朝!
唯「も~!遅刻する~!」ガサガサ
律「唯~、いい加減先行っちゃうぞ?澪もやる事有るってさっさと行っちゃったし」ハァ
唯「ちょっと待ってよりっちゃん!あれ?ケータイ何処~?」
晶「お前ら、まだ出てないのか?間に合わなくねぇか?」
唯「あ!晶ちゃんおはよう!もう、何で起こしてくれないの!?」プンプン
晶「はぁ!?だから私はお前の保護者じゃねぇっつってんだろ!」
唯「だって授業有るじゃん!」
晶「だから今日は私は2コマ目からだって昨日の晩言ったろ?」
唯「え~」ブー
晶「え~もブーも有るか。目覚ましはどうしたんだよ?」
唯「目覚まし時計なんかが私を起こせる訳無いじゃん!」モー
晶「お前もう寝てろ。起きるな」
唯「やっぱり晶ちゃんも同じ授業受けようよ~」
晶「お断りだ。っていうか今更変えれるか。ほれ、さっさと準備する!ケータイは机の上に置いてあんだろ!」パンパン
唯「え?あ、ホントだ!よし、準備オッケー!」フンス
律「唯、走るぞ!」
唯「うん!急ぐよりっちゃん!遅刻しちゃうよ!」
律「誰の所為だ誰の!」
ダダダダダダ……
晶「はぁ……本当、毎日飽きないなぁアイツら」
紬「楽しいでしょ?」
晶「お?よう」
紬「おはよう晶ちゃん」
晶「朝から煩くて迷惑なだけだ。アイツ、人に甘え過ぎだろ」
紬「そこが良いところなのよ」
晶「良いところ~?」
紬「だって、可愛いじゃない」
晶「わっかんねぇ。取り敢えず早い所なんとかしてくれ、このままじゃずっと付き纏われそうだ」
紬「あらあら、それも良いと思うけど」
晶「良くねぇよ」
紬「そう?残念」
晶「で、お前は今日は授業は?」
紬「私も2コマ目からなの。折角だし一緒に学校行かない?」
晶「そうだな。じゃあ先ずは飯食うか」
紬「そうね、食堂行きましょう」
* * *
晶「あれ?お前そんなネックレスしてたっけ?」モグモグ
紬「コレ?可愛いでしょ」
晶「あぁ。似合ってる」パクパク
紬「ありがと。皆からのプレゼントなの」
晶「へぇ~」モグモグ
紬「ほら、この間みんな忙しいみたいって話したじゃない?」
晶「あ~……あぁ」
紬「あの時みんなバイトしててね、そのお金でコレをプレゼントしてくれたの」
晶「ん?プレゼントって誕生日とか?」
紬「ううん、日頃の感謝の気持ちだって」
晶「へぇ、そりゃ良かったな」
紬「うん!大事な宝物よ」
晶「……あ~、あの時は悪かったな」
紬「へ?」
晶「そんな事してくれる友達を、冗談でも馬鹿にして悪かった」
紬「え、あ~」
晶「あの後菖に本気で怒られてさ……確かに酷い事言った、ごめん」フカブカ
紬「そんな頭下げないで。良いよ、あの時手打ちにさせてもらったし」
晶「されたけどさ、文字通りバチンと」
紬「アレでいいよ」
晶「そうか?でもなぁ、お前の事もアイツらの事も馬鹿にした訳だし、アレだけじゃ私の気が済まないというか~」
紬「ん~……じゃあ」
晶「じゃあ?」
紬「今日晩御飯奢って?」
晶「晩飯を?何処の?」
紬「うん。晶ちゃんのオススメでいいわ」
晶「ん~……分かった」
紬「じゃあそれで!私奢ってもらうって初めてなの」
晶「は?そんなの持ちつ持たれつだろ」パクパク
紬「ん~、多分それは」
菖「お!晶、ムギちゃんおっはよ~!」
晶「おう」モグモグ
菖「珍しい組み合わせだね。二人も2コマ目から?」
紬「うん。おはよう菖ちゃん。それとありがとうね」
菖「うん?私なんかしたかな?」ストン
晶「今日私がコイツに晩飯奢って、仲直りだ」
菖「あぁ、ちゃんと謝ったんだね。偉い偉い」ナデナデ
晶「撫でるな」グイッ
紬「晶ちゃん達、仲良いよね」
晶「まぁ、なんだかんだ長い事やってるしな」
菖「だね~。もう長年連れ添った夫婦みたいなもんよ!」ダキッ
晶「やめろ気持ち悪い」バッ
紬「あらあらまぁまぁ、良いじゃない」
晶「良かねぇよ、勘弁してくれ」ハァ
菖「恥ずかしがっちゃってもう」
晶「コレが恥ずかしがってる様に見えるってお前どうゆう目してんの?」
菖「こうゆう目~」ジー
紬「私はこうゆう目~」ジー
晶「はいはい」モグモグ
菖「無視すんな!」ズドム
晶「ブグッ!?……お前、口に物入れてる時にどつくな!」
菖「ほら!無視するからムギちゃん泣きそう!」ビシッ
紬「え?え~っと……私、悲しい!」ヨヨヨ
晶「付き合わなくて良いぞ、面倒だから」モグモグ
菖「晶ヒドイ!」ガーン
紬「アハハ、良いコンビね」
菖「そりゃ夫婦ですから」
晶「ていうかさ、二人ともさっさと食わないと遅刻すんぞ?」モグモグ
紬「へ?あぁ、もうこんな時間。急がないと」パクパク
菖「うわ!急がなきゃ」モグモグ
* * *
夕方!
