Ch.072 近未来警察


唯「072!」

澪「ぶぅー!」

律「きたなっ」

澪「お、お前意味解って言ってるのか?」

唯「それくらい知ってるよ~。澪ちゃんだって知ってるでしょ?」

澪「へあっ!? ……まあ、うん」

唯「じゃあ言ってみお?」

澪「そんな……恥ずかしい……」

律「こいつ意味解ってないな」

澪「いや、だから……一人で――」

梓「通常の人間の染色質は38くらいなんです! でもその倍近くの染色質72という新しい人類が誕生し始めました! その人達はお互い意志の疎通が完璧で全ての感覚においてすぐれた能力を発揮できるそうです! 072はその数字を表してますっ!」

唯「あずにゃん正解!」

澪「へっ?」

律「チッ」


END



Ch.074 運指!


澪「梓は指のストレッチ出来る」

梓「出来ますよ。ほら……いち、に、さん、し」

澪「そ、そっか~実は私出来なくて……」

梓「澪先輩ならすぐに出来るようになると思います」

澪「いやー、それが中々上手くいかなくて……」

梓「でも先輩くらいベースが弾けるなら問題ないんじゃ――」

澪「ああっ! いいこと思いついた!」

梓「うわっどうしたんですか」

澪「梓、左手を出してくれ」

梓「もう一度ストレッチすればいいんですか?」

澪「うん。でもその前に私の右手を梓の左手に重ねる」

梓「へっ?」

澪「ほ、ほら! こうやって手のひらを合わせて一緒にストレッチすればできるかも!」

梓「……そうでしょうか」

澪「と、とりあえずやってみようよ」

梓「わかりました……。それじゃあ行きますよ。いち、に、さん、し……」

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(※リンク切れ)

澪「ほら! スムーズにできる!」

梓「澪先輩……もしかして最初から出来てたんじゃないですか?」

澪「そ、そんなことないぞ」

梓「……出来るようになったしもういいですよね」

澪「あっ……もうちょっと……」

梓「……」

澪「ほ、ほら! こうやって手のひらを合わせて一緒にストレッチすればできるかも!」

梓「……そうでしょうか」

澪「と、とりあえずやってみようよ」

梓「わかりました……。それじゃあ行きますよ。いち、に、さん、し……」

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(※リンク切れ)

澪「ほら! スムーズにできる!」

梓「澪先輩……もしかして最初から出来てたんじゃないですか?」

澪「そ、そんなことないぞ」

梓「……出来るようになったしもういいですよね」

澪「あっ……もうちょっと……」

梓「……」

唯「あー澪ちゃんずるい!」

澪「ひゃあ!」

梓「唯先輩!?」

唯「私もやるー!」

梓「唯先輩は出来るでしょ!」

唯「ほら、あずにゃん右手出して!」

梓「ええー……」

唯「それじゃあいくよー。いち、にー、さん、しー……」

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唯「ああ~あずにゃんの手ちっちゃくてかわいい」

梓「ひっ……もういいでしょう」

澪「もっかい左手出して……」

梓「ひぃぃぃぃ」



END



Ch.075 3択!


【 唯 】
「寝る前に目覚ましをセットしないとね。何時にセットしようかな」

  ・明日は早く起きよう
>・普通の時間に起きよう
  ・出来るだけたくさん寝よう

【 唯 】
「普通の時間に起きよう」

【 唯 】
「おやすみ~」

【 唯 】
(……ん? 何か違和感があったような……まあいいか……ぐぅ)



【 唯 】
「おはよう憂」

【 憂 】
「お姉ちゃんおはよう。私日直だから先に行くね」

【 唯 】
「そっか。りょうかーい」

【 憂 】
「いってきます」

【 唯 】
「いってらっしゃい」

【 唯 】
(ご飯用意してくれてありがとう憂。いただきまーす)



【 唯 】
「いってきます、と」

【 唯 】
「今日は時間に余裕があるから走らなくて大丈夫だ。のんびり登校するのって久しぶりかも」

【 ? 】
「珍しく早いですね」

【 唯 】
「ん? この声は……」

【 梓 】
「おはようございます」

【 唯 】
(やっぱりあずにゃんだ!)



