* * *
純「っていう感じでさ、今日は楽しかったよ!スミーレは可愛かったしスミーレはプリティだったしスミーレは最高だったし」
梓『そ。良かったね』
純「日曜日に遊びに行く約束も出来たしね!ホントありがとうね梓!」
梓『どういたしまして。それに対して私は散々だったよ……一対三だもん』
純「やっぱり逃げ場無かったんだ。まぁあんなに可愛い衣装着れたんだから良いじゃん」
梓『へ!?何で純が知ってんのよ!』
純「憂から写メが送られてきたから」
梓『憂ぃ!?あの子いつの間に!どれ見たの!?』
純「最終的に8通、来たかな」
梓『殆どじゃない!』
純「結局何着着たの?」
梓『覚えて無いよ……先生達は10着って言ってたけどそれ以上あった気がする』
純「ふ~ん、じゃあ残りは明日先生に見せてもらおっと」
梓『止めてよ恥ずかしい』
純「でもその中のどれかを学際のライブで着るんでしょ?」
梓『着ないよ。良いじゃん制服で』
純「え~、折角先生が作ってくれたのに~?」
梓『誰も頼んでない』
純「でもあんなの着て舞台立ってごらん?あずにゃんファンクラブも夢じゃないよ?」
梓『願い下げです~。何?純は着たいの?ああゆうの』
純「ん~。スミーレとペアルックなら何だって着るけど」
梓『ホント、ゾッコンだね』
純「ゾッコンラブだよ。……ゾッコンって死語じゃない?」
梓『そぉ?でも、さわ子先生じゃないけどスミーレに着せたいのはちょっと分かる』
純「でしょ?だってあんなに可愛いんだもん」
梓『はいはい』
純「っていうかさ、ふと思ったんだけど」
梓『何?パイは食べないよ』
純「誰も『おいパイ食わねぇか?』なんて聞いて無いでしょ」
梓『昨日の夜テレビでやってたから初めて見たけど、面白いねあの番組』
純「でしょでしょ?ついに梓もどうバカの一歩を踏み出したか」
梓『あのマスコットも可愛いし。何で蹴ったりするの?あの天パ』
純「アレが良いんじゃん。……また天パを敵視したな!」
梓『だって、あんなに可愛いのにかわいそうだよ』
純「まぁ、見てたらアレも味になるから」
梓『わかんないなぁ』
純「んでね?話戻すんだけど」
梓『はいはい』
純「私達って『放課後ティータイム』なの?」
梓『へ?違うでしょ。何言ってんの』
純「だよね。じゃあバンド名どうするのさ?」
梓『……あぁ、そっか』
純「確かHTT決める時もそうなったんでしょ?早めに決めておかないと」
梓『そうだね。じゃあ明日辺りに皆で考えようか。何か考えといて』
純「まぁ、無くは無いけど」
梓『例えば?』
純「シエスタとかどう?」
梓『しえすた?』
純「聞いたことない?」
梓『無い。何それ』
純「ん~、確かスペイン語で『お昼』って言葉なんだけど~何か良くない?」
梓『お昼……かぁ。でも確かに響きは良いね』
純「でしょ?まぁほら、放課後つながりで考えるのもなんだし」
梓『うん、とりあえず覚えとくよ』
純「まぁ明日皆で考えよう」
梓『そうだね。じゃあ今日はそろそろお風呂入って寝るよ』
純「りょ~かい。おやすみ~」
梓『おやすみ~』
ガチャ ツーツーツー
純「……本当の意味は『昼寝』だ、なんて言ったら却下するかな~」パカッ
純「『それじゃ放課後ティータイムと変わんないじゃない!にゃ~』とか言いそう。にゃ~は言わないけど」ピッピッ
純「……スミーレのこの写メ、待ち受けにしたら怒るかなぁ?怒るよねぇ。……電話受信時表示設定、と」ピッピッ
純母「純~?お風呂早く入っちゃいなさいよ~」
純「は~い!うわ、もう11時」
純母「夜更かししちゃ駄目よ~、宿題と部屋の片づけして早く寝なさいよ~?」
純「だからソレ無茶だってお母さん!」
END
次の日の部室!
