Ch.042 脳内会議


唯「うーん……」

和(まだ部活決めてないの?)

唯「あ、和ちゃん」

和(こら、学校で声出して喋っちゃ駄目でしょ)

唯(そうでした)

和(まったくもう)

唯(それで部活なんだけど)

和(そうね……生徒会とかどう?)

唯(ええ~)

和(まあ唯には向いてないかもね)

唯「うーん……」

和(ほら、掲示板に勧誘ポスター貼ってあるわよ)

唯(どれどれ)

唯(けいおんぶ?)

唯(簡単な音楽か……これなら私にも出来そうじゃない?)

和(うんたん♪ うんたん♪)

唯(何それ)

和(軽音部に入った唯を想像してみたんだけど……合ってるんじゃないかしら)

唯(そうだよねっ! よーし軽音部に入るぞー)

和(こうして唯は軽音部に入りました)


●ケース1

律「唯ーテストどうだった? 赤点とか言わないよな」

唯「まあまあかな」

律「どれどれ……うわっ高得点だらけ!」

唯「ふふーん」

和(あんた私が言った答え書いただけでしょ)

唯「えへへ」

●ケース2

唯「ねえりっちゃん、部活申請用紙? っていうの出した?」

律「何それ?」

唯「なんかそれ出さないと駄目らしいよ?」

律「そっかー」

●ケース3

唯「あと顧問も見つけないとね」

律「顧問か~」

澪「唯って結構しっかりしてるよな」

紬「そうね~」

●ケース4

唯「あれ~Cってどうやって押さえるんだっけ……」


唯「……そうだった!」

チャリラ~ン

●ケース5

澪「そういえば唯っていつもお弁当だよな」

唯「うん、(和ちゃんが作りたいって言うから)自分で作る時もあるよ」

澪「すごい」

●ケース6

澪「唯は進路決めたのか?」

唯「うーん……候補はあるんだけど」

澪「どこ?」

唯「K大」

澪「すごい! 難関じゃないか!」

唯「もしくは未定です」

澪「極端すぎるだろ」

●オマケース

澪「文芸部に入ろう」

律(えー軽音部にしようよ!)

澪(えー)

律(ちょっと見るだけ、ちょっと見るだけ)

澪(わかったよ)


澪「廃部寸前だってな」

律(そんな……)

澪(じゃあそういうことで)

律(待て澪!)

律(あのときの約束は嘘だったのか!?)

律(私がドラム、澪がベースでずっとバンド組もうって……!)

澪「捏造するな! ってか無理だろ!」

紬「……」

澪「あっ……いやこれは……」

律(今だ! 勧誘するんだ澪!)

澪(ちょっと黙ってろ!)

紬「あの……」

澪「いや、私は軽音部の……」

律(軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか軽音部に入りませんか)

澪「軽音部に入りませんか……あっ」

澪「何言わせるんだよ!」

紬「……ぷっ」

澪(ほらー! 絶対変な人だと思われた!)

紬「なんだか楽しそう(な人)ですね。私でよければ入部させて下さい」

澪「へっ?」

紬「キーボードくらいしか出来ませんけど」

澪「私はベースとドラムを」


唯「私この部に入部します!」

澪紬「わぁい」

澪「なんだかんだであと一人か」

紬「でももうすぐ期限ですよ」

唯「和ちゃんも入れれば4人なんだけど……」

澪(誰?)

澪(律を入れれば4人なんだけどな)


