──学校(職員室) 放課後 曇

唯「こんにちは、さわちゃん」

さわ子「唯ちゃんじゃない。なにか用?」

唯「暇してるんじゃないかなーと思って遊びにきたんだ」

さわ子「あのね、これでも教師なのよ?私だって忙しいんだから」モグモグ

唯「おまんじゅう食べながら言われても説得力ないよー」

さわ子「こ、これは体育の先生が温泉旅行に行ったからって貰ったのよ!」

唯「ふーん…」

さわ子「と、とにかく用があるなら早くしてちょうだい!」

>梓たちの話をさわ子先生に尋ねた

さわ子「ああ、そのこと?高校の同級生に刑事になった人がいてね」

唯「じゃあその人と話してたのかな?」

さわ子「そっ。昔っから気の弱いやつでね、上司にもいびられてるみたい」

さわ子「被害者の上履きが片方見つからなくて、見つけるまで帰ってくるなって言われたんですって」

唯「上履き…」

さわ子「気が弱いのは相変らずだったわ~」

>貴重な情報が得られた
 テレビの中で見つけた上履きは生徒会長のもので間違いないだろう

>家に帰ることにした


──平沢宅 夜 雨

>いつの間にか雨が降り出している…

唯「また雨かー」

憂「お洗濯物乾かないから困っちゃうよ」

唯「最近学校どーお?」

憂「事件の話で持ちきりだよ。犯人早く捕まるといいね」

唯「…憂はさ、マヨナカテレビって知ってる?」

憂「うん、知ってるよー」

唯「その話は誰から聞いたの?」

憂「たしか同じクラスの子だったかな…」

唯「純ちゃん?」

憂「ごめんね、よく覚えてないの」

唯「そっかー」

>憂のクラスのほとんどがマヨナカテレビの噂を知っているという
 マヨナカテレビ…事件と関係がある気がする…

>憂としばらく話して眠りについた


──通学路(登校中) 朝 曇

梓「お早うございます、唯先輩、憂」

唯「おっはよー」

憂「お早う、梓ちゃん」

梓「朝はいつも二人で登校してるんですか?」

唯「だいたいそーだね」

憂「私が毎朝起こしてあげてるんだよー」

梓「毎朝!?」

唯「起こされちゃってます」デヘヘ

憂「お姉ちゃんの寝顔とーってもかわいいんだー♪」

唯「そんなことないよー///」

憂「あるよー///」

梓「……」

>二人の世界に入ってしまった
 …そっとしておこう


──学校(教室) 午前 曇

紬「唯ちゃん、昨日マヨナカテレビ見た?」

唯「昨日は眠かったから早めに寝ちゃったんだ」

律「見てないのかよ~」

澪「昨日の夜も映ったんだ」

唯「そうなの!?」

紬「私も気になって見てみたの。たしかに映ってたわ」

律「砂嵐がひどくて分かりづらかったけど、女の子だったよな?」

澪「ああ」

紬「今度はあの子が……」

律「…かもな」

澪「とにかく、雨の夜はマヨナカテレビをチェックしよう」

>今夜も雨が降るとみんなが言っていた
 夜になったらマヨナカテレビを見たほうがいいかもしれない…


──学校(教室) 昼休み 曇

>紬から一緒に昼ご飯を食べようと誘われた

唯「ムギちゃんのお誘いって珍しいね」モグモグ

紬「う、うん。たまにはいいかなって」

唯「ムギちゃんと二人だけで食べるの初めてだよね!」

紬「そうね……」

>紬はうつむいて考え事をしている…

唯「どうしたのムギちゃん?」

紬「あのね、こないだ唯ちゃんがテレビの中に入ったって話してたじゃない?」

唯「えっと、あれは夢だったみたい!私よく寝ぼけることがあるから!」

紬「…ほんと?」

唯「うん!テレビの中に入れるわけないもんね!あはは」

紬「……そうよね」

唯「こないだね、ムギちゃんが帰ったあとジュネスに行ったんだよ」

紬「最近出来たばかりのショッピングセンターね」

唯「お店がいーっぱいあって、とっても良かった!」

紬「いいな~。私まだ行ったことないの~」

唯「じゃあ今度みんなで一緒に行こうよ」

紬「ほんと?楽しみだわ~♪」

>紬と楽しく話しながらお弁当を食べた


──学校(教室) 放課後 曇

>もう放課後だ
 これから何をしよう…

律「唯は今から帰りか?」

唯「そだよー。りっちゃんも?」

律「ああ」

唯「今日は澪ちゃん一緒じゃないの?」