ガチャ
純「おぉ!スミーレ!……あれ?居ない」キョロキョロ
純「一番乗りかぁ……ん?鞄が置いてるって事は」ストン
ガチャ
菫「あ、おはようございます純先輩」
純「やっぱり着替え中だった。アモーレ!」ビシッ
菫「あ、アモーレ~?」ヒラヒラ
純「いや、挨拶じゃ無いんだけどまぁ良いや。てゆうかスミーレその衣装……チャイナって」
菫「昨日はああ言いましたけど、あの梓先輩に触発されまして」
純「あ~」
菫「先生が折角用意して下さってるんだし、たまにはメイド服以外も良いかな~と」
純「何だかんだで嫌いじゃないんじゃん」ニヤニヤ
菫「そうですね。……どうですか?」オズオズ
純「え?抱きつきたい」
菫「はい?」
純「膝に置いて抱き締めて頬擦りしたい」
菫「駄目です!」
純「え~、ちょっとくらい良いじゃん」ブー
菫「誰か来たらどうするんですか」
純「え?誰も来ないなら良いの?」タタタ
菫「そういう事じゃなくてですね。だから鍵かけないで下さい!」アセアセ
純「ちぇ~、残念」ガチャガチャ
ガチャ
さわ子「あら、何してるの純ちゃん。私に抱き付いたら高価いわよ?」
純「あ、先生アモーレ」
さわ子「やめてよ、愛してるとか気持ち悪い」
菫「アモーレってそういう言葉だったんですか?」カァァ
純「うん。ていうか思っても生徒に言う言葉じゃないでしょ先生……」ズーン
さわ子「あら菫ちゃん、今日はチャイナ着てくれたの」
菫「え?あ、はい。どうでしょうか?」
さわ子「グッジョブ私!」
菫「え?」
さわ子「素晴らしいわ菫ちゃん。特にそのスリットから覗く生足の艶めかしさったら」マジマジ
菫「ちょちょちょっと!そんな所見ないで下さい!」アタフタ
純「先生、セクハラ!」
さわ子「なによ、褒めてるんじゃない」ブーブー
純「そうは見えないよ」ヤレヤレ
菫「恥ずかしいです……」モジモジ
さわ子「……純ちゃん、ちょっと落ち着いて考えてご覧なさいよ」ガシッ
純「何ですか?いきなり肩組んで」
さわ子「普段の制服やメイド服では分からないボディライン」ヒソヒソ
純「うぅ……」チラリ
さわ子「豊満な双丘、細い腰、くびれ」ヒソヒソ
純「おぉう……」ジー
さわ子「そしてその下に覗く脚線美」ヒソヒソ
純「……」ジュルリ
さわ子「どう?」
純「最高です先生!」キラキラ
さわ子「この美しき女神を眺めないなんて、それこそ罰が当たるでしょ?」グッ
純「はい!」グッ
菫「ちょっ、ちょっと純先輩!」アタフタ
さわ子「うふふふふふふふふふ」ギラギラ
純「うぇへへへへへへへへ」ギラギラ
菫「ひぃぃ!」ガクブル
ガチャ
梓「おはよ~って何してんの!」
ガツン!ガツン!
純「はっ!私は一体何を」プシュー
さわ子「教師に手ぇ出すなんて、成長したわね梓ちゃん」ヒリヒリ
梓「菫が怯えてるでしょ!」ガー
菫「梓せんぱ~い」ウエーン
梓「よしよし。もう大丈夫だからね」ナデナデ
純「え?あれ?あ!梓何してんの羨ましい!」
梓「うるさい!二人とも正座!」
さわ子「は~い」ヨイショ
純「何で?てゆうか梓いつ来たの?」ヨイショ
梓「二人が菫を襲ってる時よ」
純「全く気付かなかった」
梓「先生も先生ですよ!昨日私にアレだけやっといて今日は菫ですか?」
さわ子「な!?私はまだ何もしてないわよ!」
純「私だってまだ何もしてないのに!」
梓「今する所だったじゃない!」
菫「あの、梓先輩?」
梓「菫も、前にも行ったけど嫌な事は嫌って言って良いからね」ポン
菫「はい。でもコレは自分で選んだので……」
梓「え?そうなの?」
純「そうだぞ~。昨日の梓に触発されて自分で着たんだぞ~」ブーブー
さわ子「そうよそうよ。後輩の自主性を尊重してあげなさいよ~」ブーブー
梓「あ~そうなんだ。ゴメンね菫、その服も似合ってるよ」ナデナデ
菫「あ、ありがとうございます……」カァァ
純「梓ズルい~!私もスミーレ褒める!」
