―――ラボ

研究員「おや、あなたが唯様ですね…
     ここでは市民が身を守るための武器を
     研究開発しています」

唯「うわぁ~!武器がいっぱい!!」

唯(でも…なんでこんなに武器が必要なんだろう?)

和「この子は武器の扱いを忘れてるの
  何か手頃な剣があれば分けてもらえるかしら?」

研究員「これは和様……でしたら
     この量産型のアセイミナイフなんかは…」

唯「ねーねー!!このカプセルに入ってる刀!
  短くて可愛いね~!」

研究員「坤竜丸ですか……それはまだ開発段階でして」

唯「こんりゅうまる?」

和「坤竜丸……はるか昔
   神変夢想流の道場主・小野塚鉄斎が所持していた短刀よ
   剣豪達が争奪戦を繰り広げるほどの名刀だったらしいわ」

唯「へぇ~!和ちゃん物知り~!!」

和「でもなんでここにそんな歴史の遺物が?」

研究員「これは本物ではありません……合体剣です」

研究員「坤竜丸のデータを元に市販の刀と悪魔を
     合体させ作成した…いわばレプリカ」

研究員「この坤竜丸は試作品なので……」

唯「私これがいい!!これにする!!」

和「唯…わがまま言わないの!」

唯「これじゃないと悪魔と戦えないよ~」

研究員「そこまで言うのでしたら……
     但し、この刀は意志を持っております」

唯「わーい!!」    

和「なんですって?」

研究員「龍神・ケツアルクァトルと刀を合体させたところ
     どういうわけか龍神の精神エネルギーが
     刀に残ってしまったのです」

唯「どう?和ちゃん!!かっこいいでしょ~」ふんす

研究員「なので近いうち廃棄する予定だったんですが…」

唯「ふおっ!ぬ、抜けない!この刀抜けないっす!!」

研究員「聞いちゃいねぇ」

……
………

唯「ぐぬぬぬ……ぷはぁ!ダメだ…抜けないや」

和「唯…そんな刀で良かったの?武器なら他に一杯あったじゃない」

唯「でも可愛いよこの刀!なんか…私を呼んでる気がしたの!」

和「は、はい?」

和「でも本当に使えるのかしらね?この刀」

……無礼な……

唯「かかか……刀が喋った…」

和「え?何も聞こえなかったわよ?」

……わしの眠りを覚ましたのは貴様か……

……どういうつもりだ…わしを刀に封じ込めおって……

唯「わ、私がやったんじゃないよ~!」

和「唯??」

唯(そっか、和ちゃんには聞こえないんだ)


……!!……貴様…禍々しいほどの力を持っているな……

……人間か……?……

唯「私?どこからどう見ても今をときめく乙女じゃないっ!」

……おもしろい……

……どれ、付き合ってやるか……

……わしの力…しばらく貸してやる……

カチャリッ

唯「ん?……刀が…?」スラァ……

唯「抜けた!!」

和「よ、良かったわね!!(大丈夫かしら…)」



―――ファクトリー

和「さてと……まずは牧場を確認しに行きましょう!」

……
………

唯「こんにちは~!!」

和「無事ですか!?」

女「あっ!センターの方ね?
  さっき突然デミナンディ達が
  暴れ始めたのよ」

唯「ほ、ホントだ…走り回ってる…」

女「危ないわ…近づかない方がいいわよ!
  きゃあ!また来た!!!」

ン゛モオオォォ!!

和「きゃあ!!唯!逃げま…唯!?」

女「危ない!!」

和「………って…え!?」

唯「べーべーべー……よーしよしよし」ナデナデ

女「手なずけたああああああ」

唯「大丈夫だよ…怖くない怖くない」ナデナデ

モー…

唯「この調子でなだめていけば大丈夫そうだよ!!」

和「いい方法だと思うけど……
  唯、この牧場に何頭のデミナンディーが
  いると思ってるの?」

唯「あ…………」


―――数時間後

唯「や、やっと終わった……」

女「あなたのおかげでデミナンディたちは
  おとなしくなったわ!ありがとう!」

和「就職先は決まったわね」

唯「えええええ!」

和「冗談よ……さぁ!次は発掘現場ね!」

……~~♪……

唯(……歌声?)


―――発掘現場

労働者「おお!センターの人か!!助けてくれ!」

労働者「おれはここの地下3階に
     埋まっている昔のマシンのパーツを
     掘り出しているんだ……
     だけどそこに悪魔が出たんだよ!」

和「安心してください、今から行ってみます」

労働者「頼んだ……そうだ!地下は天井がもろく
     なっているからこのヘルメットを付けていった
     方がいい」

和「ありがとうございます」

……
………

和「さて、行きましょう……ぐわっ!くっさ!!!」

和「このヘルメット…なんでこんなに汗臭いの…」

唯「~♪」

和「よ、よく平気でいられるわね唯……
  私とてもじゃないけど我慢できないわ」

唯「何言ってるの和ちゃん!汗は男のアロマだよ!!」

和「そんなアロマいらない」

……
………

和「ここが地下3階あたりね……」

唯「誰もいないね」

和「みんな非難済みのようでよかったわ」

うわあああああ……

唯「!!……あっちだ!」

和「逃げ遅れた人かしら…行きましょう!」

作業員「た…助けてくれ!!」

唯「もう大丈夫……」

唯「……じゃないかも…」

和「で、でかいわね」


ギギギギ……

堕天使 ベテルギウスが 一体出た


唯「いっくぞー!!ん……刀が抜けない!!」

……zzz……

唯「坤竜丸ェ……」

グワァッ!! ブンッ

和「唯!!」

和「ジオンガ!!」ドドーン バリバリ

ギギ……

唯「和ちゃんありがとう!!
  坤竜丸!!起きろーー!!」

……んあ………

……ああ、すまんすまん……

カチャリ

唯「だあっ!!」ズバン!!

ギャアアァァ……

和「切れ味抜群ね!!チャンスよ!!」

……
………

作業員「やっつけてくれてありがとう!
     これでまた精一杯働けるよ!!」

唯「働くって……おじさん…ケガしてる」

作業員「働くのがおれの生きがいだ!
     掘って掘って掘りぬくぞ!
     この間も”もくせいのピラー”を
     掘り出したんだ
     もっといろんな物を掘り出すぞ!」

唯「……?」

和「さ……センターに戻りましょ」

……
………

男「おい、あんたらセンターの人間だな」

和「はい…そうですが…?」

唯「ねぇねぇ和ちゃん!来る時あそこに
  建物なんてあったっけ?」

和「そういえば……」

男「!!あんたらには監視塔が見えるのか!?」

唯「うん!見えるけど?」

男「ここの人たちはみんなあの塔から
  流れてくる歌声に操られて
  働いているのだ」

和「なんですって!?」

……~~♪……

男「……労働こそ我が喜び
  労働こそ我が生きがい……」

唯「!?……和ちゃん!」

和「えぇ……まだ何かありそうね」

和「ひとまずセンターに戻りましょう」


―――センター管制室

「やあ、お疲れ様!」

和「あなたは!」


ファクトリーの一件はひとまず収まった

労働者と歌声の謎を残して……

二人がセンターへ戻ると

そこには司教の代わりに

ある人物が待っていた



第三章 ロウドウ! 完



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最終更新:2011年07月30日 02:33