律「用事があるとかで早く帰っちゃたんだー。薄情だよなー」

唯「よしよし、ほんとは寂しかったんだよね~」

律「ゆ、唯おねーちゃーん!」ガバッ

>律と一緒に帰ることしにした


──通学路(下校中) 午後 曇

律「……今さらだけど、色んなことがあったよな~」

唯「殺人事件にマヨナカテレビ…」

律「おまけにテレビの中にまで入っちゃうし」

唯「信じられないようなことばかりだったね」

律「テレビの中のときはもうだめかと思ったけど、唯と澪のお陰で乗り越えることができた」

唯「りっちゃん、まだ事件は終わってないんだよー?」

律「分かってらい。これからもよろしく頼むぜ?」

唯「うん!みんなで頑張ろうね!」

律「ああ!」

>律との絆が深まった気がする…


──平沢宅 夜 雨

>雨が降っている…
 マヨナカテレビを見ることにした

唯「…おお?」

>律たちの言ったとおり女の子らしき人影が見える
 …桜が丘高校の制服を着ているようだ

唯「もしかして、これって憂?」

>顔はよく見えないが、背格好が似ている…

唯「あ、終わっちゃった…」

Pipipipi

>律から電話がかかってきた

律『この時間に電話に出るってことは唯も見たんだな』

唯「うん!憂に似た女の子が映ってた!」

律『はっきり見えなかったけど、似てたよな』

唯「次は憂が犠牲者になっちゃうのかなあ。…そんなのやだよ」

律『まだ決まったわけじゃないだろ?とにかく明日話しあったほうがいい』

律『念のためにしっかり戸締り確認しとけよな』

唯「分かったよ」

律『明日は学校がないから、学校の近くのマックに集まろう。みんなには連絡しておく』

唯「うん」

律『じゃ、おやすみ』

唯「おやすみなさい…」

>明日みんなと会う約束をした
 なにか対策を講じないと大変なことになるかもしれない…


──マクドナルド桜が丘店 午前 曇

律「んで、これからのことだけど…」

澪「私は憂ちゃんを避難させたほうがいいと思うんだ」

紬「万が一ってことも考えられるものね」

律「学校行ってるときは人目があるから大丈夫だとして、四六時中見張ってるわけにはいかないし」

唯「でもでも、避難ってどーすればいいの?」

律「それなんだよなあ…」

澪「遠くの親戚に預けるとか?」

唯「うーん…」

紬「あの、よかったらうちにしない?」

唯「え?」

澪「ムギの家か。いいかもしれない」

紬「保護するのにとってもいい場所があるの!きっと誰も手が出せないと思うわ!」

律「すげー自信だなー。核シェルターとか?」

紬「そ、それは…」

唯「きっと超厳重なセキュリティルームなんだよ!侵入者が入ってくると爆発するようなやつ!」

澪「憂ちゃんも危ないだろ!」

律「はは…」

紬「と、とにかく絶対安全だと思うから!」

唯「うん!ムギちゃんを信じるよ~」

紬「ありがとう唯ちゃん」

>憂を紬の家で預かってもらうことにした
 …これで大丈夫だろうか


──平沢宅 昼 曇

唯「……と、言うわけで憂はムギちゃんの家にお泊りすることになりました!」

憂「意味が分からないよお姉ちゃん…」

唯「うーとね、ホームステイって言うのかなあ?ムギちゃんちに行って色々と学んでくるの!」

憂「どうして私が…」

唯「もう決まったことなんだよ~。とにかくしばらくムギちゃんちでお泊りして?ね?」

憂「でも、お姉ちゃんおうちで一人になっちゃうんだよ?」

唯「はっ!?」

憂「ご飯はどうするの?お洗濯は?」

唯「だ、大丈夫!いざとなったらりっちゃんシェフとメイド澪ちゃんを呼ぶから!」

憂「(心配だなあ…)」

唯「今はお姉ちゃんを信じてムギちゃんちにお泊りして欲しいな」

憂「……事情は分からないけど、ちゃんと理由があるんだよね?」

唯「うん!」

憂「分かった、お姉ちゃんを信じるよ」

唯「ありがと~憂~」スリスリ

>紬の家に憂を預けた
 うちにいるよりは安全だろう


──平沢宅 深夜 雨

>雨が降っている
 マヨナカテレビが映るかもしれない…

>念のために見てみよう

唯「ムギちゃんの家に預けたんだから、大丈夫だよね…?」

>なんと!バニーガール姿の憂が画面に映った!

