* * *
STAGE FAILED!
菫「駄目、でしたねぇ」
純「調子乗ってすみませんでしたー!」
菫「あはは……でもコレなら本物の方が楽しいです」
純「私もベースの方が良いや。明日の放課後は本物でセッションしよっか」
菫「はい!」
純「じゃぁ次は~っと……プリクラ撮ろっか」
菫「プリクラって、あの写真に絵を描いたり遊んだり出来るのですよね?」
純「お?スミーレも知ってる?」
菫「お嬢様とご友人の撮ったのを見せて戴きました」
純「なるほど。じゃあ早速?」
菫「是非!」
純「じゃぁ……う~ん……」キョロキョロ
菫「色々有るんですねぇ……」
純「折角スミーレが可愛い服着てるんだもの。全身も取れる方が良いし、コレにしよう」
菫「はぁ~……何というか、中は写真撮影みたいですね」キョロキョロ
純「みたいっていうか写真撮影なんだけど……」
菫「あ、背景をスクリーンで替えれるんですね」クルクル
モードを選んで下さい!
純「スミーレの好きなの選んどいて~」ピッピッ
それじゃあ、撮影を始めるよ!
菫「はい。ではコレで」
純「OK、じゃあ先ずは全身から~。スミーレ先ずは前のカメラだよ」
菫「は、はい」ドキドキ
前のカメラを見てね!3、2、1、
純「緊張しなくて良いよ。……スミーレ~、ぎゅっ!」ダキッ
菫「ひゃっ!?」
パシャ!
純「はい!じゃあこのまま上のカメラだよスミーレ」
菫「え、や、ちょっと先輩!?」
次は上のカメラだよ!3、2、1、
純「ほらスミーレ、上見て!スマイル!」
菫「は、はい!」
パシャ!
純「次はもっかい全身だね。スミーレ前で屈んで~」
菫「え?こうですか?」
前のカメラを見てね!3、2、1、
純「よし!前見て~はい、笑って笑って~」
パシャ!
純「じゃぁ次そのまま立ち上がって」
菫「思ったより、忙しいですね」
純「待ってくれないからね、このタイプは」
菫「みたいですね」
最後は上のカメラだよ!
純「今度は後ろから、ぎゅっ!」ダキッ
菫「まっ、また!?」
3、2、1、
純「はい!上見てニッコリ!」
菫「え、あ、はい!」
パシャ!
撮影が終了したよ!次は右の画面でラクガキしてね!
純「よ~し、撮影も終わったし次はラクガキだ~」テクテク
菫「疲れました……」テクテク
純「はい、スミーレもペン使って」
菫「は、はぁ。え~っと」
純「ペンの種類はココ、スタンプはココ。例えばスミーレの眉毛を、こうだ!」ピッ
菫「あ~、なるほど。じゃぁ……こうですね!」ピッ
純「私のウインクで星が飛んでる……やるなスミーレ」
菫「こうすればもっと可愛く出来ますね」ピッピッ
純「じゃあこっちの間にハート付けちゃお」
菫「いや~、それはちょっと……」
純「あ、忘れてた。今日の日付と、『すみれ』『じゅん』っと。これでいつ見ても思い出せるね」
菫「そうですね」
純「……よし、こんなもんで」
菫「……はい、OKです」
純「バッチリだね。この中で一番良いと思うの選んでタッチして」
菫「え?え~っと……コレでしょうか」ピッ
純「オッケ~」
菫「選んだ意味は?」
純「後で分かるよ。お、出た出た。ここで半分っと」チョキチョキ
菫「はぁ~……こうなるんですね」マジマジ
純「うん。はい、半分こ。何処かに貼る時は切って貼ってね」
菫「あ、ありがとうございます」
純「よ~し、じゃあ次はホッケーしよ!」
菫「は、はい!」
* * *
純「いや~、どうだった?初めてのゲーセンは」テクテク
菫「そうですね。楽しかったです」テクテク
純「そりゃ良かった。あ、ちょっとお茶する?」
菫「一休みしましょうか」
純「うん。このケーキ美味しそうだし」
菫「そこですか……あ、でもコレも美味しそう」
純「じゃあ一個ずつ買って食べ比べしようよ」
菫「そうですね」
純「バイキング形式でぇ、皆それぞれ好きな物を~」テクテク
菫「いえ、バイキングではないですよ?」テクテク
純「冗談冗談。うわっ、なんかしっかりしたお店だね」
菫「良い雰囲気のお店ですね、静かで」
純「すみませ~ん!」
店員「お待たせいたしました。こちらのお席へどうぞ。ご注文はお決まりですか?」
純「はい。ケーキセット二つ、このイチゴショートとチョコので、アイスティーと……スミーレ何にする?」
菫「あ、私もアイスティーでお願いします」
純「ん、じゃあアイスティー二つで」
店員「かしこまりました。それでは少々お待ち下さいませ」スタスタ
菫「ゲームセンターって面白い処ですね、色々有って」
純「でしょ?何だかんだで長い事居たもんね」
菫「ぬいぐるみも取れましたし、プリクラも撮りましたし」
純「良い絵が撮れたしね~」
菫「疲れましたけどね……また抱きつかれましたし」ハァ
純「二人きりだし良いかなって」テヘ
菫「まぁ、良いですけど……」
店員「お待たせいたしました……ごゆっくりどうぞ」
純「いただきま~す。……ん~美味しい!」モグモグ
菫「ん……こちらも美味しいです」モグモグ
純「そっちも美味しい?一口ちょうだい」アーン
菫「どうぞ」スッ
純「んむ……ん~美味しい!」モグモグ