菫「え、もう結構です」
純「まぁまぁそう言わずに」ニジリニジリ
菫「え~っと、梓先輩?」チラリ
梓「純、何する気よ」
純「可愛い後輩に抱きつくだけだよ」キッパリ
菫「やっぱり!?」
梓「なんだ、それなら良いよ」
菫「いいんですか!?」
梓「え?だって可愛い後輩には抱きつくものでしょ?」
菫「えぇ!?ちょ、ちょっと……せ、先生?」チラリ
さわ子「ホント、良い具合に唯ちゃん達に毒されちゃってるわねぇ梓ちゃんも。菫ちゃんドンマイ!」ビシッ
菫「そんな「スミ~レ~!」ひゃあぁ!?」ビクッ
純「うりうりうりうりうり!」グリグリ
菫「うへぁやぁあ」グリグリ
さわ子「純ちゃんも容赦ないわね」
梓「でも、菫も満更でも無い様な……」
さわ子「唯ちゃんに抱きつかれた梓ちゃんもあんなだったわよ?」
梓「思い出させないで下さい、恥ずかしい……」テレテレ
さわ子「純ちゃんそろそろ離してあげなさい」
純「え~、もうちょっとスミーレのほっぺたを味あわせてよ~」ムニムニ
菫「ほへよひおひゃの準備させへふだはいよ~」ムニムニ
純「あぁ、それもそだね」パッ
菫「やっと解放された……」ハァ
純「じゃあ、お茶終わったら続きだね」
菫「まだやるんですか!?」
梓「ほら純、無理強いしないの」ポカッ
純「痛っ。は~い」
梓「もうすぐ憂と奥田さんも来るだろうし、いい加減バンドの話もしようよ」
純「お茶で一服してからね」
梓「絶対だよ!」
純「はいはい」
菫「取り敢えず、お茶のご用意いたしますね」
純「うん、ありがとスミーレ」
ガチャ
憂「おはようございま~す」
奥田「おはようございます……」ドヨーン
梓「さっきぶり~。奥田さんもおはよう……って奥田さんどうしたの?」
憂「部室前で沈んでたんだけど……」
奥田「いえ……『バキっとやるから』とか決めたのに、結局私は奥田のままなんだな~と」
梓「奥田のままって……そりゃそうでしょ?」
奥田「良いんです良いんです。所詮私なんて奥田なんですから」ズーン
純「何か良く分かんないエラい沈み様だね」
菫「ご用意出来ました~。あ、憂先輩おはようございます」
憂「おはようスミーレちゃん。ってチャイナドレス……」
奥田「おぉ、斎藤さん素晴らしい」
さわ子「でしょ?やっぱり奥田ちゃんは分かる子だわね」ウンウン
奥田「私も何か着ましょうか」
さわ子「良いわよ~。あ、そういえばちょっと奥田ちゃんにやりたい事が有るのよ」
奥田「はい?」
さわ子「ちょっとこっちいらっしゃい」
奥田「はい」
さわ子「少し奥田ちゃん借りてくわね~」
ガチャ
梓「何だろう、激しく嫌な予感がする」
純「まぁまぁ、梓は自身が巻き込まれなかった事を喜ばないと」
梓「そ、そうだね」
菫「どうぞ先輩方。今日はカップケーキです」
憂「美味しそ~」
菫「ありがとうございます」
純「これもスミーレお手製?」
菫「はい。お口に合いますでしょうか?」
純「これは味わって食べないと。……ん~美味しい!デリシャス!」モグモグ
梓「美味し……。やっぱり流石だね菫」モグモグ
菫「お褒め戴き光栄です」フカブカ
憂「うん、美味しい。スミーレちゃんってお菓子作り上手なんだね」モグモグ
菫「そんな、憂先輩程では……」テレテレ
憂「美味しいよ~。私も頑張らないとな~」
菫「私もまだまだですから」
憂「ん~、そうだ!今度一緒にお菓子作らない?」
菫「いいんですか?」
純「はいはい!じゃあ私試食係で!」ガタン
梓「邪魔しに行く気満々じゃん」
純「邪魔なんかしないもん!」
憂「アハハ……じゃあ皆で作ろうよ」
純「やった!いつにする?」
梓「気が早いって……。まぁ明後日の日曜日とか?」
純「日曜日は駄目!」ビシッ
梓「え?あぁそっか、そういやそうだったね」
憂「じゃあその次の土日かな?」
純「了解!」
菫「分かりました。では」
最終更新:2011年07月18日 02:30