661. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 11:32:45.57 ID:gqToHreF0

全てを確認し終わった唯は、あちゃー、と頭を抱えた。


唯「すっかり確認するのを忘れていたよ……こまめに見ないとだめだね……知らぬ間にすごいことになってる」


唯は反省をし、急いでメールが来ていた全員にお詫びのメールを送った。
澪達にはさらに直接謝ることにして、息をついた。


唯「ふう……どうしよっか」


*選択肢*

A:さらに誰かにメールをする!

B:さらに誰かに電話をかける!

C:そろそろ部屋に戻って、姫子やいちごに謝りに行く。

D:しばらくここでぼーっとしていようかな。


670. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/07/16(土) 11:47:55.77 ID:fry+3kDJo
B
携帯確認してよかった・・・
憂がかわいそうだ
677. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 12:08:09.16 ID:gqToHreF0
→B:さらに誰かに電話をかける!


唯「メールの文面だけじゃ伝わらないこともあるしね!  よし、電話をかけよう!」


唯は心を決めると、携帯の画面を見てうーん、と思い悩む。


唯「朝早くからだけど、大丈夫かなあ……」


一度はためらうものの、思い直して再度携帯を構える。


唯「ううん、やっぱりかけてみよう!  誰にしようかなー?」


*選択肢*

A:「こんなに心配させちゃったしね!  私こそごめんね憂!」
      憂に電話をかけるよ!  ぷるるるる。

B:「そういえば……ずっとあずにゃんと連絡していないかも……」
      あずにゃん、色々思い悩む子だから心配だよ……。  ぴ、ぽ、ぱっ。

C:「純ちゃんなら、落ち着いて対応してくれそうだよ!」
      とりあえず純ちゃんに電話をかけよう!  朝早くにごめんね……。もしもーし。

D:「うん、よし!  誰かにモーニングコールをしちゃえ!」
      この旅館の中にいる誰かにおはようの電話をかけちゃうぞ!


679. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/16(土) 12:09:40.32 ID:UCRKaOYOo
悩まされる選択肢ではあるが
A
692. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 13:52:59.54 ID:gqToHreF0
→A:「こんなに心配させちゃったしね!  私こそごめんね憂!」
      憂に電話をかけるよ!  ぷるるるる。


緊張の面持ちで携帯を耳に当てると、数回コール音が聞こえた。
いつもなら憂は、遅くても二回目にはとるはずなので、やはりまだ寝ているのだろうと思い電話を切ろうとする。


憂「はい……もし、もし……?」


まだ夢の中のような、無垢な憂の声がして、思わず唯は頬を緩める。


唯「もしもし……憂、私だよ。起こしてごめ――」

憂「!  お、お姉ちゃん……?」

唯「うん!  起こしてごめんね。それと、ずっと連絡しなくてごめ――」

憂「お、お、おおおねえちゃああん!!  うわあーん!!」


唯の声を遮るように、突然憂が大きな声で泣き出した。
それに面食らった唯は、焦って憂に問いかける。


唯「う、うう憂!?  どうし」

憂「ふえっ、ぐすっ、ごめん、ごめんね、お姉ちゃんっ」

唯「い、いや、憂が謝ることなんて何にもないじゃん、私こそ」

憂「さ、寂しかったよお……おねえちゃん、怒っているんじゃないかって、うっ、ぐすっ、うわああん!」

唯「そ、そんなことあるわけないじゃん!  私が悪いんだよ、だから泣きやんでよぉ、憂」


憂の涙声に、唯もつられて涙がこぼれそうになる。


693. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 13:53:32.37 ID:gqToHreF0

憂「えっ、うぐっ、ぐすっ、違うのっ」

唯「ふ、ふえ……?  違うって」

憂「わ、私が悪いのっ……ちゃんとお姉ちゃんの恋を応援してあげなきゃっ、うっ、ぐすっ、いけないのにっ」

唯「……?  恋?」

憂「お姉ちゃん、何も言ってくれなくてっ、ぐすっ、うっ、お、お姉ちゃんがどこかにいっちゃう気がしてっ、ぐすっ」

唯「きょ、京都には今来てるけど」

憂「寂しくてっ、ぐすっ、でも、ごめんねっ、お姉ちゃん」

唯「うん?」

憂「わたしっ、やっぱりっ、応援できないよぉ……う、うええん」

唯「う、憂、ちょっと落ち着こうよ。ほら、深呼吸、ね?」

憂「お、応援はっ、できないけどっ、でもっ、ちゃんと家事はやるからっ、今回みたいにさぼったりしないからっ、お姉ちゃんのために頑張るからっ、……ぐすっ、寂しいけどっ、でも我慢するからっ、ふぐっ、うえっ」

