―平沢家―
ハチ「……」
カリカリカリカリ
ハチ「ワンワンッ!ワンワンッ!」
ハチ「……」ゴロン
ハチ「……」ウトウト
ハチ「zzz……」
ハチー
ハチ「!?」
「そんなとこで寝てたら風邪ひくよ」
ハチ「ワンワンッ!」
「……」スーッ
ハチ「?」
ハチ「ワンワンッ!ワンワンッ!」
ハチ「ワォーン!」
ハチ「……」パチッ
ハチ「……」キョロキョロ
ハチ「?」
―通夜―
父「おい、親戚も寝たしお前も休んだほうがいいぞ」
母「……」
父「……」
憂「あっ、お姉ちゃんのお友達に布団持っていくね…」
父「ああ…」
―唯の部屋―
澪「……」
律「唯の部屋汚いな…」
律「もー、だらしないなー…ははっ…」
紬「……」
梓「……」
コンコン
憂「お布団持ってきました」
律「あ、ありがとう 憂ちゃん」
憂「……じゃあ、失礼します」
バタンッ
律「いやー、みんなで寝るのは合宿以来か」
律「ほとんど遊んでばっかだったけど楽しかったな!」
澪「律…」
律「澪たちなんて私たちに内緒で肉食べ始めるしさー」
律「で、唯が起こしてくれたんだよなー」
律「唯が……」
梓「……」
律「あの日私がもっと強引に誘っとけば……」
澪「やめろ、律」
紬「そうよ、律ちゃんのせいじゃない…」
梓「ハチ…」
澪「え?」
梓「ハチはどうなるんでしょうか?」
梓「唯先輩がいないと……」
……
憂「お布団運んできたよ」
父「うん」
父「憂も疲れただろ、寝なさい」
憂「うん……」
父「じゃあ、おやすみ」
ハチ「……」
憂(ハチ、お姉ちゃんがいる部屋をずっと見てる……)
ハチ「?」
憂「ハチ、お姉ちゃん死んじゃったの…」
ハチ「?」
ハチ「……」ムクッ
スタスタ
憂「どこ行くの?」
ハチ「ワンッ!」
憂「私のケータイ?」
ハチ「ワンッ♪」フルフル
憂「……」
憂「もう話せないの…」
ハチ「?」
憂「来て……」
スーッ
憂「……」
ハチ「ワンッ」
憂「そこにお姉ちゃんが寝てるでしょ?」
憂「でも、もう目は覚まさないの……」
ハチ「?」
スタスタ
ハチ「……」ペロペロ
ハチ「?」
憂「いつもそうやってお姉ちゃんのこと起こしてたもんね……」
ハチ「クゥーン……」
ハチ「……」ペロペロ
憂「ハチ、もう行こう」
ハチ「……」ペロペロ
ハチ「……」
憂「おいで」
パタンッ
憂「……」
ハチ「クゥーン…」
憂「じゃあね、おやすみ…」
ハチ「……」ペタンッ
ハチ「zzz……」
「ハチ……ハチ」
ハチ「?」ウトウト
「ボール投げるから取ってきてね、えいっ」
ハチ「…ワンッ!」
タッタッタッ
ハチ「ワフッ♪」クルッ
………
ハチ「?」
ハチ「ワンッ?」
父「ハチ、起きたか…」
キョロキョロ
ハチ「……」
父「寝てる間に足が動いてたけど、夢でも見たのか?」
父「憂から聞いたんだけど、ほとんど毎日唯の迎えに行ってたんだってな」
ハチ「クゥーン…」
父「ははっ、お前は忠犬だな…」
父「忠犬だ……ぐっ…うっ…」
憂(お父さん……)
カタンッ
父「あっ、いたのか」
憂「うん……」
父「……父さん、ちょっとシャワー浴びてくるな」
憂(普段朝浴びることなんてないのに……)
―唯の部屋―
律「結局一睡もできなかった……」
澪「……」
律「澪、起きてる?」ボソッ
澪「……」
律「寝てるか…」
律(トイレ行こう…)
律「よっこいしょっと…」
スタスタ
ガツッ
律「いってー!なんだよこれ……」
律「日記帳…?」
パラ…パラ
律「……」
律「うっ……」
……
憂「ハチ、今日の葬儀が最後のお別れだからね……」
ハチ「……」ムクッ
憂「どこ行くの?」
カリカリカリ
ガチャッ
タッタッタッ
憂「待って、ハチ!」
憂「戻ってきて!」
ダーーーーーーッ
ハチ「ハッハッハッハッ」
―駅―
駅員「ハチか?」
ハチ「……」
駅員「おい、いくらなんでも早すぎるぞ」
ハチ「……」
駅員「?」
ハチ「……」
タッタッタッ
憂「……ハチ」
憂「帰るよ、これから葬儀だから」
ハチ「……」
憂「早く…!」
ハチ「……」
憂「いい加減にしてよ!」
憂「お姉ちゃんは家にいるでしょ!?」
憂「なんでバカの一つ覚えみたいに毎日毎日……」
ハチ「クゥーン…」
憂「もう……お姉ちゃんを待ってる必要はないの」
憂「あの改札口から出てハチを撫でることはないんだよ…」
ハチ「……」
憂「わかって、お願いだから……」
スタスタ
律「おっ、やっぱりここにいたか」
憂「律さん…」
律「よっこいしょっと」ストンッ
律「ハチは毎日ここで唯を待ってたのかー…」
律「すごいよ、お前」ナデナデ
律「憂ちゃん、これ唯の部屋にあったやつ…勝手に見ちゃった」
憂「初めてみます…」
律「ごめんね…」
憂「いえ、いいですよ」パラッ
最終更新:2010年01月19日 04:12