晶「ゴメン、待たせた」
紬「全然。私もさっきここ来た所だから」ネー
菖「うん。一緒に来た所だもんね」ネー
晶「何でお前まで居るんだよ」
菖「え~良いじゃん。奢ってよ」
晶「お前に奢る義理は無い」
菖「え~。じゃあムギちゃん奢って!」ダキッ
晶「止めろ」ガシッ
菖「冗談だって」テヘッ
晶「次コイツを財布扱いしようとしたら誰だろうと私が許さないからな」ギロリ
菖「だから冗談だって。晶怒りすぎ」
紬「晶ちゃん……カッコイイ」ホワー
菖「っていうか最初にそんな事言ったの晶じゃん」
晶「私にだって良心の呵責ってのがあんだよ。それにここまでさせたのはお前だろ」
菖「それもそだね。まぁ良いか、ムギちゃん可愛いから守ってあげないとね」
晶「そうゆうこった。じゃあまぁ、行くぞ」
紬「う、うん。何処行くの?」
晶「あ~……金銭的にファミレスでお願いしたいんだけど、良いか?」
紬「ファミレス!?是非お願いしたいわ!」ガシッ
晶「お、おぅ」
菖「わ~い!じゃあ私ハンバーグ!」ビシッ
晶「お前は自腹だからな」
菖「分かってるってば」ポンポン
* * *
ファミレス!
晶「デミグラスソースのオムライス」
紬「え~っと……じゃあこのカルボナーラで!」
菖「ハンバーグとエビフライのコレのセットをライスとコーンスープで~」
店員「ドリンクバーはセットの一点のみでよろしいですか?」
晶「あ~、じゃあ後二つ。パスタだけで良いのか?」
紬「え?う~ん、まぁ」
菖「遠慮しなくて良いよ?どうせムギちゃんの分は晶持ちなんだし」
紬「う~ん……取り敢えずそれで良いかな」
晶「……あとフライドポテトも一つ。まぁ有りゃつまむだろ」
店員「かしこまりました。ではドリンクバーはあちらにございますのでどうぞ」スタスタ
菖「にしても、オムライス~?」
晶「良いだろ別に。今日はそうゆう気分なんだ」ガタ
菖「あ、私メロンソーダ」ビッ
晶「あいよ。で?」
紬「じゃあ私も一緒に」ガタ
晶「良いよ、座ってなって」
紬「えっと、じゃあオレンジジュースで」ストン
晶「了解」スタスタ
紬「行っちゃった……」
菖「にしても、晶も大人になったな~」
紬「そうなの?」
菖「うん。見た目怖いし中身もああじゃない?人当たり悪くってさ」
紬「まぁ……確かに」
菖「高校の時とかもバンド活動の為にバイトするじゃない?大概上司か客と喧嘩してクビだもん」
紬「アハハ……」
晶「お待たせ。あ?なんだよ人の顔見て」
菖「今から晶のバイト武勇伝を披露しようかと」
晶「止めろ。はい、オレンジジュース」スッ
紬「ありがと」
晶「はい、メロンソーダ」
菖「ん。ん?何か薄くない?」
晶「別に。ちょっと連打しただけ」
菖「それじゃ炭酸水じゃん!」
晶「まぁ、そうとも言うな」ケラケラ
菖「も~子供みたいな事して!いいもん、自分で入れてくるから」ガタ スタスタ
晶「お前が私を使うのは十年早えよ」ヒラヒラ
紬「連打すると炭酸水になるんだ……」
晶「そっちは普通だから大丈夫だぞ」
紬「うん」
晶「バイトといえば、何するか決まったのか?」
紬「う~ん、まだ決まってないの」
晶「高校ん時にバイトは?」
紬「一応家の系列の喫茶店で体験はしたんだけど」
晶「接客か……まぁ向いてそうだわな」
菖「ただいま!ほら晶!奥行って奥!」ビシビシ
晶「痛ぇよ!はいはい」ズリズリ
菖「もう!」ストン
紬「菖ちゃん……それ何?」
菖「ん?メロンソーダとコーラとカルピスソーダを1:1:1で割ってみた」
晶「うわ、どっちがガキだよ……ったく、大学生にもなって」
菖「ドリンクバーだから出来る味だよね」チュー
紬「……私もやってみようかしら」
晶「止めとけ。はしたない」
菖「うん!美味い!」テーレッテレー
店員「お待たせいたしました」カチャカチャ
菖「あ、ども~」
店員「以上でお揃いでしょうか?」
紬「はい。ありがとうございます」
店員「では、ごゆっくりどうぞ」スタスタ
菖「いっただっきま~す」パン
紬「いただきます」パン
晶「……熱っ」パクパク
菖「『いただきます』は!」ドスッ
晶「うぐふっ!?おい、朝にも言ったろ!」
菖「手を合わせてください」パン
晶「あん?黙って食えって」
菖「合わせました!」パン
紬「合わせました~」パン
晶「……ちっ……」パン
菖「いただきます!」
紬「いただきます!」
晶「……いただきます」
菖「よろしい」パクパク
晶「めんどくせぇ……もうお前帰れよ」パクパク
紬「まぁまぁ」
最終更新:2011年07月27日 01:41