唯「う、憂……と、とにかく落ち着いて……」

憂「うううっ、ふえええん!」

純『憂ー、どうしたのこんな早くから……ってちょっと!?  何で泣いてるの!?』

梓『う、憂!?  ちょっと大丈夫!?』


憂の声が大きかったためか、受話器の向こうから純や梓らしき声が聞こえてきた。


694. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 13:53:58.37 ID:gqToHreF0

純『どうしたの!?  ……あれ、電話?』

憂「お姉ちゃんから……」

梓『……唯先輩から……そっか』

唯「(だ、だいじょうぶかな……)」


唯は自分がなにも出来ないのをもどかしく思いながらも、じっと憂が落ち着くのを待っていた。
受話器の向こうで、三人が何やら話す気配があった後、突然純の声が耳に飛び込んできた。


純「もしもし、唯先輩?  まだ、憂が落ち着くまで時間がかかりそうです」

唯「そ、そっか……大丈夫なのかな……」

純「あの、すみません唯先輩……私がメールで、憂に連絡してって書いたからですよね……?  まさか逆効果になるなんて……」

唯「じゅ、純ちゃんのせいじゃないよ!  連絡してなかった私が悪いんだから!  迷惑かけてごめんね、憂を慰めてあげてくれる……?」

純「了解ですっ。唯先輩こそ気にしないで下さ……あっ」

憂「……お姉ちゃん……」

唯「あ、憂……大丈夫なの?」


純に代わって、憂の声が聞こえてきた。
憂はまだ涙混じりだが、先ほどに比べると大分落ち着いたようだ。


695. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 13:54:29.78 ID:gqToHreF0

憂「うん。……ごめんね、お姉ちゃん……昨日の朝も、今も……」

唯「……憂は頭いいのにおばかさんだねえ……妹がお姉ちゃんにそんなこと気にする必要なんてないんだよ?  どんどんぶつけちゃっていいんだからっ。姉妹でしょ?」

憂「お姉ちゃん……」

唯「ていうか、私が連絡しないのが悪かったんだし……もうこのことは気にしないのっ。分かった?」

憂「うん……ありがと、お姉ちゃん……」

唯「ごめんね憂、今度からはもっと憂と色々話をするようにするからね」

憂「うん……」

唯「じゃあ、またね。憂」

憂「うん……あ、梓ちゃんに代わる?」

唯「えーっと……」

憂『梓ちゃん、電話する?』

梓『い、いいよっ』

唯「あ、あずにゃん……うん、じゃあ切るね」

憂「うん、いってらっしゃい」


憂が電話を切ると、純が呆れたような目で二人を見つめた。


696. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 13:54:59.82 ID:gqToHreF0

純「何やってんの……憂はまだいいとしてさー」

梓「だ、だって……そんないきなり電話するかどうかいわれても」

純「あと憂も……どうしちゃったの?  唯先輩と離れることなんて今までに何度かあったでしょ?  中学の時の修学旅行とかさー」

憂「ち、違うのっ、実は、その……お姉ちゃんが、恋愛小説をもっていたから」

純「……だから、なに?」

憂「だって、お姉ちゃん普段マンガしか読まないのにっ……それに最近泣いたりとか暗かったりとかしていたから、お姉ちゃん……誰かに恋してるんだよっ……」

純「……はあ!?」

憂「お、お姉ちゃんの恋、応援してあげたいけどっ……ううっ、で、できないよっ……私ってほんとだめな妹でっ……ううっ」

純「…いやいやいや。ほら、梓からも何か言ってあげてよ……」

梓「……唯先輩、だから私とも距離を置いて……」

純「おい」

憂「お姉ちゃんっ……」

梓「……ふん。唯先輩のばか……ばかっ」

純「(……唯先輩も大変だな……)」

純「(……でも、ああいう唯先輩の言葉を聞くと、唯先輩もやっぱりお姉さんなんだよね)」

純「(……なんかいいなあ、憂)」



梓の【信頼】ステータスが  1/3  →  0/3  にダウンしてしまいました。  

梓の【気になる】ステータスが  1/3  →  2/3  にアップしました!


憂の【気になる】ステータスが  2/3  →  3/3  にアップしました!

これにより、憂の【好き】ステータスが  0/5  →  1/5  にアップしました!

【気になる】ステータスは繰り越され、  0/3  となります。


純の【信頼】ステータスが  1/5  →  2/5  にアップしました!

純の【気になる】ステータスが  1/3  →  2/3  にアップしました!


