失神しちゃったとか……)

律(ないないない、まさかな)

……
………

律(お?モヤが晴れて……あっいた!)

律「おい澪~壁に頭ぶつけて失神したのかと……」

律「……なんだその隣の男」

澪「あぁ……さっき悪魔に襲われたところを助けてもらってな」

律「そうなんだ!いや~ウチの澪がお世話になったみたいで~」

澪「私、この人と一緒に行こうかと思うんだ」

律「な……」

澪「やっぱり男の人といる方が安心するし……
  この人ならいいパートナーとしてやってけ……」

律「聞きたくない!澪のバカやろう!!」ダダダダ

澪「………たやすい」

……
………

澪(バカ…バカ……バカ律!!)

澪(なんであんな男と……)

澪(そりゃ頼りないかもしれないけど)

澪(私が一番律のこと……)

澪(あっあそこが最深部か?)

澪「扉が……左右に二つ……」

澪(どっちだ……どっちに行けば……)

澪(えーっと、えーっと)

澪(左利きだから左だ!)

ギイイイイィ

唯「澪ちゃん待ってたよ~!」

澪「唯!?ここ……音楽室!」

唯「どうしたの澪ちゃん?」

澪「どうしたも何も…無事だったのか!」

唯「無事……?」

澪「魔界に堕ちて!魔神皇が!」

唯「魔界?魔神皇??澪ちゃんそれ新しい歌詞~?
  なんかかっこいい!さわちゃんのバンドみたいだよ~」

澪(夢……だったのか?)

唯「それよりそれより!今日はどこに遊びに行こっか!」

澪「え?」

唯「あーひどーい!今日の放課後二人で遊びに行こうねって
  約束したのにいいいグスっ」

澪「あ?ああ~そうだったそうだった!ど、どこに行こうか!」

唯「忘れてたんでしょ!」

澪「……ご、ゴメン」

唯「もういいよ!澪ちゃんキライ!」

澪「ああああゴメンゴメン!謝るから!ねっ?」

唯「じゃあさ、私のお願い一つだ聞いてくれる?」

澪「な、何?」

唯「えへへ~あのね?私、澪ちゃんが欲しいの」

澪「な、んあななな!?」カァァァ

唯「私、澪ちゃんのことが前からずっと……」

澪「やめろ唯!は、恥ずかしいよ!」

唯「澪ちゃんは私のこと……キライ?」

澪「そんあわけあるか!でも……律が聞いたら何て言うか……」

唯「律ちゃんは澪ちゃんのこと何とも思っちゃいないんだって!」

澪「!!………そ、そっか……」

……澪ちゃん……

……い…よ………

澪「唯の声!?」

………
…………

律(あーイライラする!)

律(もう澪なんて知らん!)

律(どんだけ私が心配したか!)

律(お?……あそこが最深部だな)

律「扉が……二つ!?」

律(どっちだどっちだ……)

律(あー!めんどくさい!)

律「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な!」

律「右だ!」

ギイイイィィ

………
…………

唯「律ちゃんは私のこと……キライ?」

律「んなわけあるかーい!でもな、なんていうか……
  その……澪が、な……」

唯「澪ちゃんは律ちゃんのこと何とも思っちゃいないんだって!」

律「なんdttttttt!!!」

……律ちゃん……

……い…よ………


律「唯の声……!?」

……そなたは大切な者を信じぬのか?……

律「クーフーリン!」

律「……てめぇ唯の姿に成りすまして……」

澪&律「よくも騙したな!!!」

澪&律「え?」

「ふん、たやすく騙せたと思えば……」

「あたしはリリス……あたしのお願いを快く受け入れていれば
 一生奴隷として可愛がってあげたのに……」

「残念ね……ここで二人とも死になっ!」

………
…………

律「ゼーゼー……女のくせにえげつない力だったな」

澪「律も十分えげつなかったけどな」

律「なんだとーーーぅ!?」

律「ぷっ……」

澪「クス……」

律&澪「あはははははっ」

澪「ずっと隣にいたんだな……」

律「一緒に騙されてたってワケか……」

澪「近すぎて見失ってた……」

律「え?」

澪「一番大切な人はいつも隣にいたんだ……
  当たり前すぎて……忘れてた……」

律「澪………」

律「どうリアクション取ったらいいかわからんだろがーーぃっ!!」

ゴスっ!

澪「いったああああああい!」

第四章 ~律と澪の場合~ 完



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最終更新:2011年06月26日 02:29