澪「人数割れで廃部しました」



END



Ch.043 波動の構え


唯「……ムギちゃんを返して」

唯「ハッ!」

  「ドンッ!」

唯が律に向かって右手をかざし、気合を入れる。
その瞬間律は後方へ吹っ飛び部室のホワイトボードに叩きつけられた。

律「ごはっ!」

律「……やるじゃん。今度はこっちの番だ」

律は姿勢を低くして唯との間合いを詰める。

律「うらぁ!」

力を込めた右ストレートを放つ。
唯はそれを避けながら距離を取った。

唯「結構早いね……」

律「……それでかわしたつもりか?」

唯「えっ……うっ!?」

唯の左腕がだらんと落ちた。

唯「そんな……掠っただけなのに」

律「ドラムはパワーだぜ」

唯「くっ」

律「ムギは返してもらうぞ」

紬「二人ともやめてぇ!」

澪「ふふ、無駄だよ」

澪「これで二人が潰し合ってくれれば手間が省ける」

紬「どうすればいいの……!」

律「次で決める」

律は右腕を引いて力を込めた。

唯「負けないっ!」

唯が連続で右手をかざす。

  「ドンッ! ドンッ! ドシュッ!」

律はそれをジャンプや横っ飛びで回避しながら距離を詰める。
その間も右腕の構えは解かない。

律「くらええええ!」

ガチャ

梓「やめてください!」

律「!」

唯「!」

紬「あ、梓ちゃん!」

梓「何やってるんですか……」

梓「こんな事やってる場合じゃないでしょう」

梓「みんなで学園祭頑張ろうって言ったじゃないですか!」

梓「それなのに……」

紬「梓ちゃん……」

律「……う」

唯「……あ」

梓「恥ずかしくないんですか!?」

梓「高校生にもなって戦いごっこなんて!!」

律「……梓、ありがとう」

唯「目が覚めたよ」

梓「先輩……!」

律「さてと……澪、よくもやってくれたな」

澪「何……まさか幻術が解けたのか!」

唯「あずにゃんのおかげでね」

梓「……はい?」

律「唯、左腕は大丈夫か?」

唯「大丈夫だよ。それにりっちゃんと一緒なら片腕で十分」

澪「舐められたものだな……一瞬で終わらせてやるよ」

律「唯! 力を合わせるぞ! はあああああ!!」

唯「うん! やあああああ!!」

澪「おおおおお!!」

三人が部室の中心へ向かって駆ける。
そして同時に拳を突き出した。

紬「ドッゴオオオオン!」

梓は頭を抱えた。



END



Ch.044 澪「お口で説明させていただきます」


澪「お……お口で説明させていただきます」

唯「よっちゃん……なんだかえっちいよ」

紬「oh……」



END



Ch.045 ひとつになりたい


律「澪、好きだ!」

澪「律……!」

  「「結婚しよう!!」」

澪「ちょっと待って律、日本では同姓婚は認められているのか?」

律「……確か駄目だったな」

澪「そんな!」

律「諦めるのはまだ早い! 海外で籍を入れればいいんじゃね?」

澪「なるほど! 確かヨーロッパやアメリカの一部の州で認められてたな!」

律「そうと決まれば……」

唯「ちょっとまって!」

律「唯!」

唯「私もりっちゃんのこと好きだよ!」

唯「それから澪ちゃんも!」

律「唯! 私実は唯も好きなんだ!」

澪「唯! 私だって唯も好きなんだ!」

  「「「結婚しよう!!!」」」

唯「やったあ! でも3人で結婚できるの?」

澪「確かにどうなんだ?」

律「うーむ……」

紬「ちょっと待って!」

律「ムギ!」

紬「私もみんなが好き! それに打開策はある!」

澪「な、なんだって!? 私もムギのこと好きだぞ!」

律「私だって!」

唯「私だってそうだよ!」

  「「「「結婚しよう!!!!」」」」

紬「三人婚というものがあるわ」

澪「すごい! 説明が要らないくらい希望がわいてきたぞ!」

律「待て澪! 一人あぶれるぞ!」

唯「一人は養子縁組でなんとか……」

澪「それだ!」

梓「ちょっと待ってください!」

律「梓!」

梓「私だって皆さんと何時までも一緒にいたいです! 好きなんです!」

澪「なんだって!? 私もだ!」

唯「もちろん私もだよ!」

紬「オフコース!」

律「こういうことだ!」

  「「「「「結婚しよう!!!!!」」」」」

梓「養子縁組もいい案ですが一夫多妻制、又は一妻多夫制というものがあります!」

律「なるほど! その手があったか! みんなパスポートの準備はいいか!?」

澪「どこへ行けばいいんだ!?」

梓「一夫多妻制だとイスラム教国、もしくはアフリカでしょうか!」

紬「流石!!」

唯「いざいかん!」

和「ちょっと待ちなさい!」

律「和!」

和「私は軽音部じゃないけどそれでもあなたたちのこと好きなのよ!」

澪「なんだって!? それじゃあ両思いだ!」

唯「両思いっていいよね!」

紬「相思相愛!」

梓「私もペロ!」

律「つまり何が言いたいかというと!」

  「「「「「「結婚しよう!!!!!!」」」」」」

和「複婚て素晴らしいわね! でも人数が人数だし困ったわ! オランダに行けば何とかなると思 っていたけど!」

律「ただでさえ6人もいるのにその上全員同姓だからな!」

唯「それでも私達は諦めない!」

澪「意外と何とかなるかも!」

紬「みんな準備はOK!?」

梓「やっt!」

純「待ってください!」

梓「遅い!」

律「ぐずぐずするなよ!」

  「「「「「「「結婚しよう!!!!!!!」」」」」」」

純「私は事実婚でも構いませんから!」

澪「謙虚! だけど絶対に何とかするぞ!」

唯「私の子供になってもいいのよ!」

和「ドキドキする!」

紬「もはや乱婚!」

律「ついておいでー!」



END



Ch.046 「唯の旋律を紬いで梓に鏤める。あと澪」


澪「……」

律「うわっ見るなよ!」

澪「……」

律「なんだよーいいだろ別にー」

澪「……」

律「はいはいどうせ恥ずかしい事してましたよ」

澪「なんで私だけあぶれてるんだよ!」

律「えっ……だって……漢字の意味が……」



END



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最終更新:2011年07月21日 02:51