※憂のナイーブが少し和らぎました。

※けれども、まだやはり寂しいところはあるようです。


697. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 13:55:28.70 ID:gqToHreF0

唯は電話を終えて、部屋に戻った。
すると、姫子といちごはすでに起きていて、唯を見ると明るくおはよう、と声をかけてくれた。


唯「おはよう……あの」

姫子「うん?」

唯「ごめんね二人とも。私、今携帯チェックして二人からのメールや着信見て……」

姫子「もう。……だからいいんだって。私達が勝手に……いちご、二の腕をつねんないで!」

いちご「いいよ。大丈夫。また無視したら怒るけど」

唯「ごめんね、気をつけるからね」

いちご「……よろしい」

姫子「……誰なの?」


三人は揃って朝食に向かった。
和食の朝食を食べ終えると、部屋に戻り、出発の準備を整える。
唯は一足先に終え、二人の準備を待っていた。


姫子「もし何だったら、先に外に出ていても大丈夫だよー?」

いちご「待っていてもいいけど」


唯は鞄を背負いなおし、うーんと思案した。


*選択肢*

A:「いいよー、待ってる。今日楽しみだね!!」
      姫ちゃんといちごちゃんとどこかにいくことそんなにないからね。楽しみ!  姫子といちごを待つ。

B:「じゃあ、ゆーっくり外に向かうね」
      ここにいても逆にお邪魔かもね。ちょっと歩き出そう。廊下に出る。

C:「分かった!  じゃあ外で待ってるね!」
      うふふ、待ちきれないよ〜。外の待ち合わせスペースのようなところで二人を待っていよう!

D:「うーん、ちょっとトイレに行ってくるね」
      まだ時間あるし、念のため行っておこう。


701. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/07/16(土) 14:03:45.69 ID:yQzSkcYSO

律だけじゃなく憂と梓もこのままだとよろしくなさそうだな
708. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 14:51:46.19 ID:gqToHreF0
→B:「じゃあ、ゆーっくり外に向かうね」
      ここにいても逆にお邪魔かもね。ちょっと歩き出そう。廊下に出る。


姫子「うん。いいよー」

いちご「あともう少しで終わるから」


姫子といちごの声を背に、唯はドアを開けて廊下へと踏み出した。


唯「うほう。混んでるな〜」


唯のように、準備を終えた生徒たちが、話しながらゆっくりと外に向かって歩いているようだ。
人の波に押し潰されそうになりながらも、唯も外に足を進める。


澪「……あ、唯?」


凛とした、でもいつもよりどこか弱弱しい声を耳にし、唯は振り向いた。
見ると、澪がほっとしたように唯に向けて微笑んでいた。


澪「やっぱり唯だ。ふう……よかった」

唯「『よかった』?  ……あ、分かった!  澪ちゃん、人ごみがちょっと恐かったんでしょ?」

澪「なっ!  ち、ちちち違うぞ!」


ぎくりとしながらも否定する澪に、唯はにやにやと話しかける。


唯「ほーんとかな〜?  一人だけ先に準備終わっちゃって廊下に出たら、人ごみの中で寂しくなっちゃったんでしょ?」

澪「ち、違う!  もう、からかうな!」

唯「そんなに意地を張らなくてもいいのに〜。それに、私だってその気持ち分かるよー?」

澪「え、あ……唯も?」

唯「も、ってことはやっぱり寂しかったんだねえ」

澪「う、うるさい!!」


真っ赤になって怒る澪に、笑いを隠しきれない唯。
澪はしばらくむうっと唯を見ていたが、やがて諦めたようにくく、と笑った。


709. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/07/16(土) 14:52:16.19 ID:gqToHreF0

澪「……敵わないよ、唯には本当に……」

唯「えっへっへ〜」

澪「……褒めていないからな。それに、『よかった』っていったのは、単に寂しくなくなっただけじゃないし……」

唯「うふふ。ついに認めちゃったね」

澪「唯っ!  ……もう。……唯がちゃんと起きて準備しているのか気になったから、唯を見つけてほっとしたんだよ」

唯「えへへ。心配かけてごめんね」

澪「朝に唯からメールもらったから、ちょっと気になったんだよ」

唯「あっ……そう、そうだったね……昨夜は、なんかごめんね」

澪「ふふ、急にしおらしくなるんだな」

唯「うう、だって……」

澪「いいよ。えっと…………それにしても、昨夜はどこかにいっていたのか?」

唯「うう、えーっと……」


*選択肢*

A:「たまたま廊下に出ていたら、ムギちゃんと会って話していたんだよ」
    ムギちゃんから聞いていないのかな?  心配かけたし、ちゃんと言おう。

B:「ううん、廊下に出たら迷っちゃって……」
    本当のこと言ったら怒られたりしないかな……。廊下に出たことは嘘じゃないし、いいよね?

C:「うーん、特にどこっていうこともないけど……携帯確認するの忘れちゃって」
    少しぼかして伝えようかな。返信できなくてごめんね。

D:「え、えっと―……うんと……」
    ど、どういえばいいのかな……?  言葉に詰まる。


710. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/07/16(土) 15:01:36.78 ID:h0fT9Eyn0



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最終更新:2011年07月28日 01:51