  ・おはよう!
  ・パンツ何色
  ・無視

【 唯 】
(あっ……これ昨日と同じ……なんなんだろう。とりあえず……)

>・おはよう!
  ・パンツ何色
  ・無視

【 唯 】
「おはよう!」

【 梓 】
「はいっ。今日もいい天気ですねっ!」

【 唯 】
(あずにゃんが急に元気になった)

【 梓 】
「ところで唯先輩」

【 唯 】
「なあに?」



【 梓 】
「唯先輩は軽音部で誰が一番好きなんですか?」

【 唯 】
「……」

「……はい?」

【 梓 】
「今日こそはっきりしてもらいますよっ」

【 唯 】
「な……何言ってるのかわからないんだけど」

  ・ムギちゃん
  ・澪ちゃん
  ・りっちゃん

(なにこれ!? ここから選べって事!? そんな……ていうかこの流れで選択肢にあずにゃんがない……)

(そもそも選ぶ前にこの突拍子のない展開についてあずにゃんを問いたださないと)

【 唯 】
「……」

(……あ、あれっ? 喋れない……どうして)

(もしかして選択肢以外は喋れないの……?)



【 唯 】
(あずにゃんゴメン!)

  ・ムギちゃん
>・澪ちゃん
  ・りっちゃん

【 唯 】
「澪ちゃん」

【 梓 】
「あ……そ、そうですか。そんな気がしてました」

「やっぱり私なんかじゃ……」

【 唯 】
「あずにゃん……」

(違うのこれはね……ってまた喋れない!)

  ・ごめんねあずにゃん
  ・それでもいいなら……
  ・だからもうかかわらないで

【 唯 】
(しかも何この選択肢!? 私あずにゃんの事……好きなんだけど)

(下は論外として……どうしよう。真ん中でも嫌われるかもしれないけど上も完全に振ってる……)



【 唯 】
「……」

(あーもー!)

>・ごめんねあずにゃん
  ・それでもいいなら……
  ・だからもうかかわらないで

【 唯 】
(本心を言う事が出来ないっていう意味で)

「ごめんねあずにゃん」

【 梓 】
「い、いえ、気にしないで下さい。何の脈絡もなくこんな事聞いてすみませんでした」

【 唯 】
(辛そうな顔してる。私の所為だ……)

【 梓 】
「それじゃあ私先に学校行きますね……」

【 唯 】
「う、ん」

(待って! 待ってって言ってよ私!)

【 梓 】
「さよ……なら」



【 唯 】
(あずにゃん……今すっごく言い辛そうだった)

  ・さよなら
  ・さよなら
  ・さよなら

【 唯 】
(はあ!? 何これ……ふざけないでよ!)

(こんな……こんなのってないよ! あずにゃんの気持ちを踏みにじって……私の気持ちを捻じ曲げて……)

(こんなのやだよ! 私は……私はあずにゃんの事が好きなんだから!)

【 唯 】
「……」

【 唯 】
(何で……どうしてあずにゃんが好きって言わせてくれないの)

【 梓 】
「……」

【 唯 】
(あっ! あずにゃんが行っちゃう!)



【 唯 】
「…………」

(お願い……! たった一言でいいから……好きって言わせて! あずにゃんの悲しそうな顔なんて見たくないよ)

【 唯 】
「……」

(あああああああああ!! すううううううううううううううきいいいいいいいいいい!!)

【 唯 】
「……っ」

(あずにゃん大好きーーーーーーーーーーーーーーー!!!!)

(好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き!!)

【 唯 】
「……っ……ぁ」

(あずにゃああああああああああああああああああああん!!!!)

(私はあずにゃんの事が……)

【 唯 】
「……す…………き」



【 梓 】
「……っ」

【 唯 】
(やった言えた! よーしもっと言うぞー!)

「……す」

「…………き」

【 梓 】
「ぁ…………」

【 唯 】
(あずにゃんも何か言いたそうにしてる! もしかしてあずにゃんも思ったことが喋れないんじゃあ……)

【 梓 】
「……っ……っ」

【 唯 】
(あずにゃんも私に何か伝えようとしている!)

【 梓 】
「……す、き」

【 唯 】
(あずにゃん!!)



【 唯 】
「……ぁ……! ゎ……た、し……も」

【 梓 】
「ゆ……せん…………ぃ」

【 唯 】
「あず……にゃ……が……っ」

(おねがいっ! 私の思いを伝えてっ!!)

【 唯 】
「あずにゃんが大好きっ!!」

【 梓 】
「っ!」

【 唯 】
「やった……あれ、思ったとおりに声が出せる」

【 梓 】
「わ……わたしも……私も大好きです!」

【 唯 】
「あずにゃん……!」

【 梓 】
「唯先輩っ!」



【 唯 】
「よかった……よかったよぅ……」

【 梓 】
「ごめんなさい……私……」

【 唯 】
「いいんだよあずにゃん。これからは私達の思いは全て伝えられるから」

【 梓 】
「はい……はいっ!」

【 唯 】

  ・さよなら
  ・さよなら
  ・さよなら

「あずにゃん、大好きだよ」





数年後、フリータイピングで会話をしてフラグを立てるギャルゲーが発売することとなる。

END



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最終更新:2011年07月22日 21:50