和?「なるほど、己の影を退けてきただけのことはある」
紬「和ちゃん、なにを言ってるの?」
澪「違う!意識はもう和じゃない!」
律「おまえ…誰なんだ…」
和?「我が名はアメノサキギリ。霧を統べし者」
憂「もしかして、現実世界で覆っている霧はあなたが…」
アメノサギリ
「いかにも。まもなく世界は晴れない霧で覆われる」
唯「どうしてそんなことするの!?」
アメノサギリ
「人間の望んだこと。我はそれを叶えたに過ぎない」
律「誰が望んだってんだよ!霧で覆われた世界なんてごめんだぜ!」
アメノサギリ
「人間の強さでもあり、また弱さでもある心。我が解放するのだ」
アメノサギリ
「心などという不確かなものに振り回される苦痛から」
澪「そんなこと思ってない!」
アメノサギリ
「だが人間の大多数は違う。おまえたちのように強くはない」
アメノサギリ
「我が与えよう。すべての人間に等しく、心の平穏を」
アメノサギリ
「霧の中で、人間は影として生まれ変わるのだ」
律「影ってあの化物たちになるってことかよ!?」
アメノサギリ
「あの姿こそ、本来の己の姿。なんのしがらみもない真の自由を謳歌するカタチ」
紬「影のお化けたちは、人の心から生まれたっていうの?」
アメノサギリ
「すべては人間の望んだこと。貴様らも霧の海へ消えるがよい」
律「はいそうですかって言うわけないだろ!たしかに人は弱いけど…」
澪「それを克服する強さは誰もが持ってるんだ!」
紬「例え一人じゃできなくても私が!周りの人がお手伝いすればいいの!」
憂「支えあって、一緒に悩んで苦しんで!そして人は強くなっていくんです!」
律「自分のために、誰かのために人間は強くなれるんだよ!!」
唯「それが私たちの…人間の強さ…!」
アメノサギリ
「ならばくるがいい。貴様らの言う人間の強さ、今一度確かめてやろう」
>和が黒い霧に包まれたかと思うと足元の影の中へ消えてしまった
……地響きがする
律「いよいよフィナーレだな。この戦い絶対負けられない」
唯「きっと勝てるよ。だっていままでみんなで乗り越えてきたんだから」
律「絶対に勝とう。みんなのために、この町に住む大切な人たちのために」
唯「とーぜんだよ!」
律「いくぜ相棒!!」
唯「よっしゃー!!」
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律「でかっ!!」
唯「目玉のオヤジ…」
澪「言ってる場合か!くるぞ!」
>火の雨が唯たちに降り注ぐ!
律「ジライヤ、吹き飛ばせ!」
>ジライヤの疾風!
火の雨は消し飛んだ
アメノサギリ
「無駄なあがきだ。全ては霧の海沈むさだめだというのに…」
唯「やってみなきゃ分からないよ!」
紬「唯ちゃん!ダブル電撃魔法よ!」
唯「がってん!」
>唯と紬の電撃魔法!
アメノサギリ
「…ヌゥ」
澪「きいてるみたいだ!」
憂「私だって…負けません!」
>憂は精神を集中して火炎弾を放った!
アメノサギリ
「グォオオ…!」
律「これが、私たちの絆の力だっ!」
アメノサギリ
「あくまで抵抗するか。よかろう、全力で貴様らを排除する」
>アメノサギリの身体から霧が噴出す!
憂「霧で姿が見えない…」
紬「ならまた魔法で攻撃しちゃうんだから!」
>しかし攻撃が届かない!
澪「だめだ、当たってない!」
アメノサギリ
「ここで朽ちるがいい、人間」
>アメノサギリは力を溜めている…
霧が消え、アメノサギリが姿を現した!
アメノサギリ
「霧の海に沈め!!」
澪「まずい!みんな防御を固めろ!!」
>アメノサギリは目からビームを放った!
唯たちに大ダメージ!
憂「きゃあ!」
澪「ぐぅ!!」
律「今のは…きいた…ぜ…」
紬「防御に徹してなったら危なかったわ」
アメノサギリ
「耐えるか。ならばおまえたちが倒れるまで繰り返そう」
>アメノサギリの身体から再び霧が噴出す!
澪「これじゃ攻撃ができない…律!ジライヤの疾風で霧を吹き飛ばせないか!?」
律「任せろー!」
>ジライヤの疾風!
しかしアメノサギリを覆う霧は晴れない…
アメノサギリ
「諦めろ、人間。貴様らはここで死ぬさだめなのだ」
律「諦められっか!まだまだこれからだ!!」
律「踏ん張れ、ジライヤー!!」カッ
>激しい疾風がアメノサギリを襲う!
アメノサギリを覆う霧が少しづつ晴れてきた!
アメノサギリ
「…なん…だと?」
律「あがいて、もがいてここまで来た私たちに…諦めなんて言葉はないのさ…」
律「決めろ相棒!!」
唯「どーりゃー!!」
アメノサギリ
「…っ!?」
>イザナギの急降下アタック!
アメノサギリの目玉に剣を突き立てた!