菫「はっ!……またやってしまった……」カァァ
純「ん?どしたのスミーレ」
菫「いえ……」
純「あ、こっちのも食べる?はい、あ~ん」スッ
菫「あの、それはちょっと……」キョロキョロ
純「え?いいじゃんホレホレ、おいし~よ~」フリフリ
菫「……自分で取りますよ」
純「え~、もう出したんだから引っ込められない~」フリフリ
菫「う~……分かりました。……あーん」パク
純「美味しいでしょ?」
菫「モグモグ……はい、美味しいです」
純「だよね~」パク
菫「恥ずかしい……」パク
純「まぁまぁ、これもいつものノリって事でさ」モグモグ
菫「お店の雰囲気からして、もっと静かにですね」
純「あ、もう一口頂戴」アーン
菫「……はぁ、もう諦めます。どうぞ」スッ
純「ん~!おいしっ」モグモグ
菫「……まぁ、良しとしますか」
純「はい!スミーレももう一口、あ~ん」スッ
菫「いただきます」パク
純「素直でよろしい!」ナデナデ
菫「もう……」モグモグ
純「……」パク
菫「……」コクコク
純「ん~……」モグモグ
菫「……」パク モグモグ
純「……」ゴクゴク
菫「……あ、あの、純先輩?」
純「ん?なに?」
菫「いえ、え~っと、何でもないです」
純「そぉ?あ、期間限定スイーツなんかも有るんだ」
菫「ホントですね。これも美味しそう」
純「もう一個食べちゃう?」
菫「どうしましょう?この時間に食べ過ぎるのも」
純「ん~……じゃあ半分こしようよ」
菫「あ、はい。そうですね」
純「すみませ~ん!」
店員「お待たせいたしました。ご注文ですか?」
純「この限定スイーツなんですけど……あ、どれにしよっか」
菫「純先輩が選んで下さって構いませんよ」
純「そぉ?う~ん……コレってどんなのですか?」
店員「こちらはマンゴーのプリンをマンゴーのクリームでコーティングしたモンブラン風のものでございます」
純「……こっちは?」
店員「こちらは練乳のババロアと宇治抹茶のムースをチョコケーキの生地と層にしまして、上に小豆を乗せた宇治金時風のケーキですね」
純「なるほどなるほど……これは?」
店員「そちらは白桃のクリームと果肉をカステラで挟んだケーキになっております」
純「なるほどなるほど……どれも美味しそうだ~」ムー
菫「あはは……確かに」
純「スミーレ」
菫「はい?」
純「じゃ~んけ~ん」
菫「へ?え?」
純「ぽん」グー
菫「ぽん」チョキ
純「よし、じゃあ今日は白桃のケーキで」ビシッ
店員「かしこまりました。少々お待ち下さい」スタスタ
菫「……今のじゃんけんは何の意味が?」
純「勝者の特権って事でスミーレに選んでもらおうかと思ったんだけどさ、私が勝っちゃったから意味無し」
菫「なんですかそれ……」
純「まぁ気にしない気にしない」パク
菫「はぁ……」パク
純「ん~……美味し」モグモグ
菫「はい」モグモグ
純「……」パク
菫「……」モグモグ
純「……」プスリ
菫「……じゅ、純先輩?」
純「ん?あ、食べる?はい、あ~ん」スッ
菫「いえ、あの」
純「違う?まぁまぁとりあえずあ~ん」
菫「あむ……ありがとうございます」
純「どういたしまして。で、何?」
菫「……え~っと、何か考え事ですか?」
純「へ?」
菫「先ほどから静かになってましたので……」
純「あ~……うん、別に何もないんだけど。私ってそんなに喋ってるイメージ有る?」パク
菫「そう、ですね。いつも明るく楽しくといった感じですね」
純「ふ~ん」モグモグ
店員「お待たせいたしました。失礼いたします」
菫「あ、ありがとうございます」
純「ども~」
店員「ごゆっくりどうぞ」スタスタ
純「ん~、美味しそ。はいスミーレ、あ~ん」プス スッ
菫「あむ……はぁ~、桃ですねぇ」
純「そりゃ白桃のケーキだもん。私も食べたい」アーン
菫「はい、どうぞ」プス スッ
純「あむ……ん~!これは……うん……桃だねぇ~」
菫「そうですよ、白桃のケーキですから」パク
純「だね~、桃過ぎてそう言っちゃうね」
菫「でも上のカステラも美味しいですよ」プス スッ
純「はむ!……確かに」モグモグ
菫「今度作ってみようかな……」モグモグ
純「食べただけで作り方分かるの?」ゴクゴク
菫「まぁ大まかにですが」
純「凄いね、流石スミーレ。じゃあ期待してる」パク
菫「はい、楽しみにしててください」パク
純「ふぅ……余は満足じゃ」ポンポン
菫「御馳走様でした」
純「さ~て、食後の休憩が済んだら次は何処に行こうか」
菫「後回ってないのは……」パラパラ
純「ん~……一階はスーパーと電気屋さんだし、三階は大体メンズだもんね」パラパラ
菫「そうですね……ペットショップとかも有る様ですけど」
純「ペットショップか……だったらウチ来る?」
菫「……どこからそういう話に?」
純「ほら、さっきウチの2号見に来るっていったじゃん?」
菫「そういえば。それも良いですね」
純「じゃ、そうしよっか」
菫「はい、わかりました」
純「じゃあすいません!おあいそで!」
菫「いや、そういうお店じゃありませんよ」
最終更新:2011年07月18日 02:41