憂『ようこそ!お姉ちゃんワンダーランドへ!』

唯「えええええええ!?」

>胸元の大きく開いた服が大胆だ
 食い入るように画面を見つめた

憂『お姉ちゃん好きのお姉ちゃん好きによるお姉ちゃん好きのため遊園地…』

憂『それがお姉ちゃんワンダーランドなのです!』

>お姉ちゃんワンダーランドの説明が続く
 オープン記念で今なら全アトラクションがタダらしい

唯「す、すごい…お姉ちゃんワンダーランド…」

憂『さらにさらに!今ならお姉ちゃんのサイン入りタオルをご入場された皆様全員にプレゼント!』

憂『行くっきゃないない!お姉ちゃんワンダーランド!皆様のご来場を心よりお待ちしております!』

>そこでテレビは終わってしまった…

Pipipipi

>律から電話がかかってきた

唯「行くっきゃないない!」

律『お姉ちゃんワンダーランド!って言わせるな!』

唯「ご、ごめんなちゃい」

律『どうなってんだよ。憂ちゃんはムギの家に預けたんだよな?』

唯「預けたよ!ムギちゃんの家まで送っていったんだから!」

律『ならなんでテレビに憂ちゃんが…』

唯「もしかしてテレビの中に入っちゃったんじゃ…」

>紬の言葉が蘇る
 『きっと誰も手が出せないと思うわ!』

律「……ムギがテレビの中に入れた?」

律『ムギの携帯に電話したけど、連絡つかないんだ』

唯「犯人がムギちゃんと憂を誘拐しちゃったのかも!?」

律『そう思って家電したよ。念のためムギがいるか確認してもらったけどちゃんとベッドで寝てるとさ』

唯「よ、よかったー」

律『問題は憂ちゃんなんだ』

唯「ええ!?ムギちゃんの家にいるんじゃないの?」

律『家の人にも聞いたけど、お嬢様が保護されていますので絶対安心でございます、としか言わないんだ』

唯「そんなあ…」

律『心配だけど、今はムギを信じるしかない…』

唯「…憂」

律『明日は朝一番でムギの家に集まろう』

唯「そうだね…」

律『また明日な』

>憂は大丈夫だろうか…
 明日に備えて早めに休むことにした



──琴吹宅 朝 晴

紬「いらっしゃーい。緊急の用事だってメールで言ってたけど、どうしたの?」

澪「憂ちゃんがまたマヨナカテレビに映ったんだ」

紬「うそ…」

唯「憂は無事だよね!?ムギちゃんの家で保護してるんだよね!?」

紬「……っ!」

律「誰も手が出せない場所…。あの言葉、ムギの自信、気になってたんだ」

澪「ムギ、憂ちゃんは今どこにいるんだ!?」

紬「……実はみんなに隠していたことがあるの」

紬「信じてもらえないと思って…。私、テレビの中に入れるの…」

澪「ええ!?」

紬「ごめんなさい!」

律「それじゃ憂ちゃんは今…」

紬「テレビの中よ。あそこなら絶対安全だと思ったの」

唯「りっちゃん!」

律「ああ!急いでテレビの中にいくぞ!」

紬「え?え?」

澪「詳しいことは移動しながら話す。憂ちゃんを入れたテレビはどこにあるんだ?リビング?」

紬「リビングのテレビは壊れてて入れられないと思ったから、私の部屋のテレビから…」

唯「今すぐムギちゃんの部屋に案内して!」

紬「どういうこと?」

律「憂ちゃんが危ないんだ!」

>ムギに詳しい事情を話した

紬「そんな…なら私がしたことって…」

律「憂ちゃんのためを思ってしたんだろうけど、テレビの中は危険なんだよ」

紬「ごめんなさい!ごめんなさい唯ちゃん!!」

唯「うーん…ムギちゃんは憂のためを思ってしてくれたんだよね」

紬「……うん」

唯「今回は間違っちゃったけど、憂のためにムギちゃん一生懸命だったもん」

唯「昨日の真剣な表情で分かるよ」

紬「……」

唯「それに、間違ったならなおせばいいんだよ!」

澪「ああ。まだ遅くはないはずだ」

紬「……ありがとう、唯ちゃん、澪ちゃん」

律「私たちは今から憂ちゃんを助けに行く」

唯「ムギちゃんは…どうする…?」

紬「……私も行く!」

澪「中は危険な場所だぞ。それでも行くのか?」

紬「もちろんよ!憂ちゃんは私のせいで危険な目にあってるんだもの!」

律「よし、行こう!」

>ムギの部屋からテレビの中に入った


6
最終更新:2011年06月27日 00:28