アメノサギリ
「オォオオオオオー!!」
アメノサギリ
「……強い力だ」
紬「まだ!?」
澪「いや…さっきみたいな強い力は感じられない…」
律「私たちの勝ちなのか…?」
アメノサギリ
「見事だ、人間よ。貴様らの世界の霧は晴らそう」
アメノサギリ
「人間の望みこそ我の望み。さらばだ……」
>アメノサギリは霧散した…
憂「か、勝ったんですよね?」
唯「うん!大勝利だよー!」
紬「やったー!」ダキッ
澪「む、ムギ!?」
律「はは、やったぜこんちくしょー!」
>アメノサギリを打ち負かした!
和「…これでお終いか…私の完敗ね」
唯「和ちゃん…」
和「さあ、煮るなり焼くなり好きにしてちょうだい」
唯「……メッ!」コツン
和「いたっ」
唯「和ちゃんはね、人の人生を奪うっていうとてもいけないことをしたの」
唯「これから和ちゃんは生きて罪を償わないといけないんだよ。それが和ちゃんの罰…」
和「……」
唯「でもね、もし犯した罪に押し潰されそうになったら、溜まってるものを全部私に吐き出していいよ」
和「唯…」
唯「和ちゃんが罪を償う助けになりたいから」
和「あなたは本当に甘いわね…」
唯「えへへ、あずにゃんにも同じこと言われたよ」
和「でもだめ。この痛みは私だけのものだから…。私が一人で背負っていくわ…」
>テレビの中から出て、和を警察に引き渡した
殺人事件が起こることはもうないだろう…
>アメノサギリを倒したことにより、霧も晴れ
仲間とともに真実にたどり着くことができた
>仲間との絆はより強固なものになった
>そして数ヵ月後……
──学校(部室) 放課後 晴
>憂も交えて放課後のお茶会を楽しんでいた
唯「むふふ、ムギちゃんの紅茶とケーキは絶品ですなー」
憂「お姉ちゃん、ほっぺにクリームついてるよ?」
唯「なんと!?」
梓「さすが唯先輩です。だらしのなさにさらに磨きがかかってます」
唯「いや~///」
律「そこは怒るところだぞー」
唯「あ、そういえばね、和ちゃんからお手紙が届いたんだ」
澪「和から?なんて書いてあったんだ?」
唯「みんなに聞いてもらおうと思ってまだ読んでないんだよ」
律「それじゃここは唯ちゃんに読み上げてもらいますか」
紬「そうね、それがいいわ」
唯「頼まれました!じゃあ読むよー…」
>『唯、久しぶりね。元気にしてるかしら?私は、少年院で罪を償う毎日よ
突然の手紙を驚いているかと思うけど、どうしても伝えたいことがったの
マヨナカテレビの噂…誰に聞いたのか思い出すことができないけど
それをきっかけに私は力に目覚めた気がするの。力を授けられたというのかな…
おそらく唯やムギもそうなんじゃないかしら。あれが誰だったか私には思い出せない
この手紙が真実を知る助けになれば嬉しいわ』
澪「そういえば唯やムギのテレビに入る力って、ペルソナに目覚める前だったよな」
律「和の手紙の言う通り、先にテレビに入る力を唯たちに与えた者がいるってことか?」
憂「一体誰なんでしょうか…」
梓「……」
紬「私も、りっちゃんに聞く前に誰かから聞いた気がする…」
澪「マヨナカテレビの話?」
紬「ええ」
憂「誰だか覚えてないんですか?」
紬「たしか女の子だったような…」
澪「女の子…?」
律「唯は心当たりはないのか?」
唯「……あずにゃん」
律「梓から?」
紬「あ…私も梓ちゃんから聞いた…!」
梓「……」
唯「あずにゃんが…力をくれたの…?」
澪「ち、違うよな?梓はマヨナカテレビの話をしただけだろう?」
梓「…ようやくここまでたどり着きましたね、先輩方…」
梓「正直無理なんじゃないかと思いましたが、杞憂のようでした」
律「梓、おまえなに言ってんだよ…」
梓「マヨナカテレビの噂を広めたのも、唯先輩たちに力を与えたのも私なんですよ」
紬「梓ちゃん、あたなは一体何者なの…」
梓「その答えはこれから分かりますよ。これからね……」スウッ
律「梓!?」
>梓の姿が消えた
声が当たりにこだまする…
梓の声
「真実が知りたければ追ってきてください。生徒会室のテレビの中で待ってます」
憂「梓ちゃんが、全ての元凶だったなんて…」
律「ここへきてとんでもない事実が発覚しちゃったな」
澪「……どうするんだ?」
唯「決まってるよ、あずにゃんを追うんだよ!」
澪「いいのか?梓と戦うことになるかもしれないんだぞ」
律「覚悟の上だろ、唯」
唯「……うん」
律「今さらなかったことにはできないしな」
澪「……」
紬「行きましょう、生徒会室へ!テレビの中へ!」
憂「職員室で生徒会室の鍵借りてきます!」
最終更新:2011年06月27日 01:18